● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■155-参-財政金融委員会-8号 2002年11月28日
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。私も今日、企業再生の問題についてお伺いしたいと思います。
 まず竹中大臣に二、三お伺いしたいんですけれども、この間、企業再生という言葉が、今日も今ございましたけれども、飛び交っているわけですけれども、まずこのことが、竹中大臣としてはどういうことをイメージされているのか、なぜこれが必要なのかというところをまずお聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) そもそも企業というのは何なのかということに直結する問題だと思います。
 企業というのは、そこにまず元手としてのお金があります。それを担う人がいます。人はいろんな技術を持っております。その経営全体のある固まりが、これは内部の規律、就業規則まで含めて一つの組織としての一つの経営資源を構成しているということなんだと思います。これが今傷んでいると。不良債権になってしまった、作ってしまった。しかし、これをこのままばらばらで解体すれば、これはもう元も子もなくなってしまう。しかし、ここに経営資源があるんだから、この経営資源を少しノウハウを入れることによって、ないしはお金を少し入れてやるということもあるだろうし、人を強化してやるということもあるだろうし、ノウハウをインプットしてやるということもあるだろうし、この固まりである経営資源をより強くすると、これがやはり企業再生の基本的な考え方なんだと思います。
 そのときに、お金、人、ノウハウ、そういうものを一体どこが担ってやってくれるのかと。今回議論している再生機構というのは、そういうものを担える一つのものにやはりなってほしいというふうに考えているわけであります。

○大門実紀史君 一つ確認しておきたいんですけれども、そういうふうに言われる場合の企業というのはどれぐらいの規模が想定されるのか。私、RCC問題、以前にも取り上げましたけれども、実際には中小企業といっても中堅クラスといいますかね、なかなか小企業とかそういうところはその対象にならないんですが、今おっしゃったようなところでいくとやっぱり中堅企業以上のようなところなんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと小企業という場合どういうイメージなのかという問題かもしれませんが、私の認識しております限り、RCCというのは小企業も含めて再生の対象になっているというふうに認識をしておりますので、中堅企業以上とかそういうことでは必ずしもない、小さい企業体であっても非常に企業体として強い資源、ノウハウを持っているところもあるわけでありますから、そこはもうケース・バイ・ケースであろうかと思います。

○大門実紀史君 RCC問題はまた別にやりたいと思うんですが、私の部屋に今いろんな相談が来ているんですけれども、なぜこの会社を清算しなきゃいけないのかと思うようなところまで。やっぱり規模が小さいんですよね。資本金で言えば二億、三億ぐらいだとなかなか、再建するというよりも回収に入っているというケースが多いので、実態の話はまたお伺いしたいと思います。
 話を戻しますけれども、この企業再生というのは、何といいますか、前向きな前進的なようにとらえられる部分もあって、確かにそういう部分もないことはないと思うんですが、実際、私、今、スーパーの流通大手の破綻したところの問題に取り組んでおりまして、この委員会でもやりましたが、長崎屋が、私もここでストレートに指摘しましたけれども、第一勧銀がかなり追い込んで破綻させた、その事実もここで申し上げましたが。
 その後、要するに流通大手なんかでも救うのは、再建しようというのは本体だけで、関連業者、その前にもちろん従業員のリストラ、解雇をやられますし、取引した関連中小業者、あるいはそこに入ったテナント中小業者、こういう人たちが守られないで、本体だけの再建が、あれは今、会社更生法ですけれども、やられているとか、今やっておりますのはマイカル問題なんですけれども、同じように、マイカルだけは本体をイオンが支援して、スリムにして何とか再建と。ところが、その関連中小企業が切り捨てられていっていると。
 例えば、債務の圧縮というと何かいい言葉のようですけれども、そういう取引している中小企業にとっては一般更生債権ということでほとんど戻ってこないというようなことなんですよね。ですから、それほど企業再生といっても、私は、もっとどろどろとした、現実的にはどろどろした話で、そういう部分で置き去りになっている問題があるということを是非御指摘を今日はしておきたいと思います。
 その上でですけれども、金融再生プログラムの、あるいは改革加速のための総合対応策の中に企業再生ファンドというものが書かれております。これもどういうものをイメージされているのか、大臣のお考えを聞きたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 企業再生ファンドのイメージということでありますけれども、先ほど言いましたように、お金、人、ノウハウ、いろんな経営資源の固まりをいろんな形で提供することによって企業をよみがえらせてくれる。これはもういろんなところが考えられるのだと思います。そういうお金とまず人とノウハウが要るというものが前提でございますけれども、金融庁としては、金融庁が直接今掛かっているのはRCCということでありますけれども、RCCにおける積極的な企業再生への取組を促す、企業の早期再生のための環境整備として様々な制度の手当てをする、そういうことを今関係省庁に要請しているところでありまして、非常に多くの参加者がここでいろいろなノウハウを提供してくれる、人、お金、ノウハウを提供しているということを期待しているわけであります。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 この企業再生ファンドについて今日この後ずっとお聞きしたいわけですけれども、とにかく大臣のお考えとしては、特に再生ファンドとなると更に、お金集めて再建するとなると更に余り小企業は相手にされないのではないかというふうに私は思いますが、いずれにせよ、中堅クラス以上の企業としても、何といいますか、再生を重視していく、やっぱり再建を重視していくと。まかり間違っても企業買収で短期に売り抜けて利益を上げるというような、こんなことはもちろん想定されていないというふうに思いますが、その辺、確認の意味で、本当に再建していくファンドだということをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 何かよくこういう話をすると、必ず安く買って高く売るという言い方で売り抜けとか、場合によってはハゲタカとかいろんな言い方されるわけでありますけれども、重要なのはやっぱり再建をしないとその価値は高まらないわけです。高く売るというふうに言いますけれども、高く売るというのは、これは正に見事に再建されている場合に高い価値が付くということでありますから、我々としては再建するというプロセスに非常に大きなウエートを置いているということであります。

○大門実紀史君 ありがとうございました。
 今の大臣のお考えを踏まえて、今日は忙しいところ日本政策投資銀行の小村総裁に来ていただきました。ありがとうございます。
 総裁に伺っていきたいと思いますが、去年の十月に改革先行プログラムが出まして、政策投資銀行等々が企業再建のためのファンドを設立してこれに参加するよう要請するというふうな方向が出ました。
 政策投資銀行からそこに出資をしていく、その必要な財源手当てを講ずるということで去年の補正で五百億付いて、政策投資銀行の内部資金として五百億、合わせて、産業投資資金特別会計ですか、そこに一千億円の枠を作ってファンドに出資をされてこられたということだと思います。つまり、国策としてファンドに出資していくというのが去年から始まっているわけだと思うんですけれども、付け加えて言うなら、今回の改革加速のための総合対応策の中にも政策投資銀行がやってこられました再生ファンドへの出資制度の拡充というのがありますし、まだ検討されている段階のようですけれども、更に国から五百億、それとまた内部資金で五百億、計一千億の枠の拡大を検討されているということもお聞きいたしました。更に国策としてファンドに出資していくということを拡充していこうという方向だと思います。
 ただ、私、先ほどもちょっと質問で心配をしていたわけですけれども、これはもう正に国民の税金あるいは財投ですから国民のお金を出資する話ですので、ファンドといってもいろんなファンドが私はあると思うんです。その中で、ですから、どこにでも出資するというわけにはもちろんいかないと思うんですが、そういう点で幾つかお聞きしていきたいと思いますが、まず最初に、日本政策投資銀行がファンドに出資を決められるときの最終決定権者、どなたが最終判断をするのかお聞かせいただきたいと思います。

○参考人(小村武君) 御指摘のとおり、昨年、金融再建プログラムによりまして、産投特会から五百億、私どもの資金から五百億を出しまして一千億円の資金を手当てをいたしました。この運用に当たっては最終的には私が責任を持って出資行為を行う、そういう仕組みでございます。

○大門実紀史君 その場合、どういう基準でどういう判断で出資を決定されるのか。これは資料をお配りいたしましたけれども、資料の一に、政策投資銀行の文書ですが、出資に関する基本的な考え方、多分これだと思うんですけれども、基本的な考えは。長い文章ですが、要するにどういうことなのか、簡潔に判断の基準を教えてください。

○参考人(小村武君) お手元に資料が配られておりますが、ちょっと小さい文字で恐縮でございます。
 私どもの「「企業再建ファンド」への出資に関する基本的な考え方」、これは昨年の十二月に発表いたしております。簡単に申し上げますと、このファンドの目的は金融再生と事業再生の一体的な実現をすることということであります。
 再建対象企業につきましては、過剰債務問題が円滑な事業遂行の障害となっており、経済合理性の高い再建計画に基づいて債務圧縮と事業再構築により再建を図るということでありまして、この際、私どもは適正な事業計画に基づいて行っていただく、そういう意味におきまして、いわゆる反社会的企業とか風俗企業等々は除外をいたしております。
 それから、再建の手法でございますが、これは再建対象企業の経営に適切な関与
を通じまして企業価値の向上を図るということでざいますが、あらゆる専門家の手法
を通じまして企業価値を高めていく。
 その際、先ほど先生の御指摘がありましたハゲタカファンドのようなもの、これは、ここに書いております「株式取得後、即座に企業を解体・処分する等、目的が再建とは考えられないファンド」、こういうものは除外をするということであります。
 それから、ファンドの中立性、これは、例えばある金融機関がファンドを設けて、そこに債権を移転するとか、いわゆる飛ばし的な行為をするようなファンドは対象にはならないということであります。
 五と六は、もう当然のことでございますが、情報の開示をきちっとし、それからファンドの運営能力がきちっとあるところ、こういったところを我々は対象にするということでございます。

○大門実紀史君 簡潔にありがとうございます。
 そうしましたら、資料の二枚目も、私の方から説明しようと思ったのですが、簡潔に説明していただけるようですので、総裁から、二枚目の資料というのは今まで出資したところの実績ですけれども、九つですかね、上の二つが何か同じものみたいですが、どういうファンドなのか、これも簡潔に御説明をお願いしたいと思います。

○参考人(小村武君) 私どもの出資をするファンドには二種類ございます。まだどういう企業に対して投資をするか分からない、複数の企業に対して投資をする、これをマザーファンドと呼んでおりますが、そうしたファンドと、それから特定の企業に対して再建をしていこうと、こういう目的のために組成をされるファンドと、この二種類がございます。
 私ども出資をいたしました一覧表を簡単に申し上げますと、日本みらいキャピタル、これは下のものと同じでございますが、これは、日本で初めて企業再建ファンドを作ろうということで、日本興業銀行に勤めていた方が設立をしたものでありまして、今、この中身について、どういうところに投資をするか、鋭意詰めている段階であります。
 その次のジャパンリカバリーファンド、これは、東京三菱銀行と私どもで設立をしたものでございます。この中には、有名な和服のいちだとか、そういったところに対する企業再建ファンドからの出資をいたしております。
 それから、次のダックビブレでございますが、これは、マイカルの倒産によりまして、東北地方で元々ありました百貨店、マイカルの傘下にありました百貨店が今度独立をして再建を図ろうというものでありまして、これはいわゆる個別ファンドであります。私どもと地元の財界の方々、あるいはみちのく銀行等に参加をしていただきまして、直接、直接といいますか、個別のファンドとして形成したものでございます。
 それから、エーシークリードファンドT号でございますが、クリードというのは不動産のベンチャーでありますが、このクリードを中心にして形成されたファンドでございます。これは、主として中堅・中小企業を対象にした企業再生ファンドであり
ます。
 それから、ルネッサンスファンド、これはBNPパリバの系統でございますが、これも、中堅・中小企業に特化をしたファンドでございます。
 それから、MKS壱号投資事業有限責任組合ということでございますが、これは、日本人でございますが、シュローダーに勤めておって、ベンチャーをやっていた方が設立をされたファンドでございます。
 それから、その次がカーライルでございますが、これは、外資系のカーライルが設立をしたファンドでございます。
 最後に、ダイエー企業再建ファンド、これも個別の企業に対する再生ファンドであります。
 以上でございます。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 済みません、それぞれに対する出資額を教えていただけますか。

○参考人(小村武君) 私ども、各ファンドとの間に守秘義務協定を結んでおりますので、個別に幾らということは、ここでは差し控えたいと思いますが、ダイエー企業再建ファンドにつきましては、先般、私ども及びダイエーファンド関係者との間で話合いが付き、これは百億円ということで公表をいたしております。
 あと、大まかに申し上げまして、四十億から五十億というのが私どもの出資額でございます。

○大門実紀史君 一つ確認ですが、その守秘義務、これは一応国民のお金ですね。それを出資する場合に守秘義務というのはどういう意味でしょうか。

○参考人(小村武君) もちろん、産投特会のお金が半分入り、それから私ども事業活動を通じまして上げました収益からも半分お金を出しております。
 決して粗末に扱うという意味ではございませんが、これらの各ファンドがこれから事業展開をしていく際においていろんな作戦があるとか、いろんな企業の活動において、彼らの、我々との個別の契約に基づきまして、各々細部については守秘義務を設定したわけでございます。

○大門実紀史君 その問題はまた改めてやりたいと思いますが、この各ファンド、二の出資ですけれども、これは厳格に先ほどの基本的な考え方に基づいてされたということですか。

○参考人(小村武君) 御指摘のとおりであります。

○大門実紀史君 もう一つ伺います。
 先ほど一個一個説明があったんですが、要するにこの中で、こういうことでよろしいですか。何らかの外資の資金が入っているところは、エーシークリードも入っているということですか、先ほどの説明ですと。
 要するに、それじゃ伺いますが、外資の資金が入っているファンドはどれになるんでしょうか。

○参考人(小村武君) 先ほどの中では、BNPパリバが運営いたしますルネッサンスファンド、それからMKSファンドTにつきましては、この夏までイギリスのシュローダー・グループに属しておりましたので、これは完全な、今は日本法人であ
りますが、外資系と言われれば、そういう関係が深いと思います。あとはカーライルでございます。

○大門実紀史君 そうすると、この中で、はっきり外資系、全くありのまま外資系というのはカーライル・ジャパンということでよろしいですか。

○参考人(小村武君) BNPパリバとカーライルであります。

○大門実紀史君 パリバはただ出資、要するに、ルネッサンスファンドもパリバの日本でのファンド、まるっきりそういうことですか、そうすると。
 じゃ、ルネッサンスとカーライルという理解でよろしいですか。ちょっと確認を。

○参考人(小村武君) 各々、ファンドの設立の根拠というのはそれぞれ違っております。
 カーライルは、アメリカにおいてカーライルの会社そのものは設立をされております。日本には、日本法人はございません。投資組合はまた別のところに置いております。
 それから、先ほどのBNPパリバは、日本において拠点を設置しているという意味では若干ニュアンスが違うかと思います。

○大門実紀史君 私、このカーライル・ジャパンの問題、予算委員会で、非常に短くですけれども取り上げさせてもらいました。
 いろいろ調べてみたんですが、全く資料がないんですね。公表されているものがないんです、カーライル・ジャパンについて言えば。カーライル本社は、インターネットで本社のがありますけれども。
 これはあれですか、どう言うんですかね。これ、私的なファンドだから公開されない、中身が、というふうなことになっているのか。いわゆる届出も報告の義務も、日本でそういう国民の税金を預って仕事するのに、報告も届出の義務も、事業内容も一般に明かす必要がないということになっているんですかね。
 これは、アメリカでは普通のことかも分かりませんが、国民の税金とか財投資金が入っているという関係で、どうもそういうところが不透明な感じがするんですが、いかがですか。

○参考人(小村武君) これは私がお答えするのが適当かどうか分かりませんが、現在、ファンドを経営することに限っては、日本で事業法とかその他の規制をする法律はございません。

○大門実紀史君 そうすると、万が一これ、出資ですから、このファンドが、もう巨大なファンドだって破綻したことあるわけですから、破綻したりして出資が戻ってこない場合はだれが責任を取るんですか。

○参考人(小村武君) 他のファンドも同じであります。すべて私どもの責任、いわゆる投資家、プロ対プロとの契約に基づいて成り立っているのがファンドであります。したがいまして、契約に従ってお互いその責務を果たしていくと、こういう関係であります。

○大門実紀史君 あなたが責任を取ってお辞めになったりするのは構わないんですけれども、お金はどうなるんですか、国民のお金は。

○参考人(小村武君) これは投資行為ですから、常に危険性は伴うことは当然であります。ただ、私どもが、政府がお決めになり、日本の企業再生のためにこのファンドを通じた再生をしていこうということが政府全体の方針として決められ、それに基づいて、政府の持ち分については産投特会から出資を我々は受け、我々も自らの収益から五百億を出したわけであります。これを通じて、我々はこのファンドを通じて、他の投資家と違い、企業再生をするという大きな目的があります。その実現のために我々は今回こうしたファンドを設立したわけです。
 日本ではまだこうした企業ファンドというものは育っておりません。一つは、ファンドマネジャーも余りおりません。それから、事業を再生する請負人といいますか、事業家が育っておりません。こういうマーケットが未整備な段階におきまして、
比較的私どもの金融機関は日本でも、プロジェクトファイナンスやPFI、あるいは事業再生融資等を通じまして今最先端を走って、マーケットが形成されるようにということで、我々が政策金融機関としての使命を果たしていると。その中の一環の活動として誠意ある行動をしていると。
 その際、我々が、国家の目標に合うような企業再建、ハゲタカにならないように、これは放置しておきますと、企業再建ファンドにしてもDIP融資、事業再生融資にいたしましても、いわゆるハゲタカファンドが出てきて日本のマーケットを食い荒らしてしまうと、そういうような状況にあるものですから、例えば事業再生ファンドにつきましては、司法界、破産管財人とか監督人とかそういった方々からも、我々の公正中立な機関であるということで出てくるようにいろいろな誘いを受けて、私どもはそれに対して役目を果たしていると、こういうことでございます。

○大門実紀史君 私は、このカーライルがハゲタカとは申し上げていませんし、実績いろいろ調べましたが、そのハゲタカというところでは、むしろ地味な方だというふうに思っています。
 そうではなくて、要するに地味なところであろうと何であろうと、そういうファンドが、私的なお金を集めてやっているファンドに対して、国が国民の税金を使って、あるいは国民の財投を使って出資すると。それが万が一、この御時世ですから破綻する場合はあり得るわけですね。そのときに、目的がいいから仕方がないというような言い方ですけれどもね、今のあなたがおっしゃったのは、企業再生のためにやっているんだと。私はそういうことを言っているんじゃないんです。どこでそれがファイナンスされるのか、守られるのか。もしもそれが戻ってこない場合、だれが責任を取ってどこが損失をかぶるのか。政策投資銀行がかぶるということですか。

○参考人(小村武君) 私どもは、こうした専門家を抱えている日本では恐らく唯一の金融機関だと思います。私どもの職員が、例えばこのファンドに出資をするためには、三か月から六か月間相手方と交渉し、いろんな細かい条項等についても詰めを行い、あるいは必要があれば渉外関係の弁護士等々も中に入れてお互い真剣な論議をしております。
 決して粗末に我々は行動をしていないわけであります。しかし、与えられた責務はきちっと果たしていかなきゃいかぬ。出資ですから、毀損をすればそれは出資した者の責任において処理をされるべきものと思います。

○大門実紀史君 ですから、何年調べようと、何年付き合いがあるところだって破綻する時代ですから、そういうことをお聞きしているわけじゃないんです。だれが責任を取るのかと。
 だから、今申し上げられたのでいくと、出資した者の責任というと、最終決定権者はあなたということだから、政策投資銀行だから、政策投資銀行が責任を取るということでよろしいわけですね。
 竹中大臣にお聞きしたいんですけれども、ちょっと私、アメリカはどうなっているかというのは詳しくありませんが、いずれにせよ、多分アメリカはこういうのを規制するもの何もないと思うんですけれども、日本でこうやって国策として税金を使って投資ファンドをやっていく場合、少なくとも何か届出とか情報公開とか、もちろん、出資者の名前全部明かせというのは、こういうファンド、そんなことをやったらお金集まらなくなったりしますから、それは限界はあるかも分かりませんが、こんなに何も分からないところに四十億も出資されていると、こんなままでいいのかどうかなんですよね。
 そういう点では、何らかの規制とは言いませんが、少なくとも何らかの、業法とも、ファンド業法というのは変ですけれども、何らかのこう、大体これ、監督官庁はどこになるんですか、投資ファンドというのは。御存じですか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 最後のファンドの所管官庁はどこかというのは、恐らくそれは私の少なくとも所管するところではございませんが、業種によっていろいろ所管が分かれているのだというふうに承知をしております。
 それで、前半、大門委員が御指摘の点でありますけれども、基本的に、先ほど総裁の方からもお話がありましたように、まず私たちはやはり今政策課題を持っているということだと思います。その政策課題に対して、これは正に内閣の方針に基づいて国の機関である政策投資銀行がしかるべき行為を行っているというふうにこれはもう認識せざるを得ないのだと思います。
 この政策投資銀行の所管大臣は私ではありませんので、詳細のことを申し上げる立場にはございませんが、今政策金融そのものに関しましては経済財政諮問会議でも議論を進めております。本来でしたら、政策投資銀行が行っていますそのDIPファイナンスにしましても、今回のようなファンドへの出資にしても、民間の金融機関が健全であれば、正しく今日一日じゅう議論をしてきましたように、リスクを取れるような体質にあるならば、これは民間でできるのかもしれません。しかし、もうだれの目から見ても明らかなように、現実はそうはなっていないということであります。
 その中で、私、先ほどから経営のノウハウ、それと金、人、ノウハウの塊、経営資源というふうに言っておりますが、これはやはり幸いにしてというか、国の機関である政策投資銀行でそういうものが活用できる状況にある。そうした中で政策金融は中長期的にどうあるべきかということは、これはしっかりと、民間にできることは民間にという中で考えていかなければいけないわけですが、当面の課題として、民間金融機関が疲弊している中でこの政策投資銀行等々にしかるべき役割を担っていただくというのは、これは大変重要なことであると思います。
 結局それは、責任をだれが負うのかということでありますが、正に政策投資銀行、融資、投資を行う以上はそこにリスクは掛かってくるわけで、その点、政策投資銀行はこれまでも非常に高い審査のノウハウ、審査の力を活用して、結果的に日本に大きく貢献したのだというふうに思っております。今、正にそうした力を改めて発揮していただきたいというふうに我々も思うところであります。

○大門実紀史君 要するに、これからさらに、今度の補正で恐らく出てくるんでしょうけれども、一千億増額してこういうファンドへの投資を増やしていくという方向ですから、そういうリスクが付きまとうのは当然ですし、それについて何らかのものを考える必要があるということを今日は問題提起しておきたいと思います。
 カーライルの話に戻りますけれども、公開されておりませんので難しくはあったんですけれども、インターネットで本国の資料が取れましたし、やっと昨日、カーライル・ジャパンがこれ公開していない、公表してないんですね、お客さん向け、投資家向けの資料が手に入ったので、その点に質問を進めていきたいと思いますが、このカーライル・グループというのは、若干御紹介いたしますと、もうとにかく世界最大級の私設のファンドです。ワシントンに所在地がありますし、そもそも軍需産業に対する投資で伸びてきたということで、アメリカ最大級のファンドですね。日本への進出が二〇〇一年の八月ですから、日本のファンドとしては後発になると思います。ベンチャーのファンドの方で二件ぐらい仕事をやっていますが、いわゆるバイアウトといいますかね、企業買収の方では、ダイエーのエー・エス・エス、あそこ一件だけということで、余り日本ではまだ実績がないところですね。
 予算委員会で申し上げましたが、ただ、政治家とのつながりが極めて強いファンドです。元ブッシュ政権の国防長官ですかね、CIAの副長官か何かやられていたと思いますけれども、フランク・カールッチが会長ですし、今度、来年からIBMの会長が、ガースナーさんですかね、会長になられるそうですけれども。あと、ブッシュ政権のときの国務長官のジェームズ・ベーカーとかワインバーガー元国防長官、イギリスのメージャー元首相も顧問になっておられますし、どういうわけか、フィリピンのラモス元大統領も顧問になっていると。大変な世界的な人脈です。これは恐らくブッシュ政権のときの、お父さんの方ですね、お父さんのブッシュ政権のときの閣僚メンバーと、そのときの世界的な人脈で作られてきていると。
 これは業界筋の情報ですけれども、とにかく今ブッシュ政権、息子さんの方が、ジュニアがやっていますんで、情報がいろいろ入るということもあってこの間非常に勢いよくやっていて、過去十五年間の平均のリターン、配当が、三五%という驚くべき配当をしているのがこのカーライル・グループの本体の方です。
 カーライル・ジャパン、先ほど申し上げたとおり、何も公開されていないのをやっと手に入れましたけれども、カーライル・ジャパン・パートナーズの御案内と。これは投資家、公表しないやつですね。一部の投資家向けにカーライル・ジャパンというのはこういう会社ですよというのを手に入れたわけですが、全貌が全然分からなかったんですが、要するに、日本では二つのファンドを作ると。カーライル・ジャパン・パートナーズ、もう一つはカーライル・ジャパン・ベンチャー・パートナーズ。一つはバイアウト、企業買収の方のファンドと、新規企業の立ち上げといいますかね、ベンチャーの方のファンドと、この二つを立ち上げて、バイアウトの方のファンドは五百億円規模でお金を集めて、ベンチャーの方は二百七十億ぐらいですかね、集めると、そういう募集をいたしますということです。
 簡単に何をどういう募集をしているかといいますと、日本で集めるファンドについて言えば、年率三〇%の配当をいたしますと、年三〇%の配当をいたしますと。コミットメント期間、つまりお金を預けてもらうのは五年間。年率三〇%ですから大変な額ですが、そういうファンドですので、一口五億円以上の出資を募っているというふうなファンドです。
 このカーライルそのものは、ハゲタカとは先ほども言いませんでした。企業買収が、バイアウトが中心のファンドです。私は、先ほど御紹介いただきましたほかのファンドに比べて、どうしてわざわざ、ほかのファンドではもうはっきり企業再生ということを目的にしている外資系のファンドもあるわけですよね、なぜこのカーライルに、バイアウト中心のカーライルに出資をされたのかと、どうも疑問が残るわけですが、どうしてここに出資されたんですか。

○参考人(小村武君) 私ども出資をする際には、私どもの方針に乗っかった形で出資をする。相手方がそれをのまなければ出資をいたしません。
 カーライルにつきましては、御指摘のように、企業再生という大きな枠だけでなしに、もう少し範囲が広いと思います。ただ、その広まった部分については私どもは出資をしないと。企業再生に特化した形で契約を結び、しかも、先ほど申し上げた、風俗だとか反社会的な企業等については出資対象にしないとか、いろんな条件を付けまして話合いが成り立ったわけであります。

○大門実紀史君 ここは三〇%のリターンをやると言っているんですよ、三〇%。先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、そういう大体配当することを目的に、日本で今言われている企業再生というのは、やろうなんという話じゃないんですよね。ハイリターンなんということを考えて企業再生なんかやろうと、そういう政策じゃないわけですよね。
 なぜ政策投資銀行がこんなハイリターンのところに投資しなきゃいけないのか。わざわざそんな、いろいろ言われましたけれども、そういうことを言われるんだったら、選ばなきゃいいと思うんですよ、このバイアウト中心のファンドを。ほかのとこ
ろを考えればいいと思うんですが、なぜ選ばれたんですか。

○参考人(小村武君) カーライルを選んだのは、あくまでも企業再生能力があるというところから私どもは契約をしたわけであります。
 三〇%のハイリターンがあると。これは、投資家を集める際に各ファンドが大体この程度のということで掲げますけれども、それは確定した利回りでも何でもありません、それは目標値であります。私どもは、更に企業再生に特化したものですから、恐らく三〇%というような収益を上げるという分野ではないと思います。これは五年後にきちっとした精算をして答えが出てくるということでありまして、先ほど来申し上げておりますように、私どもがハイリターンを求めるために外資と組んでファンドに出資したものではございません。
 たまたま、今の日本の金融情勢を見ますと、ファンドだとか事業再生融資とか、こうしたマーケットが非常に小さい、専門家がいない。これを育てるためには、こうしたノウハウも活用しながらより多くの、また日本のそういう事業家あるいはファンドマネジャーを養成をしていくと。経済産業省もまたそういう考え方だというふうに聞いております。

○大門実紀史君 仕組みを御説明しないと聞いている方も分からないと思うんですが、つまり、この五百億円のファンドというのは、五百億の中に二つの枠があるということですね、簡単に言えば。二つの枠があって、一つは企業再生をやる部分と、もう一つは自由にバイアウトをカーライルがやるという、こう二つありまして、企業再生の部分については政策投資銀行の四十億円が使われると。それに一緒に乗っかってくるお金というのはもちろん企業再生だけに使うと。ところが、この五百億のうち、それはどれぐらいやられるか分かりませんが、それ以外の部分は自由にバイアウトに使われると。カーライル、当然そうでなきゃ商売になりませんからね。三〇%もリターンできませんから。
 私が申し上げているのは、なぜそもそもバイアウト中心で、バイアウトやり遂げてきているところにわざわざ、何も企業再生、ここ専門じゃありませんよ。専門じゃありません、よく御存じだと思いますけれどもね。それは、バイアウトの中には再生もありますからね、短期的な。ただ、やっぱりハイリターンマネーというのは宿命をしょっているわけですよね、そういうマネーというのは。本当に企業を立て直してということと若干ミスマッチがあるんです、日本で考えているものとは。確かに、企業再生ということでいえば、再生したことがあるかも分かりませんが、今の国策といいますか、出されている企業再生とは若干種類が違うということを踏まえて考えると、要するにバイアウト中心なんですよ、このカーライル・ジャパンの五百億のファンドというのは。もう一つの二百七十億くらいのベンチャーのファンドは、これはもう自由にやるわけですね、自由にハイリターン、短期的に利益を得るわけですよ。ですから、わざわざ何でカーライル・ジャパン・パートナーズが政策投資銀行に出資を求めなきゃいけなかったのかさえ私は不思議なくらいなんです。
 ましてや、それは後で伺いますが、政策投資銀行が、この前伺いましたのは五十ぐらいですか、外資が十、民族系といいますか、国内のファンドが四十ぐらい出資してほしいと来ているのに、なぜこのバイアウト専門のところに出資されたのか。どうしてここのノウハウがそんなに必要だったのか。ほかにもノウハウを持っている方は一杯いるんですよね、企業再生だったら。なぜここを選んだのか、もうひとつ分からないんですが、もう一遍お答えいただけますか。

○参考人(小村武君) 先ほど来御説明をいたしておりますように、私どもの出資に関する基本的な考え方に合わない部分、ミスマッチの部分は、私どもはそこの部分については対象にはしていないということであります。あくまでも企業再生であります。企業再生についてカーライルのファンドマネジャーが大変能力があるということを我々の交渉を通じて分かりました。
 それから、カーライルは五年間のファンドでありますから、すぐにバイアウトをしてしまうということではなしに、他の部分についても五年間のファンドであります。
 それからもう一つは、カーライルの出資者は、投資家は年金基金等長期的に資金を運用する人たちが多いと。そういう意味でも私どもはハゲタカではないと。しかも、私どもの間尺に合った部分にだけ協力をしていただくと。
 それから、今、五十ほどのファンドの申し入れがあります。これは例えば銀行をスピンアウトした人、あるいは証券界にいた人、不動産の人、商社にいた人、いろんな人が日本で新たに芽が出てきつつあります。そうした中で、私どもも今後能力のある方については出資をしていこうと思います。しかし、先ほど来先生がお話がありましたように、国から二分の一出資をいただいております。私どものなけなしのお金も出します。そうしたところで、きちっとした企業能力、営業能力のあるところにこれからも出資をしていきたいと、こう考えております。

○大門実紀史君 分からないんですね、どうしてここなのかというのが。ほかにももっと能力のある人一杯いますし、あるんですけれども。
 年金の基金のことを言われましたけれども、アメリカの年金基金というのは例のヘッジファンドにさえお金出していたわけですから、リスクマネーに出資するところなんですよね。だから、年金基金扱っているから手堅いとは言えないし、私はここはハゲタカとは言っていないんです。ここハゲタカですぐ売り抜けるよと、日本の企業駄目にされるなんということは言って国会質問いないんです。そんなこと申し上げていません。むしろ地味だと、地味な方だと宣伝までしてあげているぐらいですから、そんなこと言っていないんです。
 私が申し上げたいのは、なぜわざわざ、もっと言いますと、ほかに出資されたところはもう目的を、ファンドの目的そのものを企業再生というふうにしているところもあるじゃないですか、外資系で。ありますよね、ほかにね。そういうところはほかにもあるんですよ、今、出資してほしいというところに。そういうところがあるのに、そこにはノウハウ持っているアメリカの弁護士さんなんかが入ったりいろいろあるのに、なぜここなのかということをさっきから聞いているわけで、それはちょっと
分からないんです。
 予算委員会でも聞きましたけれども、ちょっとその話に入ってきますけれども、あなたはこのカーライル・ジャパンへの出資を全く御自分の独断で決められたんですか。

○参考人(小村武君) 私どもの営業範囲というのは大変広うございます。何でも総裁が自分で調査をし、意思決定をするというわけではございません。幸いにして私どもは、冒頭申し上げましたように、こうしたファンドやいろんなDIPファイナンス、近代的な金融手法にたけた職員が多うございます。そういった人間が三か月あるいは六か月を掛けてデューデリジェンスをやり、意思決定をしていくと、そういう仕組みでございます。
 先生おっしゃるように、いろんなファンドがこれからもあると思います。立派なファンドであれば私どもにも御推薦をしていただきたいと思います。何もここに限るわけではありません。これからまた次から次へと出てくるファンドについて、間尺に合うものがありましたら、私どもはこれから日本経済の再生のために、これが私どもの役割でありまして、あえてリスクを背負いながら使命を果たしていくということでございます。

○大門実紀史君 最近、私、この外資関係をいろいろ調べていますと、たくさんの方に知り合いになりました。結構、外資のいろんな話をお聞きしますけれども、簡単に言いますと、結論から言いますと、なぜ外資が政策投資銀行に出資を求めるかといいますと、四十億、五十億、二十億とか出資して、そのお金が目当てではないんです、外資というのはもっと巨額を集めますから。要するに、日本で仕事をやる上での、日本で資金を集める上での信用付けといいますか、日本で認知されているファンドだと、これなんですよ。
 ですから、リップルウッドを見てもらって分かるとおり、やっぱり日本で資金を集めると努力するわけですね。やっぱり外資アレルギーというのがありますからね。全く外国からお金を持ってきてやるとやっぱりアレルギーあるので、日本でマネーを集めると。もちろん世界からも来るわけですけれども。そのためには政策投資銀行のお墨付きが欲しいというので今殺到しているわけじゃないですか、うちに出資してほしいということで。そういう方の話を私何人も聞いてきて今日質問しているわけです。ですから、言ってみればこの政策投資銀行の出資というのは彼らにとっては広告塔なんですよ。彼らにとっては広告塔なんです。こちらは一生懸命ファンドを通じて企業再生をやってもらおうと思っているかも分かりませんけれども、彼らにとっては広告塔なんです。だからみんな必死になって政策投資銀行に、十億でもいいし二十億でもいいということで今たくさん話が来ているんだというふうに思います。
 ですから、先ほど申し上げましたけれども、政策投資銀行がカーライルに出している四十億というのは、彼らにとっては、それ使わなくてもいいと、その案件があればそれなりに付き合っておきましょうと。問題は、そのお墨付きをもらってバイアウトで、あるいはベンチャーでもっと大きくやっていきたいと。そうしなきゃ三〇%のリターンなんかできるわけないんですよ。地道に企業再建やっていて三〇%のリターンというのは、それはよっぽど株を落として上場させて、その差というのはあるかも分かりませんが、そういうことじゃないんですよね、もう御存じだと思いますけれども、外資の投資ファンドのやり方というのは。
 ですから、こういうことはもう総裁、私はっきり申し上げて、総裁はよく外資が何で投資欲しいと思っているか御存じだというふうに思いますが、その点だけ御存じなかったんですか。

○参考人(小村武君) 私ども日本政策投資銀行は、投資の判断あるいは融資の判断においてこれは審査能力があるという定評をいただいております。したがいまして、国内外の金融機関からも信頼をされております。
 そういう意味で、私どもが参加するというのは、それだけのまた意味があるということであろうかと思います。これは私どもにとっては名誉なことでありまして、単に利用されているとかそういう趣旨ではありません。私どもが出る限りは責任を持って審査をし出ていくわけであります。
 それから、カーライルがお金が余っているとかそういうことではありません。日本で、やはり日本の投資家というのはまだファンドに対する投資というのは未成熟であります。したがいまして、カーライルだから投資をしようとか、そういう状況ではございません。誤解のないようにしていただきたいと思います。

○大門実紀史君 聞いたことにお答えいただけないようですけれども、政策投資銀行の関係者とお話ししたときにも、外資はやっぱり信用が欲しいんだということで今たくさん来ているんですというのはあなたの部下がおっしゃっておりますので、それは改めて御存じだということだと思います。
 私は、なぜこういう、このカーライル、バイアウト中心のところにわざわざ特別に、何といいますかね、特別な縛りを掛けて四十億を、これは企業再生だよ、これだけはそうしてよというふうな、わざわざそんなイレギュラーな形で出資したのかやっぱり理由が分かりません。
 これ予算委員会のときも申し上げましたけれども、ブッシュ元大統領が六月十九日に訪日されまして、六月十九日に小泉総理とお会いになっています。小村総裁とも十九日に会談されているということですが、そこで何を話し合われたんですか、簡潔にお答えください。

○参考人(小村武君) 六月十九日に日本政府の招きに応じましてブッシュ元大統領が来日されました。その際、公務を外れた時間帯におきまして、夜でございますが、私は面会をいたしました。
 ブッシュ元大統領は、いわゆる第二次世界大戦中に撃沈をされたときのその思い出の場所に旅行をしたと、そうした話をされまして、このカーライルとかそういう話は一切ブッシュ大統領からは出ませんでした。

○大門実紀史君 小泉総理と同じようなこと答えないでください。
 要するに、カーライルの話は何も出ていないと。じゃあなたに何しにお会いに来られたんですか。お茶でも飲みに来られたんですか。何しにあなたに会いにわざわざ元大統領が来られたんですか。

○参考人(小村武君) 大政治家でありますから、私ごときに個別の事業についてどうこうというお話は一切なさりませんでした。私も、戦後、日本経済が焼け野原から今日まで発展をしてきた、そういう日本経済についてのお話を申し上げました。
 詳しいことは言う必要がないということで、要点はそういうことであります。

○大門実紀史君 ですから、私申し上げたいのは、特別な理由もなしに私ごときに会いに来られるわけがないと。元ブッシュ大統領はこのカーライル・アジアのシニアアドバイザーですよ。今最大の案件がカーライル・ジャパンの立ち上げですよ。その方があなたと会って何も言わないと。口で出さなくたって、目くばせするとかいろいろあったはずですよ。何も話し合わないというのは全くおかしいわけです。
 私は、事実経過からしても、この後、三か月後に、十月一日に政策投資銀行からカーライルに四十億円の出資がされると決断をされたわけですね。ですから、もう前後関係からいって、はっきり言ってこの投資案件どうなのかと。私は小村総裁は誠実な方だと思うから、いろいろ迷われたと思うんです、この案件については。だけれども、こういう政治的な背景で決断をされたんじゃないかというふうに思います。そうじゃないですか。

○参考人(小村武君) 一切そういうことはございません。あくまでも金融的判断において行った行為であります。

○大門実紀史君 とにかく、日本の外資の業界では、カーライルというのは政治銘柄だったと、なぜあそこに投資されたのかというのは非常に不思議だというのが業界筋では今話題になっております。それも御存じだというふうに思います。
 私申し上げたいのは、予算委員会でこのアメリカのいろいろな背景を取り上げてまいりましたけれども、今日申し上げたこともその一環だというふうに思います。
 ただ、もう一つ、この話は、国策である企業再生ファンドを活用していく、政策投資銀行がそれにお金を出す、それは国民の税金、原資が国民のお金、国民の税金だと。政策投資銀行が出資するということが相手方にとっては大変大きな価値のある看板になるということになっているんですね。ですから、政策投資銀行が外資の本当に広告塔に使われたと、これからそんなことはまた起こり得るかもしれないと。しかも、その広告代というのは国民の税金だという流れなんですね。
 ですから、単にアメリカのどうのこうのというよりも、政策投資銀行が投資ファンドにこれからお金を出していかれるということについて大変問題があると思いますので、今度の補正でまた要求されるようですが、厳しく解明を引き続きしていきたいというふうに思います。
 質問を終わります。
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