● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■159-参-財政金融委員会-5号 2004年03月24日
○大門実紀史君 今日は、今現在、栃木県中心に北関東で大変不安が広がっております足利銀行問題に絞って質問をさせていただきます。
 まず、破綻に至る経過の問題ですが、これはこの委員会でも審議がありましたし、先日の予算委員会では自民党の矢野議員からかなり厳しい追及もあったところです。矢野議員からもあとは頼むと言われておりますので、この点についてまずお聞きしたいと思いますけれども、私もこの委員会の特別審議で追及をしてまいりました。要するに、真相がまだよく分からないと。なぜ足銀が破綻に追い込まれたのか、このところがよく分からないという点が地元でもまだ残っているわけです。
 要するに、足銀の旧経営陣が言っているのは、監査法人に九月決算で突然の判断変更を迫られたから破綻したんだと。監査法人側は、足銀が金融庁の三月検査を受け入れたからだと。金融庁は、基準に従って三月検査をしただけだと。何かお互いにお互いのところに原因があるというようなことで終始しているわけですけれども、私は二年前の信金、信組の約六十に及ぶ連続破綻のときのことを思い出しますけれども、あのときは金融庁が検査に入って債務超過になったと。非常に分かりやすいといえば分かりやすかったんですけれども、今度は監査法人が入っている分だけ、何といいますか、モザイクが掛かってしまって、よく見えないと。ただ、そうはいっても、モザイクが掛かっていても全体像は見れば分かるもので、みんなが疑問に思っているのがまだ払拭されていないというふうに思います。
 もう一つ申し上げたいのは、りそなのときも同じような監査法人が絡んで、結局なぜ破綻、ああいうふうになったのかというのがいまだはっきりしないままに過ぎているというふうに思います。
 その点で、この真相をひとつはっきりさせる場としてあり得たのが裁判という場だったと私は思っているわけですけれども、これは私、参考人質疑で前日向野頭取にお伺いをいたしました。私が入手した内部資料に基づいて伺ったわけですが、要するに旧経営陣はこの監査法人のやり方に納得できないと。民法の六百四十四条ですか、受任者の注意義務に監査法人が違反するんではないかと、説明責任果たしていなかったというようなことを含めて弁護士さんと相談をされて訴訟をやろうと思ったと。ところが、それを金融庁の監査チームにどうかという話をしたら、いろいろ見解を出されて、それに基づいてやっぱり断念したということをここの参考人質疑で認められたわけですけれども、これは要するに、私は、何だかんだ言っても金融庁が訴訟を断念させたことになる、圧力を掛けて裁判の場でいろんなことが明らかになるのをストップ掛けたことに結果的になってしまうというふうに思うんですが、竹中大臣はこれを御承知なのか、あるいは見解があればお伺いしたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 足利銀行の旧経営陣による監査法人に対する提訴について、今の大門委員のお話ですと、金融庁が取り下げさせたという、そうなのではないかという御指摘がありましたが、そういう事実はないということを是非御認識を賜りたいと思います。
 経緯を申し上げておきますと、この件につきましては、新経営陣が着任前に、足利の旧経営陣から監査法人に対して提訴、訴訟を提起することに関して金融庁の考え方を問われました。これは経営監視チームを通じて問われたということでございます。
 正確に是非御理解賜りたいと思うんですが、答えの内容は、監査法人に対して訴訟を提起するか否かは、これは基本的には経営判断の問題である、金融庁の問題ではなくて経営者、経営判断の問題でありますということで、これがもう第一のポイントでございます。その上で金融庁として意見を求められるのであるならば、特別危機管理銀行で新経営陣が着任されることになっている、そういう特殊事情がありますね。訴訟を実際に継続するのは新経営陣であるということを踏まえると、当該判断は新経営陣にゆだねることが適当と考えると、そのように答えております。なお、この次も重要でありますが、なお、この意見は当局の監督権限に基づくものではない、あくまでも経営判断で、どうぞ経営判断をしてくださいと申し上げたわけでございます。
 これは、特別危機管理銀行の場合は、ガバナンスの空白が生じないようにするために、この経営監視チームを通じて、ないしはコンプライアンス上の問題が生じないようにするためにこれは設置しているわけでございますので、それに対して我々は、あくまでもこれは経営判断の問題であるということを前提に、問われたことに対しての意見を述べたということでございます。

○大門実紀史君 私は、そのいろいろ言われたことが、そういうのを私は世間では圧力と言うんだというふうに思います。実際、受け取った方はそれでやめざるを得ないと参考人質疑でも日向野さんは言われておられましたけれども、断念したというふうなことですから。
 ですから、金融庁の方は圧力を掛けたわけではない、見解を述べただけだと言われても、受け取った方が圧力と感じたらこれは圧力なんですよね。サラ金の取立てもそうでしょう。本人に取立てのときに、言い方一つ、いろいろありますけれども、本人の方がそれを圧力といいますか、脅しと受け取ったら、それは脅しだということに今なっているわけですね。受け取った方が大事なんです、どう受け取ったか。ましてや、監督権限下にあるわけですよね。ある人たちについてそういう見解を述べるというのは、これはもう圧力になるんです、金融庁がどう言われても。
 ですから、監督権限に基づいて言っているんではないというようなことをわざわざ言われることそのものが、私、この間の経過からしても、非常に、何というか、姑息だなというか、アリバイ的だなと。わざわざそんなことを言うことそのものが、何か自分たちは安全圏にいて物を言っているような、この一連の経過と通じるようなところがあって、もう余りそういう姑息なことではなくて、私は、竹中大臣ももう少し、何といいますか、おもしろいことを言えないのかなと。学者らしくもなくなったし、政治家らしくもなくなったし、だんだん小役人化しているんじゃないかと思いますけれども、もう少し、政治的に見てこういうことがどういう影響を与えるかという意味でもう少し違う言い方ございませんか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 違う言い方はございません。正確にお話しすべきであろうと。問題の性格上、正確にお話しすべきであろうというふうにあくまでも考えます。
 今、大門委員いろいろおっしゃいましたけれども、日向野さんは現実に国会での答弁の中で次のように述べておられると思います。「我々としては、新経営陣に判断をゆだねて、それから調査委員会が開かれますので、調査委員会に判断をゆだねて、そして新経営陣が長引くであろう裁判を続けるか続けないか、そして裁判をした方がいいのかしない方がいいのか我々とは違う立場で判断をして、訴訟をするなら訴訟にする、しないならしないという結論を出してもらうと、こういうふうに判断したわけでございます。」と。
 これは、したがって、新経営陣にゆだねたということでありますので、繰り返し言いますけれども、裁判を止めさせたとか、そういうことでは断じてございません。
 おもしろくない答弁で恐縮でございますが、これが現実、事実でございます。

○大門実紀史君 議事録読まれましたけれども、その前のところもできれば読んでもらいたいと思います。要するに、私がどういう経過で断念されたんですかということをお聞きしたら、そういう経過だったと覚えておりますという部分もありますので、そのやり取りしてもつまりませんので、全体としてそういう判断に従ったということからして、そういう圧力になったということは申し上げたいと思います。
 いずれにせよ、今日はこの問題だけやるわけではありません。この点は引き続き自民党の皆さんと一緒になって追及をしていきたいというふうに思います。
 今急いで手を打たなければならないのは、今現在、このときにも足利銀行破綻で窮地に追い込まれている中小企業のことだと思います。これはとにかく手を打たなければいけないと。足利銀行の債務者は、個人、中小企業合わせて二十一万件になるそうです。
 金融庁にお聞きしますけれども、この足利銀行の新経営陣が今やろうとしていること、そのスケジュールについて簡潔にちょっと説明してくれますか。

○政府参考人(五味廣文君) 足利銀行では、今年の二月六日に経営に関する計画を策定、公表しております。これに基づきまして現在経営改革を進めて、できるだけ企業価値を高めて、できるだけ早期に特別危機管理を終えたいと、こういうことでやっております。
 現在は十六年三月期の決算の作業をしておりまして、この三月期決算に向けた自己査定を実施しておるという状況でございます。この自己査定を行いました上で、今後のお話としましては、いわゆる詳細計画、二月六日の計画は、収益目標等は入っていない、収益計画あるいはビジネスモデル等が入っていないわけでございますので、より具体的な内容を盛り込みました詳細計画というものをこの三月期決算を確定したところで出していきたいというスケジュールであると承知しております。池田頭取が、この経営に関する計画、二月六日に発表いたしましたときの記者会見では、詳細計画の策定は十六年三月期決算が確定してからになるので、五月か六月ごろになる予定だと、このように発言をなさっております。

○大門実紀史君 要するに、今新経営陣の自己査定といいますか、資産の切り分け、区分けが進んでいるということですね。具体的に言いますと、ここは正常先、ここは要管理とか破綻懸念とかいうのを更に厳しく今査定をされているところだというふうに思います。
 その中で、地元では、自分はRCC送りにされるんではないかという不安が広がっているところです。今までの信金、信組の破綻のときには度々この委員会でも予算委員会でも御指摘してきましたけれども、つぶさなくていいところまでつぶしたんではないか、あるいはRCCに送らなくていいところまで送ったんではないかというようなことで指摘してきたわけですけれども、これからどうなるか、今どうなるかというところが足銀だと思います。
 私は、つぶさなくていいところをつぶさない、当たり前のことですけれども、あるいはRCCに送らなくていいところを送らない、そのために、それを防ぐためには二つしかないというふうに思っております。
 一つは資産査定の問題、これをわざわざ厳しく、受皿に受け取ってもらうためにわざわざ厳しくやって切り離す、こういうことがやられてはいけない。もう一つは中小企業再生ファンドの問題、この二つが非常に重要だと思って、この委員会でもそういう提案もしてきたところですけれども、一つ目の査定に対する考えでは、竹中大臣が、十二月五日の私の質問に対して、大変私はこれいい答弁されていると思いますけれども、こういうふうに言われています。
 いわゆる不良債権というふうに分類されている企業が即RCC送りではないということを是非強調したい。国が管理して、必要な場合には資金援助をするわけでありますから、本業が良くて、しかし本業がいいにもかかわらず悪い債務を背負っているようなところに関しては、それを再生することもこの三号措置の中では可能になってまいります。そういう方向を我々としては是非模索したいという答弁をされております。
 これはなかなかいい答弁で、政治家の答弁だというふうに思いますけれども、本当にこれが徹底されれば、つまり具体的に言えば、金融検査マニュアルの中小企業版などをやっぱり基準にしながらそういうふうな適正な査定が行われれば、随分この切り分け作業も変わってくるというふうに思うわけですね。
 この点では、この竹中大臣の考えが今の新経営陣にもう伝わって、そういう考えで新経営陣が今自己査定されておりますか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 珍しく大門委員からお褒めをいただきましたが、正にそのような方針で池田頭取は取り組んでおられるというふうに理解をしております。
 二月の六日に池田頭取を中心とする新経営陣の下で経営に関する計画を発表しております。この経営に関する計画では、債務者企業の再生について、客観性を重視した厳格な自己査定を踏まえた上で、自己査定結果の一律的な適用ではなくて、経営者の改善意欲でありますとか経営動態、定性的な面も重視して企業の再生可能性を判断すると。再生可能性が高いと認められる企業については、あらゆる再生手法を想定して企業の、個々の企業に適した方法を用いて企業再生を図るというふうにされております。
 足利銀行においては、このような方針の下で企業再生に積極的に取り組まれている。正にその企業の、地域の再生、企業の再生、それと経営の改善、経営の改革というのを両立し得るにふさわしい、こういう御経験の豊富な方を頭取にお願いをしているわけで、是非ともそのような方向を続けていただきたいと我々も期待をしているところでございます。

○大門実紀史君 是非それを徹底してほしいというふうに思います。
 とにかく、本当にそういう結果になったかどうかというのは、今のお話ですと、五味さんのお話ですと、五月、六月以降ぐらいにだんだん分かってくるといいますか、本人に例えばあんたはRCC送りだよというふうな通知が行ったり、いろんなことが始まって具体的になると思いますので、そのときに結果が出ますが、いずれにせよ、今の段階が大事ですので、大臣言われた趣旨を新経営陣に徹底してほしいと思います。
 特に、今焦点になっているのが温泉街の問題ですね。私は、十二月の初めに鬼怒川、川治温泉のホテルの社長さんたちと懇談を直接いたしました。皆さん言われているのは、異口同音に言われているのは、温泉街というのは、例えばですが、十軒あって、そのうち二軒が倒れてしまうと、三軒が倒れてしまうと、そうすると残った七軒も、その温泉街全体にお客が来なくなって大変困るんだと、ですから、その温泉街丸ごと一体で再生を考えてもらわないと、そういう特殊な環境にあるんだということをかなり強く主張されておりました。私もそういうふうに思います。
 そういう点は、竹中大臣、温泉街の問題としてどういうふうに認識されますか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 今御指摘の面でという話は、これはNHKの番組でもたしか特集でされていたというふうに思います。これは、まずやはり面が重要だというのは、私もそのとおりだと思います。
 しかし、同時に、その番組の中でも指摘をしておられたのは、面が重要であるということで結果的に悪いところにも旧足利は貸し込んでいってしまって、結果的に一軒も淘汰されなかったんだけれども、その分不良債権の貸し込みを銀行は行ってしまったんだと。そのようなコインの両面の問題があるということをテレビの番組も指摘していたというふうに思います。
 したがって、面としての再生というのを大切にしながら、しかし、経済原則でやはり判断しなけりゃいけないところは判断をしていくと、その上で再生可能なところを極力再生させていくと、そういう取組がやはり必要なのではないかと思います。面を大切にしながら、集約の概念も十分に入れながら再生を目指していくということ、このような方針で私は今の頭取も取り組んでくださっているというふうに理解をしております。

○大門実紀史君 私、現地へ行きましたので、いろいろ見てきましたので、誤解のないように申し上げておきますと、淘汰されるところは一定、淘汰もうされています、今まで。すべてもう、いわゆる実質破綻のところまで、それまで救おうといって、そこまでいい加減なことを足銀やってきたわけではありません。ですから、淘汰されるところは淘汰されております。
 問題は、先ほどの話の延長でいきますと、この足銀が破綻したという中で自己査定が厳しめになると。わざわざちょっと厳しめにやって、そこのところで、生きていけるところ、一体再生のつもりでやってきたところまで歯が抜けたように追い込まれると、整理回収に追い込まれるということが懸念されているわけで、地元の温泉の協議会の会長さん、小野さんとも私じっくり話をしましたけれども、すべてを救ってくれと、何でもかんでも救ってくれと、そういうことでおっしゃっているんじゃなくて、この足銀破綻との関係でそういう点を心配されているということです。
 実際問題、その協議会の皆さんがそういうことを足銀の新経営陣に申入れに行ったら、そういうことは考えておりませんと、私たちは一軒一軒の旅館、ホテルを査定させていただくだけですと、こういうことをはっきりと言っているんですね。大臣が言われたニュアンスがそこに加味されないで、私たちがやることは一軒一軒の査定ですと、一体再生という考えは難しいということをはっきり言われて、かなりこの協議会の方々、もう身もふたもないといいますか、がっくりこられているんですけれども、問題はそこにあると思うんですが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(竹中平蔵君) これは、経済合理性が貫けない場合は、これはどんなに無理をしてもこれは無理な場合というのは当然あるわけであります。そういうことを担当の方はお話しされたんだというふうに思います。
 同時に、全体としてのブランドイメージというのは、これは経営戦略の中にも当然入ってくるわけでございますから、そこは経済合理性を前提と、あくまで前提としながら、しかしその可能な範囲で考慮できる問題はしっかりと考慮をしていって、全体としての、地域としての再生を目指していく、金融の円滑化を目指していく、これはやはり当然の方向であろうというふうに思います。

○大門実紀史君 そうしましたら、今の大臣のお言葉を新経営陣に再度伝えていただけますか。現地はそういう頭になっていないようですので、そういう地域再生と両方を、経済合理性、もちろんありますね、何もそれは否定しません。その上でそういう相談に乗ると、乗ってあげるべきだと、大臣のお考えどおりのことを新経営陣に伝えてほしいと思います。新経営陣のというか、具体的に言えば現地の支店ですけれども、支店は、それはできませんと、一軒一軒査定させていただくしか今はできませんとしか言っていませんので、大臣が言われたところが頭にないようですので、是非それ徹底してもらえませんか。

○国務大臣(竹中平蔵君) いや、それは査定は一軒一軒するしかないわけであります。しかし、それはよろしいわけですね、査定は一軒一軒だと。それで、経済合理性も重要だと。ここは大門委員もおっしゃっていると。その上で、地域に対してしっかりと貢献していくんだと。これは経営に関する計画そのものの中にそういったこともしっかりと書かれておりますし、繰り返し池田頭取も地域の金融の円滑化、再生できるものはしっかり再生させていくんだと、正にそのノウハウも持っておられる方でございますから、そのような方向で進んでいっているというふうに理解をしております。

○大門実紀史君 いや、その理解が違って、地元の方ではそうなっておりませんので、大臣のお考えを再度新経営陣通じて現地の方に伝えてほしいということを今要望しているわけです。

○国務大臣(竹中平蔵君) 既に何度もそういう話合いを持っておりますけれども、機会がありましたらまたその話は是非したいと思います。

○大門実紀史君 是非お願いします。
 もう一つの中小企業を救済するといいますか、方法としてファンドの問題です。私はこの問題、この委員会でも二回ほど提案をさせていただきまして、十二月五日には竹中大臣も何ができるか閣内で一生懸命議論したいという御答弁をいただきましたし、これは谷垣大臣にも一度お聞きしまして、政策投資銀行のファンドへの出資のスキームですけれども、これも御相談があれば検討していくというふうな御答弁いただいています。
 その後、ファンドの話というのはかなり具体的に検討の段階に入っています。
 私、温泉街訪ねたときに、皆さんもうどうしていいか分からないとおっしゃっていましたので、ファンドという考えがありますよという御提案も現地の方あるいは商工会議所の会頭、簗さんにもしてきたところですけれども、今、県段階でそういうことが検討に入っています。一つのスキームは、これは経済産業省、中小企業庁が中心になっての一つのスキームですけれども、中小企業総合事業団が半分出資して地元の銀行が半分出資すると、これは大分県とかでも実現しておりますけれども、そういうことが栃木県の中で今検討段階に入っているということなんですが、私、このときにポイントになるのは、足銀そのものがこれに、このファンドに出資をするということが非常に重要なポイントだと思うんですが、竹中大臣、いかが思われますか。

○国務大臣(竹中平蔵君) まず、基本的にこうした再生ファンド等の手法を積極的に活用して幅広い角度から中小企業等の再生を支援していくと、これはもう大変重要なことであるというふうに思っております。
 先ほど大門委員は、資産の査定の問題とこのファンドの問題だというふうにおっしゃいました。このファンドの問題は重要であろうかと思います。新経営陣の下で経営に関する計画を立てておりますけれども、その中小企業の再生に向けて具体的な取組が行われつつある、その中で御指摘の中小企業再生ファンドについても、これは必要に応じてでありますけれども、足利銀行においても検討されるものというふうに考えております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 ほかにもこのファンドというのはいろんな形が考えられるというふうに思います。
 産業再生機構にお伺いいたしますけれども、産業再生機構というのは、主要な仕事は、ある一つの案件といいますか、今の旅館街でいえばちょっと大型になると思いますが、大型ホテルについてメーンバンクが一緒に申請してもらえれば、それを検討して再生支援するかどうかというのが一つあると思いますけれども。
 もう一つ、こういうことが選択肢として可能かどうかお聞きしたいと思いますけれども、幾つかの中小のホテル、旅館が集まって、集まってといいますか、を一つのグループにして、その資産管理会社を作ると。それに対して産業再生機構がファンドの扱いといいますか、そういうふうに見立てて出資をすると、出資支援をすると。こういうことは選択肢として可能ではないかと私は思いますけれども、もしそういうふうにできるならば、RCCに送られるよりも、融資ができたり、後がつながっていって再生できるわけですね。こういうスキーム、可能ではないかと思いますが、産業再生機構、いかがですか。

○政府参考人(江崎芳雄君) お尋ねの産業再生機構のスキームでございますが、法律で決められておりまして、まず持込みは、事業者は個別にその債権者、多くの場合メーンバンクでございます、等の金融機関との連名によりまして再生機構に持込みをいたします。その持込みの結果に基づきまして、最もそれぞれの事業者に適当な、一番適切な再生計画、これを選択をしていくということでございます。
 このように、機構はあくまでも個々の事業者別でございますので、本当に、仮にでございますが、例えば同じような時期に幾つかの複数の事業者からお申込みがあったと、かつそれぞれがみんな支援可能であるということが仮にございましたら、そのときにはもう少しいろんなバラエティーの絵が描けるかと思いますが、基本的には個々の事業者ごとにどういう絵を描いていくのかということでございます。

○大門実紀史君 要するに、私が申し上げたスキームも一つの選択肢としてあり得るということですね。

○政府参考人(江崎芳雄君) あくまでも個々の事業者の持込みがあって初めて始まりますので、ある事業者から持ち込まれまして、そういう絵を描くためにほかの事業者を無理やり引っ張り込むというようなことではございません。たまたま機構に支援を求めてこられた、かつ再生可能である事業者が複数ありまして、その中で一番いい再生の絵がどうなのかという問題でございます。

○大門実紀史君 もう一遍聞きますけれども、私が言ったスキームは選択肢の一つとして可能ですかと、可能かどうかだけ、あり得るかどうかだけ聞いております。

○政府参考人(江崎芳雄君) 再三申し上げて恐縮でございますが、多数の事業者からお申込みがあり、かつ再生可能であり、かつそういう絵を描くということが個々の事業者にとっても最もベストであるという大変な条件がそろいましたら、それは確率としてはゼロとは言えないということだと思います。

○大門実紀史君 可能であるということだと思います。思いますというか、可能であるという答弁だと思うんですね。
 もう一つ、政策投資銀行にお伺いします。
 政策投資銀行の中小企業再生ファンドへの投資のできるというスキームは、補正予算で今二千億の枠があるんですね。今現在、幾らぐらいまで出資されて、どれぐらい枠が残っていますか。

○参考人(小村武君) ただいままで二千億の枠のうち千三百億円の出資を予定をしております。あと枠としては七百億円の枠があると、こういうことでございます。

○大門実紀史君 是非、この足銀破綻の困っていらっしゃる方のために、残っている七百億の中から出資のいろんな形を考えていただきたいと思います。
 その中で一つ思いますのは、先ほど申し上げました経済産業省のスキームといいますか、事業団と地元の銀行が出資してファンドを作ると、これは大分県とか幾つかでもう実現していますけれども、そういうところに更に政策投資銀行として、ケース・バイ・ケースでしょうけれども、出資をするということは可能ですか。

○参考人(小村武君) 基本的には不可能ではないと思います。ただ、私どもへの要請は、ただいまのところ地元からは御要請を伺っておりません。具体的にお話があった段階で、私どももファンドあるいはDIPファイナンス、事業再生のノウハウを十分培ってまいっておりますので、そういったノウハウの提供を含め、適切に対応してまいりたいと思います。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 今申し上げた経済産業省で、中小企業庁で考えているスキーム、産業再生機構でも選択肢としてあり得るスキーム、そして政策投資銀行も協力できると。いろんな形で本当に政府を挙げて、この中小企業あるいは温泉街を救うために御努力をお願いしたいし、そういういろんなスキームを今政府としてやれるよということも伝えてさしあげることが地元の人たちにとって非常に元気が出ますし、明るさが見えてくる話になるというふうに思いますので、相談があればということですけれども、こういう議事録も必ず伝わりますので、是非、相談があればきちっと対応をお願いしたいと思います。
 最後に竹中大臣に、この中小企業再生のファンドの問題、やっぱりこの足銀のときに、今までも本当に役に立ったのかというような批判もありましたけれども、本当に役に立ったと、このファンドの考え方が、そういうふうになってもらいたいと思いますので、大臣の所感をちょっと伺って、質問を終わりたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 足利銀行が債務超過になって破綻の申入れがあった段階で、我々は正に地域の再生、地域に対して最も混乱が生じないようにということで預金保険法百二条の三号措置を決めました。そうした中で、現状、池田頭取を中心に地域の再生と経営改革の両立、経営改革を進めることによって国民負担も最小化されるわけでございますから、その両立を目指して大変努力をしておられるというふうに認識をしております。
 そうした際に、ファンドの活用というのは当然重要な問題として視野に入ってまいります。何ができるか、財務大臣とも相談をしながら、政府としてしっかりと対応していくつもりでおります。
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