● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2006年5月15日 決算委員会(経済産業省等の決算)
              信販会社の責任問う、 悪質商法後押しに対策を
○大門実紀史君 大門でございます。よろしくお願いいたします。
 私、この間、サラ金の高金利、グレーゾーンの問題を予算委員会や当該委員会で取り上げてまいりましたけれども、この問題は消費者金融だけではございませんで、信販会社、クレジット会社もかかわる問題でございます。クレジット、信販会社は経済産業省の所管ということで、今日はその問題を取り上げさせていただきたいと思います。
 クレジットに関する苦情もかなり増えておりまして、全国消費者生活センターの寄せられた苦情でいきましても、九八年は十一万五千件あったのが今もう十七、八万件というふうにクレジットに関する被害も、苦情も増えているというところでございます。この間もいろんな悪質商法といいますか、悪徳商法が取り上げられておりますけれども、大抵お年寄り、おじいちゃん、おばあちゃんをねらう事例が多いわけでございます。かつては豊田商事の問題がありましたけれども、最近ではおれおれ詐欺ですか、そういうものもそうでございますけれども、このクレジット絡みでいきますと、次々販売というのがございます。
 二階大臣、この次々販売というのを御存じでしょうか。

○政府参考人(谷みどり君) 次々販売は、次々に消費者に対しまして訪問販売その他でいろいろな物を売り付けるという商法でございます。例えばリフォームのケースでも、次々に様々なリフォームが売り付けられた例がございます。

○大門実紀史君 そういうことでございますけれども、大臣が御存じかどうかちょっとお聞きしたかったんですが。
 今焦点になっておりますんで、今裁判になっている事例で分かりやすい事例で言いますと、やっぱり高齢者がねらわれているわけでございまして、今裁判になっているやつでいきますと、おじいちゃん、おばあちゃん、おばあちゃんの方は糖尿病で足と目が悪い方です。おじいちゃんの方は認知症の方なんですけれども、この御夫婦に例のあの住宅リフォームで次々契約さした上に、住宅リフォームだけじゃなくって、高級布団とか家庭用温浴器ですか、そういうものを買わして、クレジット契約一千万超して、年金収入が十七万なのに支払が十万を超えて、貯金も底をついて支払不能になって、この後、信販会社が自宅を競売に掛けるという事態で、今裁判になっている例がございます。
 高齢者とか知的障害者は特に自宅を持っているところにねらいを定めて、あと呉服だとか布団だとか健康食品とか今言った悪質リフォームというところで追い込んでいってという事例がもういろいろ出ているわけですけれども、氷山の一角にしかすぎないわけですね、今出ている事例は。
 お年寄りとか知的障害者ねらうというのは大変もう極めて悪質なやり方でございますけれども、今申し上げたとおり、これはクレジットの存在なしには次々に買わせるということはできないわけですね、現金だけですとね。そういう点で、信販会社の今責任も問われているところでございますけれども、これは大臣にお聞きしたいわけですけれども、こういう次々販売の被害について経済産業省としてどういうふうに取り組んでいかれるか、あるいは被害者救済どう考えておられるか、大臣のお考えを聞きたいと思います。

○国務大臣(二階俊博君) 先ほどから議員が御指摘のように、お年寄りのおじいちゃんやおばあちゃん、そして体の御不自由な人たちを対象にしてこういう卑劣な行為を行うということ自体、これはお互いに社会正義の上からも許されないことでありますが、経済産業省はそうした面について改めて責任感を感ずるとともに、正義感を持ってこうした問題を一日も早く少しでも縮小していけるように努力をしてまいりたいと思っております。
 悪質な住宅リフォームの訪問販売の相談件数は多少最近は減少しております。したがいまして、一部において改善の動きがありますが、引き続き悪質商法による消費者被害を減らすための取組を今後とも一層強力に進めていく必要があるというふうに考えております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 ちょっと具体的な話で聞きたいんですけれども、そもそも何でこういう悪質業者をクレジット会社が簡単に加盟店にしてしまうのかと、そこに疑問があるわけですけれども、そういう加盟店をちゃんと管理するようにという通達は経済産業省がもう過去六回、プラス悪質リフォームで一回出されております。悪質リフォームはあれだけ社会問題になりましたので改善もされたようですけれども、それまで六回出していて、ほとんど次から次にこう事件が起きると。つまり、事件が起きるとそういう会社はもう解散しちゃって、また新しく会社をつくりますし、商品も次々手を替え品を替えやってくるわけですね。
 そういう点では、今までの経済産業省の取組というのは、言ってしまえば、何といいますか、イタチごっこといいますか、後手後手で来たんじゃないかと私心配しているところでございますけれども、もうそろそろそういう信販会社にも、そういう悪質業者が何か起きたときには、ちゃんとふだん管理しないといざというとき責任があるよというふうなスキームも私これから必要になると思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(谷みどり君) クレジット会社は、販売業者などの加盟店と契約に基づく継続的な取引関係が存在いたします。このことから、経済産業省といたしましては、販売業者の不正販売行為等による消費者トラブルの未然防止や拡大防止の観点から、クレジット会社に対しまして累次にわたる通達をもって加盟店管理の強化徹底を促してきたところでございます。
 こうした背景の下、さらに昨年の悪質訪問販売リフォーム問題を契機といたしまして、経済産業省といたしましても、リフォーム事業者などに対する総点検を要請いたしました。これを受けまして、クレジット業界では、加盟店管理の実効性を確保すべく、業界として高齢者に対する与信の判断基準などの自主ルールを策定したところでございます。この結果、本年三月までに、悪質リフォーム関連販売業者を中心に、約七百店舗との取引停止と五百店舗に対する改善指導が行われました。
 経済産業省といたしましては、このような業界の取組を評価し、その実効性を確保するための後押しをすべく、引き続き適切な措置を講じていく所存でございます。

○大門実紀史君 今日は時間が少ないので議論いたしませんけれども、もうその段階では事件が防げないと。ですから、今、懇談会、産業構造審議会ですか、議論されていると思いますが、法的な明文化、先ほど申し上げたような点が必要になってくるんじゃないかということを指摘だけしておきたいと思います。
 高金利、グレーゾーンの問題でございますけれども、お手元に資料を配付いたしましたけれども、「多重債務の主な要因について」ということで、いろんな誤解もあるようですので、ちょっと白黒で見にくいんですが、要するに平成元年の時点はこういう多重債務に陥る人というのは何が原因だったかというと、四〇・〇%になっていますけれども、ぜいたく品を買おうとしたと、それが平成元年の時点では一番多い理由でございましたけれども、今は随分時代が変わりまして、生活費が足りないから、あるいは、二番目になっていますけど、収入が減少したからサラ金とかクレジットカードに手を出して、高金利に耐えられず、だんだんだんだん多重債務に陥っていくという、そういう事態になっているのをまず御認識いただいた上でですけれども、そういう中から二百万人と言われる多重債務者が生まれているわけでございます。
 これ、サラ金だけではなく、クレジット会社の個人向けキャッシングも今いわゆるグレーゾーンの金利になっているということでございますけれども、この間、高金利を引き下げてほしいという世論が高まっております。この点では、金融庁では一定頑張っていただいておりますが、二階大臣、この高金利引下げという点について、大臣、いかがお考えでしょうか。

○国務大臣(二階俊博君) 貸金業におけるグレーゾーン金利の問題が、我が国の貸金市場において消費者、貸金業者のいずれにも影響を及ぼす重要な問題だと認識をいたしております。
 この問題には多岐にわたる論点や多様な意見があり、幅広い検討が求められているわけでありますが、先般、金融庁の貸金業制度等に関する懇談会で座長中間整理がまとめられましたが、今後は、与野党などの御検討も踏まえながら金融庁においても更に検討を深めていかれるものと認識をいたしておりますが、私としては、ただいま委員御指摘のとおり、この金利の問題、この貸金業の問題において生じております社会的な問題を、できるだけこれを抑えていくということで、政府を挙げてやはりしっかりとした取組をしていかなくてはならないと考えておりますので、当省としましてもできる範囲において努力をしてまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 どうもありがとうございます。
 今日、後藤田政務官にお忙しい中わざわざ来ていただきました。今、野党から一番人気のある政務官というふうに引っ張りだこのようでございますけれども、野上さんも頑張っておられますけれども、分かっておりますけれども。
 私は予算委員会で小泉総理に質問したら、もう超党派で高金利の引下げは取り組むべきだというようなお答えもいただいているところでございます。後藤田さんが金融庁の懇談会で一生懸命引下げの方向をリードするために頑張られたことに、私も心から敬意を表したいと思います。
 先ほど、総理が言われたように、これはもう国会の責務として引下げの方向でみんな頑張るべきだと思いますけれども、政務官というよりも政治家として、今こういう状況に立って、金融庁のまとめも含めて、引下げの方向に今基本方向はそうなりつつあるというのは、私、画期的なことでもあると思います。その辺を政治家としてどう評価されているか、お聞かせいただければと思います。

○大臣政務官(後藤田正純君) ありがとうございます。
 私、そもそも政務官になる前の四年前ぐらいから、党の方での勉強会等、部会等でこの問題を関心を持っておりました関係で、たまたまこの金融庁という、政務官という立場で勉強させていただいた次第でございます。
 その中で、先ほども大門委員おっしゃるように、総理大臣も、そして我が大臣、与謝野大臣の強烈なリーダーシップと、消費者保護、多重債務問題について政治家が当然考えなくてはいけないことをしっかりやっているにすぎないと私はそう思っておりまして、同時に、懇談会につきましても、委員の方々が、本当に良識ある委員の方々を人選をした中で、その方々の御意見を忠実に反映をさせていただいたにすぎません。若干、そのオブザーバーという立場で、オブザーバーが全員業界の方ということも、これ一つ皆さんがどうお考えになるかということも、これは意見があるかと思いますけれども、しかし、その方はその方の意見として、大臣がしっかりオブザーバーとしての意見ということで分けろと、これもやはり与謝野大臣の大変すばらしい識見だということだと思っております。
 そんな中で、立法府の方々ももう当然御認識だと思いますが、平成十六年に消費者基本法というものが三十年ぶりぐらいに改正されましたですね。その後に、平成十七年に、四月八日に閣議決定されているんです、消費者基本計画というのがございます。これも先生方は当然御認識だと思います。その中に、「信用分野における消費者信用全体からみた幅広い検討」と閣議決定されているんですね。その中に、正に貸金業につきましては、来年の一月に将来的な在り方をまた変えると、考え方を見直すということでございますが、同時に、今日は経済産業大臣お越しでございますが、金融庁だけではなくて、割賦販売は、信販は経済産業省であり、利息制限法、出資法は法務省でございますので、そういう意味では、省にまたがってしっかりと統一信用法制をやっていかなくてはいけないということも閣議決定でしっかりと書かれているわけでございまして、私は、もちろん先般来、これから参議院御審議いただく投資サービス法、これは投資家保護という観点でございますが、お金を持ってない方々をどう守るかということも大変重要だと思っておりますので、そういう意味で、消費者信用という問題について、これからも、金融庁はただいま貸金についてしっかり行政としてある一定の有識者の御意見を得て方向性を今模索しているところでございますので、司法は御承知のとおり、任意性という問題について最近すべての判決で消費者保護を打ち出しております。あとは、立法府の良識をこれから待つのみということでございますので、今後ともの御指導をいただきたいと思います。

○大門実紀史君 いろんな問題の中に過剰与信という問題がございます。今日は決算委員会で、経済産業、金融庁の後藤田さん、両方で来ていただいていますけれども、私、金銭の貸付けは貸金業法、物品といいますかクレジットは割賦販売法というふうになっているわけですが、先ほど言いました多重債務を考えるときには両方一緒に考えなきゃいけないというふうになっていると思います。そういう点では、正に今、後藤田政務官おっしゃったようにいろんな法律がありますけれども、多重債務なくす個人にとっては全部一つの問題ですから、総合的に見ていく必要があるというふうに私も思うところでございます。
 最後にお聞きしたいんですが、今、後藤田政務官おっしゃったように立法府の責任として頑張らなきゃいけないところですが、心配するのは、そうはいっても、過去、最後の方になると与党の中の貸金業界と関係ある方々がいろいろ働き掛けをして、金利を引き下げる方向にブレーキを掛けてきたというふうに私はいろいろ事実関係からも把握しておりますけれども、今回はそういうことがないようにあってほしいなと思うわけでございますけれども。
 ただ、具体的には与党の議員立法の世界にこれから入っていくということですが、自民党の中で合同部会が開かれて小委員会ができるというふうな話、さらには、私、予算委員会で指摘をしたような議員の方々が若干グループをつくり始めているということもお聞きいたしました。そういう点が非常に心配をしているわけですけれども、後藤田政務官はそういう流れと違うところで頑張ってこられたというふうに把握しておりますし、与謝野大臣もそうだと思っております。率直に言って、そういう動きに対して後藤田政務官はいかがお考えでしょうか。

○大臣政務官(後藤田正純君) 懇談会の考え方も、金利以外についてはしっかりと規制強化するということは、もうこれは全会一致といいますか、そういうことでございましたし、今のところ聞き及ぶに、与党内でもそれは当然すべきだと。
 残るその金利、グレーゾーンの問題、この問題については、やはり短期小口でのやはり資金需要というものに対してはしっかりと対応していかなくてはいけないということだとか、金利を下げるとやみ金融に行くだとか、そういう理屈をおっしゃる方々、それもまあある程度しっかりこれから、与党だけじゃなくて野党も、民主党さんの方や、また共産党さん、社民党さんその他政党の方でもその点をしっかりと、ファクトといいますか事実関係を、計量経済だとか、また行動経済学とか、そういうところからしっかり御審議をいただければ、おのずと方向性は見いだせるんではないかと思っております。

○大門実紀史君 時間になりました。一緒に頑張っていきたいというふうに申し上げて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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