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■155-参-財政金融委員会-9号 2002年12月03日

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十八日、岩本荘太君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君が選任されました。
    ─────────────

○委員長(柳田稔君) 預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 本日午前は、株式会社みずほホールディングス取締役社長前田晃伸君、株式会社三菱東京フィナンシャル・グループ取締役社長三木繁光君、株式会社UFJ銀行取締役頭取寺西正司君及び株式会社三井住友銀行頭取西川善文君、以上四名の方々に参考人として御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 なお、参考人及び質疑者ともに御発言は着席のままで結構でございます。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○田村耕太郎君 師走という大変お忙しい時期にわざわざ国会までお越しいただきまして、本当にありがとうございます。
 私のような若輩者が少々無礼な質問をするかもしれませんが、国民の側に立ってしっかりと質問させていただきたいと思いますので、どうか無礼を御容赦いただきたいと思います。
   〔資料配付〕

○田村耕太郎君 今、配付させていただいていますが、まずは、この前、中間決算が発表されました。
 今まで金融庁の査定と皆さんの自己査定に乖離があったんですが、少なくない乖離があったんですが、一つ確認させていただきたいと思います。この中間決算で、その乖離、ギャップがゼロになったということを確認させていただきたいと思います。お答えは、まず四人の方にイエスかノーかで端的にお答えいただきたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) お答えいたします。
 中間決算の部分、乖離がゼロかということでございますが、私どもの自己査定に基づいてやっておりまして、検査は同じ時期にやられませんので、大変恐縮ですが、乖離があるかないかと言われますと、ちょっとお答えはしかねます。ただ、私ども、過去に発表されたこのギャップを拝見いたしまして、乖離が小さくなるように更に努力を重ねたいと思います。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 検査の結果につきましては、査定、引き当てに反映するようにいたしております。しかしながら、時期が違いますので必ずゼロということはございません。逐次縮まっているという状況でございます。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 私どもも、自己査定の時期と決算とずれておりますのでゼロということはございませんが、非常に縮小している、その過程にあるということを申し上げたいと思います。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 私どもも、金融検査マニュアルやあるいは公認会計士協会の実務指針にのっとりまして精度の高い厳格な査定をやっておるつもりでございますが、時期のずれが若干ございますから、その乖離がゼロになったということは言い切れないと思います。

○田村耕太郎君 時期も違いますし、貸出し先に対する評価も違うということは認識させていただいています。
 では次に、貸出し先に対する評価に関してお伺いいたします。
 配付させていただいた資料の裏をごらんいただきたいんですが、皆さんが債権放棄をされた大手企業の社債の利回りを調べてみました。流通利回りですね。このようになっております。今、この二社に対して四大メガバンクさん貸出しされているようなんですが、今、差し支えなければ、この二社に対して幾らの金利で貸出しされているのか、お伺いしたいと思います。四人の参考人の方にお願いします。

○参考人(前田晃伸君) 個別の企業に対する貸出しレートは、ここで申し上げるのは妥当ではないと思います。ただ、再建中の企業に対していろいろな支援、支援金利等を使ってやる場合はもちろんございます。個別に判断させてやらせていただいております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 同様でございます。
 私、現実にこの二社に対する私どもの金利が幾らかということについては今はっきりした数字は持ち合わせておりません。ただし、こういった社債利回りよりは低いことは間違いございませんが、その企業企業の長期計画、あるいは場合によると再建計画、この辺を十分意識してやっております。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 私どもも同じでございまして、ここに表に示されている利回りよりは貸出し金利は低いだろうと、こういうふうに思っておりますが、ここで申し上げるのは適切ではないかなと思っております。
 一般論として申し上げますと、金融支援の一環として一定の期間について金利を減免しているものはあるかないかということでございますと、あるということでございますが、それはその間の資金繰り等をある意味で支援するということでございまして、再建計画後にはリスクに応じた金利をちょうだいしたいと、このように考えております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) 私も同じでございますが、数字は持ち合わせておりません。
 しかし、この金利を下回っておるということは間違いないと思います。ただ、こういう再建支援企業につきましては、特に債権放棄をした場合に残存債権の回収を確実にしていくということが我々にとって大きな目的でございますので、それに応じて金利は弾力的に適用しておるということはあろうかと思います。

○田村耕太郎君 皆さん横並びがお好きというようなうわさを聞いているんですが、次の質問は、そうしたらどなたかお一人にお伺いさせていただきます。
 この社債の流通利回りというのは、ある意味、市場のその会社に対するリスクの評価だと思うんですが、大体で結構です、これよりどれぐらい低いかというのはお尋ねできないでしょうか。三木参考人、お願いします。

○参考人(三木繁光君) お答えいたしますが、先ほど申しましたように、はっきりした数字はございません。
 ただし、この二社といいますか、一般の上場会社につきましては、市場金利、それにスプレッドというのを、利ざやですね、収益を乗せまして、それで融資しておりますので、二%とか三%というのは多い。ただし、ここに例示されております企業につきましては、私どもメーンバンクでございませんのでちょっとはっきりいたしませんけれども、もう少し高いのではないかなというところでございます。

○田村耕太郎君 リスクに見合った金利だということで中小企業に対する金利を上げられていると、いろんなところからお聞きしています。リスクに見合った金利設定になっているのかどうなのか、非常に私は疑問に思います。
 ただ、これ以上お答えできないということで次に行きますけれども、債権放棄のときに、皆さん、債権放棄をする理由として、その方が企業価値が上がるというような発言をされていますが、もしそうであるならば、全部の中小企業の債権放棄をされたら全部の企業価値が上がるのではないでしょうか。それはできないでしょうか。寺西参考人、お願いします。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 債権放棄というお話でございますけれども、私どもは、債権放棄というのは、ある意味で限定的に行っているということでございまして、再建計画の妥当性とか企業の存続可能性について十分吟味した上で、経済合理性があると、このように判断した場合に限定的にやっているということでございます。そういった意味で、あらゆる企業に債権放棄をするということは考えられないわけでございますし、我々金融業が成り立たないということではないかと思います。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 デフレが不良債権の問題を大きくしているというような議論がされているんですけれども、大手の企業の債権放棄だけを認めていることが、更に供給過剰体制を助長してデフレを深めているのではないかと思います。
 じゃ、次に行きます。
 皆さんは、この前、総合デフレ対策、その前の竹中プランが発表されたときに、皆さん、自分たちの評価に対しては、繰延税金資産を認めろというような発言をされているんですが、皆さんがお貸しになっている中小企業に対して繰延税金資産を認めたことがあるのか、認めるつもりがあるのか、この辺に関してお伺いしたいと思います。西川参考人、お願いします。

○参考人(西川善文君) 繰延税金資産の問題については、これは企業会計原則あるいはその実務指針に基づいて一般的に取り扱われるものでありまして、それは中小企業といえども同様だと思います。

○田村耕太郎君 認めるということですね。

○参考人(西川善文君) そうです。

○田村耕太郎君 はい、ありがとうございます。分かりました。
 皆さんは、この前の竹中プランや総合デフレ対策に対して、急激なルール変更は認められないというような発言をされていますが、何年あれば急激なルール変更ではないのでしょうか。前田参考人にお伺いします。

○参考人(前田晃伸君) ルールを変えるときには基本的に経過措置を作るという意味で、例えばBISのルールを入れたときにはたしか公表してから三年ぐらいたって入れて、その前にいろんなパブリックコメントを求めてと、そういう共通のルールでございますので、そういうことをするのが普通だということでございます。
 今回のケースではそういう議論もされないままに制度だけを、国の違う制度をいきなり導入するという意味では、もう少し御議論いただいた方がいいということで、我々はそういうお願いをいたしました。繰延税金資産についてはこれから検討されるということを承っておりますが、そういう点を十分に検討した上で、ルールを変えるんであれば経過措置も入れていただくのがグローバルスタンダードではないかと、そういうことでございます。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 ルールを変えるときには経過措置を入れるというお言葉、正にそのとおりだと思うんですが、もしそうだとしたら、私の知っている範囲で、もう既に中小企業に対する貸付けにおいて、正式に導入されてもいない土地の強制減価、これがもう既に正式なルールのように導入されているという話を聞きます。もしそうなら、ちょっと今の御発言、整合性がないのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。三木参考人にお伺いします。

○参考人(三木繁光君) ちょっと今のお答えの前に、急激な変更は何年であればよろしいかというのは、その急激の度合いにもよります。それから前提にもよります。一般的に、前回、前回といいますかこの金融再生プログラムの過程で私どもが主張しておりましたのは、集中調整期間ということで十六年度までは一つのルールでやっておりますので、その間に大きな変更はしないでほしいということを申し上げました。それと、税効果会計のような大きな問題は前提の変更と一緒ですよと、こういうことを申し上げました。
 それから、ただいまの質問でございますけれども、中小企業につきましてはということでございますが、中小、大に限らず、減損会計についてはまだ入れているところと入れていないところがございまして、それは区々でございます。その辺はよく事情を伺いながら私どもは査定をしているつもりでございます。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 急激なルール変更は経過措置を持つべきだということなんですが、じゃ中小企業に対する貸しはがしに対しても経過措置を認めてやるべきではないかと思うんですが、寺西参考人、いかがでしょう。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 貸しはがしという御指摘でございますけれども、私ども、ある意味で、健全な中小企業に対する資金需要については、今までもこたえてまいりましたし、これからもこたえていこうという姿勢には全く変わりはございません。
 ただ、私どもが現実に現場でお客様とお話をしている限り、肌で感じているところは、本当に中小企業の方々の資金需要が細っているということを本当に肌で感じております。お客様と話しておりますと、選択の第一位はまず借金を返済することというようなことがもう大半でございまして、その辺を考えますと、我々が貸し渋りをしていると言うのはなかなか難しいのかなと、我々としては精一杯努力をしておるつもりでございます。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 今度は四大メガバンクさんの努力についてお伺いします。リストラ策ですね、具体的には。
 私が配らせていただいた資料の二枚目の裏を見ていただきたいんですけれども、ちょっと参考までに読ませていただきますね。これ、この委員会であった発言をちょっと抜粋しました。
 「政治がどこが悪いんだか。我々、一生懸命金融対策をやってきています。しかしながら、銀行がそれに応じない。現に、見てごらんなさい、合併してからもう数年たつのに、駅前に同じ支店が三つも四つも並んで、同じ銀行が並んでいる。こういう実態を、これは国民が皆、金融機関の不勉強ということはもう承知していますよ。これを政治のせいばっかりにされるということは、私は非常に残念だ。」。
 前田参考人にお伺いします。これ、どなたの発言か御存じでしょうか。

○参考人(前田晃伸君) 申し訳ございません。ちょっと私の記憶ですと、大臣の御発言だったというような、ちょっと私もうろ覚えで恐縮でございます。

○田村耕太郎君 塩川財務大臣です。
 次の資料を見ていただきたいんですけれども、それめくって、これ、ここからほど近い虎ノ門交差点の周辺地図なんですが、ごらんのとおり、みずほさんにお金を入れている方には大変便利な形になっています。
 前田社長にお伺いします。
 これでリストラをやっているということなんでしょうか。それともこれは悪い冗談なんでしょうか。お願いします。

○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。
 私どもこの四月一日に新しく再編統合いたしました。その前は三つの銀行ございまして、御指摘のとおりそれぞれ支店を持って営業いたしておりましたので、その段階で支店を統合するというのは、銀行が三つございますので、お客様にお取引を例えばすべて解消していただくとか、そういう非常に煩雑な手続がございます。そういうことで、事前に統合するというのは非常に困難でございます。そういう意味で、四月一日以降で統合するということで、ついこの十一月に発表いたしました計画では、この一年半で百二十か店を統合するということを発表させていただいています。再編統合が終わった後でないと支店の再編統合はできないという点を是非御理解いただきたいと思います。最大限努力してまいりたいと思います。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 もう一つリストラの問題として、シンクタンクのお話をちょっとさせていただきたいと思います。
 四大メガバンクさんに限らず、地方銀行でもシンクタンクを持っているところ多いんですが、これは世界では類を見ないことだと思うんです。そのシンクタンクが本当に利益を生んでいるかというと、私、コストセンターで、コストの垂れ流しになっているんじゃないかと思うんですね。給料は銀行員並みに高い。そういう銀行がシンクタンクみたいなものを持っていて、それが公的資金をもらっているというのはおかしいと思うんですけれども、ある人は、世論操作のためにシンクタンクを持っているんだと言う人もいらっしゃるんですけれども、シンクタンクは私は、売却させるか解散させるか、本当に必要なのか非常に疑問なんですけれども、シンクタンクの意義とこれからの取組について、次に三木参考人にお伺いしたいと思います。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 当社グループではシンクタンクは実はございません。三菱経済研究所というのはございますけれども、これは当社グループの関係会社ではございませんで、言わば三菱グループ全体のシンクタンクでございまして、私ども五%は出資をしておりますので、ちょっと、私どもは持っておりません。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 もう一度前田社長にお伺いするんですが、前田社長ばかりで済みませんけれども、富士総研というのはもうなくなったんですよね。

○参考人(前田晃伸君) 私ども従来富士総合研究所というのがございましたが、ここはシンクタンク機能とそれからシステム設計等の会社がトータルで会社を構成しておりましたが、この秋にシンクタンク部門とシステムとを分離いたしております。それで、シンクタンク部門につきましては、みずほ総合研究所という形でシンクタンクを作っております。
 それで、シンクタンクの意義という御質問でございますが、私どものシンクタンクは、いろんな調査研究、受託研究、それから会員制のビジネス機能等を有機的に結合して提供をしておりまして、お客様、銀行のお客様だけでなく幅広いお客様に多様なニーズにおこたえするということで、付加価値の高い情報サービスを提供しております。そういう意味で、銀行本体で体現できないことをやるという意味で、私どもはお客様にも十分御理解いただいていると思います。
 以上でございます。

○田村耕太郎君 時間がそろそろ来ますので、最後の質問にします。これは皆さんに、皆さんお一人ずつにお答えいただきたいと思います。
 総合デフレ対策とかこの前の竹中プランを受けて、中間決算の発表のときに、皆さんはそれぞれ、銀行業も新しいビジネスモデルに変えていかなきゃならないとおっしゃっています。新しい銀行業のビジネスモデルというのはどういうものなのか、いつまでにそれをやるのか、お一人ずつ最後にお伺いして、終わりにしたいと思います。
 よろしくお願いします。

○委員長(柳田稔君) 時間がございませんので、簡潔にお願いいたします。

○参考人(前田晃伸君) 私ども、四月一日から新しいビジネスモデルでスタートをいたしております。これは、お客様をセグメントして、それぞれのお客様に対応したサービスを専門的に提供するという、そういうビジネスモデルであります。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 私どもは総合金融機能ということをやっておりまして、その点はいささかも変わりません。しかし、そういう中で、市場性間接金融というものを入れていきたいと思います。
 それから、大変申し訳ないです。先ほどちょっと一つ間違えまして、三菱経済研究所と言いましたが、三菱総研の間違いでございました。訂正いたします。

○参考人(寺西正司君) お答えいたします。
 私ども、法人のミドルマーケットとそれからリテールのマーケットをコアという、中核のマーケットと位置付けまして、そのコアマーケットに総合金融サービス業といったものを展開してまいりたいと、かように考えております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えします。
 一例を申し上げたいと思います。ビジネスモデル転換の一例でありますが。
 私どもは、中堅・中小企業向け、主として中小企業向けに、無担保そして第三者保証の不要な融資をクレジットスコアリングモデルによりまして判定いたしますビジネスモデルを開発いたしました。この春から皆さんに御利用をいただいております。これなどは非常に好評を博しておりまして、上期だけで一万七千社、約五千億円の融資をさせていただきました。これが一例でございます。

○田村耕太郎君 ありがとうございました。

○櫻井充君 今日は、お忙しい中お越しいただきまして、本当にありがとうございます。
 まず最初に、今回の合併促進法がこの委員会に提出されているわけですけれども、率直なところ、合併されて良かったと思われるんでしょうか。四人の参考人の方にお答え願いたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) 私どもはいち早く再編統合を声明いたしましたが、私は、今考えますと、合併をして良かったと思っております。合併することによりまして、お客様に従来以上のサービスが提供できるということの確信が持てました。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 私ども、東京銀行と三菱銀行が平成八年に合併いたしました。これは都市銀行と外為専門銀行でございますので補完関係にございました。そういう面で大変良かったと思っておりますし、また合理化にもなったと思っております。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えを申し上げます。
 私ども、東海銀行と三和銀行はこの一月に合併をいたしまして、今いろんなリストラを進めている最中でございますけれども、正直申し上げまして非常に手ごたえを感じております。合併して良かったなと、こう思っております。
 早く皆様にも君たちも合併して良かったねと言われるようになりたいなと、かように思っております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えします。
 私どもは、合併は大変順調に進んでまいったと思っております。まず、コスト削減の面におきましては、人件費、物件費合わせまして合併以前のピークに比べますと年間二千億円の削減を進めておりますが、これが既に八合目くらいまで達しております。その背景は、店舗を半分にする、人員を半分にするということでございます。また、営業面でも営業基盤が大変拡大いたしましたが、そこに両行の強みを発揮いたしまして、相乗効果を上げ、収益を増強しておるという効果が出てまいっております。これはこれまでのところ成功であったというふうに考えております。

○櫻井充君 金融庁との力関係を考えると、こういう場で本音の意見は言えるんでしょうか。
 もう一つ、銀行法の一条に自主性ということが明文化されているわけですが、実際、対金融庁に対してですけれども、自主性というものは担保されているんでしょうか。四人の参考人の方にお伺いしたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) 私は、自主性につきましては十分担保されていると思います。金融庁さんにもいろいろなお願いを直接やらせていただいております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 私どもも、金融庁との関係におきまして自主性が損なわれているという感じは持っておりません。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答え申し上げます。
 先生御指摘をいただきました銀行法の趣旨というものを踏まえまして、例えば金融庁が制定しております金融検査マニュアルにおきましても、金融機関の業務の健全性及び適切性といったものは、まず自己責任の徹底と市場規律の強化によって達成されなければならないと、こういうふうに書かれているわけであります。行政において、金融機関の経営における自己責任の徹底、自主性の尊重といったものは基本原則と、このように位置付けられていると私どもは認識をいたしております。
 そういった観点から、御指摘ございましたけれども、本日このような場でも当然自分たちの考えを申し述べているつもりでございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 これまでに既にお話が出ておりますが、私も、自由化以降、この自主性の尊重ということが一段と守られるようになりました。あわせて、自己責任原則を貫徹するという見地から、双方に一定の緊張関係を保ちながら実現されてきておるというふうに感じております。

○櫻井充君 そうしますと、不良債権処理の加速化を政府が今目標に掲げてきているわけです。このことに関して銀行側として必要な政策だとお思いなんでしょうか。そして、もう一点は、この政策によって日本の経済は立ち直っていくとお考えなんでしょうか。

○委員長(柳田稔君) だれに。

○櫻井充君 四人の方にです。

○参考人(前田晃伸君) 不良債権の処理につきましては、私どもは、発生したものは速やかに処理するというのが王道だと思いますし、私どもは今までも積極的に処理してきたつもりでございます。
 それと、経済との関係で申し上げますと、私どもは常々、不良債権問題の正常化には金融と産業の同時再生が必要であると考えております。金融だけを再生させるということは非常に難しいと考えております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 私どもは、十六年度までに不良債権を集中処理期間というふうに位置付けてやってきたつもりでございます。しかし、ここで更に加速の議論が出まして、私どもはそれを加速する必要があるという自覚を持っております。今回のプログラムの全体に係ります十六年度に不良債権比率を半分にするというのは非常に明確な大きな目標でございまして、それに対して何とか頑張りたいというふうに思っております。
 しかしながら、今お話出ましたように、不良債権の処理と並んでデフレ対策、産業再生、このための施策が大変重要でございまして、この辺、具体的にお進めいただきたいというふうに思っております。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答え申し上げます。
 不良債権問題の対応というものは、私どもにとりまして経営の最重要課題と、こういうことで認識をいたしております。先ほどお話ございましたように、二〇〇四年度の正常化に向けて全力投球をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
 いろんな工夫をやりながらこういったものを追求してまいりますけれども、特に企業の再生支援といったものに対する対応といったものを、取組といったものを本格化してやってまいりまして、是非二〇〇四年度の問題解決に向けて不良債権の圧縮に全力投球してまいりたいと、かように考えております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 私どもも不良債権の最終処理ということを経営の最重要課題として取り組んでまいっておりまして、昨年春に発表されました緊急経済対策によります二年、三年ルールに基づいた処理もきちんと行ってまいっております。今度、二〇〇四年度には不良債権残高比率を半分にしようと、その目標で加速しようということでございますが、私どもも、その方向に沿ってこれを実現していくべく、早速行内の体制も強化をいたしました。
 ただ、一方において、やはり長期の景気低迷、そしてデフレ状況ということが続いてまいりますと、新しい不良債権の発生ということが避けられない状況でありますから、思い切ったデフレ対策を総合的に集中的に講じていただくということを強く望みたいと思います。

○櫻井充君 西川参考人にお伺いしたいんですけれども、今、景気の悪化によって新しい不良債権なんという話がございました。今、金融業界、毎年毎年不良債権の処理を行ってきているわけですけれども、それでも新しい不良債権ができてきているという原因については、自己査定の厳格化ということが問題なんでしょうか、それともやはり景気の悪化ということが問題なんでしょうか。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 確かに、自己査定の厳格化ということから、開示する不良債権が増えておるという側面は一部にはございます。特に、要管理債権といったところで、貸出し条件緩和ということから要管理債権ということになるわけですが、この貸出し条件緩和というところを厳しく見るようになっております。したがいまして、それに伴って要管理先債権が増えておるということも事実であります。
 しかし、それよりもむしろ、やはり経済の実態が非常に悪くて、特に中小企業の皆さんは本当にこの一、二年、疲弊しておられるという状況だと思います。借入残高も減少しておりません。商工中金さんの統計によりましても、ずっと十六年、返済に要する期間が十六年という状態が続いております。そういう状況でありますから、どうしてもこういう状況が続けば不良債権化してくるという先が増えてくるということであろうと思います。

○櫻井充君 不良債権処理が進まない原因に対して、塩川財務大臣、この委員会で何とおっしゃったかというと、銀行内の派閥争いなんだと、先ほど田村議員からもありましたけれども、不良債権処理の進まない原因がそういうところにあるんだとおっしゃっているんですけれども、このことについて、四人の参考人の方についてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) どのような状況で御発言されたか、ちょっと私は存じ上げないんですけれども、私どもグループに関して申し上げますと、そのようなことはないと考えております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 派閥がありまして不良債権の処理を遅らせているということは全くございません。
 なお、私どもは、既に不良債権の残高、十三年度下期からピークアウトいたしまして、今、減少に向かっております。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 お答え同じでございます。私どもの銀行においても、派閥争いとか旧行意識といったものが不良債権処理の足かせになっているとか、それで問題解決が遅れているんだというようなことはございません。
 以上、申し上げました。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 そういった派閥もございませんし、旧行意識によってどっちがどっちというようなことも全くございません。そういったことから不良債権処理が遅れるという事態はありません。

○櫻井充君 こういう方が財務大臣を務められていることに関して、四人の参考人、どう思われますか。

○参考人(前田晃伸君) 私からちょっとコメント申し上げるのは妥当ではないと考えます。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 派閥のために遅れているのではないかという御発言については、これは、そういうことは全くございませんで、適当でないと思います。しかし、塩川大臣にはその他いろいろな面で御指導をいただいておりますので、ほかは別でございます。この御発言については全くおかしいと思います。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 私も直接そのお話を聞いたわけじゃないので、ここでコメントは差し控えるべきではないかなと、こういうふうに思っております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) 塩川大臣、何かのお聞き間違いではないかという気がいたします。考えられない御発言だと思います。

○櫻井充君 これは通告してあることでして、調べていただければよく分かっていただけたことだろうと思っております。そういう意味で、やはり本音でなかなかこういう場で話ができないんじゃないのかなという気がします。
 もう一つ、極めて難しい問題なんですけれども、不良債権の中に、いわゆる反社会的勢力、こういう定義があるかどうかは分かりません。若しくは、暴力団関係者とあえて言った方がいいのかもしれませんけれども、そういう方々が絡んでいる債権があるのでなかなか不良債権の処理が進まないんだという報道がございますが、実際のところはどうなのか、教えていただければと思います。

○委員長(柳田稔君) だれに答弁を。

○櫻井充君 四人の参考人の方にです。

○参考人(前田晃伸君) 私どもは、日本経団連の企業行動憲章及び全銀協の倫理憲章の趣旨にのっとりまして、反社会的勢力との関係遮断につきましては断固とした姿勢で取り組んでおります。件数、金額等はちょっとそんなに大きくないんですが、ここでの開示を御容赦願いますが、そういうことは、要するにこの反社会的勢力との関係については、先ほど申し上げましたとおり、断固とした姿勢で貸出しを回収するということでございます。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 当社グループにおきましては、反社会勢力というこの幅を広く捉えまして、厳正に対応、管理いたしております。実際には水際処理、水際防止ということに努めております。
 水際防止しておりますのでないわけなんですが、一般先が不良債権になりまして、後から介入してくるケースというのは確かに若干ございましたけれども、そういったものにつきましてはRCCへの譲渡等対応を進めておりまして、現在、残高的にはほとんどないと申し上げてよろしいかと思います。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えを申し上げます。
 反社会的勢力との取引といったものにつきましては、当行の行内規程において断固とした姿勢で対応するということにいたしてございます。不良債権として認識した場合には、個別に与信方針といったものをきっちりと策定いたしまして、管理、回収といったものをしっかり行っているところでございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 私どもも水際で防止するということが第一だというふうに考えまして、慎重に調査をした上で融資をするということにいたしておりますが、それよりも、不良債権化した融資の中で、融資実行後、不法な人物が介入してくるものも一部にはございます。それらにつきましても、その必要に応じまして警察当局等と打合せをするなどいたしまして、整々と回収に努めておるところでございます。

○櫻井充君 済みません、最後に、ちょっと通告していないことなんで申し訳ないんですけれども、二十九日から日銀に対しての株の売却が始まったかと思いますけれども、その株、日銀に売却した株、そこの企業から融資を回収するといいますか、貸しはがしのようなことを起こすというようなことはなさらないわけですよね。この点について四人の参考人の方に確認させていただきたいんですが。

○参考人(前田晃伸君) 株をお互いに持つということとそれと御融資をするというのはある意味では独立した判断でございまして、どちらかはどちらの条件とかになっておりませんので、我々はそのようなことをするつもりは全くございません。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) そのような考えは全くございません。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答えいたします。
 株を売却するということにつきましては、お客様ときっちりとしたお話合いの上で、お客様の同意を得て行っているというふうに我々も認識しておりますし、お客様の同意がない限り株も売却できないわけでございますので、我々は、お互いのそういう共通の認識というんでしょうか、理解の上に立っていろんなお取引があるというふうに理解をしております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 株式を売却するということと融資というものは全く切り離して考えるべきものでございまして、これを混同するということはございません。

○櫻井充君 どうもありがとうございました。
 終わります。

○山本保君 公明党の山本保です。どうぞよろしくお願いします。
 短時間ですので簡潔にお答えいただければと思いますが、あらかじめお話ししていた順にお聞きします。
 最初に、この九月期の中間決算を終えられて、特に不良債権の現状とか、また新規発生状況、その対応というようなことに関してどのようにお考えでございましょう。
 全行順番に、前田さんからお願いします。

○参考人(前田晃伸君) 私どもみずほグループはこの九月に中間決算を行いまして、業務純益、当期利益等はほぼ計画どおりの決算となりました。
 ただ、年度の決算予想につきましては、今回提示されました金融再生プログラム等の趣旨を踏まえまして、不良債権処理の早期解決に向けた取組を一層強化すべく、与信関係費用を年間で四千億上乗せいたしまして一兆円に積み増すことにいたしました。その結果、約二千億円の赤字決算ということで今回修正をさせていただいております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 私どもはこの九月の決算で最終に赤字決算には相なりました。しかしながら、業務純益は予想どおり上がっておりまして、与信関連費用も減りまして、十分その範囲内に収まった。赤字になりました主たる原因は、株式の減損、売却損でございます。
 この間、不良債権残高の減少に努めましたので既に十三年度下期から減少傾向にございまして、上期におきましても約六千億不良債権の残高が減りました。また、株式の売却につきましても進めることができました。五千三百億ですけれども、順調に進んでおります。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 私ども、昨年度約二兆円、グループ全体で二兆円の不良債権処理を実施をいたしまして赤字決算となったわけでありますが、この上期の中間期では不良債権の処理額が業務純益の範囲内に収まり、連結ベースで申し上げますと七百億円強の最終利益が計上できたと、こういうことでございます。
 また、大口先に対します金融支援とか不良債権のオフバラ化といったものに努力を重ねた結果、不良債権の新規発生といったものも二千億円強といった段階に収まっておりまして、不良債権の残高は二〇〇二年三月末時と比べますと一兆四千億円程度減少したということでございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えします。
 私ども中間決算は、業務純益は当初予想を上回りまして約五千七百億円、そして不良債権処理は大体予測の範囲内で二千六百億円程度でございます。
 決算としてはまずまずの水準であったわけですが、一つ大きな誤算は、保有株式の下落、大幅な下落による減損処理と資本直入ということでございまして、下期に向けましては、金融再生プログラムへの対応ということもございまして、年間の不良債権処理予想を五千億から七千億に増額をいたしております。
 以上でございます。

○山本保君 そうしますと、今お聞きしますと、利益が計上されたところもあり、そうでないところもあるが、しかし実際上にはうまくいっているというお話だと思うんですけれども、といいながら、銀行の株が相当下がっておりますね。こういうことについては各銀行どのようにお考えでございますか。

○参考人(前田晃伸君) 株につきましては市場の評価でございますが、私どもはその株価を常に意識した経営に努めてまいりたいと考えております。私どもといたしまして、何よりも早く不良債権処理の推進、それから収益力の強化、財務体質の強化が必要だと考えております。私も直接、市場といたしまして、内外の投資家の方にIR活動等を行っております。
 引き続き、市場参加の方々の納得を得られるような経営を続けてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答えを申し上げます。
 最近の株価につきましてはいささか過敏に下げ圧力が作用しているものと認識しております。私どもも、不良債権の処理を進め、それから収益を上げる、この二大課題に取り組みまして中期経営計画の達成に向け努力いたしまして、株式価値の極大化に努力してまいりたいと思っております。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 銀行経営を預かる者といたしまして、収益を上げて株式価値を向上するということは私どもの責務でございまして、これまでいろんな経営改革に取り組んでまいりまして私自身手ごたえを感じているところでありますが、御指摘のように、株価が低迷しているということについては非常に残念でありますし、また株主の皆様には誠に申し訳ないと、こういう気持ちで一杯でございます。ただ、最近の株価につきましては、私ども経営している者の側からいたしますと、実態をやや反映していないのかなと、そういう思いもございます。
 いずれにせよ、課題でございます不良債権処理のスピードアップ、収益力の強化といったものを車の両輪としてスピードを上げて、市場に対しても目に見える形で努力をお示しして不安払拭に努めてまいりたいと、かように考えてございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) 株価につきましては、大変不本意ではありますが、市場の評価ということでこれは真摯に受け止めて、そして、我々の経営課題、バランスシートの改善でありますとかあるいは収益力の増強でありますとか資本の増強でありますとか、こういったことに、よりスピードを上げて取り組み、実現をしていかなきゃならないというふうに考えております。
 しかし、最近の株価ということにつきましては、やはり九月の内閣改造以降、金融行政の大きな転換が行われるという方向が打ち出されまして、その間でいろいろな誤解を招くような情報が流れたり、あるいは銀行経営に対する不信、あるいはさらにはそれまでの銀行行政に対する不信感といったようなものがマーケットに流れたということが大きく影響したという面があろうかと思います。こういったことについては、やはり政策当局においても十分に慎重に対応していただかなきゃならない点だと私は思います。

○山本保君 それでは、ここで寺西さんと西川さんにお聞きしたいんですが、特に中小企業に対して融資がうまくいっていないんじゃないかという指導を受けたというふうに聞いていますのでその二行にお聞きするんですけれども、俗にといいますか、国債ばかり買っておられて国債の保有額が上がっておりますよね。中小企業などには金が回っていないんじゃないかというような、こういう批判があるかと思うんですが、これについてはどのようにお考えでございますか。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 まず初めに、私どもの重大なミッションでございます金融の仲介機能といったものを果たしていくという責任を果たすという観点、またもう一方で私ども自身の収益力を強化する、この二つの観点から、我々、過去、健全な資金需要に積極的に対応してきたと、こう思っておりますし、今後とも積極的に対応していこうという姿勢を持っております。
 なかなか御理解いただけない、少し具体的な私どもの努力の点をかいつまんで申し上げますと、首都圏に新規のお客様を専門に開拓する部隊といったものを十一部隊作り上げまして、新たにお客様を掘り起こしていこうと、こう思っております。
 もう一つは、中小企業向けに証券化の手法を使いまして安いファンド、安価なファンドといったものを作り上げて、そういったものをぶっつけてお客様の潜在需要を掘り起こしたいといったこと、それから無担保の新しいファンドといったものも設立する、こういったものをいろいろ工夫しながらサービス、商品面での充実に努めて、何とかお客様の潜在的な需要を掘り起こして中小企業貸出しを増加させてまいりたいと、このように考えて努力しているところでございます。
 ただ、なかなか非常に厳しい経済環境が続いておりますし、先ほど申し上げましたお客様の選択肢の第一はまず借金を返すことだというふうな環境の中で、貸出しがなかなか増加しないのが現状でございまして、是非デフレといった環境が好転することを切に期待しているところでございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 私どもは、昨年度の中小企業向け融資につきまして、御当局から特に注意を受けたことはございません。
 一言、国債の買入れにつきまして申し上げますと、これは当行の資金調達の担保としての活用でありますとか、あるいはアセット・ライアビリティー・マネジメントの観点から、当行全体の資産、負債の状況や、あるいはマクロの金利動向等を踏まえた総合的な判断で行っておるものでございまして、これを貸出し資金の代替として位置付けしておるというものでは決してございません。
 中小企業向けの貸出しも、通常であればなかなか今の状況では伸びにくい、減少をどうやって食い止めるかというのがむしろポイントということになっておる状況でありますけれども、先ほども触れましたが、私どもは新たなビジネスモデルといたしまして、無担保無保証ローン、小口ではございますが、こういった商品を三本新しく投入をいたしまして、そして需要の掘り起こしをやっております。上期で約一万七千件、五千億円余りの積み上げができたということでございまして、今後ともこういったことでビジネスモデルの転換も進めながら、中小企業向け融資に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○山本保君 是非お願いしたいと思いますが。
 次に、前田さんと三木さんの方にちょっと振らせていただきますが、今先ほどもお話ありましたいわゆる竹中プラン、再生プログラムとか、また先週末の作業工程表、これについての評価を、全般的な評価で結構ですが、お願いしたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) お答えいたします。
 金融再生プログラムにつきましては、政府といたしまして平成十六年度に不良債権問題を終結するという強い姿勢を示されたものと私どもは受け止めております。
 また、不良債権問題の正常化につきましては、先ほど申し上げましたが、産業と金融の同時再生が必要であると考えておりまして、今般、産業再生のための施策も一段と強化されたものと考えております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 同様でございますが、金融再生プログラムにつきましては、不良債権の処理を加速して十六年度までに不良債権問題を正常化を図ると大きな目標が出ましたこと、それから産業再生機構が設立されることになり、産業と企業の一体再生へ向けての筋道が示されたという点、大きな意義があるかと思います。
 工程表の方でございますけれども、これは二十九日に発表されたわけですが、この施策の具体化はこれからと認識しております。この具体化に当たりましては、やはりこの内容というのが銀行経営の自主性を、先ほど出ておりました自主性を損なうことがないように、また、余りせっかちなルール変更がないように、産業界、経済界に悪影響が出ないように、私ども実務家の意見を取り入れて、十分慎重な議論をしていただきたい。この工程表の内容についてはいささかの危惧を持ってはおります。
 以上でございます。

○山本保君 三木さん、ちょっとそれに付け加えてお聞きしますが、工程表とはいえ、例えば期限などは切られておりませんね。この辺について、正に今おっしゃったことで、これからいろいろ話し合っていくという、こういうスタンスだということですか。

○参考人(三木繁光君) お答えいたします。
 期限の問題もございますが、内容のことでございます。資産査定の強化ということは言われておりますが、それのまた具体的内容、DCF法というのは出ておりますが、その具体的な内容、それから期間の見直しというのがございますが、それの内容、そういったことにつきまして実務家の意見を聞いてほしいと思っております。

○山本保君 ちょっと時間がなくなってきましたので少し内容を飛ばしますが、今先ほどは新規開拓についてお話ありましたが、寺西さんと、今度は前田さんにお聞きしますけれども、言わば企業再生への取組についてどういう努力をされているのかについて、まず、じゃ寺西さんからお願いしますか。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 企業再生とお取引先の再生支援といったものは我々商業銀行の本源的な業務であろうと、こういうふうに心得ておりまして、不良債権処理に際しましては、企業再生に軸足を置いた取組を進めているところでございます。
 具体的に何点か申し上げますと、組織の面におきましては、不良債権対応の専門部隊を置くということで、戦略支援グループという組織を立ち上げておりまして、関連会社を含め、五百人近い人員をここに投入をいたしております。お取引先の再建の計画といったものをここでいろんな吟味をやっております。
 それから、外部のノウハウとかといった点につきましては、米大手の証券会社でございますメリルリンチと再生スキームをアドバイスする会社といったものを作っておりまして、RCCと共同の事業再編ファンドといったものなどで好事例を展開しております。
 さらに、今般発表させていただきましたけれども、外部の投資家を募って新しい会社を設立いたしまして、そこに中小企業を中心とする問題債権を移換して、そこに専門の経営陣、スタッフといったものを派遣いたしまして、特に中堅・中小企業の再生といったものを専門に行ってスピードを上げていこうと、こういう取組もやってございます。
 いずれにせよ、この企業再生といったものが非常に大きなポイントになってくると、こういう思いで全力投球しているところでございます。
 以上でございます。

○参考人(前田晃伸君) お答えいたします。
 私どもも同様でございまして、私どもは二つの銀行、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行がございます。大企業と中堅・中小を専門にやっている銀行でございますが、それぞれの銀行にお取引先の事業の再構築を支援するための専門部署を既に設置いたしておりまして、それぞれ企業に応じた企業再生の支援体制を強化しているところでございます。
 以上でございます。

○山本保君 それでは、三井住友の西川さんとそれから三木さんに対しては、今の関連になるんですが、今度のプランの中で産業再生機構というものが発表されたわけですけれども、これについてはどのように評価又は期待若しくは反対ということがあるかもしれませんが、率直にお願いします。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 企業再生機構の創設の意義は二つあろうかと思います。企業再生は私ども銀行の大変重要な任務でございまして、特にメーンバンクとしては再生に当たっているわけでございますけれども、なかなか難しいことがございます。
 意義が二つあると申しましたのは、一つは、取引金融機関の間の利害が錯綜しまして、なかなか再生に向けた調整が困難な場合がございます。こういったときに中立的な立場から再生機構がメーンバンクと協力して再生を図るという、これが一つ。それからもう一つは、企業の再生だけでなく産業全体を見て産業と企業の一体の再生を図っていく、供給超過体質とでも申しましょうか、そういう産業もあろうかと思いますので、そういった視点からの産業、企業両方の再生が図れる、この二点がこの意義であろうかと思います。
 私どもの要望といたしましては、使い勝手がよく、当事者が積極的に活用できるスキームになることを期待しております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 産業再生、企業再生ということは金融の再生と車の両輪でございます。この再生に、産業再生に積極的に取り組まれるということは大いに評価すべきことであろうと思います。
 しかし、一方において、企業再生ということはそもそも民間主導で進めるべきものであろうと思います。これまでも銀行がこれに参加をいたしまして、再生に懸命に努力をしてまいりましたし、またその成果も上げてまいりました。しかしながら、民間だけでは難しいという面も今御指摘がありましたようにございます。そういった点について官のバックアップが必要ということであろうと思います。そういう意味合いからも、やはり銀行の情報、特にメーンバンクの情報、人材、ノウハウ等を十分に活用していただける、そういうスキームに持っていっていただきたいというふうに思います。

○山本保君 貴重な御意見ありがとうございました。
 終わります。

○大門実紀史君 日本共産党の大門です。よろしくお願いいたします。
 今日は本当に御苦労さまです。
 私は、ちょっとそもそも論といいますか、基本的な問題についてお聞きしたいというふうに思います。
 今回のこの加速策、竹中プランと言われるものですが、私は委員会でも予算委員会でも取り上げてきたんですが、非常に唐突であるというふうに、なぜこういうものが急に出てきたのかということを大変疑問に思っているところです。
 柳澤大臣のときは、大銀行を中心にオフバランス化をしてもらって、公的資金の注入は必要ない、皆さん自身も一生懸命やっているんだということを繰り返してこられました。私どもにとっては、ちょっと一生懸命やり過ぎじゃないか、それで失業、倒産が増えて貸し渋りも起こっているということを指摘してきたわけですが、日米首脳会談、九月に行われて、その後改造人事があって、柳澤大臣更迭されて、竹中大臣と。出てきたこの加速策というのはどうも今までとはかなり違うというふうに思っております。
 一言で言えば、銀行の追い込み策と。これは私申し上げてきましたが、この前、読売新聞もそういうとらえ方を発表いたしましたけれども、正にそういうものだというふうに思うんですね。つまり、皆さんの資産の査定を厳格化して、税効果含めて自己資本の在り方にも注文を付けてかなり厳しくやっていくと。仮に自己資本不足に陥った場合は、公的資金を入れて公的管理にしていくと。
 これは初めて出てきたスキームでありまして、私は、これはもちろん、そういうふうに追い込まれると、皆さんは不良債権を一生懸命吐き出そう、あるいは公的資金を入れられないようにいろいろやらなきゃというふうにかなり追い込まれることになると思いますが、皆さん自身にとってこの竹中プランというのはかなり、この十月ごろから出てきたものというのは唐突な、今までと何か約束が違うといいますか、そういう印象でとらえられてきたと思うんですが、この辺、四人の参考人の方々に、これは簡潔じゃなくて結構です、率直にじっくり思うことを述べてもらいたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) 確かに、大臣が交代された後、いろんな報道で、自己資本の計算の仕方、それから税効果の算入の仕方をどうするとか、いろんな報道が一挙になされまして、そういう意味で、我々も率直に言って、それがそのまま実行されちゃうとかなり影響が出るということを考えました。
 ただ、出てきた背景は、基本的には、やはり政府が出された平成十六年度に不良債権処理問題を終結するという強い決断の後、金融行政をどうするかという、そういう具合に私どもはとらえておりまして、そういう意味では、私どもは不良債権処理を先延ばしするとかそういうことを考えたことはございませんで、率直に言って、出たものはすべて整々と処理をするというのが我々の基本スタンスでございます。
 そういう意味で、会計制度等にかかわる部分につきましては、最終的に、プログラムが出され、また工程表が示されまして、制度変更に伴う部分につきましては審議会等でも議論をされるという具合に聞いておりますので、是非我々の実務家の意見も聞いて慎重な検討をしていただければと思っております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 金融再生プログラムがまとまります過程におきまして、大変性急なかつ大幅なルール変更を含むような話が出てまいりましたので、これは私ども銀行界にとって混乱を招く可能性がある、私ども銀行の後ろには企業が、たくさんの企業がおられるわけですから、そちらへ悪い影響があるということで反対をしてまいりました。>  その結果まとまったものでございますが、今もお話出ましたように、十六年度までに不良債権を半分にする、それまでに加速するということ自体は必要なことだと思いますし、我々にとっての課題だと思いますので、これについては一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) 申し上げます。
 金融再生プログラムが議論されております過程の中で私どもが申し上げてまいったことは、プログラム自身の具体化といったものに当たっては、実務的な影響といったものにも十分配慮して、各方面から幅広く意見を吸収しながら検討を進めていただきたい、是非そういうことをしていただきたいということをいろんな場面場面で申し上げてまいったわけでございまして、今般、工程表が出てまいったわけでございますけれども、これが具体化される際にも我々としては是非そういった観点で意見を申し述べたいし、そういったもので建設的なものができ上がれば非常にいいなと、こういうふうに思っております。
 もとより、不良債権問題の早期解決というのは国策でもございます。我が国経済にとっても、私ども銀行にとっても重要な課題でございまして、そういう意味で、この金融再生プログラムがその取組を一層強化し、スピードを上げるんだということであるわけでございますので、その方向観について我々は異論があるわけではございません。是非、二〇〇四年度の終結に向けて対応を一段と強化してまいりたいと、こういうふうに考えてございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 もう今までのお話で大体尽きているというふうに存じますが、この中で新たに取り入れられようとするものがDCF法であり、あるいは、少し先送りされたような感がありますが、繰延税金資産の見直し、あるいは引き当て期間の問題、すべてアメリカがやっておるものをそのまま持ってこようというふうに感じられるわけでありますが、アメリカのやり方というのは万能では決してありません。そしてまた、このDCF法にいたしましても、アメリカ国内においてもこのDCF法が適用されるのは一部分であるということでありまして、すべてではありません。
 そういったところがありますので、これまでもお話が出ておりますが、やはり検討の過程において、一部の方の御意見を取り上げるということではなくて、実務家、専門家の意見を反映できるようにその決定プロセスをよく考えていただく必要があるんじゃないかということでございます。
 意見として申し上げるのはそこでございますが、結論といたしましては、金融再生プログラムでうたわれております引き当ての厳格化、自己資本の強化、ガバナンスの強化といった点については、その方向観は私も全く同じでございます。
 そしてまた、不良債権処理を加速しなきゃならない。十六年度に比率半分という目標が掲げられておるわけでありますが、当然その目標に向かって我々はやっていかなきゃならない。それは、日本経済のためでもありますが、何よりも我々の信認を回復していくというためにそれが必要だというふうに認識して取り組んでまいるつもりでございます。

○大門実紀史君 ありがとうございました。
 この公的資金注入又は公的管理、自己資本の落ちた場合は公的資金を注入して公的管理になっていくと。私、仮にその公的管理あるいは国有化になったものが、例えばですけれども、お名前出したらあれですけれども、例えば、みずほがいったんそうなって、またみずほ銀行に戻るということは私はあり得ないと。これは何らかの譲渡なり、株式譲渡なり受皿に引き継がれると。これはほかのところもそうですが、仮にそうなった場合、そういうふうに思うわけです。
 その場合、この委員会でも取り上げましたが、力があるのは外資しかないというふうに率直に思うところなんですが、西川参考人はテレビで外資のことをちょっと気色ばんでいろいろおっしゃっておりましたので伺いたいんですが、外資の銀行が日本の大銀行を引き継いだらどういうふうな銀行になるのか、お聞かせ願いたいと思います。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 もちろん、外資の先進性でありますとかあるいは革新的な手法につきましては、これは評価すべき点はあると思いますが、一般的に申し上げれば、すべての外資がそうということではありませんが、外資の中には短期のキャピタルゲインねらいが多いというふうに言わざるを得ないと思います。そうした外資が経営権を取得した場合には、我が国の経済あるいは国民経済的な観点からして、銀行に期待される行動が取られない可能性があるということ、この点をよく考えなければいけないんではないかというふうに思います。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 もう一つ、この機会にお伺いしたいんですが、日本の銀行は日本の国債だけではなくて米国の国債もたくさん買っておられます。これは大蔵省のOBなんかの話によると、かつては、最近もあるのかも分かりませんが、大蔵省、財務省が、米国債をできるだけ買うように、あるいは買ったものは売らないようにという指導があったということがOBの口からは出ているんですけれども、最近、アメリカの国債について、買い足しをしなさい、あるいはいろいろアメリカの事情も悪くなったけれども売らないようにという指導はあったかどうか。これは代表して三木参考人、そういうことがあったかどうか、お尋ねしたいと思います。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 結論的に、そういう指導、要請は受けておりません。私ども、ポートフォリオの中で米国債も買っておりますけれども、これは自主的なものでございます。
 以上でございます。

○大門実紀史君 ありがとうございました。
 今回のスキーム、追い込みといいますか、これを本当にそのままやられると貸出し減にならざるを得ないという発言をされてきました。それはそうだというふうに思いますが、私どもにとっては、今までもやってきたではないかということを強く感じるところなんです。特に私の部屋は、この間、貸しはがしの方の相談がかなりたくさん来ておりまして、どういうわけか、今日いらっしゃるところでいいますと、みずほとUFJに集中をしています。皆さんのおかげで私の仕事が増えているわけなんですけれども。
 その点では、個別には本店に来ていただいて、余りひどい事例は現場がやり過ぎたということで改善してもらっていることはあるんですけれども、この機会に少し、ここで個別の問題を言うわけではありませんが、基本的なことを頭取の皆さんですからお伺いしたいんですけれども。
 まず、みずほ、前田参考人に伺いますけれども、この間、私が受けているみずほの関係、言ってみれば旧第一勧銀ですけれども、こういうパターンが非常に多いんです。延滞も何もしていない、赤字でもない、ただ担保価値が下がってきていると。一度金利を引き上げてほしいというようなことがあったりなかったりするんですが、そういう担保価値が落ちた中小企業に対して、手形の貸付けのときに更新をしないと、例えば二十年以上付き合っているところに対してしないと。その後、競売に掛けていくというパターンがこの間、みずほ関係で二つ続いています。
 こういうことは、当然本店として、そういうことをやっていきなさいということではないと思いますが、本店としては、そういうふうなやり方が現場で起きているとしたら、頭取としてはどういうふうにお考えなのか。これは基本的な考え方としてお聞きしたい。
 もう一つはUFJの方ですけれども、これはお名前を出すと旧三和です。同じパターンが三つ続いております。これはバブルの時期の貸手責任の問題ですけれども、バブルのときにどんどん貸して、それが支店長がどんどん替わる中で、最初は支店長も貸した方の貸手責任を、若干ためらうところがあったんですけれども、支店長がだんだん替わっていきますと、もう残るのは債務だけと。これに対して競売に掛けていく、あるいは共同債権機構に移していくというふうなことが、時間がたつと、貸し手責任がどこに行ったのかというやり方が実際、これも今現在私の部屋に来ている相談ですが、これは寺西さんに、頭取として、その貸手責任というのは時間がたったら消滅するものなのかどうか。
 そういうところをやっぱり配慮して、やっぱり配慮しながら考えていくべきだというふうに思うんですが、前田参考人と寺西参考人にこのことをお伺いしたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) ただいまの御質問でございますが、延滞もせずに、赤字でもなく、担保価値が下がったケースで、お貸出しを期日になったら更新をしないで競売すると、そういうケースが多いという、そういう具合に御質問を承ったんですが、ちょっと個別の問題、私、直接見ていませんので分かりませんが、私も融資を長いことやっていまして、延滞もせず、赤字でもなく、担保価値だけが下がったケースで、いきなり例えばお貸出しを回収するとか、それからさらにいきなり競売するというのは、ちょっとこれ、先生、途中経過を飛ばして言われたんだと思うんですけれども、普通、銀行の場合、いきなりそういうことになることはございませんで、私どもは、お客様とのお貸出しに関しては直接何といってもお話合いをするというのが第一でございまして、御相談をさせていただく過程でお客様の御意向どおりにならないケースももちろんございます。ただ、ならないからといって強制的に何かやるとかいうのは、我々からすればもう正に最後の最後でございまして、すべてを尽くした後でもうこれしかないというときにはお願いをすることがございますが、短絡的にそのように・u「垢襪茲Δ覆海箸呂覆い隼廚い泙后・・w) それから、マニュアルも私ども行内的に作っておりますが、これは実は、マニュアルを作った趣旨は、支店が六百以上ございますので、それぞれの支店で余り変な対応をしないように、むしろお客様にそのようなことがないようにということで、本部の方針を徹底させるためにマニュアルを作ってやっております。
 そういうことで、そのようなことがないように我々は指導してまいりたいと思いますが、基本的な考え方は、申し上げましたとおり、基本的にはお客様と誠心誠意お話合いをさせていただくのが銀行のやり方だと思います。
 以上でございます。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 今、先生から貸手の責任といったものをどう考えるんだという御趣旨の御質問だと、こういうふうに思いますが、これまで行き過ぎた営業活動がないように行内の指導を行ってまいったわけでございますけれども、一部において貸手の責任があるんじゃないかという御批判があるということも私も承知しておりますし、中にはお客様との間でトラブルになっているケースもございます。
 ただ、その中で、私どもが常々行内でも言っておりますのが、まずやるべきことは、お客様とよく話合いをしよう、お客様の話をよく聞きながら誠意を持って対応させていただきたい、これがそもそもの我々の原理原則ではないかなと、こういうふうに思っております。
 その中で、そういう貸出しについて銀行に責任があるかどうかということについては、貸出しが行われた当時の状況といったこととか、そういったものを十分に検証を行うといったことが必要であろうと思いますし、責任の有無とかその範囲を明確化するためにいろんなことをやらなければいけないと思っておりますが、基本的には公正な第三者に判断をゆだねたいと、こういうふうに思ってございまして、訴訟とか調停とかといったもの、第三者にその判断をゆだねているというところであろうと思います。
 そういった中で、仮に銀行に非があるということであれば、銀行としてその責任を取るということではないかなと、こういうふうに思っております。その辺はきっちりとした対応をさせていただきたい、こういうふうに思っております。
 先生御質問にあるような御批判を招かないように、コンプライアンス体制の見直しを行員にも強く指導を行ってこれまでもまいりましたし、今後もそういったことをきっちりとして対応をやってまいりたいと、かように考えております。
 以上でございます。

○大門実紀史君 ありがとうございました。
 終わります。

○平野達男君 今日はどうもありがとうございます。
 まず、前田参考人、三木参考人にお伺いしたいと思います。
 銀行は、基本的にこれは会社でございますから、経営は自己責任でやる、あるいは私的自治が確立されていなければならない、こういう原則があるだろうと思います。
 ところが、先般出された金融再生プログラムを見ましても、あるいはこれまでの一連の流れを見ても、どうも自己責任に任せておけないという政府の判断がありまして、先ほどルール変更みたいな話もありましたけれども、ルール変更以外に、監視の強化、それからルールの強化、そういったものが今回の金融再生プログラムでも打ち出されていると思うんですが、どうもそういう自己責任、私的自治に任せられないということを政府が強く判断しているように思うんですが、これに対する御認識と、なぜそういう方向に、流れになっているかということについてのお二人の御意見、御感想をちょっとお聞かせ願いたいと思いますが。

○参考人(前田晃伸君) ただいまの御質問でございますが、私ども、経営そのものにつきましては自主的に自己責任でやるというのは大原則だと思います。
 ただ、今回いろんなプランが出たり、工程表等が出たところを拝見いたしますと、公的資金を入れて特別支援銀行になった後の管理の仕方については非常に詳細に国が関与するようなことの記述がございますが、それと通常の銀行を一緒にするのは余りふさわしくないと思います。そういう管理下に入った場合には、当然、フリーな立場に戻るまでは、再生するまではその管理が必要だと思います。必ずしも、ですから自主性を、我々は自主的に経営をするというのが大原則だと思いますし、その方が経済的にも効率的であると私は考えております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 なぜ政府がそういうことに変えたかということの前に、大変恐縮でございますが、私どものグループとしましては、厳格な査定、償却、引き当て、これを実施してまいったと自負しております。その効果もございまして、不良債権はピークアウトした。十三年度下期から残高も減りましたし、その処理に要する費用というものも業務純益の中に入ってきた、これははっきりピークアウトしてきたというふうには思っております。
 それは別といたしまして、お尋ねの線ですと、やはり銀行界全体の不良債権がなかなか減らないということだろうと思いますけれども、これは、我々が今努力しているものをもっと加速しろということもあろうと思いますが、もう一つは、やはり我々から申しますと、デフレのために新しい不良債権が増えてくる。現在、バブル時点での不良債権というのは大方片付きまして、大体大ざっぱに言いまして七、八割がデフレの影響でございます。そういった、とにかく全体として減らないということからそういう方針が出てきたものかと承知しております。

○平野達男君 それじゃ、引き続いて寺西、西川両参考人にお伺いします。
 今回の金融再生プログラムの中では、確かにルール変更というのも出てきております。ただ、先ほど西川参考人が、DCF法はアメリカの方式だというようなことでコメントがございましたけれども、アメリカの方式とかどうかという問題ではなくて、ルール変更というのは、今の財政基盤でいいのかという根本的な疑問を突き付けられているんだろうと思います。今の銀行の自己資本というのは脆弱じゃないか、税効果会計で見積もった資本は本当に大丈夫かと。あるいは今の要管理先にある引当金と、要管理先から破綻懸念先にいきますと引当金がどかんと増えますね。ここに段差があります。この段差がおかしいということで、やっぱりDCF法ということで要管理先ということの手法が多分出されてきたんだろうと思うんですね。
 だから、アメリカの方式がどうのこうのという問題じゃなくて、やっぱり皆さんが御説明しなくちゃならないのは、今のルールでも銀行の自己資本、財政基盤はしっかりしていますということのやっぱりこれ挙証をしなくちゃならないと思います。これはちょっと私のコメントで、後で西川参考人、御意見をまとめるときに併せてコメントがあればお伺いしたいと思いますが。
 私の質問は、今回そういうことでルール変更を出されたというのは、財政基盤がやっぱり脆弱だという前提に立ってのことではないかというふうに私、理解しています。そういう中で、皆様方は、やっぱりこれから収益力向上でありますとか増資をするとかということでいろいろ御努力を続けているわけですけれども、その一方で、どうしても総需要がなかなか伸びないという中ではこれも限界があると。そうすると、どうしてもいわゆる自己資本比率を一定程度確保しようと思えば、分子に働き掛ける努力に限界があるとすれば、やっぱり分母の縮小に向かわざるを得ないんじゃないかといういわゆる結論が導き出されてくるんですが、これに対するコメント、そうでございますというのは心にあってもなかなかこういう場では言えないという御質問だと思いつつ、ちょっと寺西参考人と西川参考人にお伺いしたいと思います。

○参考人(寺西正司君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、私ども、自己資本比率規制といったものがございまして、国際統一基準行では八%の自己資本を維持しなきゃいけない、こういうのが前提でございます。
 そういうことで、今、分子、分母のお話がございまして、まず分子の方からお話をさせていただきますと、分子の自己資本につきましては、お話ございましたように、収益力の強化とかリストラといったものを加速して自己資本の増強といったものに努めてまいる、これは言うまでもないことでございますが、タイミングを見ながらマーケットからも資本調達をしていくといったことも是非やってまいりたい、これも我々の重要な財務のオプションだろうと、こういうふうに思っております。
 私ども、昨年度二千二百億近い自己資本を調達いたしまして、上半期にも千百億くらいの自己資本を調達しました。この下半期にも、不良債権を分離した新しい子会社に出資を受けるという形で自己資本の増強を図ってまいりたい、こういうふうに思っておりまして、今後もあらゆる機会をとらえまして自己資本といったものの充実を図っていく、これが分子のところでございます。
 それから、もう一方であります分母のところでございますが、まず一つ考えなくちゃいけないのは、我々も、分母が増えないという客観情勢もございますし、できれば収益性の上がる分母に組み替えていくということは一つ必要なのかなと、こういうふうに思っておりますし、一方で、証券化といった手法もここ非常に出てきておりますので、証券化といった手法を駆使して、お取引先に対する貸出しが実質的に減らないような形で資産をコントロールできればなと、こういうふうに思っております。
 証券化、それから、我々今回シンセティックCDOというようなことで、一部リスクを売り払って、貸出しはそのまま残っておるような形のものも考えておりまして、単なる分母の削減というのは縮小不均衡といったものにつながるということで、お客様との取引関係が維持できなくなるわけでございますので、できる限りそれは維持できるようなアセットコントロールの仕方といったものを工夫を重ねながらやってまいりたい、こういうふうに考えております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 分子、分母ということに限って申し上げますと、分子につきましては、収益力の増強、それによる利益蓄積ということが第一であるということには、これはもう変わりはないわけでありますけれども、さらに、収益力の強化ということをベースとして、タイミングを見ながら、そして市場環境やコストというものも勘案しながら市場での資本調達ということを考えていかなければならない。これは国内に限りません。海外も含めて考えていかなければならないというふうに思っております。具体的な機会をとらえて進めてまいりたいというふうに考えております。
 分母でありますが、リスクアセットにつきましては、やはりこの下期も減少をいたします。それは、不良債権処理の加速、それから保有株式の圧縮といったことに加えまして、上期に引き続きまして、海外それから大企業を中心とした低採算資産の圧縮といったことによりまして、分母をある程度小さくしていくということは考えております。
 しかし、中小企業向けであるとかあるいは個人向けであるとかといったところは我々の主力営業基盤であります。総貸出金に占める比率がそれで約七割を構成するわけです。これは主力営業基盤でありますので、これには、先ほど来申しておりますように、新たな商品も含めて積極的に対応していきたいというふうに考えております。

○平野達男君 是非、縮み志向にならないようにお願いしたいと思います。
 それで、次の質問に、やはりこれまた寺西参考人と西川参考人にお伺いしたいと思うんですが、先ほど田村委員から、いわゆる金融庁の検査と自己査定との乖離ということに関しての質問がありまして、これは私は金融庁がこれを公表したことについては非常な疑義を持っていまして、これは金融庁さんにお聞きしようと思っていますが、お二人にお聞きしたいのは、このような乖離がまず基本的になぜあるのかということです。
 この質問の背景には、一つは、こういう自己査定と金融庁の検査が仮に中小向けで公表されたとして、中小向けに出されて自己査定と金融庁の中にこんな乖離がありますと、多分、国会の議論の中では、これは金融庁の検査のマニュアルがおかしいんじゃないか、金融庁検査が余りに厳し過ぎるんじゃないかという意見が多分出てくるはずなんです。
 ところが、今回の自己査定と金融庁検査が出てくると、今日の出された日経の新聞には真理は中間にあるみたいな中間的な見方も出ていますが、ほとんどのマスコミは、銀行の自己査定が非常に甘いという評価がどかんと出てきている。信金・信組の方々も、現場に行かれますと、あの金融庁の検査はおかしいんだおかしいんだとがんがん言います。大銀行の皆様方も、ここでどれだけのこと、話できるか分かりませんが、なぜ乖離があるかということに関しては、金融庁検査に対する大きな疑義がやっぱり同時にあるんじゃないかという気がいたしますので、その辺も含めて、乖離がある理由というのを是非ちょっと御説明、皆様方のお考えを御説明していただきたいなというふうに思うんですが。

○参考人(寺西正司君) お答えをいたします。
 実際にお客様に対する債権をどういうふうに見るかという見方は、非常に、三人三様という言い方がいいか分かりませんけれども、金融検査マニュアルといったものがあるわけですけれども、その指摘は非常に広範囲にわたっていますし、細かい規定が全部盛り込まれているわけでもございませんので、そういう意味からすると、幾ばくかの乖離というのは当然存在するのではないかな、こういうふうに思っております。そういう意味で、大きな流れで、一巡目は非常に大きな乖離があったけれども二巡目は少なくなったと、こういう意味で特別検査を重ねておるわけですから、そういう面で格差というのは急速に縮小していっている、我々はそういうふうに思っております。
 ただ、先生御指摘の、大企業と中小企業がどういうふうにその中でなっているかというのは、私どももちょっとその数字を持ち合わせておりませんのでお答えにならないと思いますけれども……

○平野達男君 それはいいです。

○参考人(寺西正司君) はい。
 ただ、金融検査マニュアルにつきましても、今般、金融検査マニュアル中小企業編というんでしょうか別冊というんでしょうか、そういったものが出されているわけでございまして、そういった精神もきっちりと踏まえながらケース・バイ・ケースできめ細かく対応してまいりたいな、これが我々の思いでございます。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 当行といたしましては、金融検査マニュアルや公認会計士協会の実務指針等を踏まえまして自己査定の基準やマニュアルを定めまして、精度の高い厳格な査定を行ってきておるというふうに認識をしております。
 しかし、この検査マニュアルが発出された直後というのは、今もお話がありましたように、いろいろな点で解釈をめぐって検査当局と我々との間で擦れ違いがある、一致しないというような面もあったかと思います。こういった点については、検査を重ねまして収れんをしてきておるというふうに受け止めております。
 検査におきまして最も議論となりまして自己査定と検査結果に差異が生じる主たる要因というのは、大口債務者を中心に、企業の再建の見極めや今後の業績見通しに関しまして当局と銀行との見方に相違があるということであります。
 例えば、銀行としては再建計画が合理的でその実現可能性が高いと判定して債務者区分を要注意あるいは要管理としているのに対しまして、当局は再建計画の前提条件や進捗状況の精査を踏まえまして再建の可能性について否定的な判断をされ破綻懸念先と判定されるというようなケース、これが典型であろうと思います。
 もっとも、検査で御指摘をいただいた事項につきましては、自己査定に十分に反映させるとともに、必要な償却・引き当てについても決算に反映をさせております。引き続き、我々としては、そういった市場の疑念が持たれないよう、信認が得られるよう、不良債権問題の早期解決に取り組んでまいりたい、全力を挙げてまいりたいと考えておるところでございます。

○平野達男君 この数字が出されたことを、今のお話を聞きますと、やっぱり金融庁検査の数字自体も絶対の数字ではないと。だけれども、今この世の中には何となくこの数字自体が正しいということで独り歩きしているような感じがしまして、これは必ずしも決して好ましいことではないという感じがします。いずれこれは金融庁さんにお尋ねする件でありますので、ちょっと時間がありませんが、もう一問、最後に簡単に質問したいと思います。
 前田参考人と三木参考人にお伺いします。産業再生機構の話です。
 産業再生機構につきましては、これは衆議院の議事録なんかを見ますと、評価をするという意見と、評価をするけれども何となくこれは困ったなという意見とあるようです。私は、基本的に銀行側からすると、あんなものはあっては困るというようなことをはっきり言うぐらいの骨太さがあってもいいんじゃないかなという感じはするんですが、産業再生機構そのものは、これは走り出しています。これは、メーン以外の非メーンの株を買うとか、どういう形で運用するのかまだまだ分からないところがありますが、産業再生機構が動き出したときに、銀行として具体的にどういう役割を期待するのかということをちょっとお考えをお聞かせいただければ有り難いんですが。



○参考人(前田晃伸君) 産業再生機構につきましては、基本的には、今、先生がおっしゃるとおり、私どもは、企業の再生につきましては民間でやるのが我々の本来的な仕事そのものだと考えております。
 ただ、かなり大規模な企業を再生させる場合に、今は私的整理のガイドライン等もございますが、これでもうまくいかないケースもありますし、それからメーンバンクに貸出しが集中して下位ランクの取引先の貸出しがどんどんかたがってくるとかいろんな事態がございますので、そういうケースにおきましては、こういう機構で全体の銀行の支援構造が変わらない形で再建できればという、そういう使い方が私はあるのではないかと思います。
 この機構ですべてが再生できるとか、そういうことではないと思います。ただ、我々でできなかった部分で、こちらでできるケースもあるということで私は評価すると申し上げたということでございます。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 先ほどもちょっと申し上げましたが、政府が創設を決定し、その再生に乗り出したということはやはり前進だと思います。そして、その意義は、これまた先ほど申しましたけれども、金融機関間の利害が錯綜して調整が難しい場合というのが一つ、もう一つは産業と企業と一体的再生を図るということに意義があろうかと思います。
 ただ、御指摘のとおり、再生を図るのは我々民間の重要な、まず第一にやらなければならない仕事であります。したがいまして、企業の再生におきまして、この機構が生死の判断を含めて決定するということではなくて、やっぱり当該企業の実態をよく把握しておりますメーンバンクの積極的かつ主体的な関与というものが必要だと、このように思っております。

○平野達男君 産業機構が主じゃなくてメーンが主だということですね。

○委員長(柳田稔君) 時間でございますので。

○平野達男君 終わります。ありがとうございました。

○大渕絹子君 皆さん、大変御苦労さまでございます。よろしくお願いをいたします。
 柳澤前大臣時代には、不良債権処理は引当金を積みオフバランス化を着実に進めていけばいいのであって、営業をやっている限りにおいて不良債権の発生は、これはもう常時あることであるというようなことも述べられていたというふうに思います。さらに、急激に不良債権処理を加速をさせると、中小企業にとって非常に厳しい状況になり、日本経済全体にとっても決して好ましいことではないということを常々おっしゃっていられたわけですけれども、竹中大臣に替わった途端にもう不良債権の処理ありきということが前面に出てきまして、今回の加速策ということになっていったわけでございますけれども、そもそも皆さんは、不良債権処理について政策を急転換してまでも急がなければならないものだというふうにお考えになっておられるのかどうか、それぞれお答えをいただきたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。
 私ども、不良債権処理につきましては、先ほども申し上げましたが、既に不良債権化したものにつきましては処理を急ぐということについては従来と同様でございます。特別にそれ以上にどうするということではないと思います。処理を整々とやるということでございまして、大臣が替わったからどうとか、そういうことではないと私は認識いたしております。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 政策を急転換してまで急がなければならないかどうかという御質問かと思いますけれども、その急転換の度合いにもよりまして、ちょっとその中間で非常に混乱を招きかねそうなことがございましたので反対いたしました。
 しかし、不良債権を早く処理したい、しなきゃいかぬということは思っておりますので、加速化する必要性は強く自覚しております。今度出されました、十六年度までに半分にすると、不良債権比率を半分にすると、それについては全力を挙げてやりたいと思います。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答えを申し上げます。
 同じでございまして、不良債権を早期に処理するということは我々の経営の最重要課題でもございますし、そういう中で政府の方針というのが一貫して不良債権問題の早期解決を図るということではなかったかというふうに認識をいたしております。そういう意味で、プログラムに示されましたこういった大方針に沿って対応を強化、加速をさせていきたいと、かように考えております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 不良債権問題というのは、やはり我々の信認を回復する上で最も重要な問題でございまして、最優先の課題として取り組んでいかなきゃならないということは明らかであります。今度、二〇〇四年度に残高比率を半分にするという方向が示されたわけでございますが、大変厳しい目標ではありますが、全力を挙げてこれに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○大渕絹子君 資本金計算のルール変更ということが取りざたをされているわけですけれども、政府との今後の協議ということにゆだねられているわけですけれども、現在、皆様方の銀行では、どうした資本金計算のルールになったらよろしいかというふうに考えているかということをお聞きをしたいと思います。
 また、資本金計算のルールを変更すると、自己資本比率が八%を下回るようになって、公的資金の注入というようなことも受けなければならないような事態になる可能性も言われているわけですけれども、それぞれの銀行では自己資本比率が低下をするようなことに実際になっていくのかどうかというところも、答えられる範囲でいいですが、答えていただきたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) お答え申し上げます。ルールの変更にかかわる部分は、今回工程表が出されまして、金融審議会等で審議をされると聞いております。ここで慎重な審議をしていただきたいと思います。
 自己資本の計算にかかわる部分につきましては、現在のルール、私どもはそのルールが立派なルールだと思っておりますが、仮に米国のルールに合わせるのであれば、環境の変化等を十分に検討、若しくは制度の違い、いろんな違いがございますので、そういうのを見た上で検討いただきたいと。特に繰延税金資産につきましては、アメリカの制度の方がむしろ世界的にはイレギュラーでございまして、日本の制度の方がグローバルスタンダードになっております。そういう点をよく検討していただいてルールをお変えになるならお変えになるということでございます。我々は、金融界として是非意見を述べさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 繰延税金資産の算入限度の見直しは、これは行うならば税制、会計制度との問題とのセットで検討すべきということと思います。今後、金融審議会で検討を進めるということにされておりますけれども、その際には、会計制度、税制との整合性を検証されるとともに、また経済界、産業界への影響も配慮しながら十分慎重かつ十分な御議論がなされてしかるべきだと思います。
 なお、先ほど、これがもしやられるとどういうふうになったかということでございますが、八%ルールというのがありまして、これを下回りますと国際業務ができないということになります。これは、今後株価の問題とかいろんな問題がありますのではっきりしたことは申せませんが、かなり下がることは間違いありませんで、九月の数字だけで言いますと、私どもは八%ぎりぎりというようなところで、資産はそういうことでございました。
 以上です。

○参考人(寺西正司君) お答え申し上げます。
 申し上げたいことはお二方が申し述べさせていただきましたので、ちょっと繰り返しになりますけれども、我々がお願いしたいのは、いろいろルール変更というときには、是非、行政の継続性だとか税制、会計等の整合性といったもの、それから経済とか産業に対する影響といったものを幅広く配慮する、そういう全体の枠組みの中でいろんなものをとらえていただければなというのが我々の思いでございまして、是非そういうことでこの問題を取り上げていただければと、こういうふうに思っております。
 以上でございます。

○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 お話はほとんど尽きておりますが、繰り返しになるところもありますが、税効果の問題というのは、御指摘がありますように、税制と不可分の関係にあるものでございます。無税償却を幅広に認める、それから欠損金の繰戻し還付の問題、それから繰越控除期間の延長の期間といった問題と不可分でございます。
 したがって、これを一体として議論していただく必要があるということでございまして、もう既に金融庁としても財務省に対して、御承知のように、無税償却、それから欠損金の繰戻し還付、これ十五年と言われておりますが、それから繰越控除期間の延長、これ十年と言われておりますが、これについて要望をされたと聞いておりますが、併せて御議論をお願いしたいと存じます。

○大渕絹子君 日銀が非常に金融緩和政策を継続をしていて、当座預金積み増しですか、二十兆円まで増やしていくというようなことが行われていますけれども、民間企業への貸出しは逆に縮小して、金融機関は何か国債の購入の方に力を入れているというような現状があってなかなか好転をしていかないわけですけれども、この日銀の政策について、皆様方の目から見て、こうやったらいいじゃないかというようなことがあったら教えていただきたいと思います。
 それでは、西川さんと寺西さんにお伺いをしたいと思います。

○参考人(西川善文君) お答えをいたします。
 日銀さんは超緩和の金融政策を継続しておられます。それが、流動性を幾ら増やしても民間貸出しが増えないんだと、その面で効果が出ていないということ、これも事実であります。
 これはもう先ほど来申し上げておりますように、民間の資金需要が、長期にわたる景気低迷、そしてデフレ現象という中で出てまいらない。設備投資あるいは最終需要が停滞すれば当然そういうことになってくるわけです。それが、民間にお金が回らない、貸出しが増えない、その大きな原因であろうと思います。
 したがって、持続的に経済活力を高めていくというためには、私は、やはり税制面のサポートと思い切った規制改革ということが不可欠であろうと思います。私どもは私どもなりに、貸出しの増強と資金需要の掘り起こしということに向けて努力をするわけでございますが、それだけではなかなか思うような成果が得られない。やはり、持続的な経済活力を高めていく、そして国民の皆さんが安心をして消費ができるようなピクチャーをきちんと示していただくということが重要じゃないかと思います。

○参考人(寺西正司君) お答え申し上げます。
 今取るべきはやっぱり、どういうんでしょう、資金需要といったものをやっぱり回復させるといったことが非常に喫緊の課題ではないかなと、こういうふうに思っております。そういう観点から申し上げますと、やはり、あらゆる政策の、出し惜しみしないでいろんなものを組み合わせてやっていくということが必要ではないかなというのが私どもの思いでございます。
 中長期的な施策、それから短期的な施策、例えば中長期的には、やっぱり産業の中で需給ギャップが起こっていますから、それをどういうふうにして解消するのかというような本格的な議論をやっていく必要があろうと思いますし、短期的には、先ほど西川参考人がおっしゃいましたように、税制といったものの抜本的な対応といったものも是非お願いしたいなというふうに思っております。
 以上でございます。

○大渕絹子君 それでは、三木さんと前田参考人にお伺いをしますけれども、日銀はいよいよ先月二十九日から銀行保有株の買取りを開始をいたしましたけれども、この日銀の政策についての御感想と、それからもう一つ、銀行等の株式等保有制限に関する法律が成立をしたときに、昨年なんですけれども、株式買取機構というのも創設をされていますね。こうしたことで銀行の企業株式保有を減らしていこう、持ち合い株を解消していこうというようなことが取組されているわけですけれども、こうした日銀の買取りとか、あるいは株式買取機構が設立をされているけれども、まだ利用され方が非常に少ないというふうに思っているんですけれども、こうした関与についてどのように考えているのかなというふうに思うんですね。
 普通、市場で売買されるべきものなんですよね。これ、政治的にこうしたことが強要されるというか、行われてくることに対しての御感想についてもお聞きをしたいというふうに思います。

○参考人(三木繁光君) お答え申し上げます。
 日銀の銀行保有株式の買取りは、一つ新しい選択肢が増えたというふうに位置付けてはおります。
 それで、日銀のこれがどういう効用があるかということでございますが、私ども、御承知のとおり、保有株式を十六年九月までにティア1の中に入れなければならない、かなりな売却をしなきゃならない。そうしますと、場で売ってまいりますと、どうしても株が下がる。上がりそうになっても、売るから下がる。そういうことを日銀としましては、保有いたしまして五年間保有するということですから、新しいのが出てきたときに下がる力を弱めようと、こういうことを考えられたと思うわけでございます。
 しかしながら、それにはやはり、株価水準全体が上がってまいりますと、私どもも売りまして、それが日銀に入れば株が下がらないということでいい結果になるんですけれども、全体が余りに低いとなかなか、場であろうが日銀であろうが、売るという決断がちょっと難しいということはございます。
 それから、もう一つ、保有機構の方でございますけれども、これは御承知のとおり拠出金が八%掛かりますということと、それと、それだけ八%支払してここへ持ち込んだところが、我々のバランスシートからはオフされない。というのは、二次損が懸念されるということでオフされないということでございますので、私どもとしてはちょっと効用が少ないと、こういうのが実情のように思います。
 以上でございます。

○参考人(前田晃伸君) お答えいたします。
 政策保有株式の売却につきましては、みずほグループでは既に早くから取り組んでおりまして、基本的には、市場でお客様の了解を得ながら、市場に影響を与えないような形で売却をしてまいりましたし、今後もメーンにしてまいりたいと思います。
 ただ、買取機構もございますし、それから日本銀行さんが直接買い取られるというような制度もできまして、私どもといたしましては、お客様との関係で、市場で売るよりも日銀さんにもうちょっと長く持っていただきたいという、そういう御意向の方はもちろんいらっしゃいますので、お客様に応じてということで利用をさせていただきたいと考えております。
 株式保有機構につきまして利用が少ない点は、先ほど三木頭取おっしゃったとおりでございまして、八%の劣後拠出が必要になります。そういう意味で、ちょっとどうしても使い勝手が悪い部分ございます。そういう意味で、ただ、選択肢が増えたという意味では、市場に直接インパクトを与える部分が少し緩和されたということで我々はよかったと考えております。
 以上でございます。

○大渕絹子君 最後に、皆様方の銀行の今の市場の株価なんですけれども、御自分たちの実力と比較してどういうふうにお考えになっているのかを一言ずつお聞きをいたしたいと思います。

○参考人(前田晃伸君) 市場が評価することでございますが、市場の評価を得られるように経営努力を続けてまいりたいと思います。
 以上でございます。

○参考人(三木繁光君) 同じく市場が評価するものと思いますが、ここ半年間の下げは、下げ過ぎ、過敏であろうと思います。

○参考人(寺西正司君) お答え申し上げます。
 非常に残念な株価だと思っております。早く株価が上がるようなものを具体的にお示ししてまいりたいと、こういうふうに考えております。

○参考人(西川善文君) お答えします。
 全く不本意な株価でございます。それに対する影響については先ほども触れましたのでもう重ねて申しませんが、我々が更に経営改善に向けてスピードアップをしていくということが重要であろうというふうに考え、取り組んでおります。

○大渕絹子君 終わります。

○委員長(柳田稔君) 以上で午前の参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様に一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 参考人の皆様には、長時間にわたり御出席を願い、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時三十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、預金保険法及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 本日午後は、社団法人全国地方銀行協会会長平澤貞昭君、社団法人第二地方銀行協会会長森本弘道君、社団法人全国信用金庫協会会長長野幸彦君及び社団法人全国信用組合中央協会会長田附良知君、以上四名の方々に参考人として御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 なお、参考人及び質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○田村耕太郎君 今日は、わざわざお越しいただきまして、本当にありがとうございます。
 午前中は四大メガバンクのトップの方にお話をお伺いしたんですが、私は、日本経済の再生のためには、個人的な考えで恐縮なんですが、四大メガバンクさんに勝るとも劣らない、どちらかというと皆さんの方が大きな役割を果たされると思っております。四大メガバンクさんが融資されているような、海外業務を展開されているような大企業、日本のGDPを見ましても、一割ぐらいしか貿易の占める割合はありません。地域に根付いて、地域でしか生きられない、そういう企業に融資されている皆さんには御奮闘をお願いしたいと思います。そういう思いを込めて今日は質問をさせていただきます。
 配付させていただいた資料の一番最初をごらんいただきたいんですが、「地方で回らない地方圏の預金」というグラフを用意してまいりました。これを見てみますと、大体、地方で集めたお金のうち三分の二ぐらいしか地方で貸し出されていない。これは皆さんいろいろお考えがあろうと思いますが、私は個人的にはちょっと少ないのではないかなという気がいたします。九割とまでは行きませんけれども、やっぱり八割ぐらい、地方で集めたお金は地方に回されるべきではないかと思うんですが、皆さんの自己分析を含めて、これに関して一言ずつ四人の方にいただきたいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 当行をお話しすることになろうかと思いますけれども、当行の場合は神奈川県を主たる経営地盤にしておりまして、御存じのように、神奈川県は大変日本国内の中では資金需要があるものですから、そういう意味では、ちょっとここに出ている数字とは違う数字でございますけれども、しかし、いずれにしましても首都圏の方が、特に東京地区の方が資金需要が強いということはおっしゃるとおりでございます。

○参考人(森本弘道君) 森本でございます。
 私どもの営業地盤は広島県が主でございまして、隣県の岡山県、山口県、それから一か店でございますが東京と、九州に二か店ございます。
 八割以上の資金が広島県から調達をいたしまして、現在では他県の数字が極端に減少いたしておりますので、八割以上の資金を広島県内に貸出しをしておるという現状でございます。

○参考人(長野幸彦君) 御案内のように、私ども信用金庫は信用金庫法という法律によりまして営業地域が限定されております。しかもなお、非常に狭い地域に限定されておりますので、地域、地元で集めた預金はすべて一〇〇%地元へ還元すると、こういうことでやっているわけであります。
 以上です。

○参考人(田附良知君) 私どもも、信用組合、正に地域、職域、業域ともに、その金融機関で集めた資金は地域に還元しておると、文字どおり、そのままの姿でございます。

○田村耕太郎君 ありがとうございました。
 このデータとはちょっとイレギュラーといいますか、皆さん、大変地域のために貢献されている金融機関の代表の皆様で安心しました。ありがとうございました。
 次に、今日の大きなテーマの一つにもなっていますが、合併促進法といいますか、合併を促進するような法律が出ております。市町村でもそうなんですけれども、この前、私、市町村長会というのにNHKホールで出てまいりました。そこで、全国の市町村の方々が、強制的な合併反対、小さいのが駄目なのか、でかけりゃいいのかというようなシュプレヒコールを会場の中で叫んでおられて、最初にあいさつを来賓としてされた小泉総理も、ちょっと気後れぎみのあいさつになったのを覚えています。
 市町村合併でもそうなんですけれども、何でもアメリカの一面を見てグローバル化と言っているのが今の日本ではないかと思うんですけれども、道州制と言いながら、アメリカでは毎週一つぐらいのペースで新しい市ができているようでございます。
 資料のはぐった裏を見ていただきたいんですが、経営基盤を大きくしないとこれからの時代乗り切れないという考えもあるんですが、アメリカの銀行の実態というのを見ますと、実はグローバルとローカルの二元体制になっているのが一目瞭然でございます。下の層が日本は本当に薄いと思うんですね。一千億円以上、資金規模一千億円以上の層が日本は二百八十ぐらいしかない、アメリカは九千近くあります。
 私はこれを見てまずちょっと愕然としたんですが、まず四人の方に、これから合併を促進するような法律ができそうなんですが、それに関してひとつ御意見をお伺いしたいと思います。四人の方、順番にお願いします。

○参考人(平澤貞昭君) 今、委員お話しの合併問題でございますが、これはやはり個々の経営者の高度な経営判断の問題でございまして、法律その他でやるべきだというふうに強制すべき問題ではないと、そのように私は考えているわけでございます。
 したがいまして、この法律、現在御審議しておられる法律は、そういう判断をする際に、その法律を常に念頭に置いて個々の経営者が御判断する、その結果、合併がスムーズにいくという意味でプラスの面が大変あると、そういうふうに考えている次第です。

○参考人(森本弘道君) 地方銀行の場合は、量が大きくシェアが高ければそれでいいということではないと存じます。問題は、いかに内容を高め、コストを低減させて、もって地域社会に貢献できるかというところが問題であろうと思いますので、合併そのものが、何県に何行が望ましいという次元であるよりも、平澤会長が申されたように、高度な経営者同士の判断であると。もちろん株主の同意を得た上でございますが。
 そういうことにおいて、たまたま私どもは、広島県内に三行地銀がございますが、呉市というところに本店がございますせとうち銀行と昨年統合いたしまして、平成十六年の五月に合併を予定しておりまして、そういったコストを下げ効率化する合併は歓迎されてしかるべきであるというふうに考えております。

○参考人(長野幸彦君) 合併そのものは正しく経営判断の一つだというふうに思っております。
 一方、合併することによって、規模の利益あるいは地域経済の発展のため、あるいは企業の効率化、そういう面からいって効果があるということも事実だというふうに思っております。
 ただ、大切なことは、その合併によって、地域経済、地域産業、地域社会が発展する、その発展を阻害するようなことになってはいけないということが重要なテーマだというふうに思っております。
 以上です。

○参考人(田附良知君) 合併につきましては、ある程度の規模拡大を必要とするケースもあり得るというふうには考えておりまするが、合併等が経営基盤の強化の選択肢の一つであるというふうに考えております。
 私どもといたしましては、仮に合併を検討いたします場合は、それによりまして、真の意味で経営基盤の強化あるいは健全経営の確保が実現されるかどうかということ、また、組合員に対する金融サービスそのものが信用組合の使命の貫徹にとって有益であるかどうかと、この辺が非常に重要な問題であると考えております。あくまでも個別信用組合の経営判断によるものであるというふうに考えております。

○田村耕太郎君 自主的な判断でやるべきだというのは、市町村合併でも同じことが皆さん言われていますが、もう一つ合併で私のつたない経験から一つだけ言えることがあると思うんです。
 私の個人的な話で恐縮なんですが、私、五年間、金融機関で企業の買収、合併の仲介業務をやっておりました。五年間で百件ぐらいの合併の仲介に携わったことがあるんですが、いろんな合併がありました。本当に前向きな、シェア拡大とか売上げアップとか利益アップとかいう、そのための合併もありましたし、税金対策ですとかグループ対策ですとか、そういう後ろ向きといいますか、余り前向きではない合併もあったんですが、成功のための一つの条件として私が経験的に感じたのはこの一つなんですね。何かというと、強者が弱者をもう主従関係をはっきりさせて合併する。対等合併というのはまず成功しないと思うんです。圧倒的なノウハウと圧倒的な力を持ったところが、何らかの理由でそうでないところを取り入れて自分の持つノウハウを強力に注入する、その場合以外は、成功、つまり当初の目的を果たせないと思うんです。
 そういう合併が、皆さんは自主的であれば望ましいという判断をお持ちですが、皆さんの周りでそのようなケースが具体的に考えられるでしょうか、ここをお伺いしたいと思います。四人の方全員に。

○参考人(平澤貞昭君) 合併の場合は、その合併に伴って、何がそれぞれの関係者にとってプラスになるかということがポイントでございまして、委員おっしゃるように、多くの場合、吸収合併の方が後いろいろプラスの面が多い、合併がうまくいくという面もあろうかと存じますけれども、しかし対等合併でも、営業地盤が互いに相補って、プラスマイナス、プラスの方がずっと多いというようなときに結果が非常に良かったという例は海外にもあるわけでありまして、やはりそれぞれのケース・バイ・ケースの点もあるんではないかと、そういうふうに考えている次第であります。

○参考人(森本弘道君) 平澤会長が申されたとおりと存じます。
 しかしながら、過去の例を思い出してみますと、今、田村先生がおっしゃるような例の方が我々の業界には多かったかなというふうに思うんですが、これから、こういう特措法ができまして、各地でより効率的な合併が進められる上で、対等合併というものもそれなりに地域に貢献できる合併の姿だということで、我々はそのトリガーになりたいと思いまして、広島総合銀行、せとうち銀行は粛々と合併を進めておるというところでございます。

○参考人(長野幸彦君) 先生のお尋ねは、正しく合併当事者にとって、何のために合併するのかという意識、認識、その問題だろうというふうに思っているわけであります。それぞれ対等であろう、あるいは吸収であろう、合併そのものというのは、一つの結婚でございますから非常に難しい。ですけれども、その難しさというものを、こうこうこういうことのために、地域の発展のために、地域内のお客様のために、あるいは自分たちの効率化、あるいは人材の確保、そういうことのために必要なんだという認識がはっきりしていれば、非常に難しいということも何とか克服できるんじゃなかろうかというふうに思っております。

○参考人(田附良知君) 私どもの業界の地域という面でとらえますと、その地域を広くとらえるか狭域でとらえるかというところで大きく認識が違ってまいると思いますし、広くとらえた場合は、合併そのものによって金融サービスがかえって低下するのではないかというおそれもございます。むしろ逆に、狭域化することによって特性が生かせるのではないかというふうな認識でございます。
 それと、現在の実情から申しまして、大都市を除きましてはかなりばらつきがございますので、簡単に周りの状況を見て合併適状だというふうなことにはならないような感じもいたします。

○田村耕太郎君 もう一度私の二枚目の裏の紙に、アメリカの商業銀行の数と資金規模という資料に戻っていただきたいんですが、アメリカの地方経済を支えていると言われているのが、この資産規模五十億円未満の、三千六百もある商業銀行だと言われています。どちらかというと、今の動きは逆ではないかなという考えもあるんですね。経営基盤だけは強化する必要があると思うんですが、先ほど田附さんがおっしゃられたように、金融サービスが低下するおそれがある。そうしたら、今、信用組合二百八十、信用金庫三百八十ぐらいありますね、約。両方合わせて六百弱なんですけれども、これを各々が、逆に言うと、経営基盤は大きくして安定させる、しかし運営規模は逆に分割する、それぐらいの努力をしていただいて、アメリカで言う今はやりのコミュニティークレジットですとかマイクロファイナンスとか、担保にDCFを取り入れてしっかりとした小口のプロジェクトファイナンスをしていく、こういう流れが必要なのではないかなと思うんですけれども、合併して経営を安定させる、しかし運営は分割させる、こういう考えが必要ではないのかなと思うんですが、四人の・uネ・砲海Δい・佑┐砲弔い討舛腓辰噺羂娶・鬚サ任い靴討澆燭い隼廚い泙后・・w)w)

○参考人(平澤貞昭君) 今お話しの中で、アメリカの金融機関の数が資料で八千ございますが、二十年前は一万二千ぐらいあった、御存じのようにですね。これはなぜ多いかという原因なんですけれども、御存じのように、アメリカの銀行法は昔は州ごとで、外へ出ちゃいかぬということと、それから、非常に土地が広いものですから、一つの店で一つの銀行というのは、そういうのが多いということでちょっと日本とは非常に違う面があるんですが、おっしゃるように、そういう中で今のプロジェクトファイナンス的なものを取り入れまして、こういう小さな銀行でもきちっと信用リスクも読みながらやっていくという手法は日本の法制上まだ十分でないものですから、そういうのを入れていただければ大変我々も有り難いと。特に、ディスカウント・キャッシュ・フロー、さっきDCFとおっしゃる仕組みを入れるためには、やはりそういうものがないとうまく入らないという点もございますので、将来、我々としてはそうなるといいなと、そういうふうに思っている次第であります。

○参考人(森本弘道君) 米国の場合、国土面積が日本の二十四、五倍あろうと存じますし、また人口が密集しておる地域についてもいろいろ差異がございますし、金融制度そのものが違うわけでございまして、我々は何のために合併をしたいというふうに思っておるかというのは、もって地域に貢献し、株主の負託にこたえるということにおいていかにコストを下げるかということで、究極の経営の合理化というのは合併をおいてないというふうに私は経営判断をして、日本の場合に、もっと効率化のために合併が促進されるべきだというふうに割り切って考えております。

○参考人(長野幸彦君) 先生のお尋ねのポイントの一つとして、実は、私どもも現在のところ三百三十ぐらいでございます、数は。ただ、八千六百店舗はあるわけでありまして、三百幾つの信用金庫に対して八千六百の店舗がある。そして、その店舗一つ一つが、狭い地域を営業地域としてとらえてそこで営業活動をしている。例えば、二十店舗あれば二十の信用金庫が一緒になってそれぞれの各地できめの細かいサービスをしているんだということになっているんじゃなかろうか。先生のお尋ねについては、そういうことになっていますよということをお話し申し上げたいと思います。

○参考人(田附良知君) 金融サービスというのは、ある意味ではどこの地域でもほぼ同質の金融サービスが受けられるということがまず理想であると思いますが、現状はそういう地域のばらつきというのがかなりございますので、むしろ、先生のおっしゃる合併よりは、もっと分散して地域サービスの、地域ということを考えます場合も、より金融サービスを特性を生かしてやる以上は、もっと狭域化する必要もあろうかと、このように考えております。

○田村耕太郎君 ありがとうございました。
    ─────────────

○委員長(柳田稔君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として辻泰弘君が選任されました。
    ─────────────

○櫻井充君 今日は、参考人の皆さん、当委員会に御出席いただきまして、本当にありがとうございます。
 まず最初に、合併についてお伺いしたいんですけれども、柳澤大臣が常々、金融庁主導で合併をやっていくのではないと、要するに銀行の皆さんから、合併をしていきたいのでそのための法整備が必要なんだという、そういうお話を随分されていたんですけれども、四人の参考人の方々にお伺いしますが、皆さん方の協会で金融庁に対して、合併を促進していきたいのでその法律の整備をしてほしいと、そういう御要望をされたことがおありでしょうか。簡潔にお願いします。

○委員長(柳田稔君) 皆様に。

○櫻井充君 はい、そうです。

○参考人(平澤貞昭君) 私はそういう記憶はございません。

○参考人(森本弘道君) 私どもの協会においては、そのようなことは過去ございませんでした。

○参考人(長野幸彦君) ございません。

○参考人(田附良知君) ただいまのお答えと同じでございます。ございません。

○櫻井充君 そうすると、皆さんから声があるからこういう法律の整備をしてきたというのはどうも違ってきているんじゃないかという気がするんですが。
 これ午前中もメガバンクの皆さんにお伺いしたんですが、金融庁に対して皆さん方は対等な立場できちんとした形で意見を言えるんでしょうか。つまり、金融庁から指導を受けると、全部それに従わなければいけないような、こういう上下関係があるんでしょうか。それについて教えていただけますか。

○委員長(柳田稔君) 皆様ですか。

○櫻井充君 四人の方々に。

○参考人(平澤貞昭君) 金融機関の場合は、御存じのように、企業性の部分と、これは効率性に通じる部分と、それから社会性、公共性の部分があるわけでございまして、特に信用秩序の維持とか零細預金者の保護とか中小企業融資とか、そういう点がありますので、そういう意味では、金融庁が、特に後者の公共性、社会性の点では、もろもろの法規制あるいは規則その他をお作りになって我々をいろんな面で監督しておられるということはそのとおりでございます。

○参考人(森本弘道君) 手前どもの協会の場合には、金融庁の幹部の方々と三つのグループに分かれて小一時間意見交換会をする場が隔月ございます。そういう場でかなり思い切った発言もされる頭取、社長方もいらっしゃいますし、それなりに聞く耳を持っていただいておると思いますし、思い切った発言をさせていただいております。
 金融検査につきましても、先生御案内のように、意見がかみ合わない場合は、それなりの我々が質問を投げ掛ける場もございますし、また監督指導官という方が別に来られまして御意見を聴取されておるということで、我々の意見が違う場合は、そういう方に申込みをさせていただくという場がございますことを申し添えておきたいと思います。

○参考人(長野幸彦君) 五年ぐらい前までは、金融庁、当時の大蔵省でございましょうか、合併したらどうだというような話をいろいろ持ってこられたことはあるわけでありますが、それ以降、そういうようなことについてお役所の方から云々ということはございません。こちらもお願いしませんし、あちらの方も一線画しておられるようですから。
 ただ、そういうことについては、私どもの業界内部として、合併が必要なのか、やった方がいいのかどうかということを内部で判断をして、そして必要であるということであれば、その合併によっていろんな問題が生じないように業界内部で解決をしていこう、こういうような考え方で現在進めております。

○参考人(田附良知君) 私どもの業界は、銀行法ではございませんので別の法律でございますが、銀行法で決まっておりまする業務の運営については、自主的な努力を尊重するように配慮しなければならないという文言がございますが、私どもにはございませんが、それによりまして私どもの自主性が損なわれておるという認識はございません。

○櫻井充君 それでは、長野参考人、それから田附参考人にお伺いしたいんですけれども、信用保証付債権が要注意先に分類されている場合に一般貸倒引当金を積んでいるのかいないのか、その点について教えていただけないでしょうか。

○参考人(長野幸彦君) 保証付融資というものにつきましては、最終的にロス発生の可能性がないというようなこと、したがって引当金を積むという必要はないというふうに判断をいたしております。

○参考人(田附良知君) 債務者区分が要注意先の場合でございますが、保証付債権から損失の発生がないという見込みでございますので、当該債権に対しましては一般貸倒金は積んでいるわけではございません。

○櫻井充君 昨日いただいたお話とちょっと違うような気がしますが、それで本当によろしいんですか。

○委員長(柳田稔君) どなたに。

○櫻井充君 今のお二人にです。

○参考人(長野幸彦君) 昨日のお話というのはどういうお話でございましょうか。

○櫻井充君 昨日うちの秘書が確認したところ、昨日お話しをいただいた方々は、このようなものに関しても引当金を積まされているというお話だったんですけれども。それから、現場の幾つかの信用金庫さんだったかと思いますけれども、そちらからもそういうお話をいただいているので、もう一度確認の意味でここで質問させていただいていたんですが。

○参考人(長野幸彦君) 先生のテーマは、信用保証付債権が要注意先に分類されている場合、一般貸倒引当金を積んでいるのか、また、企業再建のため金利減免や返済期間延長等を実施した場合、引当金の積み増しを金融庁から要求されたことはあるか、多分こういうようなことだろうというふうに思っておりますが。
 そのことにつきましては、まず一般貸倒引当金は、要注意先全体の残高を基準として予想損失率を基に算出している。信用保証協会の保証の場合、予想損失率の算出に当たりゼロのウエートを乗じて計算しているので、実質的には引当金を積んでいないことになる。また、当該企業の財務状況に特段の問題がないにもかかわらず、返済条件を変更しただけで条件緩和債権とされたような話は聞いていないと。これが事務局の方から用意した答えでございますが、今のようなことをまとめますと、先ほどお答えしたようなことを申し上げたわけであります。

○参考人(田附良知君) 別冊の「中小企業融資編」におきましては、企業再建のための金利の減免あるいは返済期間の延長等につきましては、条件の緩和を行った場合でも、返済能力に問題がなければ正常先に認められることとなっておるわけでございますが、実際にはこの条件緩和先に該当するか否かで見解が分かれる場面が多いように聞いております。条件緩和先に該当する場合は、平均残存期間又は今後三年間の引き当てを見積っていれば妥当なものとされておる次第でございます。

○櫻井充君 もう一つ、今、中小企業向け貸出しが大体四十兆円から五十兆近く減ってきているわけです。その原因の一つは、私は実態に合わない自己資本規制だというふうに考えてはいるんですけれども、自己資本規制が実態に合っていないとお考えかどうか。
 それからもう一つは、もし中小企業向け貸出しの減少が自己資本規制でないとするのであれば、その原因は一体どこにあるとお考えなのか、各参考人から意見をお願いしたいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 現在、いわゆる企業向け貸出し、特に中小企業向け貸出しがなかなか努力しているにもかかわらず伸びない背景というか原因といたしましては、一つは、やはり巷間いろいろ言われておりますように、景気がなかなか底打ちして伸びてこないということが一つ当然あろうかと思います。それからもう一つは、最近大企業がグループファイナンスということをやっておりまして、その結果、いわゆる下請企業に対する融資が、中小企業ですね、それが減ってきているということもございます。
 したがって、自己資本比率規制そのものが、我々地域金融機関に、融資の際、特に中小企業融資の際に大きく影響しているという点はないのではないかと、そのように考えている次第であります。

○参考人(森本弘道君) 中小企業向け貸出しが減少しておりますのは、先生御指摘の自己資本比率規制のリスクアセットを小さくするためじゃないかというような御趣旨に私は受け取りましたが、平澤会長が申されましたように、特に地方の経済はデフレ下の現下の状況を反映して、特に中小企業の場合に前向きの資金需要が非常に減少いたしておりますので、健全な資金需要が低迷しているという理由で、これは実体経済の方に主因があるのではなかろうかというふうに思っております。
 それから、委員長、よろしいですか。

○委員長(柳田稔君) どうぞ。

○参考人(森本弘道君) もう一つ、先ほど櫻井先生が冒頭にお話しになった、金融庁に対して物が言えるのかというような御趣旨の御発言について、私、隔月、金融庁の幹部の方と懇談をしておりますと申しましたが、思い違いでございまして、毎月そのような場を設けております。訂正しておわびをいたします。

○参考人(長野幸彦君) 結論から申し上げますと、貸出金残高、中小企業に対する貸出金残高が伸びない一番大きな理由は、現在、中小企業は返済にもう躍起になっているということでございます。できるだけ金利負担あるいはそういうものを軽減しようということで、返済をするということがどんどん出ている、結果として貸出金残高は増えないと。
 私どもはもう貸したくて貸したくてしようがないわけであります。我々の収益確保の源泉というものは、貸出しをして預貸金の利ざやをもって収益を上げるということ以外に方法はないわけでありますが、資金需要、前向きの資金需要はもとよりのこと、需要そのものが非常にない、そして返済一方に追われている、したがって貸出金の残高は増えないと、こういう状況だというふうに思っております。

○参考人(田附良知君) 私どもの業界も、中小企業向けの貸出しがじりじりと減っておる状況でございまして、原因といたしましては、自己資本比率の規制の問題ということよりも、先ほどちょっとお話が出ましたが、長期にわたる景気低迷という中で、先行きが非常に不透明であるというままで、中小零細事業者の投資意欲あるいは事業拡大の意欲が非常に衰えておるというのがその原因だというふうに考えております。
 是非とも、こういった状況、中小企業にとりまして元気が出る政策をひとつよろしく特段の御配慮を願いたいと、このように思います。

○櫻井充君 そうすると、今四人の皆さんのお話をお伺いしていると、需要サイドの問題であって、供給サイドの問題ではないというお話なんでしょうか。
 だとすると、不良債権を抱えている、若しくは不良債権の処理をしなくても、まあ私は、不良債権の処理を、直接償却をがんがんこれからやっていくこと自体に疑問を感じている人間ですけれども、要するに、そうなってくると、不良債権を処理しようがしまいが、需要サイドの問題であって、供給サイドには何も原因がないというお話になりますか。四人の方にお伺いしたいんですけれども。

○参考人(平澤貞昭君) 今、三人の参考人がお話し申し上げましたように、我々地域の金融機関としては、やはり地元の中小企業をいかに盛り立てて立派にしていくかということが我々のそもそものよって立つ基盤であるわけですから、それはもう積極的に常にそういう方向で取り組んでいるわけです。
 したがって、最近、資金需要が非常に落ちてきておりまして、そういう中で、先ほど委員からお話がございましたように、むしろ貸し先がないから余裕資金ができて、地元に余り貸せないような状況になっているぐらいに資金的には金融機関側に余裕があるわけです。
 したがって、そういう中でいろいろ努力しているわけでありまして、中小企業に対して融資を手控えているとか、そういうようなことはございません。むしろ、自分たちの金融機関としての存立の基盤ですから、そういうものはできるだけ融資をすることによって作り上げていこうという努力をしているわけでございます。
 ただ、恐らく御指摘の中に、私が感じたことでございますけれども、貸せばすぐ不良債権となるもの、こういうものに対してでも更に貸していけというところの問題は、これはいろいろあろうかと思います。

○参考人(森本弘道君) 異口同音でございますので、同じ回答を繰り返すようなので、平澤会長と同じ答弁でございます。

○参考人(長野幸彦君) 需要サイドの方に対しましても、やっぱり資金を借り入れよう、そして仕事を伸ばしていこうという意欲を持つように我々も懸命に支援をしている状況であります。
 ただ、現実の問題としては、そこまでの意欲がない、借りても金利負担だけだ、新規の事業を起こすこともできないんだということになりますと、どうしてもそれに対する貸出金というようなものは出てこないということになるんじゃないかというふうに思っております。

○参考人(田附良知君) 先ほど申し上げましたように、特に零細企業におきましては、いわゆる事業拡大と申しますか、前向きの資金需要が非常に少ないというのが現実でございます。決して貸出しを抑えたりということは毛頭ございません。

○櫻井充君 どうも実態と違うように私は思いますけれども。
 最後に、今、金融行政の中で健全度だけを求められているというところに私は大きな問題があると思っています。平澤参考人が先ほど公共性について指導を受けているという話がありましたけれども、金融庁が果たして公共性を指導しているのかどうか、私は疑問でなりません。公共性というのは、地域から望まれている分野に資金がきちんと供給されるかどうかということをもって公共性と私は判断するものだと思っていますし、その意味で、我々は地域金融の円滑化に関する法律案というものを提出して、銀行の健全度だけを求めるわけではなくて公共性というものをもうちょっと評価していこうじゃないか、そうじゃないと、いつまでたってもメガバンクが一番でして、地域で活躍されている皆さんがなかなか評価されないんじゃないだろうかと、そういう思いで地域金融の円滑化に関する法律案を提出しているんですが、俗称金融アセスメント法案でございます。
 この法律案の必要性について四人の参考人の方々から御意見を聴取したいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 今おっしゃるいわゆるアセスメント法案でございますね。読まさせていただきましたが、アメリカにも似たような法案がございますが、しかし、それぞれ、先ほど申し上げたように、よって立つ、できてきた基盤が違うところもありますので、やはり十分に御議論していただいて、必要ならばお作りいただくということではないかと思っております。

○参考人(森本弘道君) 本法の趣旨は、それなりに読ませてもいただきましたし、理解いたしております。
 地域と我々は運命共同体の関係にございますわけで、地域の活性化に貢献する、又は地域経済の中で重要な役割を担っていくということについては自負いたしております。ただ、反対をするわけではございませんが、そういう中で評価機関が果たして適切な評価ができるかどうかという懸念も少しございます。
 本法の検討に当たりましては、評価基準や評価の在り方について十分かつ慎重な御検討をお願いしたいというふうに思っておることでございます。

○参考人(長野幸彦君) この法案の趣旨といいますか、お考えのことについては十分理解できるわけであります。
 我々業界といたしましても、金融機関、信用金庫としての経営の健全性を見る尺度として、例えば自己資本比率、そういうようなものだけでいいのかということについていろいろ考え方を表示させていただいているわけでありますが、そういうような意味では、ただ単に自己資本比率だけでなくて、いかに地域に対して、地域と密着をして、そこに対する資金供給というものをどの程度やっているかというようなことによって判断をするということは必要だろうという気はいたしております。
 ただ、例のアセスメント法案の中身を拝見いたしますと、いろいろ計数的な形で、例えば預貸率はここまで上がっていなきゃいかぬぞとか、そういうような計数的なことだけで内容を判断する、そしてその計数が行かなければいかぬと、こういうようなことで規制するということについてはいかがかと。もう少し、定量的なことだけでなく、定性的な要素というようなものをもっと入れるべきではなかろうかなと、こんな感じがしているわけであります。
 以上です。

○参考人(田附良知君) 御質問の法案につきましては、非常に金融機関の貢献度という点につきまして評価するという趣旨であるというふうに理解をいたしております。方法は別といたしまして、一つの考え方であるというふうに考えております。
 元々、私どもは地域あるいは組合員を限定した金融機関でございます。従来からその役割は、量的なことは別といたしまして、貢献度合い、貢献ということについては十分にその役割を担っておるというふうに考えております。

○櫻井充君 終わります。
 ありがとうございました。

○山本保君 公明党の山本保です。
 私からは大きく三点でございます。
 まず最初に、これは全行お聞きしますけれども、今回、十月末に再生プログラムが出されまして、この最後のところを見ますと、これは、ずっと書いてあるのが主要行を対象としているんだと。そして、「中小・地域金融機関の不良債権処理については、主要行とは異なる特性を有する「リレーションシップバンキング」のあり方を多面的な尺度から検討した上で、平成十四年度内を目途にアクションプログラムを策定する。」というのが実は最後に書いてございます。
 私も初めて、こういうリレーションシップバンクというような言葉も初めて読みましたんですけれども、今日お聞きしておりますと、四つの銀行、金融機関、それぞれ特徴があるようでございますが、大きな銀行に比べまして小さな銀行、このリレーションシップバンクと言われているものについてはどのような構想をお持ちなのか。もう考えておられるんじゃないかなと思いますので、その一端をお聞かせいただきたいと思いますが。

○参考人(平澤貞昭君) 恐らく、今のお話でリレーションシップバンキングに対する考え方は、グローバルバンクとかメガバンクと、そういうことではないかなと思うわけでございますが、メガバンクの場合は、御存じのようにインターナショナルに世界的に仕事をするとか、あるいはいわゆるホールセールバンキングという、大企業とかそういうものを相手に主としてやるとかいうことでございまして、それから、いろんなものをやるという、ユニバーサルバンクのようにいろんな業務をやるという、それから規模も大きいと、こういうことでございまして、それに対する恐らくリレーションシップバンキングということになりますと、リテールでリージョナルで、そのよって立つ地域にしっかりと根を下ろして、その地域におられる個人あるいは中小企業等に対しましてきめ細かい金融サービスを提供する、そういうことではないかなと、そのように考えている次第でございます。

○参考人(森本弘道君) 私どもの業界、大体平均だろうと思いますが、私どもの銀行で中小企業に対する貸出金が六五%、個人に対する貸出金が二七%、あと、大企業、地方公共団体等であります。
 この際、中小企業と申しますのは、製造業でいう資本金三億以下、従業員三百人以下、あと、サービス業、卸・小売業、それぞれ違うのでございますが、そういう状況の中で、リレーションバンキングと申しますのは、やはり庶民性であるとか機動性、渉外力、もっと一行で、一言で言いますと、フェース・ツー・フェースと申しますか、そういったことがリレーションバンキングの特色であるというふうに思っております。
 昨日も竹中大臣のところで御要望を申し上げたのですが、先生御指摘の金融審議会でこれから御検討の上で年度内にアクションプログラムが策定されるということになってございますが、我々は、主要行とは違いまして、中小・地域金融機関の不良債権処理について異なる性質を有することから、プログラムの策定に当たっては、地域金融機関の実態を踏まえて慎重に検討していただくようにお願いを申し上げた次第でございます。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 先生おっしゃるように、私ども自体が、リレーションシップバンキングあるいはリレーションシップレンディングなんということ、実はついこの間まで聞いたこともございませんでした。よくよく調べてみると、何だと。
 実は私どもは、よく人縁性、地縁性、人のえにし、人と人との関係、人間関係、相対ずく、そういうようなことで、話合いの下でお互いの仕事を進めていると。片方はじゃ何かというと、市場主義というか、市場の判断に任せて、そして仕事を進める。
 ですから、市場を中心として営業を進めるところと、お互いの相対ずくで話合いを進め、貸してくれ、貸しましょう、預金をください、預金しよう、こういうようなこと、その違いができたというふうに認識をし始めたわけでありますが、正しくこれは昔からあることであります。
 特に言葉として出てきましたのは、先般来実施されました金融審議会における金融機関の将来ビジョンというようなものの中でこういうものがはっきり出てきたということは、これは一面では、金融審議会が、私ども中小金融機関、なかんずく協同組織金融機関あるいは信用金庫、そういうようなものを非常に必要なんだ、役に立つんだ、機能を十分発揮しているんだと、こういう認識がなされたのかなということで非常に心強い思いがしているわけであります。
 したがいまして、先生おっしゃるように、こういうような区別をしているということは、やはり中小零細企業の存在というものは日本の経済のために必要だ、それを賄う機関というものは必要ではなかろうか、こういうような御認識が全体としてできつつあるのかなという気がいたしております。

○参考人(田附良知君) 私どもは、御承知のとおり中小企業等協同組合法に基づく金融機関でございます。したがいまして、私ども信用組合の事業活動そのものがグローバルバンキングとは違うものである、正にリレーションシップバンキングであると。ただいまの長野さんのお話と同じようなことでございますが、そのような認識でございます。

○山本保君 そうしますと、なかなか今おもしろいお答えいただきましたので、ちょっと順番を変えまして、三番目に私の方で書いてあったところを先にお聞きしたいと思っております。ちょっと意味が不明な書き方しております。
 どういうことをお聞きしたいかといいますと、先ほどもお話ありましたように、今度法律で、合併などを促進するというか、そのためのメリットを作りましょうとか、手続をきちんとして使いやすくしましょうという法律を今作っているということですけれども、それはそれとしまして、私など聞いていますと、お聞きしていますと、正に小さいことがいいことだ、良いことだということが、先回委員会でそんなことを私も申し上げたんです、スモール・イズ・ビューティフルと言ったんですけれども。
 そのため、それを応援するような体制なり制度、いろんな運用、こういうものを作らないと、ちょっと片方だけやっていますと、正に規模のメリットだけを追求しなさいよと、別に金融庁はそうじゃないと言っておられますけれども、先ほどからありますように、使いたい方のためのものだと、私も、じゃそれはそのとおりだなと。じゃ、そうではなくて、正に地域にきちんと根付いた形でやっていきたいというものに対して、何かもう少し応援する形のものが要るんじゃないかなというふうに考えておるわけです。
 正にそのためにこれからお話合いがあるというふうに今もお話があったと思うわけですけれども、何かどういうようなものがあればいいなというようなものを、今の時点で結構ですけれども、ありましたらお話ししていただきたいと思いますが。

○委員長(柳田稔君) どなたに。

○山本保君 全員に。

○参考人(平澤貞昭君) 先ほどもお話が出ましたように、今度の竹中金融担当大臣の下でお作りになられたプランですか、あれにも、主要行なり大きい銀行とは違って、いわゆる中小金融機関あるいは地域金融機関については、別に来年三月末までにプランをお作りになるということでございますので、そういう中に、先ほど来皆さんお話ししておられるようなことも、いろいろお考えいただいて決めていただけたらなというふうに思っているわけでございます。

○参考人(森本弘道君) 冒頭に地域金融機関というのは大きくなればそれでいいということではないというふうに申しましたが、事実そうであります。もちろん、小さい方がいいということは反比例はいたしません。やはり大きくなることによって効率化経営が実行できますし、コストを下げるということができるし、もって地域に貢献度を高めるということができるわけで、小さいけれどもしっかりやっておるということは当然必要なことでありますが、現下のような自由競争の時代に、小さい方が競争力が強いということは総じてあり得ないことでございますので、ある程度そういった合併、統合を促進することによって、もって地域に貢献度を高めるということは一つの正論であろうと思いますので、もちろん経営者同士の高度な経営判断とは存じますが、私はそのように考えております。

○参考人(長野幸彦君) 今お二方がおっしゃったとおりでございますが、更に別のことを申し上げますと、最近における各地域の状況を見ますと、地域の地場産業というものが非常に衰退をいたしまして、その地域の中でこの地場産業がなくなったらその地域全体が滅びてしまうんだと、こういうような事実が方々でできているわけであります。
 そういうものに対してだれがどういうふうにしていくのか、我々自身も何とか支援することはないだろうかと。そういうことになりますと、やっぱりその地域と隣の地域が今度一緒になって、その二つの地域が一緒になってそれに対していろいろな施策を講じていくということによって、非常に効果が上がることもあるんじゃなかろうか。あるいは、それに我々が支援するにしても、人、物、金、あらゆる面からおいてある程度の力がないと、こっちがその地域全体を支えていくんだというようなこともできないんじゃなかろうかと、こういうようなことがありまして、そういうような面からは、地域を多少広げる、あるいはその地域内にある二つの、三つの金融機関が合併をしてやっていく、そのことについては効果があるだろうと、こういうようなことは言えるわけであります。
 ですけれども、一方では、この法案が出されたときに私どもの業界でも、何だと、何でも合併、何でも合併ということなのかという非常に強い意識的なあるいは観念的な反発はありました。そこで、どういうふうにすべきか、どういうことがいいかということをいろいろ考えて、先ほど来申し上げているようなこととしてやっているわけであります。

○参考人(田附良知君) 合併の問題でございますが、いわゆる地域という立場になりますと、地域が非常に疲弊をいたしておりますので、金融機関としてのリスクの回避とか、それからある程度の規模拡大ということで人材の確保と、こういった点で合併も経営基盤の強化というポイントでは選択肢の一つであるという認識をいたしております。
 私どものように地域、正に地域密着型の金融機関でございますので、ただいまもお話がございましたように、地場産業とか伝統的産業とかそういうものが非常に疲弊をいたしております。その辺に関連いたします事業者の方々、これらの資金調達につきましては、本当に地域のそういった資金ニーズにきめ細かく対応するということが基本的な条件だと思っております。
 そういった面では、今後のそうした地場産業あるいは地域の地場産業、そういったものの将来に対する問題として、少なからず寄与いたしておる、寄与するはずであるというふうに考えております。

○山本保君 私も分からなくてお聞きしたわけなんですけれども、確かに、八が四でいいとか四が二でいいとかという、そういう形であったのでは何も独自性とは言えないと思っておりまして、何か違う尺度があって、それの違う尺度で何か応援するようになるのではないかなというふうに思っておりました。また考えていきたいと思います。
 それと、地場産業というものについても、たしか、今思い出しましたが、経済産業省、中小企業庁の方でやっています地場産業という定義がちょっと非常に狭くて、その地域で頑張っているから地場産業じゃないんですよね、あれは、何かいろんなたしか制約があって。だから、その辺も、どうもお聞きしていてそこの辺にずれがあるのかなという気もしますので、少し検討してみたいと思います。
 最後に一つだけ、今度はペイオフのことについてお聞きしたいんですが、これもざっくりとした形でお答えいただければ結構なんですけれども、ペイオフということは、私など単純に考えますと、逆にペイオフをすると、大きな東京に本店があるような銀行、経営がどうなっているのか、一見良さそうだけれども本当にどうだろうかというところよりは、地域のもう頭取、理事長の顔が分かるところの方が安心なんじゃないかといって、また一つのところにたくさん預けるのは不利になるわけですから、それならばもっと地域型の金融機関にたくさんお金が回ってくるのではないかというような楽観的な気がするんですね。
 そういうことは、そういう考え方というのはおかしいのかなという気もするので、ペイオフというものについてまたそれを今回二年延期、事実上延期するわけですが、そのことについてはどういうふうにお考えでございましょうか。

○参考人(平澤貞昭君) 若干ここにおられる方々と食い違うところもあろうかと存じますけれども、地方銀行の頭取方の一般的な考えは、最初は来年四月一日のペイオフ解禁に向けてちゃんと準備していこうということでやってまいったわけでありますけれども、今回それが二年延期ということになりました。しかし、その前に延期するかしないかいろいろ決まらないときが大変不安な状況でございまして、今回このように明確に二年ということで決まりましたので、そういう意味では我々としてもほっとし、高く評価しているということでございます。あとはそれに向けていろいろ準備を進めていくということでございます。

○参考人(森本弘道君) 私は、当協会の会長を拝命しましたのが五月でございます。当時から、来年のペイオフ、四月からの解禁に対して延期論を唱える頭取方がいらっしゃいまして、これは組織として一応公式にやはり議論をしてみようではないかということを提案いたしまして、議論をいたしまして、七月に、延期論ではございませんが、預金者に対して、中小企業に対して、地公体に対して、また金融システムに対して、ペイオフが解禁されたらこういう問題が起こるのではないだろうかということを列挙して、問題点を金融庁長官、高木長官並びに日銀総裁に、七月の十八日であったと思いますが、ペーパーで提出をいたしました。慎重にこれらに対応するために協議をしてほしいという要望書でございました。
 そういった問題において、今日のような状況になったということは我々としては歓迎すべきことであったし、今回の法案については適当であるというふうに私は考えております。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 先生おっしゃるように、地域の金融機関であります。したがって、その地域の人々から見て経営者の顔が見えるわけだから、顔が見えてりゃいいだろうということですが、お客様おっしゃるのは、理屈じゃ分かると、もう大丈夫だということは十分分かっているんだけれども、やっぱり一千万だけ残してほかの方へ移させてと。もう昔からのあれであんたのところがつぶれるということは絶対ないとみんなそう言っているけれども、だけど何となく不安だからと。実はその何となくというやつが非常に高じてきて、私どもが延期を訴えたのは、その結果として資金シフトが、まず定期性から要求払いへ、そしてその金融機関から他の金融機関へ分散された、そのことの結果として、中小企業に向ける資金面で非常に影響が出てきたと。
 そう言うと、いや、資金は余っているんだからとおっしゃるかもしれませんが、特に定期性から要求払いに移ったということは、長期資金の融資ということについて非常に心配になるわけであります。それから、要求払い預金だけだとやっぱり流動性リスクというものも一方で出てくるということからすると、非常に大きな問題が出てくる。こういうようなことで非常に問題があるということを申し上げたわけであります。

○参考人(田附良知君) ただいまお話しの資金シフトでございますが、やはりじりじりとそういう状況が続いておるというのが現状でございます。
 解禁の延期につきましては、あくまで景気の回復がはっきりと見えるまで、回復が確認されるまで決済性の預金については全額保護を付けてほしいということを要望いたしております。
 また、あわせて、公金預金でございますが、これも各地方自治体によって対応非常にまちまちでございます。はっきり言って迷っておられるというのが現状だろうと思いますが、これも別途の方法でもって保護を考えてほしいということを要望いたしておるのでございますが、この法案につきましては一日も早い成立を願っておる立場でございます。

○山本保君 ありがとうございました。

○池田幹幸君 参考人の皆様、どうも御苦労さまです。
 日本共産党の池田幹幸でございます。私も三点ほど伺いたいと思うんです。
 まず、小泉内閣の方針として不良債権の早期最終処理ということがここ一年半にわたって続けられてきました。そして、今度また、不良債権の処理の加速政策というのが取られることになっているわけなんですけれども、この一年間、十二年度から十三年度を見ましても、全国銀行ベースでも不良債権処理、相当進めてきたんですけれども、結果を見ますと、逆に十兆円ほど不良債権残高が増えてしまったという実態にあります。
 先ほど来のお話の中で、皆様異口同音に地域と運命共同体だと、地域経済の発展のために寄与しているということを自負しているんだということをおっしゃっておられました。非常に心強い気持ちを私は持っているわけなんですけれども、それにしましても、地銀から第二地銀、信金・信組、すべてにわたって不良債権残高がやっぱり増えていると。また、中小企業向けの貸付けを主にする金融機関において中小企業向け貸付けが減っているという状況があるわけですね。
 そういうことについてちょっと伺いたいんですけれども、大体、この不良債権処理してきたと、それぞれの業態でどれぐらいの額、この一年間でそれをなさったのか、十二年度、十三年度、ちょっとその数字を紹介しながらお話しいただきたいと思うんですが。処理をしても残高はやっぱり増えたと。一体それじゃ、どこにこれ原因があったんだと。このことについてはいろいろいろいろ論議されています。ともかく処理の仕方が生ぬるかったからであるとか、やっぱり実体経済の問題だと。私は後者だという立場を取っておるんですけれども、その辺も含めて、それぞれの業態、実態の数字をちょっと御紹介いただきながら、原因等について説明いただけないでしょうか。

○参考人(平澤貞昭君) それでは私から、地方銀行の数字を申し上げながら、その背景についてお話ししたいと思います。
 本年九月末でございますけれども、金融再生法基準の開示債権並びにリスク管理債権、これは約二・五%程度増えているわけでございます。そこで、不良債権の中身をちょっと申し上げますと、一つが、十年前ぐらいまで続きましたバブルに伴って発生したこの不良債権につきましては、地銀各行は大体処理が終わっております。したがいまして、現在新しく出てくる不良債権というのはほとんどが景気に伴うものが一つと、それからもう一つ、地価の下落が続いておりまして、これに伴って出てくる部分がございます。
 それから、先ほどもちょっとここでお話し申し上げましたように、大企業が、グループ全体のファイナンスをよりコストを安くやろうということでグループファイナンスというのを今積極的に取り入れておりますから、大企業が要するに中小企業の金融、下請のを全部見るということになりますと、大企業の方へお金が行って、中小企業に我々がお貸ししているのが返済されるというようなことに伴いまして、やっぱり中小企業残高が減るとともに、いろいろ不良債権についても影響を与えてくるという部分もあるわけでございまして、したがって、その後者の不良債権については、今、一生懸命やっていますけれども、なかなか減らないというのが実情ではないかなと思っております。

○参考人(森本弘道君) 先生御指摘のように、実体経済のこういう状況の中で、不良債権の新規発生ベースがなかなか低下しないというふうに私も考えております。
 数字を挙げてと申されましたので、たまたまここに数字を持っておりますが、十三年度の決算で、実は私ども五十六行ございますんですが、お恥ずかしい話ですが、東京スター銀行、これは東京相和銀行、破綻しました銀行の受皿銀行ですが、それと、現在破綻しております石川銀行、中部銀行を除く五十三行ベースで申し上げますと、十三年度、五千百七十八億円処理をいたしました。これは、前期比で五百十二億円プラス、率にいたしますと一一%でございます。不良債権の残高がどれくらいあるのかということですが、三兆九千七百六十億円ございまして、実に前期比三千七百四十二億円プラス、一〇・四%増えております。したがいまして、処理する額よりは不良債権の発生額がこれだけ大きいということを如実に物語っております。
 ただ、不良債権を処理しても処理しても額が大きくなるというのは、平澤会長申されましたように、株価の低落であるとか地価の下落であるとか、また、優良な債務者がどうやって借金を減らすかばかりきゅうきゅうとしておられまして、その数字が、私どもの銀行で例を取りますと、一年間で前年度比、バランスシート上の債務が減少したのが五割、それから売上高が前年比減少したのが五割ということで、地方の経済は大変疲弊しておるという状況が、今日のこういった不良債権の発生ベースがなかなか落ちないという主因であろうというふうに思います。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 不良債権の処理額、なかなか把握しにくいんですが、大体の概算で申し上げます。
 平成十三年度が四千百億、失礼しました。十二年度が四千百億、十三年度が四千六百億、この程度を処理したわけであります。先ほど来お話が出ていましたように、それを上回るような不良債権の新規発生、倒産、地価の下落、そういうことによって、不良債権を整理しても整理してもなかなか全体としては減っていかないということが理由であります。
 また、中小企業向け貸出金の残高につきましては、冒頭先ほど申し上げましたが、一方で資金需要がないということと同時に、返済が、一生懸命返済しているわけです、まじめな中小企業は。保証付きで借りた、来年で期限が切れる、一生懸命その返済をしている、こういうような状況でありますから、会社資金残高については減少していくと、こういう状況になっています。

○参考人(田附良知君) 私どもの業界は決算年一回でございますので、十四年の三月末以降の新規の不良債権の発生についてはちょっと具体的な資料を持っておりませんが、現在の状況下での中小企業の状況を見てまいりますと、業界としての決算期に不良債権を償却しましても、その後また様々な原因で不良債権が発生しておるというのが実感でございます。
 なお、十四年三月末の信用組合の不良債権は一兆五千百億円でございます。債権総額に対しまして一二・七%でございます。なお、償却でございますが、前期百十四億円でございます。何よりも景気の回復が切に望まれるところでございます。

○池田幹幸君 貸し渋り、貸しはがしという嫌な言葉がまず普通に言われるような昨今なんですね。それで、大銀行、大手でそういうことがずっとやられておるということは当然なんですけれども、これ、最初、私、貸し渋り、貸しはがしということが銀行では新生銀行から始まってきたというように覚えておるんですけれども、特に金利の引上げですね、貸しはがしというんでしょうか、金利の引上げの強要といいますか、そういったことが今一般的にやられておりまして、残念ながら地銀や信金・信組でもそういったことはやられているという声が私どもにも届いてきているんですね、週刊誌等々でもそれが出ておりますけれども。
 金融庁では、リスクに見合ったリターン、収益性向上ということで、リスクに見合ったリターンが必要なんだということを言う。これは一般的な意味では当然でしょう。しかし、今の実体経済の中で、この深刻な不況下でそれを適用するということは何を意味するかといいますと、ともかく元気な中小企業なんてそんなにないわけですね。そうすると、結局、中小企業にリスクに見合ったリターンを適用するということは、金利の引上げということになるわけですね。結局、それを強要していくということになる。実際にそれやられているんですね。
 そこで、顧客の皆さん、中小企業の業者の皆さんから訴えを聞きますと、金融庁から言われているんだという職員の方の言い訳が増えているんですよ。金融庁から言われているんだから仕方がない、上げてくれと言われていると言うんですね。果たしてそうなのかと。皆さんが自らの判断で、こういう形で金利を中小零細企業に対しても引き上げていかなきゃいかぬのだというふうにやっているのか、それとも本当に金融庁がそういう指導をしているのか、ちょっとその辺を簡単にそれぞれお話しいただけますか。

○参考人(平澤貞昭君) 私の知る限りでは、金融庁からそういう指示なり御指導はありません。
 それから、いわゆるリスクに見合った金利引上げということが最近言われておりますけれども、それは金融機関サイドの要するに理由であって、中小企業なりお金を借りていただく方にとってみればこれは大変なことでございます。したがって、地方銀行なり中小金融機関の多くがやっておりますが、むしろ相手先の企業の経営を、いろいろ相談を受け、立て直すことで経理内容が良くなってきますから、それに伴って、従来非常にリスクに十分いただいていない金利を少し上げてくれとか、そういう相手との中で、相手にいかに、言葉が学問的で恐縮なんですが、付加価値を与えながら、その一部を金利で銀行にも戻してくれと、そういうやり方で恐らく皆さんやっておられると思いますので、一方的に、こういう金利だからこうということではないと私は思っております。

○参考人(森本弘道君) 先生御案内のとおり、私のところの銀行は、九九年の九月末、金融健全化法によりまして四百億円の公的資金の導入をいただいております。もちろん、一般の顧客の優先株式の利率よりは有利に国からお借りをしておりますので、これをいかに返済をするかということが急務でございまして、健全化計画というものをローリングしては天下に公表しておりますので、利益計画並びに中小企業に対する貸出金を、これを下回るということは経営者として重大な責任であると承知をいたしておりますので、利益を計上するということにおいて、リスクに見合った金利をお客様からちょうだいするし、延滞利息が発生しないように強力に指導をさせていただくということにおいて、各行が自主的な判断において金利の適用は行っておるというふうに私は承知をいたしております。

○参考人(長野幸彦君) 確かに、経営上の必要性として利ざやを確保するということは非常に重要な問題になっているわけであります。先ほど来話に出ておりますが、不良債権の整理をすると、こう言ったって力がなきゃできないわけですから、預貸しの業務純益を上げてそれをもって処理をしていくと、こういうことであります。
 ただ、その金利の適用について、金融庁の方からこうしろああしろというようなことはございません。あくまでこれは自主的に判断をしているということでありますが、その適用の際に、先ほど来申し上げているリレーションシップレンディングというのは、話合いで、うちの方もこれだけ利益を上げる必要があるんです、あなたのところの実態はどうでしょうか、ここまで金利を上げていただくわけにはいかないでしょうかと、こういうようなことを話しながら相対ずくで金利を上げさせていただいていると、こういうことであります。もとより金利は、貸出し金利は安けりゃ安いほどお客さんにとってはいいわけですから、その過程においていろんなことがあるかもしれませんが、あくまで基本的にはそういうような姿勢でやらせていただいているということでございます。

○参考人(田附良知君) 金利の引上げにつきましては、もちろん信用度ということが基本になりますが、一方では金融機関としての収益性の確保という観点からこの金利の引上げというのは取り上げざるを得ないという面もございます。ただし、取引先とのいろんなお話合いの中ではやっぱり、おまえのところも銀行と同じことを言うのかということで、非常に、経営実態も大変でございますが、御理解を得にくいというのが現状でございます。

○池田幹幸君 地域金融機関としまして貸し渋り、貸しはがしというようなことをやれば、これは自らの存立基盤を崩していくわけですから、そんなことはないと信じたいわけですけれども、最近の「エコノミスト」を見ましても、地銀も例外ではない貸しはがしの苛烈とか、御存じと思いますけれども、そういった見出しで、かなり貸し渋り、貸しはがしの記事も増えてきています。こういったことのないようにしていただきたいなということを要望したいと思うんです。
 もう一点伺いたいんですが、この十一月、十二月だけ見ましても、信金の合併があります、十三信用金庫が五つになるということもありますし、今後分かっているだけでも、合併でいいますと、銀行が五件、信用金庫が十二件、信用組合は三件、異業種間が一件という、もうメジロ押しなんです。そういう状況にあるんですが、合併によるメリット云々についてはともかくおきまして、デメリットの面というのも相当あるわけです。その点について見ますと、いわゆる職員の当然のことながらリストラということが出てきますし、サービス低下というふうなことも問題になってきております。
 そこで私、一点だけ伺いたいんですけれども、人員削減のしわ寄せが相当出てきておりまして、職員の中にかなり精神的障害が増えているということが起きています。これは信用金庫協会なんですが、東京都信用金庫健康保険組合、ございますね。そこでメンタルヘルス検討委員会というのを作って実態調査を行ったという報道があるんですが、その結果が一体どうなったのかということを一つ教えていただきたいということが一点です。
 それから、合併等々によってかなり勤務時間が長くなる、長時間労働になるという形で、かなり労働条件が悪化してきております。特にサービス残業というのが増えてきているというふうに私どもは聞いているんですけれども、一体そのサービス残業に対しては、これはもう違法ですから許されることじゃないんですけれども、それぞれの業態でどういう対応を今しておられるのか、そのことについて伺いたいと思います。

○委員長(柳田稔君) 皆さんにですか。

○池田幹幸君 信用金庫に一つ、それから皆さんにサービス残業の件。

○参考人(長野幸彦君) 二点のお尋ねだったというふうに思っております。
 まず、先ほどの合併等に関連をして非常に労働の密度が濃くなる、ひいてはそれがもう心身両面におけるいろんなダメージを与えていると、こういうことでありますが、必ずしもそれは合併によることかどうか。最近は全部の企業が血のにじむような、身を削るような思いをしてそして頑張っているわけであります。ただ、合併ということが行われますと、そういうことによって大変さは増すわけでありますから、そういうことからのいろんな影響も出てくるかなと、こういうことを感じているわけでありますが。
 先ほど東京都信用金庫健康保険組合ということでございましたが、一方で東京都信用金庫協会というようなこともございまして、そこで特にこの問題を必ずしも合併云々ということだけじゃなくて幅広くとらえまして、職員のメンタルヘルス、そういうことについて考えていこうじゃないかということで、研究会を設けてそこでいろいろ審議したわけであります。
 これは決め手というのはなかなか難しいんですが、特に経営者あるいは上に立つ者がそういうような状況というものを十分に認識をして、これは大きな問題であるぞというような意識を持ってこの問題を解決するようにしようじゃないかというようなことで、こういうような本を出しまして注意を喚起していくと、こういうような状況でございます。また何かございましたら御指摘いただければ有り難いというふうに思っておりますが。
 もう一つの残業問題等につきましては、これはもう確かに御指摘のようなことがございました。具体的には、私どもの信用金庫でもいろいろ労働基準監督署さん辺りの検査を受けますと、結果としてこれはサービス残業じゃないかと、こういうように御指摘されたことが大分前でありますけれどもございました。逐次その都度そういうことの絶対にないようにというようなことで、これを非常に大きな問題であるという意識を持ってこの問題の解決、あるいは二度と発生しないようにということで努力をしているわけであります。

○参考人(平澤貞昭君) サービス残業の問題につきましては、今、長野参考人がお話しなさいましたとおり、うちの銀行におきましてもできるだけそういうことがないようにきちっとさせているところでございます。

○参考人(森本弘道君) 私ども、無尽会社から相互銀行になりましてもう半世紀たちますが、私どもの銀行では出勤簿というのがかつて存在したことがありませんし、現在もございません。当時の経営者、創業者が人は善だということで、出勤簿がなければ遅れてくるとか早く帰るとかいうことはないということで、ずっとタイムカードもございませんのですが、早朝出勤とか、どうしても残業をしなきゃいけない場合は事前に上司の許可を得て残業をするということのシステムになってございます。
 いかに人質を高めて、一人一人の能力を高めて、時間内に効率良く仕事をするかということにおいて一人当たりの効率化を努めてきたところでございますが、お恥ずかしい話ですが、何十年かの間には労働基準監督署から調査を受けたことが全くないことはございませんが、そのようなことがないように今後も努めてまいりたいと思っております。

○参考人(田附良知君) 合併の場合は、当然合併期日というのがございますので、いかような事情があろうともそれまでに全部片付けなきゃいかぬという問題、一杯ございますので、当然かなりの無理が起こるということは想像できるわけでございますが、具体的に今日資料を持っておりませんので、申し訳ございませんが。

○平野達男君 今日はどうもありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、まず平澤参考人と森本参考人にお伺いしたいと思います。
 今、銀行のお金が企業に回っていかない、特に中小企業に非常に回っていかないんじゃないかなという話がありまして、一方で総需要が出てこないんだと。しかし、その一方で、やっぱり銀行も取るべきリスクを取っていないんじゃないかという両論があります。その中で、メガバンクは健全化計画の中で中小企業向けの貸出しの目標額を設定しまして、それに達成しない場合については業務改善命令を受けるということで、UFJさんは、名前を出しちゃまずいんですかね、ある銀行さんは業務改善命令を出されたというようなこともあります。
 地方銀行を見ますと、いろいろ銀行によって、健全だけれども、健全な内容を見ますと、国債とか地方債に資金が回っていてどうも企業には回っていない。それから、健全でないんだけれども、一生懸命やって企業のリスクを取って企業に貸している。こういうある意味ですみ分けができているのかもしれませんけれども、銀行間で随分そのばらつきがあるような感じがします。
 こういう中で、先ほどのメガバンクの話じゃないですけれども、ある一定の貸出しの目標みたいなガイドラインを定めて、やっぱりもう少し出すようにというふうに後押しするということがあってもいいんじゃないかと思うんですが、両参考人さん、どのようにお考えでしょうか。

○参考人(平澤貞昭君) 今、中小企業向け融資についてガイドラインというようなお話でございますが、私自身の銀行では行内できちっと設けておりまして、それに従って各支店頑張れということでやっているわけでございますが、広く地銀各行の問題についてとらえますと、東京にいる都市型の地銀から始まりまして、いわゆる地方型という言葉はちょっとあれかもしれませんが、そういう地銀もございまして、そこにガイドラインといっても、なかなかいろいろ差があって、どういうふうにして作るのかなと。仮に行政当局がおやりになるとすると非常に悩まれるんじゃないかなというふうに私は感じておりまして、むしろ個々の金融機関が、先ほど来何度か申し上げましたように、本来自分たちのよって立つ基盤なんだから、中小企業に対してしっかりということで、今もやっておりますけれども、それを更に強く認識してやってもらうということでじわじわ上がってくるのじゃないかなと、そういうふうに感じているわけでございます。

○参考人(森本弘道君) 私どもの協会ではトータルで四十四兆円ぐらいの貸出し残高でございますが、大体六五%ぐらいが中小企業貸出しだというふうに承知しております。
 昨年の十一月から減少が始まりまして、大きいところでは前年比六%ぐらいの減少になってございますが、各行まちまちでございまして、先ほど言いましたように、私どもの銀行では、公的資金導入時にお約束をしておりますことでございまして、いろんな中小企業に対する、借りやすい、貸しやすい商品も開発をいたしまして、それなりに顧客から御理解をいただいて、競争場裏の中でそんな高い金利は取れない場合もございますけれども、何とか工夫をして中小企業のニーズにおこたえするように頑張っておるところでございます。
 大手行の場合と少し違いますが、広島等の地方都市では都市銀行のシェアがかなりダウンをしておりまして、広島市の、私が承知する限りでは、貸出しシェアが、都市銀行が五割を超えておりましたけれども、最近では我々地方銀行の方が逆転をしておると。それだけ、その分を地方の我々、信金・信組さんも含めて地域の経済を支えておるという自負心は持ってございます。
 以上でございます。

○平野達男君 はい、分かりました。どうもありがとうございます。
 続いて、四人の参考人にお伺いしますけれども、今、政策金融というのが随分脚光を浴びています。どうも銀行さんがリスクを取らないから、その部分を政策金融で埋めようということで、商工中金さんとか中小公庫さんとかいろいろありますけれども、そちらに期待をする、大きなところでは政策投資銀行なんかもありますが。その一方で信用保証という制度もありまして、さて、これどっちがいいのかなという疑問であります。
 やっぱり政策金融さんはどうも手足が何か非常になくて、支店とか本店とかはまああるんですが、どうもきめ細かなサービスをやるにしてはちょっと規模が、規模というか、不足しているのかな、能力に不足しているのかなという感じがします。
 その一方で、地銀さんあるいは信金・信組さんあるいは地方銀行さん、いろいろなところでネットワークを持っていますし、むしろこれからのことを考えれば信用保証にもっともっとウエートを置いた方がいいんじゃないかなという感じがします。もちろん、これは余りやり過ぎますと今度はモラルハザードの問題があるわけですが、政策金融にやるぐらいだったら信用保証じゃないかという感じがするんですが、参考人の御意見をお伺いしたいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 大変難しい問題を委員の方から投げ掛けられたような気がいたしますが、いずれにしましても、政府なり政府の機関は民間ができないところを補完してということが昔からの基本原則でございますので、それでは民間ができないことは何かというと、ぎりぎり言いますと、最後の企業の信用の一つの限界というところをどう超えるかというところにあろうかと思いますので、その場合に、政府金融機関が御自分のお金をお貸しになるのか、若しくは保証ということでおやりになるのか。これはこれまでも両方やっておられたわけで、さてどちらがいいかというのはなかなかお答えができない、正直申し上げまして、ということでございます。

○参考人(森本弘道君) 当業界では、昨年であったと記憶しておるんですが、先生御指摘の政策金融の在り方について、官業は民業の補完に徹すべきだということを提議いたしまして要望をいたしております。
 現下の経済情勢を踏まえ、真に必要と考えられる分野においては質的補完を中心に対応していくことが私は望ましいというふうに考えております。したがいまして、セーフティーネットとして政策金融の活用に当たりましても、民間金融機関の質的補完を基本原則に据えた上で、両者が幅広く協力関係を構築することによりまして、よってもって地域への一層の円滑な資金供給が可能になっていくというふうに私自身は考えております。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 政府系金融機関の機能につきましては、今お二方からお話があったとおりでございます。
 先生おっしゃっていただきました信用保証協会の機能の活用ということについて、これはもう是非ともひとつ進めていただきたいというふうに思っております。
 現在でも、セーフティーネット云々というようなことだけじゃなくて、現在の状況にかんがみて、信用保証協会の保証付き融資を促進していく、こういうことについては、ちょうど何年か前にございました中小企業金融安定化特別保証制度、誠にその時点においては、あるいは後からは御批判があったわけでありますけれども、ああいうようなものをもう一度是非やっていただきたいという気持ちが非常に強く出ているわけであります。そして、その内容につきましては、今のところは一年据置き四年返済でありますけれども、少なくとも十年、できましたら十五年の返済期限というようなもので是非やっていただきたいと。
 ということは、当面の問題ということよりかも、多少、中小企業自体が中長期的な視野に立って自分の企業の経営改善をやっていくためにはそのぐらいの期間が必要なんだと。返したらすぐ借りる、そのすぐ借りるということができないという状況でありますから、少し腰を据えて、決してモラルハザードになるような状況ではございません。
 いま一つは、中小企業自体は企業の自己資本不足、経常的な自己資本不足があるわけで、それを今までは社長個人の資力によってどうにかカバーしていたわけでありますけれども、もう社長個人の資産が激減しております。そういう状況からして、中小企業自体の自己資本不足も目立ってきている。借りればすぐ返すと、こういうような状況であります。したがって、そういうことを補完するという意味からも、十年ないし十五年ぐらいの長期の金融安定化特別保証制度というものを是非ひとつお考えいただけないだろうかと。
 そういうことについては、金融機関自体もやっぱり多少のリスクテークをする、そういう覚悟は必要だろうと。何でもかんでもおんぶにだっこということではいかない、そういう覚悟は固めているつもりでありますけれども。また、お客様の方に伺ってみますと、多少の信用保証料のアップはいいよ、結構だよ、こういうことを言っていますので、そういうような形での新しい安定化保証制度というものを是非ひとつ改めて創設していただきたいと。これ以外には、我々金融機関としての健全性の確保、育成ということと、中小企業の金融の円滑化、この二つのテーマを両立させる方法は、実はもうないと言ってもいいというふうに思っているぐらいでございます。
 いろいろ検討されていただいているようでありますけれども、もうちょっと詰めていただきたいというか、今申し上げたような観点で強めていただけないか、こういう気がしているわけであります。
 そのためには信用保証協会を、是非先生方、ひとつバックアップ、もう信用保証協会の人は音を上げているわけです。もう一生懸命やってもみんな総攻撃を受けるわけで、銀行は救済、返済に回したんじゃないかとか、あるいは市会議員の先生方から脅かされてどうのこうの、もうあんなこともう二度と嫌だよ、だけれども嫌だよじゃ困るのでありまして、それから代位弁済が多いから何か上の方から云々と言われる。だけれども、そういうことについても、資金増強というものを信用保証協会に対してやっていただけないかなと、これはもう我々が言うことじゃございません、信用保証協会と保険公庫の間でありますから我々がとやかく言うことじゃないと思いますが、是非ひとつ、そういうことについて御検討いただきたいというふうに思っています。

○参考人(田附良知君) ただいまお話の出ております政策金融という問題につきましては、非常に有効な手段であるというふうに基本的に認識をいたしておりますが、あくまで民間の補完であるということを一つ大前提にしていただきたいと、このように思うわけでございます。
 特に、最近のように金融機関が金融機能、仲介機能を少しずつ失っておるという、数字の上での面でも出ておりますけれども、こうしたことをやはり是非とも、ただいまお話の出ております保証協会の保証機能というもの等十分活用、充実をしていただくということも、この場をおかりしてでございますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

○平野達男君 どうもありがとうございます。
 では、次の質問に入らせていただきますが、やはり四人の参考人にお伺いしたいと思います。
 先ほどリレーションシップバンキングについての質問がございましたけれども、大体、大手銀行と地方銀行あるいは信金・信組は違いますよというようなこと、感じとして分かりました。
 今回、今議論しようとしているのは、不良債権処理の在り方ということについて議論しようとしていまして、不良債権処理については、もう御承知のように、資産査定をして、引き当てをして、破綻懸念先以下に区分されたらこれはきちっとオフバランス化するという一つの流れがあるわけですが、今、中小企業向け、あるいは特に地方銀行を対象、あるいは信金・信組を対象にしてだと思いますけれども、いわゆる金融検査マニュアルについては中小企業向け特別版というのを作って一つの区別をしているわけでありますが、今回、リレーションシップバンキングとの関係で不良債権処理ということを見直す場合に、具体的にどういうところを見直していただきたいかというような御意見があれば、是非聞かせていただきたいと思います。
 例えば、今オフバランス化がもう三年ルールというのが敷かれているわけですけれども、あれはちょっと、三年ルールはちょっとリレーションシップバンキングでは合わないんじゃないかとか、そういった具体的な御要望があれば是非この場でお聞かせ願いたいと思うんですが、ひとつお願いします。

○参考人(平澤貞昭君) 細かいことではなくて、例えば申し上げますと、先ほどもお話ありましたディスカウント・キャッシュ・フローということで、引当金をそれに従って積んでいくということでございますが、アメリカなどもやっておりますが、大企業で、非常にそれになじむ先には大変いいやり方かもしれませんが、中小企業の場合ですと、例えば経理関係の書類も、大福帳みたいな、極端に言えば、ものもあるしいろいろあるので、五年先とかあるいは十年先のことをきちっとそういうことでキャッシュフローをつかんで、それを現在の価格で云々というのは、これはもう大変なことであります。査定する金融機関サイドも、一つ一つそれをやると、それから非常に不確かな面等もございまして、この辺も何かお考えいただけたらなというふうに思っておりますし、それから、今の絡みでいいますと、DCFは、海外でやっている場合にはきちっとプロジェクトファイナンスではっきりしたものをやっておる。これは非常にやりいいんですけれども、やる以上、そういうための仕組みもいろいろということになろうかなというふうにも考えています。
 ただ、具体的には、これからいろいろ金融庁、御当局の方でも意見を聞くからということでございますので、そういう際には、地方銀行としても申し上げるべきことははっきりとお話ししたいと、そういうふうに思っている次第でございます。

○参考人(森本弘道君) 特に付け加えることございませんが、何度もくどいようでございます、先ほども発言をさせていただきましたように、主要行と同様のオフバランス手法を取るということは、地域経済に与える影響が極めて大きいということを再度申し上げておきたいと思いますので、慎重に対応をしていただきたいと、金融庁担当大臣にも申し上げました。
 ただ、主要行に対しての先週末公表された作業工程表では、我々のリージョナルバンキングについての予定等も承知をいたしておりますので、粛々とこれに対応していきたいと思いますし、また、意見が求められれば、当然我々の率直な意見を申し上げていきたいと、このように考えております。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 我々が不良債権の整理ということを考える場合に、もう本当に死に体になっちゃって、死んじゃって、そして不良債権だけが残っているというようなものを整理するということと、現在生きている企業の貸出金に対する不良債権と見られたものの整理をどうするか、この両面から考えないと非常に危険だというふうに思うわけでありますが、我々は、不良債権の整理というようなことを考える場合に、この企業は本当に生きていけるのか、どうしたら生きていけるのか。この企業の実態、将来性、技術力、あらゆる面からその企業の実態を見て、これに対して全面的に支援していくのか、あるいは、ただ貸せばいいというものではないだろうというようなことで、その将来というようなもの、企業の将来というものを考えながら、それじゃこのところはひとつ廃業したらどうでしょうか、三年、五年後にはもう一回復活しましょうよ、そのときには全面バックアップしますからと、こういうような形で話合いをする、そういうようなことが大切じゃないかというふうに思っていますので、その債権の問題ということと併せて、その実態、相手方、企業の問題というものを・u「靴辰・蠍・討いC燭ぁ△泙晋・討い・・廚・△襪鵑犬磴覆い・・泙拭△修良堽漂銚△寮依・箸いΔ海箸砲弔い討里い蹐い蹐旅佑・・涼罎砲蓮△修ΔいΔ茲Δ聞佑・・鮟淑・茲蠧・譴詆・廚・△襪鵑犬磴覆い・△海ΔいΔ佞Δ帽佑┐討、蠅泙后・・w)w)

○参考人(田附良知君) 現在の情勢の下での中小零細企業状況を見てまいりますと、我々、不良債権償却をいたしましても、また新たな不良債権が発生するという状況が続いておるというのがもう実感でございます。不良債権を減らすということにつきましては、何よりも景気の回復、あるいはまたその業況の回復というものが何より第一であるというのが実感でございます。

○平野達男君 どうもありがとうございました。

○大渕絹子君 今日は、四人の皆さん方、本当にありがとうございます。お礼を申し上げます。
 ペイオフの延期については、皆様方総じて、まあ望ましい方向であったというふうに先ほど来お答えをいただいていますけれども、そのペイオフの延期の要因になったのが、保護される預金を新たに作るということが法律に盛り込まれました。保護の対象とするいわゆる決済性預金ですけれども、この開発コストですけれども、それぞれの銀行の皆さん方はどのぐらい掛かると見ていられるのか、またそのコストはどうやって今後補っていかれるのか。また、決済性預金ですから、当然ランニングコストというようなものも掛かってくるかと思いますけれども、手数料を取らないということに法律ではなっていると思いますけれども、この法律を作るときに皆さん方に御相談が金融庁側からあったというふうに思いますけれども、これらの問題についてどういう話合いがなされてここに落ち着いてきたのかということを教えていただければと思います。
 それぞれお願いいたしたいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 今お尋ねの決済用預金の創設につきましては、いろいろお話がございましたし、どの程度コストが掛かるかということについてもお尋ねがありました。
 そこで、どの程度コストが掛かるかということでございますが、地銀各行にいろいろ聞いてみますと、銀行によってかなり差がございます。それはなぜかといいますと、専門的で恐縮ですが、基幹の勘定系システムというのがございまして、それと今度新しく作られる預金とをどういうふうにつなぐかというときに、元々のシステムの作り方がみんな各行違うもので、割合簡単につなげるところとかなりお金を掛けないとうまくつなげないというところがございまして、金額でいいますと数千万円から億単位で、一億とかということではなくて、もうちょっとぐらいまでのコストが掛かるというふうに各銀行は言っておるわけでございます。

○参考人(森本弘道君) 会員行各行、規模の差がございますので一律には申せませんが、大体事情を聞きましたところ、半年ぐらいは開発期間が掛かると。私どもの銀行では二か月ぐらいでそれは可能であると申します。ただ、一年以上掛かるという会員行もございますので、どれくらいの精度で調査してあるのかよく承知いたしておりません。
 費用につきましては、数千万円から一億以上を要するという会員行もございまして、これは精緻な数字ではないと存じますが、私どもの規模でも数千万円でできるというふうに、いずれにしてもコストは掛かるわけでございますが、それをどうやって吸収するかという問題は、大変に厳しい状況の中で費用を捻出しなければいけないのですが、御想像のとおり更なる収益力の向上を図る中でこれを賄っていくということしか方法ございませんで、そういう言い方は答えになっておらないかも分かりませんが、私はそのように思っております。
 それから、決済性預金は永久に保護されるわけでございますので、決済サービスを提供するための預金でございますから、預金者に対して決済サービスの対価として口座維持手数料を徴求するというのが私どもは合理的な考え方だというふうに思っております。ただ、全額を保護するという保護下において決済サービスを提供したにもかかわらず口座維持手数料を徴求していないことから、全額保護という理由で新たに手数料を徴求するというふうにお客さんに申しましたときに、預金者の皆さんがこれに同意していただけるかどうかということは、非常に疑い深いのでございますが、大変同意が得にくいというふうに私個人は思っております。
 以上です。

○参考人(長野幸彦君) 本件については、金融審議会の方でいろいろ審議されまして、そのときも私も発言したわけでありますが、もとより預金の決済機能というものは非常に重要なものであって、これはどうしても維持確保しなくちゃいけない。これはもう全くそのとおりだというふうに思いますが、そのために決済用預金を創設するということについては、私はどうもどだい反対だったものですから余り発言しませんで、消極的な賛成といいますか、これでよろしいですねと強引に審議会の方で会長に言われたものですから、ぎりぎり迫っているということでありますので、頭をこっくり下げたと、こういうようなことがあるわけであります。
 今お話がありましたように、そういうようなことのためには、私どもの方でも二千万ないし七千万費用は掛かります。そして、早いとか遅いとかございますけれども、ならせば半年くらい、期間、準備に掛かるよと。これも決済機能を確保するためには必要だということであればやむを得ないというふうに思っておりますが、こういうような状況の中でもっと、何といいますか、そう費用も手数も掛けないで制度として進めるような方法はないかということを、口には出さないかもしれませんが、みんな各金融機関考えているんじゃないでしょうか。
 以上でございます。

○参考人(田附良知君) この新型預金の創設でございますが、システムの開発でありますとかお客さんへの周知徹底とかいうことから考えてまいりますと、全体では億単位のコストではないかと思っております。
 参考までにシステムそのものに対する対応の費用でございますが、共同センターというのがございますが、これは二千万程度でございます。また、自営でやっております組合が三十四組合ございまして、各々で最高で三千万ぐらいまでということで、合計で数億ぐらいになろうかと思っております。
 それから、導入いたします場合のコストをどのように吸収するかということでございますが、これもあくまで、先ほどからお話のありますように、個々の信用組合の経営判断であると、このように考えております。

○大渕絹子君 そうしますと、個々の経営判断で行われるということでございますけれども、普通預金は今度は保護される金額が一千万というふうに切られた場合、この決済性預金の方にシフト替えをして、とにかく利息はいい、保護だけしていただければいいというようなことで、預金者がそちら側にシフトしていくというようなことは懸念されないのでしょうか。長野参考人は元々そのこととかも懸念があってきっと余り賛成なさらなかったんだろうと思いますけれども、それでは向こうのお二方に聞かさせていただきましょうかね。平澤さんと森本参考人。

○参考人(平澤貞昭君) 今御指摘の点でございますが、やはりそれぞれの方の心理の問題ですので大変答えづらいところがあるんですが、そのときのいろいろの流れによってはそういうことも若干起こるかなというふうには考えておりますけれども。

○参考人(森本弘道君) 二年後のことでございますから金利の情勢が分かりませんが、今の普通預金はゼロに限りなく近いような金利でございますが、これが金利が上昇局面におきましては、普通預金の金利と無利息の決済性預金の金利差が非常に大きくなった場合に、普通預金に置いておきたいんだけれども保護されないから決済性預金に移すということが起ころうかと存じます。
 我々金融人として大切なことは、二年後このような制度が取り入れられたときに、どこの銀行にもどこの信用組合、信用金庫にも安心して預けて大丈夫だというような経営体質、体力を早くその間に付ける、一に不良債権の処理を済ませるということもその中に含まれますが、そういうことが大切であろうと思います。ただ、御質問の趣旨でございます、そういう問題が起こりはしないかということについては、私は起こるかも分からないというふうに想像いたしております。

○大渕絹子君 今回の国会に組織再編成を促進をするための特別措置法があるわけで、それぞれの地方銀行あるいは第二地方銀行等々の合併、統合を進めるための法整備が進められているわけですけれども、皆様方の協会ではこの合併、統合への動きというのは具体的にどんな形になって現れているのかというのをお聞きをしていきたいというふうに思います。
 そして、国会の審議の中ではよくオーバーバンキングというような言葉が出ておりますけれども、地方銀行あるいは信用組合や信用金庫さんの数なんですけれども、皆さん方はそれぞれ多過ぎるというふうに考えておられるのか。そうすると、適正な数というのはどのくらいで、どのくらいの年数までにはどういう形にしていきたいというようなデザインがあるのかどうかというところまでお聞かせをいただきたいと思います。

○参考人(平澤貞昭君) 現在あるいは今後どの程度の合併等があるかという初めの御質問でございますけれども、当協会加盟六十四行において、現在合併予定と発表されている銀行が三行ございます。名前を申し上げますか。関東銀行とつくば銀行、それから親和銀行と九州銀行、それから西日本銀行と福岡シティ銀行と、この三つ、地銀と第二地銀とそれぞれであります。
 それから二番目の、金融機関の数はどの程度が適正かという御質問だと思うんですけれども、先ほども資料で拝見いたしましたが、アメリカは銀行と名の付くのが八千以上あるわけでございまして、日本はたしか百二十ぐらいでございます。そうすると、数からいえば、いろいろ考えると百分の一だと。昔一万二千ございましたので、アメリカは。百分の一とか七十分の一とかと、そういう話になって、アメリカは多過ぎるんじゃないかとも言えない面がいろいろあるので、その辺のところは、やっぱりそれぞれの銀行が、その地域において、それぞれお考えになって、合併なさるのがいいか悪いかとか、そういうことでいくのが本筋ではないかなと。
 それから、よほどでない限り、当局の方から二つがいいとか三つがいいから合併しろと言うのもいかがかなと私は個人的には思っております。

○参考人(森本弘道君) 我が業界では、会員行の経営統合は、当行を含めまして四件ございます。
 具体的には、今、平澤会長からお話がありましたものと重複するわけでございますが、来年の四月一日、我が業界のつくば銀行が関東銀行、これは旧地銀です、関東銀行の方が。それから、親和銀行と九州銀行、九州銀行が我が業界でございます。この二件。平成十五年度以降、私ども広島総合銀行とせとうち銀行、これは第二地方銀行協会加盟行同士。それから、福岡シティ銀行と西日本銀行、平成十六年の十月でございますが、それが四件ということでございます。
 オーバーバンキングの話ですが、これは世にいろいろなことが言われておりますが、米国との比較も分かりますけれども、冒頭の質問の方でも申し上げましたように、経営者の高度な判断によって決定されるべきものでございまして、的確に私は、今後どうなるかということについては、我が業界も含めて、大変これは困難であるというお答えしかできません。
 以上でございます。

○参考人(長野幸彦君) 合併につきましては、一つ一つアンケートを取って、おたくは合併しますかということの調査というのは、これはなかなかできないわけでありまして、いろいろデリケートな問題がございますから。ただ、いろいろ空気というものがございますから、このところはもう少し合併というのは促進されるのかなと、こういうような感じがいたしております。現にこのところ、信用金庫の場合は、合併が促進というんでしょうか、推進というんでしょうか、されておりまして、数は大分減りつつあると、こういう状況で、さあこれからどうなるかなということは予測が付かないわけでありますが。
 合併そのものについては、先ほど来申し上げておりますように、これは正しく経営判断でありますが、合併そのものをその地域の人が、地域のお客さんがそれを本当に必要としているか、賛同してくれるか、こういうことによって決まるんじゃなかろうかと、こういう気がしているわけであります。
 数が多いかどうかということでございますけれども、オーバーバンキングかどうかということを考える場合の一つの材料として、先ほど店舗数の問題を申し上げたわけであります。アメリカというのは一行一店舗というようなところもあるわけでありますから、単純に銀行数だけを比較するというわけにはいかないんじゃないか。やっぱり営業の基盤というのは各営業店営業店ということが基盤になっておりますから、営業店の店舗数がどうなっているかということも併せて考えていく必要があるんじゃなかろうかと。
 そういう意味からすると、多過ぎるかどうかということについてははっきりしたことは申し上げられないと、こういうことでございます。

○参考人(田附良知君) 先に私どもの業界で合併を予定いたしておりますのは、十五年の一月に秋田県信用組合、それから大館信用組合、それから同じく一月に甲府中央、それから峡南信用組合と、この二つでございます。それから、来年六月に警視庁職員、それから宮内庁信用組合と、これは同種合併でございます。それから、異種合併といたしまして、来年の一月に埼玉県の北埼というのと武蔵野銀行でございます。
 現在、業界として挙げて合併の方向を向いて走っているわけではございませんので、あくまで、その地域あるいは職域なり業域の事情に見合った最も適当な場合を除いてはあくまで経営判断であると、このように考えております。

○大渕絹子君 ありがとうございます。
 本当にありがとうございました。地域の金融の特徴というのを十分に生かしてこれからも頑張っていただきたいと思いますし、金融庁が無理難題を持ち掛けたときには毅然とした態度でやっぱり拒否をするということも必要だと思うのですよね。是非そうした態度で頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

○委員長(柳田稔君) 以上で午後の参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様に一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 参考人の皆様には、長時間にわたり御出席を願い、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時七分散会

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