● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■156-参-財政金融委員会-13号 平成15年05月29日
○大門実紀史君 大門でございます。
 竹中大臣、午前中に続き、御苦労さまでございます。何かお疲れのようで、大丈夫ですか。

○国務大臣(竹中平蔵君) いえ、大丈夫です。

○大門実紀史君 お互い頑張りたいと思いますけれども。
 目の覚めるような質問をしたいところなんですが、我が党はこの法案に今のところ、この時点では賛成というところでございますけれども、ただ、一つちょっと聞いておきたいんですが、我が党、賛成という方向で今検討といいますか、独自の判断で精査したわけですが、この間、公認会計士協会の方、あるいは、ちょっと異様なんですが、政治連盟の方が、公認会計士政治連盟の方が私の部屋も含めて回っておられるんですが、日本共産党に公認会計士協会の政治連盟の方が来られるというのは非常に珍しいことでありますけれども、税理士法のときに、先ほど大武さんいらっしゃいましたが、来られたことありますが、非常に珍しいことなんですが。
 この法案は、そもそも公認会計士協会の皆さんの何か強い要望とかそういうものがあったのか。あれば、どの項目が、これ協会と言わなくていいですよ、公認会計士の皆さんということでも結構なんですが、何かそういう強い要望があったんですか。今日も何か傍聴に来られているみたいですが。

○政府参考人(藤原隆君) 今回の法律改正は、先ほどから申し上げておりますように、エンロン事件等を発端といたしまして、監査の充実というようなことを主眼とし、さらには公認会計士試験の簡素化、拡充ということを主眼としてやっているわけでございますが、他方、従来から規制緩和要望の中にあったものでありますとか、あるいは業界等からこういう規制緩和をしてほしいという要望もございました。そういうものにつきましては、例えば今回、広告規制の廃止でありますとか、あるいは公認会計士協会の会則事項からの、先ほどもちょっと話題になりました監査標準報酬規定の廃止でありますとか、あるいはその監査法人の会計年度の弾力化でありますとか、あるいは公認会計士協会の役員解任命令権の廃止、あるいは監査法人の設立・定款変更等の廃止、そういうようなものを今回盛り込んでおるところでございます。

○大門実紀史君 私、お聞きしたのは、協会の皆さんの強い要望とお聞きして、今答えられたわけですから、全部それ強い要望だという理解でよろしいわけですか。──まあ、いいです。
 今回の公認会計士法の一番重要なところは独立性を高めるという部分なんですが、私、エンロンのことは小説とかその部分でしか知らないんですけれども、報道でしか知らないんですが、アメリカのエンロンとアンダーセンの場合は割と対等な、アメリカですから対等な、日本ではちょっと想像できないような、公認会計士あるいは監査法人と企業というのは割と対等な関係にある中で、いわゆるマネーの関係で癒着していったというふうに取られているわけなんですけれども、日本の場合はちょっと少し違いまして、そもそも余り対等の関係にないと。どちらかといいますと、大企業の場合はかなり大企業の方がポジションが高くて、もうやらせてやっているんだというふうな、分かりやすく言えばですね、おたくに頼んでやっているんだという、アメリカとそもそも違って、非常に対等の関係にまだなっていないような状況があるというふうに思うんです、アメリカと比べて。違ったら指摘してもらえばいいんですけれども。
 その上で、今回、もちろん独立性の観点から、監査業務と非監査業務の同時提供禁止とか等々の措置が盛り込まれていますので一定の役割は果たすと私は思うんですけれども、このエンロンがあっていろいろお話ありますけれども、もっと日本は、余り対等になっていない関係も含めてもっと心配される部分があると、癒着とかですね、そういう部分でいくと。したがって、今回の法改正だけではなくて、もっと日本独自でこの独立性の確保について更に検討していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のように、これは会計監査の問題だけではなくて、日本の社会全体として、いわゆるチェック・アンド・バランスというようなシステムを必ずしも我々の社会の中に明示的には取り入れてこなかったという点はあるのだと思います。
 これ一例で言いますと、企業の中でも、今まで監査役の地位というのは決して高くなかったんだと思うんですね。しかし、正にチェック・アンド・バランスが必要で、チェックされる方は余り心地良くないかもしれないけれども、きちっとチェックされていることによって自らも良くなっていくんだと。そういうやはり前向きの志向というのはなかなかなくて、チェックされると何かうるさいと、そういうような中で、いわゆる一体化とかというものがむしろ強調されてきた風土がやはりあるのだと思います。
 そうした中では、公認会計士というのは大変重要な役割を本来果たさなければいけない。恐らく委員の御指摘は、そういった風土全体を変えていくようなことが必要でしょうと。私は、やはりそういう良い事例を作っていくということに尽きるんだと思います。公認会計士がその意味では社会使命を果たして、社会の中からも従来以上に敬意を持って見られるように立派な仕事をしていく、大変重要な判断をやはり果敢に行っていく、そういう事例を示していく中でやはり解決していかなければいけない問題であろうかと思います。
 今回は、その一歩になるべく、先ほどから言っていますように、監査証明の業務とそれ以外について、これはやはり一定のルールの下でやはり禁止も必要でしょうと。自ら継続的な監査に制限を課すことによって、より質の高い監査ができるように、独立性のある監査ができるようにすることも必要でしょう。関与社員の被監査会社の幹部への就任の制限、これもいろんな御意見があるのは承知しておりますけれども、自ら襟を正すことによってそういった風土を形成していく第一歩になるのではないか、そのような期待を持っております。

○大門実紀史君 分かりました。
 第一条に公認会計士の使命、職責が明記されたと。私どもも歓迎しているんですけれども、この法案の中では、その中で、「投資者及び債権者の保護等を図り、」と、こうなっております。これ大事なことなんですが、ここに「等」が付いている意味といいますか、「投資者及び債権者の保護等」、この意味を少し、どういうふうな範囲があるのか教えてもらえますか。

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。
 今、先生御指摘の「投資者及び債権者の保護等」の「等」でございますが、そこに規定されております「等」とは、財務情報の信頼性の確保を通じまして、公認会計士は投資家や債権者の保護だけでなく、例えば資本市場に対する信頼、信認の確保なども図るものであるということを意味しております。これは、昨年十二月に出されました金融審公認会計士制度部会の報告の中でもこういうくだりがございまして、特に、公認会計士監査制度については、企業の財務情報の適切性の保証を通じ、資金調達の円滑化を図るとともに、投資家の保護、それから資本市場に対する信認の確保を図りというようなことが書かれておりまして、ここに等ということが書かれております。これを等と言っているところでございます。

○大門実紀史君 会社というのは、いわゆるマーケットといいますか、市場だとか債権者、株主だけではなくて社会的責任というものがありますから、ケースによるでしょうけれども、絶えずそういうことということではありませんでしょうけれども、余りひどいいろんな、例えば働いている人に、あるいは下請業者に、あるいは地域でのいろんな自治体等含めていろんな関係の中で、やってはいけないことというのは当然社会的責任があると思うので、今言われたのは市場、市場の評価、市場何ですか、市場関係者だけですか、もう少し──まあいいです。もう少し広くものをとらえていってもらいたいというふうに思います。
 次のこの公認会計士法の関係ですけれども、ずっと心配されているのが中小監査法人あるいは個人の公認会計士さんの問題です。
 これは直接ヒアリングしましたら、いろいろ心配されております。今、中小監査法人というのは百三十七社、これは五人から二十五人ぐらいの公認会計士さんが所属されている中小監査法人というのは百三十七社あるとお聞きしました。合わせて千三百二十五人の方が、会計士さんが所属されていると。個人の方は、個人で公認会計事務所を開いておられる方が会計士さんで六千八百三十三人、実はこれ全公認会計士の約半数を占めているということだそうです。こういう方々は普段は中小企業の監査を大体やっておられるんだと思います。
 で、今回のこのいわゆる監査業務、非監査業務の同時提供の禁止あるいは同一会社の継続監査の制限等の部分ですけれども、いわゆるこのローテーションの規定をそのまま当てはめると、なかなかもう三人しかいないところでこのローテーションがどうやっていけばいいのかとか、いろいろ不安が出ているところです。
 これは法案ではローテーションの規定について、やむを得ない事情があると認められる場合は、内閣総理大臣の承認を得たときはこの限りではないという特例的な規定が設けられています。これは具体的に、内閣総理大臣の承認というと何かかなり大げさな気もしないでもないんですが、具体的にはどういうふうにして適用されるような規定になりますか。

○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。
 今、先生の方から御指摘ありました監査法人と個人の公認会計士についてでございますが、監査法人につきましては、このような監査法人が監査を担当しております公認会計士を定期的に交代させ会社との癒着を防止するということは、監査法人の大小に関係なく、かかわらず必要最小限の措置だと思って、今回はローテーションの対象と致すことにいたしております。
 ただ、しかしながら、個人の公認会計士の交代制につきましては、実質的に個人の開業による監査証明業務を制限することとなってしまうという指摘を踏まえまして、公認会計士の独立性を確保しつつ実態に即した適切な対応をすることといたしたものでございます。特に、地方におきまして、公認会計士不足が著しいという実態にも配慮いたしまして、隣接地域に公認会計士や監査法人が存在せず、交代しようとしても被監査法人等の監査人になり手がないような、そういうようなやむを得ない場合には、公認会計士協会のいわゆる品質管理レビュー、これを毎年受けることを条件に行政が個別に承認し、継続的監査が認められるよう、最長期間を超えて同一の大会社等に対して監査証明業務を認めることといたしたところでございます。

○大門実紀史君 確認ですけれども、具体的にはあれですか、協会を通じて金融庁に申請といいますか、届けて承認を得るという形ですか。

○政府参考人(藤原隆君) 今申し上げましたように、公認会計士協会が行っておりますいわゆる品質管理レビューを、これを受けていただくと、毎年受けていただくということを条件に、最終的には行政が個別に承認するというようなシステムを考えております。

○大門実紀史君 いや、だから、ちょっと具体的に聞いているから、それ読まないで、僕の話を聞いて答えてくれます。それ読まなくていいんですよ、具体的に聞いているわけですから。具体的に、公認会計士さんが大変だと思ったときにどこに申請してだれの名前の承認を得てという、その具体的なことを聞いているんだから、読まなくて普通に答えてください。

○政府参考人(藤原隆君) 具体的には、個人の公認会計士が金融庁の方に申請して内閣総理大臣の承認を得るということでございます。

○大門実紀史君 はい、分かりました。
 これは関連で、直接公認会計士法ではありませんけれども、先日この委員会で参考人の質疑がありました。そのときに協会の奥山会長が、私御質問したら答えられた件なんですけれども、これはりそなにかかわるんですけれども、今後のことも含めてということで奥山会長が言われたんですが、リアルに言えば、過少資本になってしまうような監査の結果が出るような場合、こういう場合は、是非金融庁と当該銀行と監査法人で三者協議の仕組みを、要するに見解を一致させるために、公的資金を入れるというようなことになったら、これは監査法人だけの何とかでやったらたまらないということもあるんでしょうけれども、見解を一致するためにそういう仕組みを作ってほしいと、もちろんその周辺でいろいろ言われていますけれども、その議事録あると思いますが、そういう要望をおっしゃっておられました。
 これは別に、監査法人の出した結果を金融庁が、この間何があったか知りませんけれども、こうしろああしろという意味じゃなくて、とにかく三者の意見をきちっと踏まえて見解の一致という点をお願いしたいということを奥山会長がおっしゃっておりましたけれども、今後そういうこと必要だと私も思いますが、いかがですか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 今回のりそなの件で、監査法人の決断というのが大変大きな重要な意味を持つ、これはある意味では当然のことではあるんですけれども、当事者としては大変悩みも大きかったのではないかということは推察されると思います。
 しかし、大変重要な点は、今の我々が行っている、持っているこの社会のシステムというのは、決算というのはやはり企業が行うものだと。企業が決算を行う、それをきちっと職業監査人が監査を行う、それで適正であるということの証明をしていただく。しからば行政はどういうことかというと、行政というのは、これはやはり事後チェックなのであると。今まで事前に介入して様々な、護送船団と言われるような御批判も受けてきた。それに対して、民間がしっかりとした決算を行う、その決算の数値に基づいて事後的に今度は金融行政の立場から、もちろん事後的に我々検査も行いますが、それに対して金融監督の立場からしっかりとした判断を行う、やはりこれが事前の介入から事後のチェックへという行政の在り方なのではないかと基本的には思っております。
 恐らく奥山会長の一つの大きな御関心、御懸念というのは、今回の繰延税金資産が典型でありますけれども、非常に大きな判断の幅がゆだねられている。この判断の幅が大きいということはそれだけ公認会計士の役割が大きいということの裏返しでもあるわけですが、一方で、例えばその人によってどんな判断が出てくるか分からないということになると、これは予見可能性、これを利用する側の予見可能性の問題も出てまいりますでしょう。
 そうした観点から、正に半年前から我々としては、この繰延税金資産に関してどのような扱いをしていくのがよいかということを、会計の専門家、法律の専門家、実務経済の専門家に集まっていただいて金融審議会で議論をしていただいているわけでありますので、奥山会長の御意見等々もその中では紹介をしていきながら、専門家に議論を是非深めていただきたいと思っております。

○大門実紀史君 一般的な関係ではよく分かるんです。監査法人の監査をちゃんと尊重してと、事後にいろいろ対応すると。ただ、要するに公的資金を入れるような事態のことだと思うんですね、心配されているのは。今後も続くかもしれないと。その場合、私はそうしたら少なくとも、りそなのことをやるとちょっと生々しくなりますけれども、簡単に言えば、ある監査法人が過少資本だという判断をしたと。その次の段階で公的資金を入れるということになりますよね、今のプログラムで行くと。少なくともその段階で金融庁として独自に、そういう三者で見解が一致するというようなことではなくて、それならば独自に検査をして、本当に公的資金を入れることになるのかどうかと、少なくともそれは必要になりませんか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 今、検査とおっしゃいましたけれども、今実は、これは会計士も、大きな規模の企業になりますと、非常に長期にわたって決算作業を一緒に立ち会う形で何か月か多分おやりになるんだと思います。その中で結論を出すわけであります。そのようなときに、金融庁が今日入って数日間で検査ができるというようなものではこれはもう決してない。その意味では、実は今、このりそなに関しても、りそなという旧大和に関しても、昨年の九月期の決算の検査を何か月か行って、その今検査の結果を取りまとめしている段階であります。そのぐらいやはり事後的なものというのはしっかりと時間を掛けて、時間もしたがって後になると。
 そういうような意味では、この百二条というのは、正にそのときに利用可能な情報に基づいて迅速に決断をするところに非常に重要な意味がある。もって金融危機の到来を防ぐというところに大きな意味があるわけですので、実務的に考えましても、その時点で金融庁が検査に入るということはやはり想定されていないと思います。
 しかし同時に、利用可能な情報が信頼できるものでなければいけない。そうしたために、これまで我々いろんな仕組みを作ってきた。二度の特別検査を行いましたし、通年・専担検査の仕組みも持っている。ディスカウント・キャッシュ・フローの制度も導入した。そういう制度を組み合わせることによって、しっかりとした情報を得て、しっかりとした判断をしていくという仕組みにしているつもりでございます。

○大門実紀史君 私、前回この委員会で申し上げましたけれども、百二条の第一項というのはやっぱり矛盾を持っていると。あれで公的資金何兆も入れるということになるとどうしても矛盾があるなと。結局、監査法人しかないんですよね。監査法人の判断ですぱっと決めてしまうしかないというふうになっちゃっているんですね、あれ。どうやったって、二兆円にしろ、これから分かりませんけれども、何兆円も入れるときに対して、行政がきちっとこのお金入れていいのかどうかという、本当にタイムスケジュールの立てようがないというのが百二条だと思いますので、百二条の一項そのものは矛盾があるということを御指摘しておきたいと。また引き続きやりたいと思いますけれども。
 残りの時間、ちょっと予算委員会の続き的になりますが、お聞かせいただきたいと思いますけれども。
 その前に、大臣はあれですか、昨日新聞報道ありましたけれども、九月にアメリカの大学に行かれるという話は、あれは全くのでたらめなんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日予算委員会が終わりまして議場の外に出ましたら、ぱっと新聞記者に取り囲まれまして、そういう質問を聞かれてびっくりいたしました。思わず不快感をあらわにして、もう全くのでたらめだというふうに申し上げたのがテレビに出ていたようでございますけれども、全くのでたらめでございます。
 これは、公的資金、非常に大きな規模の公的資金注入をしようという非常に重要な政策の仕事をしているさなかに、まるで人が職探しをしているような報道がなされると。これはもう政策のクレディビリティーを大きく損なうものでありますので、弁護士を通じて正式に抗議をするということを検討しております。

○大門実紀史君 分かりました。私は早くお辞めになったらということを言い続けておりますけれども、個人的には、本当にそうなっちゃうと寂しいなというふうな思いしなくはありませんので。大臣と議論ができなくなりますからね。
 最後、予算委員会の関連でいきますと、昨日、メガバンクのヒアリングをやったんです。まあ予算委員会、テレビでしたので名前出しませんでしたけれども、率直に言って、あれ、みずほなんですけれどもね。
 予算委員会で午前中申し上げましたとおり、中小企業がどうなるのかと。これ率直なお話申し上げますね。この一年でどうなるのかと。みずほ、聞きますと、一兆四千億のオフバランスしたけれども、前年度ですね、この三月でですね。六千億、そのうちRCCに送ったという話なんですね。もちろんそれには、前年度ですから、大口が中心ですから、大口のRCC送り。中小企業もあったと思うんですけれども、予算委員会で申し上げたとおり、この一年は中小企業が残っていると、これはもう事実なんですよね。
 どうするのと率直に聞きました。本当に一年で、大口といっても大企業ですから、金融支援もやりましたし、債権放棄もやりましたし、民事再生もありますし、いろいろ、いろんな手がありますね、企業再生という意味では。ところが、率直に言って中小企業の場合、再生していくといっても、これなかなか現場では、一人の行員が何人面倒見ているかとか、見られるかとか、これだけ考えると難しいんですよね。それで、もうバルクセールでやるしかないとか、RCC送りしかないと。RCCも一応企業再生と言っているんで、もうそれに期待するしかないみたいな、まあこれはもう本当に現場の率直な話なんですね。
 私、もう今日のこの時点では、何党がどうとか、こういう意味ではなくて、本当にこの一年、中小企業が具体的に対象に、ターゲットにされる一年がこれから始まると。これ、本当にそのまま銀行は金融庁が言うからということでRCCに全部送っちゃう、あるいはバルクセールでやっちゃうと、これは大変なことになると思うんですよね。なかなか今技術力持っているいろんな中小企業もこの不況で困難になっています。そういうところは、ただ銀行との関係だけで、借入れの関係だけで処分されてしまうと、これもう日本経済にとって私大変な事態にこの一年なりかねないなと思っているんです。ですから、これはもう本当に午前中みたい、そういう方針やめなさいと思っていますけれども、その中でも、もう最大限、みんなで何とかしなきゃいけない問題に私なっているというふうに思うんです。
 具体的にそれじゃどうしたらいいのかという話で、これはみずほだけではありませんが、ほかのメガバンクも少し言っていましたけれども、やっぱり二年、三年で、中小企業の場合ですよ、二年、三年ではい上がってこいというような、この二年・三年ルールはどうしても無理があると。もちろん中小企業の中でももうどうしようもないところもありますよね、率直に言って、もう実質破綻あります。これはもう市場経済ですから仕方がない部分もありますけれども、そうじゃないグレーゾーンのところはやっぱり相当整理されてきたし、この一年はされてしまうんですね、このまま行くと。
 ですから、私、二年・三年ルールあるいは中小企業、銀行の中でも、メガバンクの中で今、子会社を作って企業再生部門と作っております。これは聞いてみると中堅以上ですね。もう少し中、小企業のところが、面倒見てあげれば随分違うと思うんですけれどもね。例えば銀行が、そういう今作っている子会社、いわゆる中堅相手の子会社だけじゃなくて、再生可能だと、ここは技術力あると、四年、五年待てば技術力あるというところにそういう枠組みを作ってやった場合、私はもうこの一年は特別な措置として、オフバランス化につながる措置というふうな新たな、何らかの新たな施策を設けないと、このまま全く進めたら、これは中小企業大変なことになると思いますが、何か新しいことを考えなきゃいけないと思うんですが、いかがですか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 金融再生プログラムを作りましたときに、我々やっぱり非常に強い決意で、主要行の不良債権比率は低下していってもらわなければいけない、しかし同時に、再生可能な中小企業については何らかの新たな措置も含めて政策を総動員させたいと、これは伊藤副大臣とも御相談しながら非常に強い決意で臨んだつもりでございます。
 今いみじくも委員が何らかのオフバランス化につながる措置というふうにおっしゃいましたけれども、それ、委員御存じでしょうか、我々正にそういう措置を発表しております。これはRCCの中で信託勘定を使って、RCCの中の信託、これは、バンクに残したままで外部、すなわちRCCのノウハウを活用して、最長五年間そうした再生の可能にするシステムというのを、これ今年になってからだったですかね、昨年十一月ですか、発表をしております。今これはどうでしょうか、大門委員がおっしゃったようなイメージと正に重なっているものなのではないでしょうか。これを実効あるものに我々はしたいというふうに思っておりますので、これはオフバランス化に正につながる措置として位置付けておりまして、そういう措置を通じて、これ繰り返して言いますが、最長五年の期間を掛けて、御指摘のように中小企業は中小企業として独自に考慮しなければいけない要因があると思っております。
 まあこれも一つでありますし、さらには、いつも申し上げておりますけれども、幾つかの新しい措置を組み合わせて、その中には、新規の中小企業に特化した新しい銀行、もし参入するところがあれば、我々としてはそれを歓迎する方向で是非考えたいし、そういうことを組み合わせながら、現実にやはり着地可能な方法を是非見いだしていきたいというふうに思っております。

○大門実紀史君 その信託も聞いたんですけれども、やはりちょっと実態を是非聞いていただきたいんです、その信託の対象になるのはどれぐらいの規模かと。これはやっぱり同じなんですよね。
 私が申し上げているのは、もう少し多数を占める、もう少し小さなレベル、しかもたまたま、ちゃんと商売やっていて、技術力もあって、大田とか墨田に多いわけですよね。ところが、もう金融関係だけで追い詰められていると。ところが、これちょっと見方変えて、一回滞った、二回滞ったで何かこうランク下げてというようなことをやらないで、もうちょっと先を見てやればもう生き抜いていけるんです、景気が少しでも良くなれば。そういうところがありますので、もう少しきめ細やかさが非常にこの一年求められると思います。
 それと、とにかく社会問題化すると思うんです、このまま行けば、一言で言って、ざっと同じようなやり方やれば。ですから、新たな措置、例えばほかの銀行に、リレーションシップバンクにそういう企業を移した場合は、次のところで債権区分を変えると。例えばそういうことを専門にやる銀行でしたらあり得るわけですよね。だから、そういういろんな手を、新たな措置を含めてこの一年、是非至急御検討お願いしたいということを申し上げて、私の質問終わります。
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