● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■154-参-厚生労働委員会-17号 2002年07月09日
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 私は最初に、今回の一・五兆円の負担増と景気との関係について質問したいと思います。
 坂口大臣は、今回の一・五兆の負担増だけでは景気が悪くなるとは一概には言えないというふうな答弁を繰り返してこられたわけですが、先ほどもありましたが、徐々に景気がよくなっているというふうなこともございましたけれども、消費で見ますと、これは内閣府も認めておりますとおり、かなり依然厳しい状況にあるというふうに思います。
 この消費との関係で、今回の一・五兆円の負担増が私は押し下げの大きなインパクトを与えると思いますが、大臣、どう思われますか。

○国務大臣(坂口力君) 全体の中で医療制度改革が経済に無関係であるというふうに決して私も思っているわけではございません。ただ、医療制度を維持していくという段になりますと、それに対する財源をどう確保していくかということが大変大事になってまいります。それは、いつも申し上げておりますように、公費の負担かあるいは保険料か自己負担か、さもなくば、一方におきましていわゆる医療を行っていただく皆さん方に対して医療費をより少なくしていただくか、これしかないわけでございます。
 今般は、診療報酬の改定によりまして二・七%、今までになかったことでございますけれども、この医療を行う側の皆さん方にも御負担をいただくということになったわけでございますが、それだけでこの高齢化に伴います医療費の伸びを抑えることはでき得ない。そうした意味から御負担をいただくということになったわけでございますが、例えば自己負担を行わずに、自己負担を増やさずにその分をすべて保険料で賄うということになれば、いわゆる働く皆さん方の可処分所得はそれだけ全部下がるわけでございますから、これもまた経済に大きな影響を与えるわけでございます。
 そうしたところも勘案をいたしまして、保険料で一部御負担をいただきますが、それは総報酬制で、いわゆる多くのボーナス等をもらっておみえになる皆さんにより多く、より多くと申しますか、より御負担をいただくということにしながら、月々の保険料としては少なくしたい、こういうことでございます。

○大門実紀史君 私、後で負担論の問題、指摘したいと思いますが、今お聞きしているのは今の消費に与える影響をお聞きしているわけです。
 資料をお配りさせていただきましたけれども、資料の一に「勤労者世帯の家計の状況」、これは九六年から二〇〇一年の状況をまとめてあります。これは御存じのとおり総務省のデータをまとめたものです。
 大臣おっしゃるような悠長なあれこれという状況では今ないというふうに数字が表していると思うんですが、まず実収入が、九七年の負担増ありましたけれども、九六年、二〇〇一年比べて実収入が四・八八、約五%下がっていると。今、可処分所得のお話もございましたが、可処分所得もやはり五%近く下がっていると。税と社会保険料も総額ではやはり五%ぐらい下がっているんです。ただ、中身を見てもらえば分かるんですけれども、実収入が減少すれば、当然、税負担が減ります。ただ、高額所得者の減税もありましたけれども、そういうことも含めて、直接税の負担は一六・五六%もこの数年で下がっているんです。これは不況の影響だと思います。
 ところが、社会保険料負担というのが独自に七%近く上昇をしています。通常、実収入が下がれば社会保険料負担も下がるはずなんですけれども、これは不況でそれぞれの保険財政が減収する、これを保険料を引き上げることで埋めてこられた、したがってこういうふうに社会保険料負担だけが七%近く上昇しているというふうな数字です。結局、このために可処分所得が減少している、このことの大きな原因になっているというのがお分かりかというふうに思います。
 もう一つは、下の方の段に書いてありますが、保健医療サービス、保健医療費です。これは九七年以来の自己負担の増加が非常に大きいわけですけれども、一一・四四%も上昇していると。これがすなわち消費支出に大きく影響を与えて、消費支出が四・七五%の減少になっているということなんです。
 つまり、九七年の負担増、やはり二兆円規模でしたけれども、それ以来、社会保険料と保健医療費が非常に家計を圧迫する、これは実は九六年以前には余りなかったことなんですけれども、そういう状況が今進行しているんです。細かい資料付けておりませんが、実収入に占める社会保険料の割合というのも、割合、シェアそのものも一%以上増えております。したがって、医療費の九七年の負担増でこういう状況に今、家計は大きく変わってきている、社会保険料と医療の自己負担が家計を非常に圧迫していると。非常に特異な状況に今なっているというふうに思うんです。
 こういう状況でも、更なる医療の、この一・五兆の負担増が消費を押し下げないというふうなことが言えますか。

○政府参考人(大塚義治君) 先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおりでございますけれども、(発言する者あり)もとより社会保険料の増加なりあるいは自己負担の増加、これはいわゆる可処分所得に影響するわけでございますから、そういう意味で、大臣も申し上げましたとおり、影響がないということではないわけでございますが、実際にどの程度消費に、消費性向に影響するかというのは多様な要素がございますので、それを申し上げているところでございます。
 同時に、先ほども申し上げましたとおり、今日の医療保険財政の状況から見て、医療保険制度そのものが崩れてしまう、これが最も国民にとって言わば恐るべき事態でございますから、まずその点をきちんと対処するということが極めて重要だろうと考えております。

○大門実紀史君 あなたは保険局長なんだから経済のことなんか分からないでしょう。大臣に聞いているんですよ、大臣に。大臣、答えてください。

○国務大臣(坂口力君) 医療というのは経済全体の中で、例えばインフレならインフレになりましたら、それは上げてもいいかといえばそうはいかない、デフレになれば下げていいかといえばそうはいかない。医療というのは一つの独立した分野であります。だから、経済が変化をしたからそれに合わせて医療を変えろと言われてもそれは変わらないんです。経済財政諮問会議におきましてもそういう議論がございました。経済の動向に合わせて医療というのは変えていくべきだという議論がございましたが、それはとんでもない話であると。(発言する者あり)あなた、やかましいんですが、あなたが質問しているんじゃないんでしょう。
 だから、そういう経済の動向に合わせて医療というのを改革をするということはでき得ないということを私は申し上げているわけで、経済が厳しくなってまいりましたならば、その経済の厳しくなってまいりました中であっても安定した医療制度を維持をどうしていくか、そのことが国民の皆さん方に一番安心を与えることになり、そのことが経済に大きく影響するということを申し上げているわけであります。

○大門実紀史君 私、申し上げているのは、内閣府は、今、大変危険な状況だと、消費に関して言えば、いつ消費の底割れが起きるかわからないし、底割れが起きたら日本経済はデフレスパイラルに陥るかもしれないと。これは竹中大臣が私との予算委員会の議論で認めておられることです。すなわち、そういう事態になったら、あなたのおっしゃるような将来の医療保険とか、そういうものはないんですよ。目の前の経済がクラッシュしたら終わりじゃないですか。元も子もないじゃないですか。後で指摘しますけれども、あなた方が出している財政試算なんか全部破綻しますよ。だから、それに対して影響あるかどうかをお聞きしているのに、そういう抽象的なことじゃなくて、はっきり影響はあるかどうかを聞いているだけですから、どう思うかお答えくださいよ。

○国務大臣(坂口力君) ですから、医療制度というのは経済動向によってパラレルに動くものではないということを私は申し上げているわけです。動かしてはならないものだということを私は申し上げているわけであります。
 ですから、それを維持をしていこうと思えば、現在までの保険料は保険料としてやはり維持をしてもらわなければならない。経済の動向が悪くなればそれに合わせて保険料を下げてもいいとかということになってまいりましたら、医療そのものを、それじゃ、内容を悪くしていってもいいかといえばそれはそういうことではないんですから、全体の経済の中で、統制経済という言葉が適当かどうかは分かりませんけれども、医療の世界というのはある程度そうした問題でありますから、現在の自由経済の中の動向に合わせてこれを変化をさせることはでき得ないということを私は申し上げているわけであります。

○大門実紀史君 ですから、私が指摘しておりますのは、あなた方は今変化をさせるわけでしょう、負担増という変化を押し付けられるわけでしょう、それについてどういう影響が出ますかと、大変なことになるんじゃないですかと話をしているわけですよ。
 安心安心とおっしゃいますけれども、大臣御存じじゃないかも分かりませんけれども、将来不安を解けば、解消すれば消費も上向くというような話を、そんなことを念頭に置かれて安心できる云々とおっしゃっているかも分かりませんけれども、厚生省の九九年の社会保障制度に関する調査、御存じかと思いますけれども、この中で将来不安というのはそういうことではないんです。とにかく今より改悪されることが一番不安なんだと、あなた方の調査でそういうアンケート出ているじゃないですか。今より改悪したら将来不安が更に広がって消費が落ち込むということをあなた方の調査ははっきりしているわけですよ。だから、そういう将来不安も含めて消費を落ち込ますんじゃないかという質問をしているわけでしょう。
 どうして答えられないんですか。あれこれすり替えたことを、小泉総理みたいにいろいろすり替えて言わないでくださいよ。はっきりと答えてください。

○国務大臣(坂口力君) だから、しっかり答えているのにそれを御理解をいただけないのは大変残念だと僕は思いますが、医療制度を将来ともに安定したものにしていくということが国民にとりましては一番大事なことなんですよ。将来これが不安だったら、一番ここが国民にとっては困るわけなんです。将来安定しているということは、それは経済に大きな影響を与えるわけですよ。だから、現在の医療制度の改革を改悪だと思う人もあれば、こういうふうに改正をしないことにはやはり将来はもたないというふうに思う人もあるわけでありまして、それは人の取り方によって様々だと私は思います。
 ですから、ここでの……(発言する者あり)

○委員長(阿部正俊君) 不規則発言はおやめください。

○国務大臣(坂口力君) ここでの議論をごらんをいただきましても、やはり上がっていくことということは、それは将来の少子高齢社会を考えたときにやむを得ないという議論だってあるじゃないですか。その中でどうしていくかということを考えますとともに、こういう少子高齢化の社会においても将来ともに安定した制度を作り上げていくということが一番国民に対して安心を与えることである、そう私は申し上げているわけで、そのことが経済に影響を与えないわけがないということを申し上げているわけであります。

○大門実紀史君 将来安定するかどうか、後で安定しないということを指摘したいと思います。
 私が取りあえず今聞いているのは、この今の経済状況で、消費の状況でこの負担増は大変なことになると、それを認めるか認めないかと、このことを申し上げているわけですけれども、一向に認めようとされませんが。
 それではお伺いしますけれども、来年予定されている負担増というのは実はこれだけではありません。厚生労働省関係でも雇用保険料引上げあるいは介護保険料引上げということももう既に日程に上り始めていますし、私は財政金融委員会所属ですけれども、増税、税制改革という名でかなりの増税メニューが出されておりますし、非常に具体的な検討に入ってきています。
 大臣は、当然こういう国民負担増全体、来年に国民の皆さんに係る国民負担増全体を一応掌握されて今回の提案をされているんですか。そのことをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 全体の中で年金がこれからどうなっていくか、あるいはまた介護がどうなっていくか、それからまた雇用保険をどうするかという議論は今始めたばかりでありますから、これはどうなっていくかということの決定はまだいたしておりません。
 しかし、少子高齢化社会というのは、お互いに分かち合いはいたしますけれども負担は増えていく社会であることだけは間違いがないわけであります。そのことをお互いに理解をしてこの制度を作り上げていかなければ、それは、その負担になりますところを税で出すかあるいは保険料で出すか自己負担をしていただくかということに違いはあったといたしましても、この少子高齢社会というのは負担のある社会である、負担をしなければならない社会である、その中で経済をどう運営をしていくかということを考えなければならない、このことを抜きにして経済は成り立たない、私は逆にそう思っております。

○大門実紀史君 何度も申し上げるようですけれども、そういう一般論を言っているんじゃなくて、今、大変日本経済は、ちょっと底入れだとか何だとか言ったって、あんなものは一喜一憂の範囲ですよ。海外頼みじゃないですか。内閣認めたとおり、今の消費、家計がどうなるかがかぎだと、それが非常に厳しい状況にあると。今年、来年のことを私申し上げているわけですよ。一般的な経済論を聞いているわけじゃないですよ。
 そういう点で、財務省が今メニューを掲げて検討に入っている増税計画案、これは個人負担の部分だけでも一遍にやれば九・五兆円ぐらいですよ。その中でも、財務省が特に熱意を持っている課税最低限見直し関係、これだけでも三兆円ぐらいですよ。こういうものを全然何も掌握されないで、厚生労働省関係だけの負担増だけでこういう提案されているわけですか。あなた、大臣でしょう、閣僚の一員でしょう、経済全体とか来年の国民負担増どうなるのかとか、そういうことを把握されないで自分の担当省庁のことだけ提案されているんですか。どうですか。

○国務大臣(坂口力君) 全体のことを考えているから今お話を申し上げているわけです。

○大門実紀史君 経済のことを言っている、経済のこと。

○国務大臣(坂口力君) 経済の状況、今年一年だけのことを考えているのが経済じゃ私はないと思います。これから将来どうあるべきかということを考えていくのが経済でしょう。この一年の、一日一日の株の上がり下がりのことだけを考えているのが経済じゃございません。もっと長い目で見ていくのが経済にとって一番大事なことなんです。そのことを考えていきますときに、日本の国としては少子高齢社会は避け難い問題である、そのことを中心にして経済をやはり立て直していくということが大事であって、経済が先にあって、それに合わせてどうこうするかということでは私はないということを申し上げているわけなんです。
 ですから、そのことを中心に考えますならば、現在の経済の動向、少し上がり下がりはあったといたしましても、その中で現在の保険料あるいはまた自己負担が多少厳しいことがあったとしても、将来安定した制度を持続するということが経済にとりまして大変大きな意義を持つということを申し上げているわけです。

○大門実紀史君 私が申し上げているのは、九七年のときも、当時、厚生省と大蔵省が別々に、医療負担と増税とを別々の時期に時間差で決めて、国民の皆さんにほぼ同じ時期に、半年ぐらいの時期に両方ともかぶさったわけですよ、九兆円の負担増というのが。だから申し上げているわけですよ。トータルで考えないと九七年の二の舞になりますよ、五年前を繰り返しますよと。どうしてこういうこと申し上げていることが分からないんですか。どうして、政府全体で来年の国民負担増どうなって、それがどれぐらい経済に悪影響を与えるかもしれないと、だったらこうしようとかああしようとか、そういう議論はないんですか。そのことを申し上げておるわけです。無責任じゃないですか。政府として経済に責任を持たないんですか、来年の経済に。ちゃんと答えて下さいよ、ちゃんと。

○国務大臣(坂口力君) 来年の経済の動向につきましては、閣議の中で、あるいはまた全体の議論の中でどうするかという大きなデザインを描いて今やっているわけです。しかし、その中には、社会保障の中のお互いに痛みを分かち合っていただかなければならない部分もその中に含めながら議論をしているわけです。もちろん、負担をしていただくこともあるでしょう。それに対しまして、その影響を考慮に入れながら、それでもなおかつ経済を立ち直らせていくためにはどういう手だてが必要かということを今やっているわけでありまして、そうしたことをトータルで経済というのは見ていかないと、部分部分で見ておりましても経済のことは分からないわけでありますから、私はトータルで見ている話をしているわけであります。

○大門実紀史君 申し上げたいことは、トータルではなくて縦割りで、それぞれの省庁が縦割りで勝手に、自分勝手に負担増をどんどんどんどん次々出してきていると。トータルじゃないんですよ。そういうことを申し上げているわけです。
 例えば数兆円の、合わせて来年の春以降、春かあるいは秋に掛けてか分かりませんけれども、数兆円の負担増にもしなった場合、大臣御存じかどうか分かりませんけれども、来年の政府の経済見通しは実質〇%ですよ。数兆円の負担増というのは国民負担率で約一%以上になりますから、成長率でいえば〇・四から〇・五引き下げるわけです。すなわち、政府の見通しがゼロ%の見通しであったのがマイナス成長に陥るかどうかと、こういう話を親切に提案しているわけですよ、分からないから。大事な問題でしょう。いずれにせよ、ちょっと経済音痴のような気がいたしますので、お分かりにならないんじゃないかと思います。
 委員長、私、是非検討をお願いしたいんですけれども、来年の負担増、あるいは税と社会保険料の在り方、非常に財政金融委員会と共通で討議しなきゃいけないことが私多いと思います。是非、私、財政金融委員会でも提案いたしますので、厚生労働委員会と財政金融委員会の連合審査をしていただくように理事会で御検討をいただきたいというふうに思います。
 その上で、次に、先ほどから財源論等の話がありましたので触れたいと思いますけれども、大臣は、要するに税か自己負担か社会保険料しかないんだと、このことをずっと今日も言われておられました。財源論でいえばそのとおりです。私どもが申し上げているのは、その税、国庫負担、増やす方法があるんじゃないですか、増税しなくてもと、このことを申し上げているわけです。この委員会では自民党の皆さんも今回、三割、国庫負担を増やして、三割自己負担やらなくてもいいんじゃないかという意見が出ているくらいです。
 実はこのことは、九八年、わずか四年前に、あなたの所属する公明党の皆さんも主張されていたことです。例えば九八年の三月三十一日の衆議院本会議で、当時は新党平和という名前でしたけれども、福島衆議院議員がこういうことをおっしゃっています。財政構造改革というと真っ先にやり玉に上がるのは社会保障の負担でありますけれども、むしろ国民にとっては負担から給付を差し引いた純負担こそが問題なのであり、ここに大きくメスを入れるのでなければ、本当の意味の改革にはなり得ないと。いいことをおっしゃっていると私は思いますよ。
 これは、純負担というのは、厚生白書によりますと、要するに国民負担率から社会保障給付率、つまり家計に戻ってくる分を差し引いた負担ですね。だから、社会保障以外の公共事業だとかほかのものに対してどれぐらい負担しているか、これを純負担と厚生白書に書いてありますけれども、その部分にメスを入れなければ、メスを入れれば税金の使い道変えられるし、そうやって医療費の患者負担なんかはするべきではないということをあなたの所属する公明党はわずか四年前におっしゃっているわけですよ。どうしてそういう方向の努力ができないんですか。

○国務大臣(坂口力君) ですから、今年の予算におきましても、ほかの部分におきましては一〇%という非常に大きな切り込みをされておりますけれども、社会保障の方は増加をさせているわけです。全体としての若干の切り込みもありましたけれども、増加額はこの社会保障が一番大きいわけです。ですから、来年もそうなります。再来年もそうなっていきます。それだけに社会保障の必要な額がどんどんどんどん大きくなっていきますから、しかし大きくなり方をできるだけ、そこは節減できるところはしてくださいよという話でありまして、それは私は当然の話だというふうに思っております。今年も大変大きな増額でございました。

○大門実紀史君 今年でいえば、例えば公共事業の、一〇%というのは公共事業のことをおっしゃっていると思いますけれども、結局補正で二・五兆増やして、減っていないんですよ。来年度予算だって、公共事業も減らすけれども、財務省は社会保障費も抑制するんだということを言っているじゃないですか。公共事業を減らして社会保障に回すなんという話になっていないでしょう。
 自然増で額が増えるのは当たり前じゃないですか。もっと根本的な割合を変えていくべきじゃないかということを公明党の皆さんも主張されていたんじゃないですか。そのことを申し上げているんですよ。

○国務大臣(坂口力君) ですから、社会保障の割合がだんだんと大きくなってきているわけです。
 新聞にいろいろ出たりいたしますけれども、そういうことを考えているのかということを問い合わせましたら、財務省はそういうことは今考えていないと、こういうことをはっきり言っているんですから。それは新聞も本当のこともあればうそのこともありますよ。だからそれを、新聞に書いてあるからといってそれを真に受けておっしゃるのも僕はどうかというふうに思いますが、そんなことよりも、社会保障というのは大きくしていかなきゃならない、これはあなたのお考えと私一緒なんです。
 社会保障につきましては、もう切り込むところはびた一文ありませんと私は申し上げているわけですが、その社会保障の方を伸ばしていくんだけれども、これは人口の中で高齢者の割合がうんと増えていく、これはそれに対しまして増えるのは医療なら医療でもごく当たり前のことだと思っているんです。だから、そのことをとやかく言われても困る。それは、高齢者が増えていくんだから、その分は増えていくんだと。しかし、全体として見れば、高齢者の増え方は全体として四%、そして高齢者の増え方以外のところが約四%と、こうあるものですから、それじゃその高齢者の増え方以外のところについてできるだけ節減してくださいと言われることについては、それは私たちも努力をしなければならないというふうに申し上げているわけです。

○大門実紀史君 経済財政諮問会議では社会保障費は削るという方向で議論されておりますので、新聞報道で私申し上げているわけではございません。
 資料の二に付けておきましたけれども、税の割合でいきますと、これは国立社会保障・人口問題研究所の資料ですけれども、ドイツは社会保険料で相当社会保障財源やっておりますけれども、それでも国民所得比の税の入れ方というのは日本の倍以上です。アメリカでさえ日本よりもたくさん税をこちらに入れている。ですから、まだまだ余地があるどころじゃなくて、高齢化社会になっていくのは事実ですから、相当構えて、相当そこにきちっと出していくという切替えをやらないと、後で申し上げますけれども、医療保険財政なんかもちませんよ。そういうことを私申し上げているわけです。そういうことをやらないで、国民負担増だけ取りあえず押し付けて経済を悪くしたら、これ税収だって減りますよ、景気がもっと悪くなったら。医療保険財政だってもっと破綻しますよ。そういう悪循環に陥る、イタチごっこになるということを先ほどから指摘しているわけです。
 このことを具体的な話で指摘した方が答弁もはっきりしてくると思いますので、医療保険財政そのものでこういうことを指摘していきたいというふうに思います。
 今日の医療保険の財政が赤字になってきた原因は、これはもう既に触れられているとおりであります。一つは経済状況が悪化して保険料収入が減少してきた、もう一つは高齢化社会に急速に進行したんだとおっしゃいますが、要するに保険財政でいえば老人保健拠出金が増加したということです。
 お聞きしたいんですけれども、この老人保健拠出金が増加したというのは、単に高齢化社会になってきたと、それだけのことですか。

○政府参考人(大塚義治君) 国民医療費の中の増加、この最大の要因は、高齢者の増に伴う、もちろんその単価の問題もございますが、老人医療費の増でございますから、基本はそこにあるわけでございます。

○大門実紀史君 拠出金の増加の理由をお聞きしているんですが、違っていたら御指摘ください。
 もちろん、高齢化というのがおっしゃったとおりバックグラウンドにあるのは確かです。資料の次のページに「老人医療費の負担割合の推移」というグラフを付けました。
 まず最初にちょっとお聞きしておいた方がいいと思いますが、これは国庫負担、被用者保険の拠出金、患者負担、それぞれ年度の推移をグラフにしたものですけれども、ちょっと最初にお聞きしておきますけれども、この国庫負担割合はずっと四四・九から三一・五に減ったと、各保険の老人保健拠出金が三三・三から四一・八に増えたと、この原因は何ですか。

○政府参考人(大塚義治君) 老人保健制度が創設をされました昭和五十八年以降、様々な制度改正がございます。昭和五十八年のスタートの時点では、いわゆる按分率というのが五〇%でスタートをいたしました。そのころから比べますと、まず制度が変わっております。ちなみに、老人保健制度における公費の負担割合は当時から変わっておりません。
 したがいまして、ここでのシェアの違いは、老人保健制度の按分率を始め、あるいは最近におけます介護保険制度の導入まで制度改正による間接的な影響で、例えば国民健康保険が拠出する分については国庫は半分の負担をしておりますから、例えば国民健康保険の拠出分が減りますと国庫もそれに連動して減ると、こういう構造になっております。
 そうした全体の医療保険制度改革、老人医療を含む、老人保健制度を含む医療保険制度全体の改革の結果において、こうしたふうにシェアが変わってきているということであろうかと思います。

○大門実紀史君 つまり、この老人拠出金制度というのは非常にややこしい仕組みですが、簡単に言いますと、按分率が一〇〇%になった後のことを、九〇年以降を申し上げますと、国保の方は老人加入率がずっと高まると、高まってきていますよね。各被用者保険の方はそれほど上がっていない。ただ、その平均、全制度平均の加入率で拠出金をそれぞれ出さなきゃいけませんから、国保の老人加入が増えれば各被用者保険の老人保健拠出金は増えていくということですね。国保の方はその分、助けられるということになるわけですよね、簡単に言えば。
 ところが、これは元々、連帯の名で老人医療をみんなで支えようということから始まった拠出金制度ですけれども、一方で、それぞれが、各被用者保険が拠出金ががっと増えていくと。一方で、先ほど局長言われましたけれども、国保に対する国の負担というのは給付の五割ですから、国保が老人保健拠出金、ほかのところに負担してもらって少なくなっていけばいくほど、結局、国の国保の中の老人保健に対する負担割合が減ってくるということでこういうグラフになったということですよね、局長、おっしゃったのはそういうことですね。
 そうすると、結局、高齢化社会になってきたというのはもちろんバックグラウンドでありますけれども、各医療保険財政を悪化に導いた一番大きな原因のこの拠出金というのは、先ほど言った国保を救済するということはありますが、その一方で、国庫負担が減らさなければ、みんなにも負担してもらったんだから国庫も割合増やそう、国の方も頑張ろう、支えようという努力をしていればこういうグラフにならなかった。すなわち、各被用者保険の拠出金は今ほど膨れ上がらずに、この財政危機、財政悪化、招かなかったということになりませんか。

○政府参考人(大塚義治君) 数字の観点だけからいいますと、国庫負担、その分だけ何がしかの手当てをして国庫負担をとにかく入れるということであれば、数字上の問題はそうおっしゃるとおりになるわけでございますけれども、元々、老人保健制度の成り立ちから申し上げまして、今日の我が国の医療保険制度の皆保険制度を形作るために被用者保険と国民健康保険という大きな二つの制度で支え合っておりまして、構造的に高齢者が国保に偏るという仕組みの中で今日の老人保健制度が施行され、今日に至っているわけでございますから、そこは制度としてどう仕組むか、またそれぞれの制度に対して国庫負担を中心に公費をどう投入するかという全体の中での考え方でございます。
 国庫負担をとにかくつぎ込めばいいというわけにはまいりません。これは、国庫負担も当然のことながら最終的には国民負担になるわけでございますので、それは取り得ぬ考え方でございまして、それぞれの制度の趣旨、それから経緯も含めまして、どの部分にどういう国庫負担、公費負担を投入するかという議論の中で導かれる結論だろうと思いまして、ただ単に国庫負担をやみくもにと言ったらしかられるかもしれませんが、継ぎ足せばいいというものでは、これは長い目で見ればそうはならないわけでございます。

○大門実紀史君 今、局長、数字を私が申し上げたとおりと。すなわち、申し上げたとおり、各被用者保険は老人拠出金をみんな頑張って、苦しいながら頑張って増やしてきたけれども、国保に対する国の負担割合というのは決まっていますから、それが連動して国保が助かれば国の国庫負担は減るということで減ってきたということはそのとおりとおっしゃいましたけれども、その後いろいろ言われましたけれども、だから国庫増やせるとさっきから言っているんじゃないですか。税金の使い道変えて増やしなさいと言っているんじゃないですか。その話はいいんですよ。
 だから、そういうことですね。この老人医療に対する国の割合が減って、各被用者保険の拠出金が増えてきたというのは、お認めになったとおり、そういうことだということだったらば、今日の医療保険の財政危機というのは正にそこにあるわけですから、そこを改善するしかないじゃないですか。どうして、国が国庫負担減らしてきて医療保険財政を悪化させたと、間接的にその仕組み、からくりを通じて悪化させたわけですから、そこのところを戻すしかないじゃないですか。国の割合増やしていくしか解決の方法ないでしょう。このまま続けたら、どんどん自己負担か、拠出金負担か、保険料引上げかと、ずっとそうなってしまうじゃないですか。違いますか。ほかに解決方法ありますか。

○政府参考人(大塚義治君) 今日の医療保険運営、国民健康保険、被用者保険を通じてでございますけれども、なぜ厳しい状況にあるかと。やはり、それは国庫負担というよりも構造的な問題であるわけでございます。
 これは、御指摘ございましたけれども、一つには高齢化の進展でございます。これが具体的には老人医療費の増という形で現実に極めて大きな伸びで毎年重なっているわけでございます。これが一つでございますし、もう一方では経済の低迷というのがあるわけでございます。これは保険料の確保という点で非常に厳しい状況にある。この二つが重なり合いましたのが今日の状況だと思います。
 国庫負担につきましては、数字だけから申し上げればおっしゃるとおりでございますけれども、冒頭申し上げましたように、老人保健制度に対する国庫負担の考え方というのは制度発足以来変えておらないわけでございまして、その基本には、高齢者の医療を国民全体でどう賄うかという制度をどう仕組むかということでございます。制度スタート時は、例えば按分率にいたしましても、制度発足時ということを勘案いたしまして五〇%ということにいたしましたが、制度の成熟に伴いましてこれを一〇〇%にする、これは公平な考え方であろうと思いますので、今日一〇〇%になったと。また、介護保険につきましては、介護という要素に着目して適切なサービスを行うということで、医療保険制度から切り離して別途の制度を作ったという影響もございます。
 したがいまして、国庫負担を単に削減したわけでございませんで、今後の高齢化社会をにらみながら、どういう制度を仕組めば将来的により安定できるかという観点で改革を進めてきたわけでございます。ただ、私が申し上げましたのは、先ほど御指摘もございましたけれども、国保の国庫負担という仕組みを通じて結果においてこういうシェアの変化が起きているわけでございまして、ただ単に国庫負担を戻せという議論には、残念ながら私どもは取り得ないわけでございます。

○大門実紀史君 とにかく、もういろいろ言われましたけれども、今日の医療保険財政の悪化の最大の原因がこの老人拠出金制度を通じた国庫負担の削減ということはもう明らかなわけです。そこはやっぱり手当てしていかないと、戻していかないと、幾ら制度をいじっても、抜本改革といって突き抜けか構造リスク調整か、いろんな制度を何やっても、国庫負担をこのまま減る仕組みを残して割合を減らしていくという方向だったらば、結局、どんな抜本改革をやったって、しわ寄せは、増税にしろ自己負担にしろ保険料にしろ、国民に行くということなんです。それを先ほどから指摘しているわけです。
 ですから、抜本改革といっても、結局、大臣言われたとおり、国民負担でやっていくしかないということしかないと。そうじゃなくて、税金の使い方を変えればやりようがあるということを我が党だけじゃなくてこの委員会でそういう発言が出ているわけですから、そういう方向に切り替えていただきたいというふうに思います。
 政管健保の財政の問題に移りたいと思いますが、資料の五です。これは先ほど山本委員が求められた資料とほぼ同じで、私も別個に保険局の調査課に資料を請求して作っていただいたものです。
 政管健保も同じなんですよね、先ほど申し上げていることと。景気の悪化で保険料収入が今まで減ってきたと。老人保健の拠出金が増えてきたと。加えて言うならば、我が党の小池議員が指摘しましたけれども、九二年のときに国庫補助を一六・四から一三%に引き下げたと。これは赤字になったら戻しますという約束があったのにもかかわらず、これ引き上げないで来たわけですよね。これだけで一兆六千億ぐらいですよ、十一年間で。それを元に戻しただけでも政管は今回の自己負担なんか必要ないわけですよ。ですから、この三つの理由ですよね、今回の政管の財政悪化というのは。
 そのことを踏まえて今回のこの厚生労働省が試算されている五年間の見通しというやつですけれども、これ非常にアバウトなものしか最初出ませんでしたので、こういう詳細な資料を作っていただきました。
 最初に、この上の段から聞きたいと思いますけれども、この歳入の部分の保険料収入についてですが、これは標準報酬月額の伸び率というのは何%で見ておられますか。

○政府参考人(大塚義治君) 基本的に賃金の上昇率を一%、各年度一%という前提で試算をいたしております。

○大門実紀史君 その一%の根拠は何でしょうか。

○政府参考人(大塚義治君) 一つには過去の推移でございますが、もちろん景気変動がございますけれども、平成十一年度前五年間の平均というのが一つでございます。
 それから、それは直接の根拠ということではございませんけれども、一つ念頭に置きましたのは、一月二十五日に経済財政の中期展望を閣議決定をいたしましたけれども、その参考資料という形で内閣府が取りまとめられました参考資料では、平成十四年度から十八年度、名目GDP成長率、年一・四あるいは一・五というような数字もございます。これは直接ここから一%を導いたわけではございませんけれども、具体的に取りあえずの根拠といたしましたのは平成七年度から十一年度の政管及び組合健保の賃金の伸び、これをベースにいたしております。

○大門実紀史君 余り直接関係ないこと言わないでください。
 過去の政管健保の実績だと、私調べましたけれども、一%にならない、〇・五少し、半分程度にしかならないと思いますが、これどうしてですか。なぜ過去の実績が一%なんですか。

○政府参考人(大塚義治君) ただいま申し上げましたけれども、政管と組合健保、被用者保険でございますね、被用者保険の平均標準報酬月額の伸びを実績といたしました。

○大門実紀史君 なぜ健保と一緒にする必要があるんですか。政管のことなんだから政管の実績だけでいいじゃないですか。なぜですか。

○政府参考人(大塚義治君) そこはまあ選択の問題ではございますけれども、政管健保の方は財政試算でございますから政管健保に限っておりますけれども、私どもといたしましては、被用者保険あるいは国保も含めて全体的な状況も把握する必要がございます。
 また、それぞれの制度ごとの伸びその他はその時々によって違うということもございます。ここは一定の前提ということでございますので、厳密に申しますと国保の場合も同様の率を使わざるを得ませんけれども、被用者保険の大多数を、政管と組合健保で大多数を占めるわけでございますから、その伸びを平均的に使ったということでございます。

○大門実紀史君 従来は政管なら政管の実績で計算されておったと思うんですが、なぜここだけ政管の実績を使わないで健保組合と一緒にすると。それでも、私調べましたら〇・八九で、一になりませんけれどもね。それでも多くなるんですね。高くなるんです、健保組合と一緒にすると。なぜわざわざ、それを使わないで、政管だけの低い数字を使わないで、多めの数字を使ったのか。これ、水増しじゃないですか。収入の水増しになりませんか。

○政府参考人(大塚義治君) 例えば他の制度も参考にいたしますと、厚生年金、これは政管なり健保という区分ではないわけでございますが、これもほぼ一%を使っておりますし、実績として使っておりますし、総合的な判断をせざるを得ないわけでございますが、ただいま申し上げましたとおりでございますけれども、被用者保険の政管と組合と合わせますと大宗を占めるわけでございますからそれの平均を使ったということで、いずれにいたしましても、端数を前提にしたような推計というわけにはなかなかまいりませんので一%ということにいたしました。

○大門実紀史君 本当に、そういうことでこんな、今回のこの改定案の最大の焦点なんですよ、政管の財政というのは。それの見通しをそんないい加減な、ああだかこうだかみたいな数字でやられたわけですか。これもし〇・五四計算だとどれぐらい収入減ることになりますか。

○政府参考人(大塚義治君) 済みませんが、ただいまその前提での試算をいたしておりませんので、直ちにお答えをすることは御容赦願いたいと存じます。

○大門実紀史君 私、計算しました。五年間合計で約四千五百九十三億円、四千五百九十三億円になります。これは大ざっぱに見ても、大体五年間で八千億ぐらい増えていますから、これ一%で八千億ですから、半分としたら、半分の伸びだと四千億と。ただ、この被保険者数が減っておりますから私も大体アバウトですけれども、四千六百億ぐらいという数字は間違いないというふうに思います。
 これ、もしも実績どおりまじめにそういう保険料収入で計算していたら、四千六百億これより減収になるわけですね。そうすると、これだと五年間で、五年間もつというあれですが、三年で事業運営資金使い果たして、三年目でもう破綻するんじゃないですか、この財政見通し。そういうことになりませんか。

○政府参考人(大塚義治君) それは推計でございますから、どういう前提を使うか、その前提が合理的か、妥当かどうか、こういうことだろうと思います。前提でございますから、極論をいたしますと、いかような前提を置くことも可能なわけでございます。したがいまして、ただいまの仮に〇・五四というような数字を使えばといえば計算上はそうなるのでございますが、その前提について現時点において合理的か、妥当な範囲かと、こういう御議論だろうと思います。したがいまして、計数を違うことによって試算をするという意味は、必ずしもそれだけで意味がある数字とは思いません。

○大門実紀史君 前提が水増しじゃないかと、前提が水増しじゃないかと申し上げているわけです。
 これは厚生労働省の管轄だから御存じだと思いますけれども、五月の毎勤統計で給与は実質二・四%減ですよ、五月給与が。マイナス二・四%、減ですよ。一%だってどうなるか分からないと、来年一%はどうなるか分からないと。そういう状況なのに、わざわざどうしてこうやって水増しして、収入を多く見せて帳じりを合わせていくと。こんなでたらめな数字で議論しろと言うんですか。
 この財政見通しそのものは、私、個人的にお願いしたのはこの詳細だけれども、この皆さんが出した財政試算そのものに今回の政管健保の見通し、五年間載っているこの数字ですよ、トータルで言えば、そんないい加減なもので国民の皆さんに負担増を強いて、ここで議論しろと言うわけですか。こんなでたらめな数字で議論なんかできるわけないじゃないですか。

○政府参考人(大塚義治君) ただいまも申し上げましたように、いかに前提を置くかということだと思います。例えば保険料の改定につきましては、御案内のように、十五年四月からという前提で組んでおりますし、その際の伸び率を、その後の伸び率を、五年間平均でございますから、どう見るかということでございます。政府におきます中期展望におきましても、十七年度までは、十七年度程度までは厳しい状況続きますけれども、その後の状況につきましては改善を見込んだ中期展望ということもございます。
 したがいまして、五年間平均一%というのは、これは今後の経済対策、政府としてもちろん、全体として最重点課題として取り組むわけでございますけれども、そうしたことも考え合わせまして、五年平均で一%、各年一%というのは、現時点における見通しといたしまして、私どもは決して無理な前提とは考えておりません。

○大門実紀史君 五年平均じゃないですよ。一%上がったものに一%掛けているわけですよ。ちょっと計算、変なこと言わないでくださいよ。
 先ほど申し上げましたけれども、実績でいけばこれよりも四千六百億も減収になると、その分何とかしなきゃいけないということになるわけですね。あなたおっしゃるように一%伸びなくて、私が申し上げた実績かそれ以下になった場合どうされるんですか、減収になったらどうするんですか。

○政府参考人(大塚義治君) 仮にという形での御議論は、その前提がどこまで具体的な見通しに基づくかということでないと必ずしも意味があるとは思いませけれども、医療保険は基本的には歳入歳出、これがバランスをするということにいたしませんともたない、制度自体がもたないわけでございます。もちろん単年度で単年度収支がきちんとイーブンになるということには限りません、中期的な見通しの中で財政バランスを取るということでございます。
 したがいまして、観念的な議論ではございますけれども、歳入が不足するということであれば、必要な支出が決まっておって歳入が不足するということであれば、何らかの形でのファイナンスが必要になると、こういうことでございます。
 具体的に申し上げれば、どうしてもファイナンスができないという状況になれば、これは保険料というのがまず出てくる選択肢でございます。また、その時々の医療費の動向にもよると思いますけれども、あえて仮定の議論ということであれば、ファイナンスをする手段といたしましては保険料ということになろうかと思います。

○大門実紀史君 ですから、取らぬ皮算用の試算をして、実績よりも倍に見て、今度百六十条の六項で、保険料の総額の減収を補う必要がある場合も保険料を社会保険庁長官が申出できるというふうにわざわざ改正されますよね。要するに、保険料が減収すれば、今までは保険料の減収だけでは値上げできなかったのを今度はそれでもできますよというふうにわざわざ改正されますけれども、百六十条の六項ですね、これはそういうときのためじゃないですか。これが要するに水増しの、どうなるか分からない財政収支だから、担保として、ファイナンスとして保険料値上げできるような改正も今回一緒に出されたんじゃないですか、そういうことになりませんか。

○政府参考人(大塚義治君) それは誠に曲解と申し上げざるを得ないわけでございます。
 医療保険でございますから、先ほどから繰り返し申しておりますように、支出が、必要な支出額が確定するならば、それに伴うファイナンスが必要でございます。したがいまして、仮に、仮に財政的に余裕ができますれば、今の現行の制度におきましても保険料の引下げということは制度上は可能でございます。
 それから、社会保険庁長官の申出によりまして弾力的に、ある程度緊急的にと申しましょうか弾力的に保険料を課すことが、社会保険庁の長官が申し出ることができておりますけれども、おっしゃいますように、近年において正に保険料の減、保険料の実質収入減という事態が生じました。これは過去の歴史の中でごくごく最直近のケースでございます。もちろん、被保険者数の減というようなことも比較的最近初めて経験をしたことでございます。そうした現実を踏まえまして、一部法律改正をいたしたわけでございますが、そのために、そのために法律改正をしたと思われるのは心外でございますし、曲解でございます。

○大門実紀史君 あなた、いろいろ言われたけれども、今自分の答弁の中で認めておられるんですよ。そういう答弁を今されたわけですよ。
 私が申し上げたいのは、これは政管だけじゃないんですよ。わざわざ四日に出された患者負担・保険料負担への影響というのを出されました。全体で一・五兆だと。保険料の引上げが一兆三百億だと。内訳が政管五千七百、国保三千二百、健保組合一千四百と。これを出されました。これがすべていい加減だと私は思うわけです。
 まず政管が、今言ったように、これではもたないと。明らかじゃないですか。私が言っている実績というのはまだ堅い話でしょう。一%なんて水増しでやっていらっしゃるわけでしょう。今お聞きしたら、国保も一%で収入増を見ていると。こんなことあり得るわけないじゃないですか、今この不況で。もっとひどいじゃないですか、政管よりも、国保の加入者の方が。
 もう一つ、健保組合についても、この一千四百億、ほんまかいなというのが、昨日、健保連が発表した資料で分かりました。そもそもこの一千四百億の根拠といいますのは、健保組合等については政管健保の試算を基に各制度の財政状況を勘案して試算すると。つまり、具体的に言いますと、健保組合のうち二割は政管と同じような財政悪化状況だろうということではじいたのがこの一千四百億というふうに私レクでお聞きしました。ところが八日の健保連の発表によりますと、健保組合のうち、政管の料率八・五を超える組合が健保組合の中で全体の五割、過半数を占めていると。こういう数字が出てきました。もちろんその五割全部が財政悪化とは言いませんけれども、この二割という試算は政管と同じぐらい、財政悪化二割という試算は余りにも低過ぎるというふうに思います。健保組合の一千四百、国保の三千二百、さっき言った政管の五千七百、合わせて一兆三百億。これは非常にでたらめな数字だと、根拠のない数字だと、水増しされた上で試算した数字だというふうに思いますけれども、改めて資料を出し直してくださいよ、もっとちゃんとした堅実な。こんな水増しでいい加減・u「丙眄・・未靴任匹Δ靴読蘆漢・魑瓩瓩襪鵑任垢・I蘆瓦世韻エ蠅い靴泙垢箸いΔ里亙僂任靴腓Α△舛磴鵑箸靴晋・未靴盻个気覆い如・・w) こういう、後から後から出てくるけれども、不正確、そういう資料ばかり出すんだったらこんな審議できるわけないじゃないですか。

○政府参考人(大塚義治君) 試算の、特に先ほど来、賃金の伸びの前提の置き方での御議論がございますが、これは先ほど来繰り返し申し上げていることですので繰り返しませんけれども、今健保組合の負担増のお話がございました。これは資料を提出いたしますときに御指摘がございまして、私どもといたしましてはなかなか前提の置き方が難しいということで最初、当初お出しができなかったわけでございますが、一定の前提を置いて提出するようにという御指示もございましたので、一定の前提を置いたということでございますが、健保組合について申し上げるならば、一定の前提といいますのは、いわゆる保険料率、標準報酬に対する保険料率ではございませんで、いわゆる法定給付に対する必要な保険料率、俗に財源率と私ども呼んでおりますけれども、その財源率で見ましてなかなか、政管健保に近い状態というようなことをどう見るかというので約二割ということを算定をいたしました。
 そういう前提を置きましての提示でございますので、私どもとしては現時点における最大限の見込みと考えております。

○大門実紀史君 とにかくこういう大ざっぱなといいますか水増しした資料に基づいて国民の皆さんに負担増を求めると。つまり、最初から申し上げているとおり国庫負担の在り方に、それを変えない限り、こういういろんな繕いをやっても破綻が生まれてくると。こういうふうな大変愚かな改革案はもうすぐさま撤回して、廃案されることを主張して、私の質問を終わります。
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