● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2006年2月2日 予算委員会
             ライブドア事件で規制緩和野放しの首相責任を追及
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 ライブドア事件について、個人投資家保護の観点で質問をしたいと思います。
 ライブドアの問題の特殊性というのは、個人株主が物すごく多いと、非常に多いということでございます。この三年で千五百人程度から二十二万人に物すごい急増したわけですね。これは大企業よりも多い個人株主数でございます。同時に、そのライブドアの株の急上昇というのはこういう個人株主が支えてきて、増えて支えてきたという面があるのも伝えられているところでございます。
 その多くがデートレーダーと言われる、もう一日じゅうパソコンに座ってやっている人もいますが、その多くはほとんどアマチュアの投資家で、一月二十八日に東京先物証券被害研究会が被害相談を行いました。細かく申し上げる数字、時間ありませんが、自営業者、会社員、主婦、年金生活者、年収でいっても大体七、八百万以下の人たちが参加して被害を受けたわけですね。六百九十六円の株が昨日で九十四円ですから、大損害を皆さん受けたわけでございます。
 こういう方々の問題を私は自己責任と一言で片付けていいのかどうかと思いますが、総理のお考え聞きたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 株への投資、これはリスクもある、利益もある、そういう意味においては自己責任の面が大きいと思います。しかし、証券市場というのは、多くの投資家保護するための健全性、これは要求されるのは当然であります。

○大門実紀史君 この間、こういう金融被害が後を絶たないわけでございますけれども、現在の証券市場は個人投資家の被害を防ぐという点で不十分な点が多々あるというふうに思いますし、例えば株式分割も、午前中話題になりましたけれども、イギリスではかなり厳しくなっています。で、許可制になっております。
 午前中、与謝野大臣も今後株式分割の在り方については考えていかなきゃいけないとおっしゃったとおり、いろいろ不十分な点があると思うんですね。改善すべき点はいろいろあると思いますが、いかがですか。

○国務大臣(与謝野馨君) 株式分割については、まあ百分割、百分割というようなむちゃな分割が行われて、そのときに既にこれは弊害があるだろうと。特に、株券の印刷が遅れますと品薄になってそれ自体で株価が上がるという、そういう意味では、東証では、株式分割というのは認めるにしてもまあ五分割が限度ですという自粛をきちんとお願いをしておりまして、その自粛をお願いして以降は五分割以上の分割はないと、こういうことでございますが、やはり、証券取引所では投資家を保護する、また株の価格形成が公正に行われるというこの信頼、これを今後も高めていかなければならないと思っております。

○大門実紀史君 そうすると、まだまだ改善すべき点があるということでよろしいですか。

○国務大臣(与謝野馨君) もとより、いろいろな金融取引が複雑になってまいりますと、現在の東証の規則ですべてをカバーできるかどうかということは、一度きちんと検討し、点検する必要があると思っております。来週から有識者の皆様方に集まって御意見を伺って、東証にも入っていただいて、東証のシステム、規則その他の商慣行等々、もろもろのことをきちんと検討してまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 私、与謝野大臣には質問通告してないんですけども、総理に聞きたかったんですが、つまり、今回の問題でいろいろ明らかになって、改善すべき点があると。このことは全体として、株式分割だけではありません、いろいろな点があると思いますが、その点総理、どういうふうに、改革の方向は正しかったとおっしゃっていますが、まだまだ改善する点あるんじゃないでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私はもう株のことあんまり分かんないので、与謝野担当大臣に任せてます。

○国務大臣(与謝野馨君) 例えば、一例を挙げますと、最近起きました誤発注の問題があります。これは、私のところにたくさんの方からメールが参りまして、ヨーロッパの市場では、明らかな錯誤による誤発注はさかのぼって取り消せるというようなこともあるというようなこともありましたので、そういう意味では、東証の規則をどういうふうにするのかということ、例えばそういう点についてはきちんと検討をする必要があるんだろうと私は思っております。

○大門実紀史君 通告してなくて答えてもらえるんだったら、竹中大臣のお考えも聞きたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 市場、マーケットは本当に日進月歩であって、なかなか予測できないような新しい金融技術も生まれてきますし、それを活用した想像し難いようないろんな法律ぎりぎりのような行為、場合によっては法律を違反するような行為というのは出てくると思います。そうした問題に対して、今、与謝野大臣御発言あられましたように、常にやはり見直していかなければいけない、今そういう見直しを行う大変重要な時期であるというふうに私も思っております。

○大門実紀史君 今回の事件は法のすき間と違法行為が重なっております。法のすき間の方の話をしているわけですが、そうすると、先ほど言いました被害者の方々は今の制度の不備によって被害を受けた部分もあると。つまり、政府の責任も、私は全部自己責任ではなくって政府の責任も一定あるんではないかと思いますが、与謝野大臣で結構ですが。

○国務大臣(与謝野馨君) 今回、事件の詳細はもちろん私どものところには報告がございませんけれども、証取法の偽計あるいは風説の流布という証券取引法上の典型的な私は犯罪であると思っておりまして、その犯罪の端緒がありましたので、司法当局が厳正に今捜査をしているということで、その結果は分かりませんけれども、やはり私ども金融を預かる者、またあるいは証券監視委員会は証券取引法を厳正に運用するということについては今後とも常に心掛けていかなければならないことであると思っております。

○大門実紀史君 またこの問題、あしたの集中的な審議でもやりたいと思いますが、要するに日本の野方図な規制緩和がこういう問題を生み出していると。アメリカの後追いをしていると言いますが、アメリカのような事後規制も罰則も監視機能もありません。ですから、そういう中で起きているということを、でいえば政治責任は明確にあると申し上げたいと思います。
 で、総理に、それじゃ分かりやすい質問で、今回私はマスコミの責任も大きいと思っております。あれだけマスコミで持ち上げた結果、多数のアマチュア投資家が引き込まれてあの株価上昇、そうしてぼおんと崩落ですよね。総理もマスコミの責任は大きいという話をされたことがあると思いますけれども、総理のお考えを聞きたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、マスコミに正確な報道をしていただきたいという期待を込めて言っただけなんです。正確に、正確に報道していただきたいと。よく私、ワンフレーズと言われますけれども、一語だけ報道されて抜き取られて、何回も同じことを報道されると、前後の脈絡ないと誤解される場合があるんです。そういう点も含めて、同じことを、同じ人を何回も出すというと、これに与える影響はどうかと。批判するのも結構でありますけれども、マスコミは批判されませんから、批判するということはもう日常茶飯事ですからね。そういう大きな役割、影響も考えて正確に報道していただきたい、それを私はマスコミに期待しているんです。

○大門実紀史君 だって、そういうワンフレーズを活用されてきたのは総理自身じゃないんでしょうか。私がお聞きしているのは堀江氏のことで聞いているわけです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私、ワンフレーズだけじゃないですよ。たくさんの中でワンフレーズだけをマスコミにでかっと報道されちゃうんです。

○大門実紀史君 私は、まあその話はあれとして、個人投資家がなぜライブドアの株を買ったかと。それは先ほどの被害相談でいきますと、テレビに出ていたからと、上がるかと思ったと。テレビ朝日なんか、自民党の応援が社会的信用を与えたと答えた人がアンケートの五四%に上ると。
 つまり、あのテレビに出る中で、先ほど言いました個人投資家がどんどん、よく分からない人たちがこれなら大丈夫だろうと思って巻き込まれたと思うんですね。その点では、もう今日何度もありましたけれども、自民党が応援したということは非常にそれに、まあ加担したといいますか、私は共同責任もあると思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ自民党が堀江氏を応援したということに私が責任あると言われれば、それは甘んじて受けます。

○大門実紀史君 私、今日は個人投資家の被害の問題やっています。その人たちにも責任あるということになりますよ、私の申し上げているのは。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もう一回、もう一回、もう一回質問。(発言する者あり)

○大門実紀史君 いや、関係ありますよ。

○委員長(小野清子君) もう一度御発言をお願いします。御質問をお願いします。

○大門実紀史君 個人投資家はテレビを見て信用して、たくさん買ってきたと。そのマスコミに材料を与えるといいますか、堀江さん自身も自分で意識的にマスコミを使ったわけですけれども、選挙に出てくれという話があったのかとありますけれども、意向を聞いたというのがありますけれども、いずれにせよ、一緒になって持ち上げて、みんながもっと信用して株を買ったという点では、何も直接的とは言っていませんよ、それは責任の一端はあるんじゃないでしょうかと申し上げているわけです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 自民党は堀江氏を公認はいたしませんでしたけれども、幹部が応援に行ったことは事実であります。そして、これが一緒に私も応援したと取っているのか分かりませんけれども、開票日見ますと、テレビのキャスターとか等は自民党が勝って悔しそうな顔していたじゃないですか。ねえ、こんなはずじゃなかったと、自民党批判的な報道しているのに、郵政民営化は主なテーマじゃないと。何とか、自民党を応援するというよりも、自民党なり私を批判している面もかなりあったと思いますよ。だから、開票日も覚えていますよ、いろんな質問者、キャスターから、悔しいな、自民党負ければいいなという気持ちがみんな表れていたでしょう。だから、私も必ずしもマスコミは自民党を応援しているとか、ホリエモン、堀江氏を応援しているとか当たらないんじゃないかと思いますよ。

○大門実紀史君 聞いたことに答えてもらってくれますかね。時間ないんです。答えて。
 こういう議論は毎回ずっとしてきましたけれども、もうむなしさだけでございます。
 総理はこういうことを言われていますね。法を犯した人間を応援したということは、結果的に見て、法を犯したことを知らなかったという意味でいくと、見抜けなかったことを、そういうところの批判は甘んじて受けるとおっしゃっておりました。私は、それはまあ東京地検が入った後ですから、思いますけれども、私は問題はそういうことではなくて、選挙の前から分かっていたことがあると、堀江氏について。その問題でいえば、事前の責任があると私は思います。
 堀江氏は、三月三日の外国人特派員協会の講演で、日本の証券取引法上の制度には不備があると、自分たちができることをやったからルールが変わりつつあるんだと。まあいろいろ言っていますけれども、つまり法の不備、すきをついたことを得意になって講演しているわけです。よく御存じのとおり、合法なら何をやってもいいと、こんなことはしょっちゅう言っていたわけですね。こういう法を小ばかにするような人間をですよ、法律を作る国会議員として応援されたことそのものにあなた自身の本当の不明があると私は思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、人物を見抜くというのは本当に難しいと思います。そういう面において見抜けなかった不明を問われれば、それはもう甘んじて受けなきゃならないと思っております。

○大門実紀史君 この問題は法整備の問題がありますので、引き続き指摘していきたいと思います。
 ありがとうございました。

○委員長(小野清子君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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