● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●



■04年5月11日 参議院財政金融委員会 会議録
○大門実紀史君 今日は財政健全化に関する集中審議ということですけれども、財政健全化といえば小さな政府論、小さな政府論といえば規制緩和論というのが連動しておりますので、今日はその規制緩和の問題について、具体例含めて質問したいというふうに思います。
 まず、竹中大臣にお伺いいたします。
 大臣は、規制緩和をやれば経済が活性化するというようなことを言われてまいりましたけれども、実態はそう単純なものではないというふうに私思います。
 例えば、需要が低迷しているときにむやみやたらに規制緩和やれば、活性化するどころか、かえって過当競争、ダンピング問題が起きると。お互いの首を絞め合うだけということも起きたりします。例えば、典型的なのがタクシーの台数の規制緩和などがそういうことです。
 また、規制緩和によって、何といいますか、企業の論理といいますか、企業の身勝手さが野放しになっていろんな問題を起こすと。これ例えば、今各地方でも大問題になっていますけれども、郊外に大型店がどんどん出店して、駅前だのメーンストリートだのの商店街が壊滅状態になっていると、こういう問題を引き起こしております。ただの弱肉強食ではないかという実態がいろいろ見られるわけですね。また、鉄道の路線の廃止、これは九九年に規制緩和がされて、届出をすれば廃止できるようになったわけですけれども、これもいろんな問題を起こしていると思います。
 私は、規制緩和というのはむやみやたらにやれば何かうまくいくというものではなくて、やはり経済の実態、状況とか、あるいは町づくりとの調和、地元の住民とのいろんな要求との調和とか、いろんなものが一緒に考慮されて初めて規制緩和された場合でもうまくいくものだというふうに思いますが、その辺の基本的な考えをまず竹中大臣に伺いたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 大門委員がおっしゃいました、実態はそんなに単純ではないぞと、改革、規制緩和をすればすべてうまくいくというほど単純ではないぞという御指摘は、これはもう私は全くそのとおりであるというふうに思います。
 規制緩和というのは、私は、非常に必要な大きな方向性でありますけれども、それだけやればすべてが円満にいくというような問題ではないと、実体の経済というのはそういう方向であろうかと思います。
 現実に私の担当している分野におきましても、むしろ規制を強化している部門が多々ございます。これ例えば、大手銀行に対して、大手の、大口の債務者に対してはこういうちゃんとした別の計算の方法を採用してください、これは実はある意味での枠組みを与えている意味での規制の強化でございますから、これ、規制は緩和すべきことは緩和するし、新たに規制の枠組みを作っていかなければいけないところは作っていかなければいけない、それが規制に関する適切な考え方であろうかというふうに思います。
 大門委員は今の中で、需要低迷期に規制緩和することはいかがかという話がありました。これもケース・バイ・ケースだと思いますが、需要が、逆に需要が低迷しているからこそ、しかし規制緩和で新たな参入者が出てきて、新たな工夫で新たな商品を提供することによって需要が増えてくるという例もあります。そこは正にケース・バイ・ケースなんだと思います。
 重要なのは、商店街のお話をされましたですけれども、郊外の駐車場を持ったような大きなショッピングセンターで、そこでワンストップショッピングができるような利便性を消費者が求めているという事実がございます。
 しかし一方で、さりとて、例えば駅前の商店街等々の方々は急には変われない。規制緩和という方向をやはり重視をしながら、しかしその調整にはやはり時間とコストが掛かりますから、その調整にどのような配慮をしていくかということもこれまた政策上の重要なポイントであろうかと思います。
 その意味では、規制緩和だけをすればいいというふうに私は全く考えてはおりませんし、しかし規制緩和の方向はしっかりと重視をして、それによって生じ得る問題に対しては適切な手当てを行っていかなければいけない、そのように思います。

○大門実紀史君 具体的な問題を一つ取り上げたいと思いますけれども、先ほど言いましたうちの一つです。鉄道路線の廃止の規制緩和、この問題で、言ってしまえば、先ほど言いましたとおり、企業の論理がまかり通って住民、特に高校生の通学の足が奪われようとしている茨城県の日立電鉄線の廃止問題です。
 国土交通省、せっかく来ていただいておりますので、この日立電鉄線廃止の経緯と事業者の廃止の理由だけ簡潔にちょっと教えてくれますか。

○政府参考人(杉山篤史君) ただいま御指摘がございました日立電鉄線の廃止の経緯と理由でございますが、経緯からまず申し上げますと、平成十五年の十月に同社が記者会見で廃止計画の検討を発表いたしまして、さらに、今年の一月の記者会見で、平成十七年の三月に廃止ということで、本年の三月に廃止届出を提出する予定ということを発表した次第でございます。
 廃止の理由でございますが、自家用車の普及あるいは沿線事業所の従業員の減少等による輸送人員が激減したということで、具体的な数字で申し上げますと、十年前の四六%、それからピーク時、これは昭和三十六年でございますが、ピーク時の二五%まで下がったということでございまして、日立電鉄グループ全体で百十七億の累積債務を抱えているということで、これ以上鉄道の路線を維持していくことは経営的に困難という判断をいたしまして鉄道事業の廃止の届出に至ったと、こういう具合に聞いております。

○大門実紀史君 今のが経過ですけれども、この問題に対しては、まず地元の高校生たちが、それを毎日使っている路線でありますので、まず高校生たちが立ち上がったといいますか、存続をしてほしいということで立ち上がりまして、これはテレビ、新聞で大きな話題になったわけです。それがきっかけになって、住民の中にも存続に向けた運動が今広がっているということです。地元の五つの高校で、ちん電という愛称があるんですけれども、ちん電守ろう会ということで、高校生だけで二万六千の署名を集めて、住民団体も一万数千の署名で、合計今四万の署名が集まっていると。これは地元では、もう何党じゃなくて超党派での存続の取組が今広がっているところです。
 住民の方々、高校生の諸君もそうなんですけれども、疑問が幾つかあるんですね。かいつまんで言いますけれども、確かに乗客数が減っているわけですが、これは何らかの地元での乗ろうという努力をすれば何とか埋められる数字であると。
 一番みんなが疑問に思っていますのは、施設の老朽化の問題で、日立電鉄側が、施設整備計画をこれからやるとすると相当お金が掛かる、それは無理だというふうなことを簡単に言えば言っているわけですが、実はこれは過大見積りをしているんじゃないかという疑問が広がっておりまして、実際、日立電鉄が言っているのは、毎年これこれ合わせて累積、毎年の赤字額が一億四千万から二億八千万ぐらい出るという試算を出して、だからもう運営できないということを言っているわけですが、県が独自に試算をしてみると、そんなに赤字は出ない、七、八千万円程度だと。これは、例えば日立市と常陸太田市、二つの市で年間四千万ずつ負担すれば存続できるじゃないかというようなことも含めて、県が試算したのと大幅に違うとかですね。
 あるいは、日立電鉄は代替案としてバスを運行すると、こんなことを言っているわけですけれども、このバスでもしやるとすると、みんながマイカーに乗り換えるとかバスとか含めると交通渋滞が二倍ぐらいになるんではないかというふうな試算も出されていますし、バス運行そのものが、今いろんなところでバス路線というのは赤字なんですね。バス路線そのものでもまた赤字が出るんではないかというふうなことがありまして、単純に廃止反対、存続しろと言っているわけじゃなくて、バス以外のほかの代替案で是非検討してほしいというのが住民の方々、皆さんの意見なんですね。第三セクターとか第四セクターというふうなやり方もあると思うんですが、そういうふうなことに今なっています。
 この地方鉄道の廃止の問題は、国の対応が私、非常に重要になっていると思いますので、まずその国の対応、基本姿勢を幾つか確認しておきたいと思いますけれども、これは九九年の運輸関係法の規制緩和でこの廃止の申請、規制緩和されました。簡単に言えば、許可制から一年前に届出すればいいという届出制に、事前届出制に変わったわけですね。
 このときに、地元自治体の同意がそれまでは基本的に必要とされておりましたけれども、別に同意はなくても廃止ができるようになった。このときに、これでは会社側の一方的な都合で廃止が行われないかということで、かなり国民の足の切捨てになるという懸念された議論が当時の委員会でされたところです。
 このときに、これは二〇〇一年五月十三日ですけれども、小幡鉄道局長がこういう懸念に対して、国土交通省はこれこれこうしていきますという答弁をされております。
 簡単に申し上げますと、一つは、鉄道の公共性は引き続き重要なんだ、だから当該地域の合意というふうなものがあった形での申請が好ましい、これは論をまたないということを一つおっしゃっています。そのとおりだと思います。もう一つは、そのときの規制緩和で許可制が届出制になるということにはなるけれども、国土交通省としては廃止後の代替交通機関が整備されるかどうかというところが一番大事な点だと。それについては、都道府県あるいは利害関係者からの意見聴取の規定を法律上用意し、それから、運用上でございますけれども地元協議会等を用意いたします、また法律は一年間という非常に長期にわたる事前届出制ということにしておりますので、その期間において代替交通機関の問題については運輸局の方が先頭に立って地域と相談しながら用意すると、こういう仕掛けの中で、実態的には住民の皆さん等に御迷惑が掛かることにはならないというふうに局長答弁されております。
 簡単に言いますと、一つは関係自治体と利害関係者からの意見聴取を行う、二つ目には地元協議会を設けて議論をする、三つ目には一年間という間があるんだから代替交通機関については運輸局も先頭に立って積極的に関与しながら地域と相談しながら用意すると。この三点を実行することによって住民の皆さんに迷惑が掛からないようにしたいというふうに当時お答えになっておりますけれども、この三点の趣旨は今も国土交通省の姿勢として確認できるんでしょうか。

○政府参考人(杉山篤史君) ただいまお話がございました平成十一年当時の法律改正時の答弁の趣旨は、これは現在も同様と考えております。

○大門実紀史君 この問題の大本には、今申し上げた九九年の規制緩和があったことはもう指摘せざるを得ないわけですけれども、ただ、この日立電鉄問題では、国土交通省、運輸局の努力は、私、今までの努力を一定評価したいというふうに思います。存続の方向で、実務者会議、これは今年の一月からですかね、三回会合やられていますし、茨城県が、先ほど言いましたとおり、県として独自に試算した資料がありますけれども、その作成を運輸局がバックアップされたというのを聞いておりますから、努力されてきたんだなというのは評価したいと思います。
 その上で、引き続き努力をお願いしたいという意味で何点かお聞きをしたいと思います。
 私、この問題の核心は、先に結論を申し上げるようですけれども、日立市にあると。つまり、当該自治体、茨城県、常陸太田、日立市が存続の方向で何らかの形を作ろうじゃないかという相談、議論に入れれば、国土交通省運輸局もそういう方向でバックアップされてこられたわけですから、この話は具体的に、高校生たちの足を守るために何らかの形を作ろうじゃないかと進むにもかかわらず、肝心の日立市が早くもこの廃止を容認して、バスでいいんじゃないかということに結論を出してしまっている。これが最大のネックではないかというふうに思います。ひどいのは、県が一生懸命試算したものについても日立市がけちを付けるとかいうような事態になっている。ちょっと異常だと私は、日立市の対応は思います。
 この問題は、日立市は、実は日立製作所、日立グループの本拠地があるところです。今、日立グループは何を考えているかといいますと、連結決算の関係で日立グループ千二百社についてかなり合理化、関連子会社、関連会社の合理化を図っております。その中で、この日立電鉄の、日立電鉄線の部門についてのはっきり言って整理ということに踏み出している。日立市というのは日立グループの非常に影響を受ける自治体ですから、その本丸の日立グループの意向になかなか違うことを言えないということで、こういう廃止そのものを早く容認したということがあるんではないかと私は見ております。
 国土交通省として今まで努力されてきて、この日立市の対応が変われば、この問題、存続の方向で、何らかの形で存続の方向で進むというふうに私思いますが、国土交通省としては今の時点でどう見ておられますか。

○政府参考人(杉山篤史君) 先ほどの答弁もございましたように、地元の意見がどのようになっていくかということは、これからの、本件で申し上げますればこれから意見聴取が行われるということでございますので、その意見聴取を見ながら私どもとしては判断してまいりたいという具合に思っている次第でございますが、現時点で申し上げますれば、御承知のとおり、先ほども御指摘がございましたように、廃止をするという場合には意見聴取を行う、それともう一つは地元協議会が必要があれば開催されるということもございます。
 したがいまして、仮にこの地元協議会というものが開催されるというようなことになりますれば、そういった場を通じましてよく意見を聴きながら対応してまいりたいという具合に考えております。

○大門実紀史君 私は、日立市がかぎではないかということを聞いたんですが、いかがですか。

○政府参考人(杉山篤史君) 現時点で申し上げますと、私どもとしては、どの自治体がどういう意見を持っているかということは、先ほども申し上げましたように、五月の二十四日に開催されます意見陳述の場で意見が陳述されるという具合に考えておりますので、その意見陳述を待って判断をしていきたいという具合に考えております。

○大門実紀史君 分かりました。
 その五月二十四日の意見聴取の場ですが、これは資料を見ますと、参加、意見陳述するのは茨城県、日立市、常陸太田市、日立電鉄バスだけですけれども、これ、なぜ一番直接の影響を受ける住民の皆さんの代表が入っていないんですか。

○政府参考人(杉山篤史君) いわゆる鉄道事業の廃止の案件という場合には、事前に廃止の届出が出ますと、公示をいたしまして意見陳述人があるかどうかということを募るわけでございますが、本件のこの日立電鉄の廃止案件につきましては三月二十六日に届出がなされまして、廃止の届出がなされまして、同日、関東運輸局に公示を行いましたほか、地元の市役所等合計十二か所に掲示をいたしまして周知を図っております。これはこれまでの他の事業廃止の事例と比較いたしましてもより多くの場所に掲示を行いまして、広範に周知を図ったものと考えておりますが、四月五日の締切りの日までに利用者からの陳述の申出はございませんでして、関東運輸局といたしましては、それを踏まえまして、意見陳述人といたしまして茨城県、日立市、常陸太田市及び日立電鉄バスということから意見の聴取を行う予定であるということでなっております。
 以上でございます。

○大門実紀史君 要するに、公示をされたと言いますけれども、住民の皆さんだれも気が付かないところに公示書を張っていただけで、ホームページにも出ない。ホームページは、その廃止届が出ましたということと、五月二十四日にこういう形でやりますしか出ない。その途中で住民の皆さん意見陳述参加できますよということは、ホームページに載っけておりませんし、横浜に、茨城の問題で横浜にある関東局に何枚も張り出したってだれも見ません。だから、住民の皆さんはほとんど知らないうちに、この意見聴取の会が開かれるということになったわけです。これを今、今日詰めるつもりはございません。
 問題は、この一回目といいますか、五月二十四日に住民の皆さんの意見が陳述されないと、傍聴はできますけれども、だれも代表として意見陳述ができないと。この結果として申し上げますけれども、これ法的にそういう手続上されたわけだから、急に参加させろと言ったって無理なわけですよね。
 だから、私、申し上げたいのは、これは仮に、自治体が代わりに住民の意見はこういうものですと言って反映されて、住民の皆さんも、自治体が代わりに言ってくれたということで納得されたら、別にとやかくこだわる必要ないと思うんですが、もしそうならなかった場合、あるいは住民の皆さんがやっぱり直接意見陳述したいというふうな希望が出てくる場合、あるいはいろんな推移があると思いますけれども、これからはこれは一回きりとは法的にどこにも書いてありませんね。ですから、またこの意見陳述の会、開く、二回目をやることが場合によってはあると思いますが、それは否定、あり得ますよね。

○政府参考人(杉山篤史君) 意見陳述の回数のお尋ねがございましたが、関係者が一堂に会しまして意見聴取を複数回行うということは、実際上なかなか困難ではないかと考えておりますが、代替輸送、代替交通機関の確保に関しまして調整を行う主体である関東運輸局といたしましては、こうした形以外にも意見を述べたいという方がおられるならば、それぞれ個別に対応してまいりたいという具合に考えておりますし、先ほども先生の方からもお話がございましたように、関係自治体を通じてそれぞれ意見表明を行っていくというような方法もあろうかと思います。

○大門実紀史君 いや、そうじゃないんですよ、私言っているのは。国土交通省運輸局主催の意見聴取の場に住民の方出ていないわけだから今度、皆さんがちゃんと知らせないから。みんな知らない、聞いてないと言って怒っているわけですから。だったらば、一回きりと決まっているわけではないんだから、皆さんが主催する意見聴取に次の機会があれば、必要があればですよ、皆さんがそういう要望が強かったり、いろいろな推移の中であれば次もう一回やったっていいんじゃないですかと、そのときに代表が、住民の代表が参加することだってあるんじゃないですかということを申し上げているんですよ。何でできないんですか。一回、どこに書いてあるんですか、一回、一回きりしかやらないって。

○政府参考人(杉山篤史君) 先ほども申し上げましたように、今回の廃止の案件につきましては、地元の市役所等も含めまして合計十二か所に掲示をいたしました。これは、同様の他の事例と比較いたしましても、かなり広い範囲に周知をしたと私どもは考えております。
 そういう中で、意見陳述の申出がなかったということでございますので、それではということで、先ほども申し上げました範囲で意見聴取を行っていこうという具合に考えている次第でございますが、先ほども申し上げましたように、こういった意見陳述の場以外にも意見を述べたいという方がおられるならば、それぞれ運輸局におきまして個別に対応をしてまいりたいという具合に考えております。

○大門実紀史君 違うんだな。昨日、課長補佐さんはあり得ますと、個別じゃなくて意見聴取はあり得ますと言われたんだけれども、答弁違うんだけれども。

○政府参考人(杉山篤史君) どういう場合に意見陳述をするかということでございますが、これは既に一定の手続を経て、公示もいたしまして募集をして、手続にのっとってやってきたものでございますので、基本的には、そこで意見陳述の申出がなかったということでございますので、現在の範囲でやらさしていただきたいという具合に思っておりますが、先ほども申し上げましたように、関係自治体あるいはその利用者の皆様が関係自治体を通じて意見を申し上げるというようなことも可能ではないかという具合に考えております。

○大門実紀史君 だから、二回やれない理由を教えてください。そしたら、二回目やれないとどこに書いてあるんですか、法律に。

○政府参考人(杉山篤史君) 今までも同様の廃止の案件たくさんございました。意見陳述を行ってきたわけでございますが、いずれもそれぞれ一回行いまして、あとは、今度は意見陳述の場は終わって更に議論をするということになりますと、地元調整会議というようなものを開いて、そこで議論をしていったと、こういったケースもございます。いろんなケースがあろうかと思いますが、今までの慣例といたしまして、基本的には手続を踏みそれぞれ陳述会を開いてきたと、こういうことでございます。

○大門実紀史君 時間がないんで改めて申し上げますけれども、意見聴取、法律に決まっておりますが、一回とは書いておりませんし、皆さんの、皆さんは知らせたと言っても、住民の皆さんはほとんど知らないという事態が生まれているわけですから。しかも、こういう問題で皆さんも努力されてきたわけでしょう。だったら、これぐらいのことをやったって、こんなところで急に役所的な対応をすれば、本当に点睛を欠くというか、何だったんだということになりますよ。個別でもいいからきちっと意見聴取を運輸局として、運輸局としてされるように。それはいいですね、それはされるわけですね。

○政府参考人(杉山篤史君) 運輸局に陳情、御要望等ございますれば、それを受けさせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 この高校生たちが国土交通省に、本省の方ですね、直接申入れをしたいと言っておりますけれども、これは対応してもらえますか。

○政府参考人(杉山篤史君) 本件の廃止につきましては、現在、関東運輸局におきましていろいろ調整をしているという段階でございます。したがいまして、先生御指摘の地元の高校生を始めとする様々な方々の御意見に関しましては、まず手続の主体でございますし、また現地の事情が一番よく分かっております関東運輸局に対しまして御要望をいただくのが適切なものと考えておりますが、その上で国土交通本省に対しましても要望をしたいという方々がおられますれば、そのような御意見を可能な限りお聞きしてまいりたいという具合に考えております。

○大門実紀史君 つまんないところで時間取りましたんで、二問連続聞いて終わりたいと思いますけれども、地元協議会が開いて国土交通省としてイニシア取って意見調整をやっていくということですが、この地元協議会はどういう手続で設置の運びになるのか、どういう性格のものかについて、ひとつ簡潔に答えてください。
 二つ目は、この繰上げ、この鉄道事業法の二十八条ですか、これは繰上げ廃止ができるという規定になっておりますけれども、今回の場合、繰上げ廃止はあり得ないというふうに私は思っておりますけれども、今のところどういう見通しか。
 この二点、答えてください。

○政府参考人(杉山篤史君) 一点目の地方運輸局長が主宰いたします地元協議会の開催の件でございますが、地元協議会の開催に関しましては、鉄道事業者の廃止の意思表示を受けまして、関係都道府県知事から地方運輸局長に対しまして地元協議会の開催の申出があった場合に設置されるということになります。
 この地元協議会が設置された場合には、この地元協議会の場におきまして、廃止の意思表示をいたしました鉄道事業者から路線を維持できない事情等十分な説明を求めるとともに、代替交通機関の確保等に関しまして関係者の調整を行うことによりまして代替交通機関の確保等を図ることになる次第でございます。
 それから、二点目の廃止の繰上げがあり得るかという御質問でございますが、鉄道事業法に基づく廃止の日の繰上げが認められる場合というのは大きく二つに分かれるかと思いますが、既に他の交通機関が並行して輸送サービスを供給している場合、これが一点目でございます。それから二点目は、代替交通機関の確保等に関する調整が既に済んでいる場合。こういった場合などにつきましては、届出にかかわる廃止予定日よりも前に事業を廃止しても公衆の利便を阻害するおそれがないと認められる場合に可能とされております。
 本件の日立電鉄線につきましては、正式には関係地方公共団体及び利害関係者から意見聴取を行った上で判断すべきものと考えておりますが、現在の地元関係者間の調整状況を勘案いたしますと、廃止の日の繰上げは困難な状況であるという具合に考えております。

○大門実紀史君 とにかく世界の日立が自分たちのグループの合理化、雇用者の整理のために、こういう非常にローカルな地域の高校生の足まで奪うということが行われていると、これが規制緩和の一つの大変悪い例であると思います。私は、日立グループに再考を求めるということも含めて、今後、地域の皆さんと、これは超党派の問題ですから、共産党だけではなくて、各党と力を合わせて、これ存続のために頑張りたいということを申し上げて、質問を終わります。

○委員長(平野貞夫君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
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