● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2006年12月7日 財政金融委員会(貸金業規制法改正案質疑)
              大手アコムも、収入を証明する書類なしの貸付けを認める
(午後・参考人質疑)
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    午後一時開会

○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、弘友和夫君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。
    ─────────────

○委員長(家西悟君) 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、参考人として、まず日本弁護士連合会上限金利引き下げ実現本部事務局長新里宏二君、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会副会長吉田洋一君及び日興シティグループ証券株式会社株式調査部ディレクター津田武寛君、以上の三名の方々の御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々にごあいさつ申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ、本委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を賜りまして今後の審査の参考にしたいと存じております。よろしくお願い申し上げます。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、新里参考人、吉田参考人、津田参考人の順序で、お一人ずつ十分程度でそれぞれ御意見を述べていただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際はその都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 なお、参考人及び質疑者ともに、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず新里参考人からお願い申し上げます。新里参考人。

○参考人(新里宏二君) それでは、着席をして話させていただきます。
 日弁連の上限金利引き下げ実現本部の事務局長をしております新里宏二でございます。本委員会に参考人としてお招きいただきまして、本当にありがとうございます。
 私は、今回の貸金業制度改正についてのまず総括的な評価の問題を初めに述べさせていただきたいと思っております。
 皆さんも御承知のとおり、現在、サラ金の利用者は一千四百万人と言われております。そのうちの延滞者はもう二百六十七万人にも及んでおります。自己破産者が十八万人を超え、さらに生活苦、経済苦の自殺者が八千人に迫るという、そのような深刻な多重債務の状況を踏まえまして、本改正案は抜本的な貸金制度の見直しを図るべく金利規制、行為規制、過剰与信規制、参入規制の強化を図ったものでございまして、私どもとして高く評価するものでございます。
 とりわけ、金利規制につきまして、出資法の上限金利を年二〇%へ引き下げ、貸金業規制法四十三条、いわゆるグレーゾーンの原因となったみなし弁済規定ですけれども、この廃止、日賦貸金業者などの特例廃止、保証料への規制を加えたことは、その施行が公布後おおむね三年後であるといたしましても、大きく評価できるものと考えております。加えまして、経過措置として、政府が多重債務問題の重要性にかんがみ、その解決のための施策を総合的、効果的に進めるよう努めなければならないと定め、政府の責務を明確にしたことも大きな前進と考えております。
 ここに至るまで、昨年三月から、金融庁の貸金業制度等に関する懇談会の有識者の皆様、事務当局、多重債務被害を解決しようとする与野党議員の皆様の御努力に感謝するものでございます。是非とも、今臨時国会において成立させていただきたいと考えております。
 次に、この法案の課題、問題点について二点お話しさせていただきたいと思います。
 一つは、施行後二年半以内の見直し規定が付されている点でございます。
 出資法及び利息制限法に基づく上限金利規制の在り方について、施行から二年半以内に検討を加え、出資法の規定を円滑に実施するために必要があると認めるときは所要の見直しを行うという見直し規定が定められておりますが、見直し対象に金利の引下げや四十三条の廃止などは含まれていないことは審議の中で十分確認されております。さらに、この規定によって、当初の自民党案から撤回されました特例高金利、利息制限法の金額刻みの引上げを許してはならないと私どもは考えております。
 次に、不動産担保ローン、おまとめローンについてでございます。
 おまとめローンといいますのは、不動産担保ローンによりまして利息制限法に違反した高金利が隠ぺいされる、横に動く、まとまっていくということでございますけれども、本人、親族等の居住用資産を失う結果を招来するなどの深刻な被害が多発しております。その規制が今求められているところでございますけれども、改正案では、返済能力を超えた貸付けを禁止するとの過剰与信規制の例外として内閣府令で売却可能な資産がある場合を除くとされております。内閣府令で居住用資産の保護が十分図られなければならないと考えます。
 次に、多重債務者対策本部について述べさせていただきます。
 金利規制や過剰与信規制はこれから多重債務者を出さない施策でございます。現在、多重債務に陥っている方のためにはこの多重債務者対策本部で検討される施策の実効性の確保が極めて重要と考えております。
 政府の施策としては、第一点として、資金需要者などが借入れ又は返済に関する相談又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備というふうに定められております。少し私の資料を見ていただきながらお聞きいただきたいと思います。多重債務相談体制の充実をという、このようなペーパーでございますけれども、(資料提示)ちょっと見てお話を聞いていただければと思います。
 まずは、弁護士会、司法書士会、日本支援センターなどの相談窓口情報の提供と相談窓口の充実強化が図られる必要がございます。自治体での相談窓口の設置とその自治体の窓口と弁護士会などの専門機関との連携強化が図られていく必要がございます。さらに、自治体窓口相互間で、例えば福祉や納税の窓口から市民相談窓口へと導く体制の強化が重要でございます。現在、鹿児島の奄美市、滋賀の野洲市等で先験的な取組がなされており、それが参考になるのではないかと考えられております。さらに、長野県で実施されているような都道府県レベルでの民間、被害者の会など、多重債務問題に取り組む団体を入れての多重債務対策協議会の設置等でございます。この地方の拠点が地方の多重債務問題を解決する大きな力になると考えているところでございます。次に、改正法では新設される全く新たな貸金業協会内でのカウンセリングについてでございます。そのうち、債務整理については、やはり地元の弁護士会に紹介などをすることにして、協会が独自に債務整理を行うことがないようにきちっと決めていただきたいというふうに思っております。
 次に、資金需要者への資金の融通を図るための仕組みの充実についてでございます。これについても、多重債務者を出さないセーフティーネットとしての貸付制度という資料を見ながらお聞きいただきたいと思います。
 現在、自治体提携の社会福祉貸付制度や生活福祉資金貸付制度がございますけれども、その充実強化が図られていく必要があると思います。特に、生活福祉資金貸付制度の中の二〇〇三年から始まった緊急小口の貸付制度、これは五万円で利息三%、保証人なしです。ここの制度の充実強化ということも重要になってくるのではないかというふうに考えております。それから、中小事業者向けセーフティーネット貸付けの充実や物的・人的担保に頼らない融資システムの構築、これは政府の再チャレンジの考え方の中でも充実させていただけるものと考えているところでございます。それから、格差が拡大している中で、生活保護、この適正な運用がなされていくことが重要ではないかというふうに思っております。
 次に、違法な貸金業者を営む者に対する取締り強化の点でございます。
 改正では、無登録営業、年利一〇九・五%を超える超高金利の貸付けに対する罰則強化がなされております。第一線の捜査官への十分な研修を踏まえて、きちっとした取締まりの強化が図られる必要がございます。さらに、改正されました組織犯罪対策法で、検察官の下で違法な収益を会に、被害者に配当する手続が盛り込まれております。まさしく、厳罰と利益の吐き出しということがやみ金対策に肝要ではないかというふうに考えております。
 その他でございますけれども、この法案でも、金利規制は三年間掛けて金利が下がっていくということになっています。その間の対策が肝要だろうというふうに考えています。何とか利息制限法の制限金利以下での営業を促す施策の導入が検討されるべきだと考えております。例えば、利息制限を超える貸金業者の広告の規制、払う必要のない金利があるとの政府広報又は自治体での広報、貸金業者の広告に相談機関の明示等々が考えられるところでございます。
 さらに、残された課題でございますけれども、商工ローンに対する規制強化につきましては、公正証書の問題について規制強化が図られましたけれども、利息制限法違反の貸付けについて手形取得の禁止等の施策は盛り込まれておりません。日々、違法な金利を取られて手形を回されるという被害が出ております。第三者保証人の制限の問題もまだ手付かずでございます。過剰与信規制については、クレジットも射程に入れた規制が必要ではないかと考えております。それから、さらには、今、平均的な貸出し金利が年一・六%でございますので、利息制限法の制限金利自体が高いのではないかというふうに考えられております。その引下げということも検討課題だろうというふうに思っております。
 私は、二十四年間、弁護士としてこの多重債務問題に取り組んできまして、借金で自殺をするような社会をなくしていこうということで取り組んでまいりました。衆議院の財政金融委員会の渡辺喜美金融担当副大臣も同じことを述べていただきました。本当にここまで来たんだなという思いでございます。国を挙げて多重債務対策を取り組んでいただきたいと思います。そのためにも、是非、今国会で法案を成立させていただきたいと思います。
 これで私の意見陳述を終わります。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 次に、吉田参考人にお願い申し上げます。吉田参考人。

○参考人(吉田洋一君) ありがとうございます。
 私は、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会の副会長をしております吉田でございます。本日は、財務金融委員会の議事の場に参考人としてお招きいただいたことを心より感謝申し上げます。
 今回の貸金業の規制等に関する法律の改正案で、今まで私たちが念願してまいりました金利の引下げが上程され、あわせて、参入規制、行為規制、過剰貸付けの規制強化が衆議院で全会一致で可決されました。このことを私たちは本当に、今まで運動してきた者として、心より感謝申し上げておるわけであります。そして、多重債務対策に総合的な施策が決定されたことをやっぱり大きな喜びとして、私は賛意を表したいと考えております。
 さて、私は先般、全国被連協の副会長と自己紹介いたしましたけれども、実は私、その前に、熊本クレジット・サラ金・日掛被害をなくす会の相談員を約十年間、一九九七年から行ってまいりました。この十年間、約一万人を超える人の相談を受けてきた形になります。本当に多くの人たちの苦しみ、悩み、悲しみを今まで見聞きしてまいりました。過酷な取立てを受けて精神的な障害を起こし、離婚、一家離散、失業、犯罪、それから自殺に至る数々の悲劇に私たちは遭遇してまいりました。そして、その中でいつも犠牲になるのが子供たちだったんです。今、児童の問題をいろんな新聞記事で見たり、私たちは事件として見聞しておりますけれども、このような状況も決して多重債務問題と切り離して考えられないこともしばしばございました。私は、日常的にこのような多重債務問題を正面から向き合ってきた人間として、今回の貸金業に関する規制法の改正により、実効的なものをより実効的なものとしていただくために、時間の関係もございますので、四つの点で陳述をさせていただきたいと思います。
 一つは、九州を中心として、主に西日本一帯にある日掛け金融の問題です。全国的な問題ではありませんので、皆様方余り御理解ができない点がこの日掛け業の形態にはあるかとは思います。しかし、今度の改正案で、現在の特例金利の五四・七五%を廃止することが明記されました。このことは、長年、日掛け金融被害の生々しい実態と対決し、この問題と向き合って、その特例の廃止することを訴えてきた者として感無量になっております。ただ、この特例廃止に、施行から二年半以内、それからおおむね三年経過措置がとられていることに私は疑問を感じざるを得ません。
 日掛け金融の問題の点は、日掛けの三要件違反、それから保証料の取得です。皆様のお手元に日掛けアンケートの調査の結果を出しております。これを御参照ください。ほとんどの業者が三要件の違反をしています。五四・七五%という超金利の取得と同時に、五%ないし一五%の保証料を取られることです。百日未満の借換えごとに収奪される債務者の支払う利息は出資法の金利をはるかに超え、正にやみ金的利息が常態化しているということであります。そして、この保証料による占奪は今、月掛け業者に広がり、現在各地で急増し始めた小口短期の貸金業者によってその被害は拡大され始めてきております。日掛け被害そして保証料の被害は日常化しています。正に急を要するものです。三年の経過措置など速やかに廃止されることを切望します。是非とも附帯条項として経過措置の廃止を決議していただくことを切にお願い申し上げます。
 次に、やみ金の問題です。平成十六年一月、やみ金融対策法が施行され、警察による取締りが強化され、一時は若干その被害の減少傾向が見られました。しかし、昨年ぐらいから再びやみ金の被害が増加しております。やみ金の被害は、当事者もさることながら、職場、居住地域、自治体にまで多大な被害を与えるのが特徴です。このようなやみ金は犯罪であるということを改めて社会全体で確認することが必要であります。
 と同時に、犯罪を取り締まる警察は、いかなる理由があろうとも、やみ金行為の犯罪であり、その撲滅のために全力を尽くしていただきたい。すべての警察官が犯罪行為であるとの認識の上に立つならば、借りた金は返さねばならないとか、民事に介入はできないというような言葉は出ないはずです。
 そこで、全国の地方自治体に司法関係、被害者の会を含めたやみ金対策会議を早急に設置されるようにお願い申し上げます。
 三番目に、セーフティーネットに関する問題です。
 私は、このセーフティーネットの問題は金利問題と並んで最も重要なことだと考えています。毎日の相談の中で、借金の原因に生活費の不足が全体の三五%という数字が国民生活センター、日弁連の資料からも、また私たちの年間の相談の中からも見ることができます。今、資料としてお配りいたしました熊本の会に相談に訪れたある一定時期の統計として、世帯の生活収入が生活保護水準の収入しかない世帯が約三〇%あったという実態調査です。多重債務問題が低所得と表裏の関係にあるということです。
 必要火急な需要を満たすため、政府系金融機関、行政によるセーフティーネットを確立していただきたい、また、生活保護、社会福祉制度の充実、拡大を図っていただきたいと念願いたします。低所得者対策は国の施策として今や最重点課題と私は考えます。
 四番目はカウンセリングに関してです。
 私は、継続した相談活動の中でカウンセリングの大切さを痛感しております。適切な相談をすることができず、大変な悲劇を生む結果を多く見てまいりました。
 私が今日上京してくる二日前に、大変、十一月十五日、だれにも相談できず六十五歳の生涯を自分で幕を閉じた方の家族の方の相談がありました。残された七十歳の脳梗塞で認知症の夫、進行性の糖尿病の息子、生活に疲れ正常な思考をなくし、多分、発作的に自殺を図ったことだと思います。借金は夫婦で三百万円。山村とはいえ、相談する機関があるならばこんな結果は生じなかっただろうと考えると、私は無念でなりません。
 多重債務になり、長年心が病み疲れて相談に来る人、人前でたとえ笑っていたとしても心は傷だらけという人がほとんどです。貸手側の加わるカウンセリングは、決してこのような悲しい心を持った人たちの有効なカウンセリングは期待できません。
 今回、内閣総理府の多重債務の対策本部が設置され、本格的にネットワークが構築されるとのことですが、すべての省庁はもとより、すべての自治体にこの対策に取り組んでいただきたい。弁護士会、司法書士会の司法関係団体は当然として、現在各地で先進的に多重債務対策を活動している被害者の会の参加は不可欠なことだと考えます。また、民間のあらゆる力を導入することがより実効性のある組織の発展につながると考えます。
 今回の貸金業の規制に関する法案は、歴史的に見ても画期的なものであると私は評価します。ただ、最後にもう一度申し上げさせていただくならば、金利の引下げ、猶予する時間はありません。その間に高利の犠牲者が発生していることです。是非とも、よろしく先生方の御討議の上に、このような施策をなさっていただくことをお願いいたします。
 ありがとうございました。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 次に、津田参考人にお願い申し上げます。

○参考人(津田武寛君) 日興シティグループ証券の津田でございます。平素は貸金業の分析を行っている証券アナリストです。
 私は、今回の貸金業法改正におきまして、主な改正点の一つである上限金利の引下げはクレジットクランチを引き起こすと同時に、貧しい人たちがお金を借りることのできない状況に陥るばかりか、多重債務問題の根本的な解決にはならないと考えております。その理由は、多重債務発生の原因は高金利ではなく、第一に消費の誘惑にかてない無計画性の存在、どう見ても返済不能と思われるまで膨らんだ借入残高や借入件数、そして第二に貸金業界や社会が多重債務に歯止めを掛けなかったということです。
 個人においても国家においても、過剰債務問題というのは同じであります。ゼロ金利に近い状態で政府は国債を発行できるのですが、財政は依然として悪化しています。その原因は、調達金利とは関係なく、歳出を削減できないために起きたことは今や一般常識です。地方公共団体においても、調達金利が原因で財政が悪化しているのではありません。個人におきましても家庭においても、地方公共団体においても国家においても、およそ経済主体の過剰債務は調達金利とは関係なく、支出を抑えられないから発生するというのが経済学的なアプローチから来る論理的な仮説です。
 しかし、個人の過剰債務だけは調達金利、すなわち貸金業者の貸付金利が高いのが原因であるというムードが支配しています。個人の過剰債務が高金利を原因としているという学術論文は何一つ存在しません。反対に、個人の過剰債務が金利以外の要素で起きていることを実証した学術論文は多数存在しています。
 金融庁の貸金業制度等に関する懇談会に日本弁護士連合会消費者問題対策委員会の弁護士の先生たちが提出した資料の中に、「「まわし」現象に見る負債額シミュレーション」というグラフがありますので、本日、当委員会に提出いたします。(資料提示)
 このグラフですが、このグラフは多重債務は高金利が原因と主張する人たちがよく活用していますので、内容を吟味してみたいと思います。図表一がそのグラフです。注が付いておりまして、ちょっと読みますと、百万円又は二百万円の借金の利息を毎月カードでキャッシングをしたりサラ金から借り入れて支払うことを繰り返した場合、年利二九・二%として計算してあるのですが、要するに、元本を一切返済せず毎月の金利を他の貸金業者から借りて支払に充当する、他社からの借入れは債務者にとって新しい元本になりますので、翌月更に別の貸金業者から借り入れて金利を支払うというパターンを繰り返すと、借金の総額は幾らまで増加するかというシミュレーションです。グラフにありますとおり、八年間で百万円の借金は一千万円以上になり、二百万円の借金は二千万円にまで膨れ上がることを示しており、確かに多重債務に陥ります。しかし、図表一のグラフは、社会科学的な観点から見ますと、高金利によって多重債務が発生することを表したグラフではなく、返済しなければ借金が雪だるま式に増加することを示していると見れば、そのようにも見えるのです。
 そこで、分かりやすくするために裏に図表二というのを持ってまいりました。これをごらんください。金利を五%とし、同じように毎月の金利を他社から借りていったケースをグラフにして、二九・二%の金利で借りたグラフと二つ併せて添付してみました。結局、期間は違いますが、全く同じ模様をしていることが分かります。
 したがいまして、社会科学的な方法論では、二つのグラフに共通している普遍的妥当性は、返済をしなければ金利とは関係なく借金はいずれ雪だるま式に増加するという結論になります。「「まわし」現象に見る負債額シミュレーション」といった作為的なグラフによって、高金利が多重債務の原因であるということが喧伝されています。しかし、これは虚構の論理であり、こうした虚構の論理を基に法律改正を行っても何ら国民の経済的公正を高めることにならないばかりか、かえって、多くの経済学者が指摘しますように、年収の低い人たちが貸金市場から排除され、暮らしのやりくりに重大な支障を来す可能性が大きいのです。中には非合法なやみ金融に資金を求める人も出てくるため、やみ金融市場の需要増加を助長する可能性が高いと思われます。二〇〇〇年の上限金利引下げでは一兆円程度の資金がやみ金融に流れたと推測されています。今回の法改正では、その数倍規模の資金がやみ金融組織に流出すると推定できます。こうしたやみ金融組織は資金洗浄を行うことが想定できますので、マネーロンダリングに対する監視体制の強化も必要となります。
 さらに、今回の貸金業法改正はマクロ経済面にもマイナスに作用する可能性が高いと思います。
 上限金利が引き下がりますと、リスクの高い人に信用供与できないのですから、当然クレジットクランチが起きる可能性が高まります。また、総額規制によって健全に貸金市場を利用している人も貸しはがしや貸し渋りに遭うことが予想され、個人消費に悪い影響が出てきます。
 東京情報大学の推定によりますと、今回の上限金利引下げと総額規制によって、消費者金融業界だけで八兆円の信用収縮が起きる見通しです。また、信販・クレジット業界のカードキャッシングでも同様の動きが予想できるので、信用収縮額は更に増加する可能性があります。これが消費やGDPに与えるマイナス面での影響は大きく、せっかくデフレ経済から立ち直った日本経済を再びデフレ状態にしてしまう懸念すらあります。
 このように、今回の貸金業改正案はマイナスの副作用が大きいばかりか、肝心の多重債務解決を実効あるものにできないのではないかと思います。その理由は、多重債務が高金利によって起きているのではなく、別の原因で起きているからと考えます。
 それでは、過剰債務の原因はどこにあるのかということですが、関西学院大学の甲斐良隆教授が貸金業者から提供された一万九百二十一人のデータを分析した結果では、三種類の破綻プロセスが存在しています。
 第一の種類は、年収二百万円前後の低中所得の中高年、しかも労務者や女性といった社会的弱者のグループです。教育や医療への出費、失業、転職による収入減少によってやむを得ず債務が発生し破綻していくケースです。この人たちは上限金利の低下によって真っ先に貸しはがしに遭う可能性がありますので、セーフティーネットの強化が必要と思います。
 第二の種類は、交際費やギャンブルといった継続的で嗜好性の強い消費のために借入れを増加して破綻するケースで、男性の高所得者に際立って多いという特徴があります。このケースでは、個人破産をしても借金癖が直らず、友人や家族から借金を続けるという事例が多いようです。こうした多重債務にはカウンセリングが必要であり、上限金利を引き下げますとますます借金を増加する可能性すらあります。多重債務者をマスコミは被害者と報道しますが、このケースの多重債務者を被害者扱いし擁護しますと、自分の行動責任を社会的に認識することを妨げるおそれすらあります。
 第三が二十代を中心とする若者のグループで、旅行や自動車の購入を目的に無計画に借入れし、挙げ句の果てに破綻するケースです。こちらも自己破産しても直らない人たちで、カウンセリングが必要です。
 以上をまとめてみますと、年収二百万前後の低中所得者や女性といった社会的弱者のグループ以外は、消費の誘惑にかてない無計画性の存在が多重債務の主な原因と考えられますので、カウンセリングによる解決が最善の方法と思います。
 一方、貸金業者の方にもこうした無計画性を放置した責任があると思います。さらに、返済させるのではなく、逆に返済をさせないようなシステム、促さないようなシステムが商品性に組み込まれていると思います。
 具体的に言いますと、リボルビングという金融商品の商品性の問題です。リボルビングはクレジットライン、いわゆる借入限度額を債務者に与えるのですが、返済を行った分だけ借入限度額が増加するシステムでありまして、債務者にとって、借入残高を自覚するよりも、あと幾ら借りれるかといった借金可能額をアピールする商品になっています。貸金業者は信用できる顧客のクレジットラインをすぐに引き上げるのですが、リボ商品におけるクレジットラインの引上げは債務者にとっては信用力の向上という錯覚を引き起こさせ、中には借金可能枠を預金残高と勘違いする人もいるそうです。住宅ローンのように返済の償還表も配られません。
 リボルビング商品は自己管理できる人にとっては確かに便利でありますが、便利さは借金の誘惑と裏腹でありますので、リボに対する見直しが効果的であろうと思います。例えば、リボの上限を五十万円に設定し、それ以上の金額はすべて均等返済のみで、すなわちリファイナンスしない商品にするといったように、借入元本が確実に減少し、借金返済に喜びを感じさせるような商品に作り替えてあげれば多重債務問題を好転するのではないかと思います。
 最後に、今回の改正案における総額規制は貸金市場を健全に利用している顧客にも多重債務者にも一律に適用されるのであり、かなりのハードランディングが予想されます。したがって、セーフティーネットの強化はもちろんですが、そのコストとして税金を使うのが問題がありますので、そこで政府系金融機関によって上限金利ぎりぎりで小口融資をし、リスクの高い人たちがお金を借りることができるような仕組みを政策として考えるべきであるというふうに思います。
 これで私の意見陳述を終わります。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

○大門実紀史君 本日は御苦労さまでございます。
 最初に新里参考人にお伺いします。
 今回、日弁連含めて被害者の会の全国の方々、司法書士の会含めて、皆さんの大変な御奮闘でこういう法改正になったというふうに思います。本当に御苦労さまでございました。
 また、先ほど弁護士さんの報酬という話がございましたけど、この運動でかかわってこられた弁護士さんも司法書士さんも、もうほとんど報酬どころか手弁当で本当に頑張ってこられたというのを、本当に心から敬意を、もう新里先生もどうやって生活されているのかなと思ったこともありますから、本当に頑張ってこられたというふうに思います。
 今回の法改正の議論の過程で、私の認識で余り十分議論されてこなかった、抜けてたんではないかと思っているのが、不動産担保ローンの問題、そして日掛けの問題、そして商工ローンの問題というふうに思っておりまして、商工ローンは来週国会でも質問したいと思っているところでございますけれども、その商工ローンのことを最初に新里参考人にお聞きしたいんですけれども。
 いろいろ調べてみると、何といいますか、通常の、通常のと言ったら変ですけど、サラ金問題、高金利問題だけではなくて、公正証書を悪用するという、もう詐欺じゃないかというか、刑法のマターじゃないかと思うようなことにぶつかります。その辺で、新里参考人の御認識とか、いろいろ触れられて取り組んでこられたことで、参考になる御意見あれば教えてもらいたいと思います。

○参考人(新里宏二君) 何とかかすみではなくて生きておりますけれども、日弁連、その意味では本当にこの問題、一部には、金利を下げたらいわゆる過払い金市場、グレーゾーン金利で過払い金を取って、日弁連、弁護士が困るんじゃないかというやゆされながら、やっぱり社会正義のために変なグレーゾーン金利はなくそうということで、日弁連一体となって戦ってまいりました。
 今商工ローンのことでございますけれども、本当に商工ローン問題については、一九九九年に社会問題化して、一九九九年の十二月に上限金利が二九・二に下がったり、保証人制度について一定の改善が図られました。しかし、いろいろ規制をしていくとどんどんどんどん逃げていってしまう。
 それで、今一番厄介なのが二点あります。一つは公正証書の問題、一つは手形の問題でございます。
 公正証書については、いわゆる裁判外の手続で唯一、人の財産に強制執行が掛けられる。そういう公正証書が、非常に手続的に不明朗なままに作られてしまう。そして、払わない又は弁護士に相談した途端に強制執行、しかも給料の差押えをされる。非常に、給料の差押えをする、しかも、それが事業者ではなくて保証人の方でございます。いわゆる、そうすると非常に会社との関係で本当にこの時期首になりかねない、そういう被害が続々出ました。更に言えば、公正証書ですから法律の範囲内でしか作れないという中で、いわゆる利息制限法で計算しますともう払い過ぎになっているのに、払い過ぎだよと言うと、その公正証書で差押えが来てしまうと。
 そういう被害が出て、商工ローンの弁護団、弁護士会としても、この問題をきちっとやっていただきたいということで、日弁連としても公証人法改正の意見書も採択させて要請をさせていただいております。そのような取組が今回実って、貸金の契約の中で公正証書の委任状を取ってはいけないということ、それから利息制限法違反の契約自体では公正証書を作ってはいけないというような改正がなされましたが、これは大きな改正で、ほとんどの部分、公証人法改正のところに匹敵する、非常にいい改正を私はしていただいたというふうに大変評価しております。
 ただ、もう一つ残っているのは手形の問題でございます。いわゆる、今でも利息制限法違反の手形で、貸付けについて手形が取られております。過払いであっても、その手形が振出しに、手形交換所に回ってしまいますと不渡りになってしまいます。それについての規制が今回盛り込まれなかったということは非常に残念で、何とかその部分で御検討していただきたいということ。
 それから、商工ローン被害というのは保証人被害だとよく言われました。元金は、利息は主債務者から、元金は保証人からと言われるように、保証人を取って、分からない保証人、いわゆる事業にかかわっていない第三者の保証人というのは、どういう状況になるのか分からない、それなのに根保証という仕組みで取られている。この保証人制度についても、昨年の民法の改正の中で保証制度が改善されましたけれども、この商工ローンに目指したような保証制度の改善になっておりません。ですから、第三者保証人を取らないような仕組みとかが本当は望まれたのですけれども、この中では生かされていなかった。その辺りが残された課題又は進んだものということだろうと思います。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 新里参考人にもう一点伺いたいんですけれども、今日私、午前中も質問したんですけれども、過剰貸付けの規制、総量規制なんですけれども、年収の三分の一以内と、ただし売却可能資産がある場合はというふうなことを内閣府令で決めるということなんですが、これが変に使われると大変なことになると、担保取ればどんどん貸せるということになりますから。ただ、金融庁は、担保を取るという考えはここにはないということは明言しているわけですけれども、それならばそういう内閣府令にすべきじゃないかという議論を午前中していたんですけれども。
 この辺について、例の不動産担保ローンまでいくかどうかというのがありますが、どういうふうな内閣府令としてきちっとすべきか、御意見があれば伺いたいと思います。

○参考人(新里宏二君) 本当に、新聞、テレビでもこのおまとめローンという不動産担保ローンの問題が非常に、社会的にも非常に不明朗な形で行われている。ただ、これが業者からするとうまみにつながっているんですね。やっぱり百万、二百万を貸せるということですから、これに対する規制がきちっとなきゃならない。
 やっぱり内閣府令の中でも、やっぱり居住用資産については除外である、いわゆる除外の除外ですかね、という格好できちっとしていただかなきゃなりませんし、本当は不動産担保ローンのところを、担保付きの居住不動産をおまとめローンという形でまとめていくことについての何らかの禁止的なものが本当は望まれていると。そうしないと、今非常に被害が出ているところに十分な手が当たらないということになるというふうに理解しております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 次は、吉田参考人に伺います。
 吉田参考人は、先ほどもございましたが、熊本のクレ・サラの会の相談もされていて、日掛け金融の問題、大変詳しいわけですけれども、これは我が党の仁比聡平議員、そして前回と今日は民主党の広田議員がかなり詳しく取り上げてこられました。
 私もいろいろ調査も行ったんですけれども、感じたのは、これは本来、〇三年のやみ金対策法のときにもっと議論をして、あのときにもう禁じると、やめるという判断をすべきような仕組み、制度ではないかと思います。そういう点では、あのとき私もやみ金対策の議論をしましたけど、この問題に余り気が付かなかったということに私自身も反省をしているところです。
 そういう点では、これからまだ三年ということではなくて、おっしゃったとおり、速やかにこれはもう早急に、五四・七五なんて異常な話ですから、早急になくすべきだという、私もそういう考えを持っておりますし、今日も広田議員がそういう主張をされているところでございます。
 そういうことも努力していきますが、具体的に、仮にもしもこの法案が通って経過措置、三年間の経過措置があると。私はそれは、じゃ三年間何もやらないという問題ではないと思っておりまして、もう中身見ますと、もうほとんど違法行為で貸し付けていると、三要件満たしていないとかですね。もう一つは、昨日も武富士の問題取り上げましたけれども、要するにこれも、日掛け借りる人というのはもうその前に多重債務者が多いと。つまり、過剰貸付けに当たると。十三条二項違反にも当たるケースが多いんではないかと。
 こういう現行法使って徹底的に行政処分と、具体的にやらせないということをやっていきたいなと思っているわけです。そういう、もちろん法律としてすぐ廃止してくれればいいわけですが、具体的にこれをやらせないために、行政の対応、警察の対応、いろいろあると思いますが、どういうことを中心にやっていけばいいか、御意見あれば伺いたいと思います。

○参考人(吉田洋一君) お答えいたします。
 日掛け問題に関して前々回のこの貸金業法の改正の議論のとき、一〇九・五%の金利が許されておりました。そのときも私たちは、熊本発ということなんですけれども、その当時の大蔵委員会の中に、かなりの被害が、こんな実態なんだということで詳細な資料も提出して、そのときはこういうふうな場も持つことができませんでしたので、皆様方によく御納得いくような説明もできなかったと思います。しかし、そのときは被害の実態を文書にしたりしまして、一〇九・五%はとにかくひどいというようなことで訴えてまいりました。
 そのときに一応五四・七五%という形で平成十三年の一月一日から決まったわけですけれども、しかし五四・七五%そのものもやはり現在の経済の仕組みから考えてこれはおかしいということなんですね。
 今、大門先生から三要件の違反ということをおっしゃいました。私たちも、三要件の違反の中で特に、特にひどいのは、大体、中小零細企業、まあ五人以下の小売業、販売業というふうな形になっておりますけれども、そういうふうな業者以外に、サラリーマンであるとか年金生活者であるとか主婦であるとか、はたまたは、もう全然仕事もできないような方たちを保証人に取ったりして貸付けをやっているのが日掛け業者なわけです。今でもそれがずっと継続してやられている。それを今度は県辺りの行政当局に告発いたしますと、もうすぐ廃業をしてしまう、そしてまたいずれかの形で名前を付けて出てくるというような、もう本当に脱法、潜脱行為が日常茶飯事に行われてきているのがあの日掛け業者です。
 そして、先ほども申しましたように、五四・七五%に加えて保証料を保証会社と称する会社と結託をして潜脱をしていく。これが五%だとか一五%だとかって書いておりますけれども、私が今まで一番高い保証料を見たのは二五%でした。十万円で七万五千円しかそのときに渡していないというような事例もあります。そういうふうなことが日常茶飯事に行われて、毎日の問題なんですね。
 日掛けというのは、例えば三十万借りたならば、毎日三千円ずつ返していくわけです。三千円ずつ返していく人たちが大体二十日間払ったとして六万円です。それが五十万になれば十万なんです。これが本当に零細企業者であったとしても、これが営業をしていくような形で取られていったならば営業は成り立たない。そしてまた、それが仮に個人であったならばなおさらな話ですね。
 先生方は経済的にある程度恵まれている方が多いと思いますので余りぴんとこられないかもしれませんけれども、毎日五十万借りて五千円ずつ払う。ちょっと財布を軽くして考えますと、こんなことはあり得ないわけです。これがまだ続いていく。そして、三年間続くということになれば、これはもう本当に、せっかくこういうふうな立派な法改正ができていて、形ができて魂が入らない仏様がそこにあるのと一緒だと思います。
 是非ともこれは、附帯決議でも何でもよろしいですから、一日も早くこの日掛けの問題を解決していただきたい。私は切望いたします。

○大門実紀史君 努力したいというふうに思います。
 津田参考人に最後伺いますが、いろいろ大変刺激的な御意見をいただきましたけれども、私も社会科学的といいますか、マクロ経済的に分析してきたつもりですが、残念ながらほとんど正反対の見解かも分かりませんが、今日は論争をする場ではありませんので一致する点でお聞きしたいと思いますが、津田参考人が言われている貸金業界の、歴史的な問題も含めて、いろいろ問題があると、あったと。この点でどういうふうな問題点があったのか、あるいはこれから貸金業界はどうすべきなのかと、その体質も含めて指摘されておりますが、その点について伺いたいと思います。

○参考人(津田武寛君) 証券アナリストという職業柄の立場からちょっと申しますと、例えば一時期、アメリカではいわゆる株主の利益のために企業があるんだという考え方が強くて、やがてエンロン事件を引き起こしまして、それからアメリカですら今は、株主と従業員とそして顧客の利益を全体的に調和して高める企業の方が企業価値が高いという考えが主流になっています。現に、株価の方もそちらの方が上がっていっているわけですね。
 結局のところ、振り返って貸金業者というビジネスを考えてみますと、いわゆる債務者というのは彼らにとってはお客様でありますので、そのお客様の価値を上げるということ、そして株主というのは会社の利益、そして従業員のお給料ということを考えますと、やはりもう少し顧客の価値を上げる、顧客にとってプラスになるような活動をしていた方が株価も上がったんだろうなというのがいわゆる証券アナリスト的な発想での考えです。
 どういうことになるかといいますと、例えばお客様になるべく返済を促すようなことをいたしますと残高が低下して大変だということから、返済はさせないような、先ほども申し上げましたようなリボルビングという商品の問題性があるんですけれども、これによって、結局お客様自身がなかなか返済の意欲がわかないようにしてしまったというのが大きな問題点ではなかったかというふうには思います。
 したがいまして、やっぱり顧客にとって便利である、と同時に顧客にとってもプラスであるという商品開発を結局プロバイディングしていくという貸金業者に変貌していけば、ビジネス自体もゴーイングコンサーンになっていけるんではないか、それこそがいわゆる証券市場なんかの株主が願っている姿ではないかというふうに思っています。もうこれは証券アナリスト的な立場からいって、そのようになっております。

○大門実紀史君 終わります。

○委員長(家西悟君) 以上で三名の参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
 参考人の方々には、長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。
    ─────────────

○委員長(家西悟君) 引き続きまして、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人として、社団法人全国貸金業協会連合会会長石井恒男君、アイコム株式会社代表取締役社長木下盛好君及び全国銀行協会企画委員長平野信行君、以上の三名の方々の御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々にごあいさつ申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございました。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じております。よろしくお願い申し上げます。
 本日の議事の進め方でございますが、まず石井参考人、木下参考人、平野参考人の順序でお一人ずつ十分程度でそれぞれ御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきいただきたいと存じます。
 なお、参考人及び質疑者ともに御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず石井参考人からお願い申し上げます。石井参考人。

○参考人(石井恒男君) ただいま御紹介にあずかりました社団法人全国貸金業協会会長の石井でございます。
 貴重な時間をいただき意見を言う機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 このたび、貸金業業界におきまして、多重債務者問題等の問題、まあ言わば業界の病理と申しますか、それを解決するために、貸金業規制法が貸金業法ということで改正される運びとなりましたが、この中に盛り込まれました参入規制、つまり悪質業者の排除のための参入規制、それから貸金事業者の人権を守るための行為規制、それからそういうもろもろの環境を実現するために言わば業界のインフラ、つまり自主規制団体であります貸金業協会の改革とそれから個人信用情報センターの整備、それからクレジットをうまく使えない方々のためのカウンセリング機構の充実ということで、社会的なインフラがこれからつくられようとしている。これについては、私どももむしろ業界として提案してきたことでありまして、これが取り入れられたということについては、まず間違いなく多重債務者等の問題の解決に非常に役に立つと、こういうふうに思っておるわけであります。
 ところが一方、同時に今回、三年後に導入しようとしております、言わば普通の商行為でいいますところの価格規制、つまり金利規制、それから融資の総量規制と、この二つの問題につきましてはどうしても私どもは異論を申し上げなければいけない。
 このたびのこの金利規制は、百万以上は一五%、これは行政罰、これを超しますと行政罰が用意されているわけであります。それから、十万円以上は一八%、それから十万円未満の貸付けについては二〇%を超すと非常に重い刑事罰、つまり罰則が、普通の今現存する消費者金融でいえば、二千万人の利用者がいる、それ以外の事業者、日賦も含めて、四、五十万社が扱っていると、事業者が、この分野がすべて罰則の対象になるということでございます。これは、はっきり言って、現下の貸金業者においては九〇%以上、いや、あえて言えば九九%の業者がこの価格規制の下ではビジネスモデルをつくり得ません。
 もう既に、この法律ができる前に、現在、この法案がもう骨格をあらわにした段階で、相当の業者が撤退ないしは融資を停止しております。著名なところでいいますと、もう既に公表しておりますから新聞等が、あえて言いますけれども、丸井の子会社でありますゼロファーストというのがもう撤退を決めました。それから、上場会社でいえば、北海道に上場していますアースという会社がもうこれを停止しました。それから、そのほかにもございます。そういうふうに、上場会社といえどもこのビジネスモデルの中で商売できないと。一体どういうことがこれから起きるんでしょうか。極めて私どもは心配しております。
 利限法以上の金利で、消費者金融でいえば二千万人が使っている。多重債務者と言われる方、つまりこのうまく使えない方はそのうちの恐らく五%ぐらいであろうと。九五%の方々は、今こうして金利が高いと多くの方が言って、なおかつマスコミがそろって、大新聞がそろって貸金業者を高金利ゆえに攻撃しているという状況の中であっても、その利用はやめることがないんです。日々それを使っているという状況の中で、どうしてこれを犯罪の領域に、罰則の領域に普通の商行為をするのか、私は全く理解ができません。
 価格規制というのは、歴史をさかのぼれば失敗の連続であります。しかし、これほどの規制は私は歴史に例を見ない。あえて言えば、百年さかのぼって、アメリカの禁酒法です。禁酒法。これは一八五一年だと思いますが、メーン州ですね、一部の、メーン州という州がありますけれども、そこの州で、つまり酒を飲んで暴れる亭主、酒乱の亭主、非常に困った。これに対する対策で、婦人活動家の活動の成果で禁酒法が成立する。ところが、この活動がどんどん全国的に広がって、ついに一九二〇年、全国的な規模で禁酒法が成立すると。
 ところが、一体どうなったか。これは皆さん、昔、有名なアンタッチャブルという、FBIの、あの映画でよく御存じだと思うんですが、飲酒をするというごく普通の行為を禁止されて、でもこれはみんな、この法律をばかにするんです。皆守らない。飲む。しかし、供給者は、まじめな供給者はこのマーケットから退場させられてしまう。つまり、供給者は密造酒、あるいは密輸入者、つまりマフィアです。結果的にアル・カポネを代表とするマフィアの世界に膨大な富とその勢力を付けただけなんです。で、結局大衆はこの法律を守らない。それでもこの法律が改正されるのは一九三三年、十三年掛かるんです。
 恐らく、私は非常に心配しているのは、この法律できた後に物すごい弊害が、もうこれは供給者がいなくなりますから。銀行以外はいなくなります。そのときどうですか、皆さん。百万円を必要とする、一月。一万二千五百円以上取ったら罰則の対象になるんです。ところが、一月二万円払っても三万円払ってもそういう需要は全国津々浦々幾らでもあると思うんです。私はこの法律の実効性について極めて疑問を持っておりますし、お酒を飲むと同じような行為、つまり二%、三%払ってもお金を借りる、資金調達をしたいという普通の人の自由な選択を全部奪ってしまうと。極めて、何と申しますか、私どもの今置かれた世界的なマーケットメカニズムの中からは極めて遠い法律であると。
 最後に申し上げますが、アメリカ、英国においては、アメリカや英国においては、イギリスですね、においては上限金利規制はございません。これは過去に上限金利規制をした結果、大変な弊害が出た。その結果、上限金利規制はない。それから、カナダは六五%か六〇%かその程度であります。オーストラリアでも四〇%以上であります。お隣の韓国でも六〇%台であります。それから、ドイツ、フランスにおいても、手数料等を含めれば、場合によっては三〇%、五〇%という金利が規制であります。
 そういうことをもちまして、もうそろそろ私のあいさつを終えますけれども、金利規制については慎重にこれから見守って、結果、この法律ができた後が私は大変だと思います。
 よろしくお願いいたします。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 次に、木下参考人にお伺いいたします。木下参考人。

○参考人(木下盛好君) ただいま委員長から御指名いただきましたアコム株式会社の木下でございます。
 本日は、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の御審議に際しまして、私どもの意見を述べさしていただく機会をいただき、感謝申し上げます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 意見を述べさせていただく前に、まず、消費者金融会社である弊社について説明さしていただきます。
 弊社の創業は昭和十一年に呉服商を開始したことから始まり、対物信用である質屋業を経て、人を信用し、人から信頼される対人信用で融資を行う消費者金融事業を昭和三十五年から開始し、今年創業七十年を迎えました。営業開始以降、米国の消費者金融会社への視察や研究、試行錯誤を重ね、今日の消費者金融事業の形を構築してまいりました。
 弊社は消費者金融事業の開始以降、五十年弱で八百万人を超える方に御利用いただいており、本年九月末現在で融資残高は約一兆五千七百億円、会員数で約二百八十万人のお客様に御利用いただいております。
 私どもの事業は、お客様から申告いただいた情報に基づきお客様の信用を測り、信用力に応じて無担保無保証でタイムリーに資金を提供するものであり、現在、年間の信用供与額は約十兆円と言われる消費者金融マーケットは、こういった事業形態が多くの方々に支持されてきた結果であると思っております。
 それでは、今回の法案につきまして四点ほど私の意見を述べさせていただきます。
 今回の法案に関しましては、多重債務問題という社会問題の解決と、消費者金融市場をより健全なものとするために、貸金業者の業務の適正化から信用情報センターやカウンセリング機関の充実といったところまで、貸金業制度を幅広く見据えた実効性のある内容だと認識しております。
 一点目は、このカウンセリング機関についてですが、カウンセリング機関の充実は多重債務問題に大変有効だと考えております。
 この問題に対しましては、私が会長を務めさせていただいております消費者金融業界の任意団体であります日本消費者金融協会、JCFAにおきましても、返済困難になった債務者の無料相談窓口として、平成九年に東京と大阪で金銭管理カウンセリングサービスを開始しております。この金銭管理カウンセリングサービスは、債務整理を行うのではなく、金銭管理、家計管理のアドバイスを行うことに加え、心理的なアプローチから原因を探り、根本的な生活改善を図ることを重視して相談者のサポートを行うものであります。業界といたしましても、以前よりこの問題の重要性を認識し、微力ではございますが取り組んでおります。
 カウンセリング機関の充実につきましては、今後、内閣府に設置する多重債務者対策本部において御検討されるということであります。カウンセリングには、多重債務に陥らない予防的なもの、これは金銭教育と深くかかわる問題でありますが、これと事後の再発防止に向けたカウンセリングがございます。この両面での充実に期待するところであり、微力ではございますが、弊社及びJCFAともに協力することが必要だと認識しております。
 二点目といたしましては、やみ金への取締り強化、参入規制の強化につきましても大変重要な対応だと認識しております。
 現在、日本において借金返済が困難になった場合、個人版民事再生や自己破産など、救済方法は確立されており、消費者は各人に適した方法で債務整理が可能となっております。しかしながら、こういった制度を御存じでない方の平穏な生活がやみ金によって害されることが多重債務の問題を大きなものにしていると考えております。また、まじめに貸金業を営む気のない者が簡単に登録業者となり、違法な行為を行っている事例もあると言われております。これは、消費者にこの業界を正しく理解していただく障害ともなっており、消費者が貸金業者とやみ金との区別が付かなくなり、やみ金の被害に遭うという悪循環にもつながっております。したがいまして、違法行為への取締り強化や参入規制の強化は、健全な市場を維持するためには必要な措置だと考えております。
 三点目は、みなし弁済規定の廃止についてであります。
 昭和五十八年に成立した貸金業規制法において、小口金融を健全に育成することを目的とし、利息制限法を上回る利息についても一定の要件を満たすことで出資法で定める利息まで法的に認められることが定められました。これがみなし弁済規定でありますが、近時の最高裁判決においてこの法規定に極めて厳格な解釈がされ、みなし弁済を主張することが困難な状況に陥っております。特に、本件の影響といたしましては、最近では利息返還金、いわゆる過払い金の返還請求が急増しております。また、こういった状況に伴い、公認会計士協会による利息返還金に対する引当金の算定方法も変更され、将来発生が予測される返還金に対して一括で引き当てを行うこととなりました。これに伴い、弊社の今期の純損失は二千五百八十七億円の赤字を予測しており、経営に与えるインパクトは大変大きなものとなりましたが、法の安定化を図る意味で、当該みなし弁済規定を廃止するという判断をされたことは重要なことであると考えております。
 四点目でありますが、規制金利の引下げの水準、貸出し総額の規制の在り方につきまして、これらの水準によっては多くの消費者のクレジット利用枠、つまり信用供与額を大幅に引き下げることになり、状況によっては日本経済へも影響するものだと考えております。
 このようなクレジット利用枠の減少、つまり信用収縮がどのように発生するかでありますが、まず、今回の改正によって経営状況が著しく困難な貸金業者が多数廃業になり、供給サイドが減少いたします。また、金利引下げに見合った貸倒れコストの抑制策として融資対象者の限定や融資額の引下げが行われ、信用収縮が発生します。そして、こういった資金供給を閉ざされた消費者の一部がやみ金に流れる懸念もあります。
 弊社といたしましては、急激な与信引締めにより市場を混乱させることのないように、慎重な対応を行っていく必要があると認識しておりますが、法案に盛り込まれているこれらの規定の施行までの期間において、公的支援制度等のセーフティーネットの拡充などの対応をお取りいただくことをお願い申し上げます。
 また、今回の規制金利水準は、いわゆるゼロ金利下の議論であり、将来的には市中金利の上昇局面を迎えることなどから、今後は経済状況を勘案の上、柔軟に見直していただくことが市場の安定化につながるものと考えております。
 最後ではございますが、弊社といたしましては、本法案における貸金業の適正化、過剰貸付けの防止などの改正の趣旨を十分認識し、コンプライアンスのより一層の強化と常に利用者の立場に立った業務を遂行することで消費者金融業界の健全な発展に努める必要があると認識しております。
 諸先生方におかれましては、様々な見地での御研究を踏まえ御議論いただいていることは、消費者金融に携わる者として大変感謝しております。厚くお礼申し上げます。
 以上をもちまして、私の意見陳述を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 次に、平野参考人、お願いいたします。平野参考人。

○参考人(平野信行君) ただいま委員長から御指名をちょうだいいたしました、全国銀行協会企画委員長の平野でございます。
 本日は、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の御審議に際しまして私どもの意見を申し述べる機会をいただき、心より感謝申し上げます。
 さて、今回の法案は、多重債務問題という社会問題の解決の重要性及び貸金業の社会的役割を勘案し、大きく三つのポイント、すなわち貸金業の適正化、過剰貸付けの抑制、金利体系の適正化といった課題に幅広く対応する内容であると認識しております。全体として、消費者信用市場及び業界をより健全、適正なものにする大きな改革であると認識しております。当委員会の諸先生方は本法案の内容をよく御存じでいらっしゃいますので、繰り返しになって大変恐縮ではございますが、私ども銀行界として十分理解をし対応しなければいけないポイントを中心に以下述べさせていただきます。
 まず、貸金業の適正化に関する規定では、参入要件の厳格化、行為規制の強化、監督の強化などが盛り込まれており、いずれも重要な内容であると思います。このうち、参入要件の厳格化では、純資産を最終的には五千万円まで引き上げることや、法令遵守の助言指導を行う貸金業務取扱主任者に資格試験を導入し営業店ごとに配置することを求めております。また、勧誘に関する規制や取立て規制など、行為規制を強化することで利用者により安心して御利用いただける手当ても講じられております。さらに、貸金業協会の自主規制機能を強化し、広告や過剰貸付け防止等の自主ルールを当局が認可することとしております。
 このように、業者及び業界サイドの自己規律を強化すると同時に、金融行政の事後チェック機能を強化する枠組みも用意されております。これまで、貸金業者に対しては、登録取消しや業務停止というある意味で最終的な措置のみが用意されておりましたが、今回の改正により、銀行に対してと同様、業務改善命令が創設され、貸金業者の業務運営を機動的に改善、適正化することが可能になるものと考えます。
 次に、過剰貸付けの抑制では、総量規制が導入されるとともに、借入総量の把握を可能とするための制度整備として指定信用情報機関制度が創設されます。このうち総量規制では、貸金業者に借り手の返済能力の調査を義務付ける、総借入残高が年収三分の一を超える貸付けなど、返済能力を超えた貸付けを原則禁止するといった内容が盛り込まれております。
 融資実行に際して、借り手の返済能力を調査し、返済能力を超える貸付けを抑制するということは、貸手にとって基本的な行動であります。しかし、特に個人のお客様の場合には、法人とは異なり、そのバランスシートなどを容易には把握できないというのが実態でございます。今回、指定信用情報機関による残高情報等の交流が義務付けられたことは、適正な与信判断に大いに資するものであり、多重債務問題の解決に向けた一つの有力な措置ではないかと思います。
 第三に、金利体系の適正化についてでございますが、これまで、出資法と利息制限法という異なる金利規制の間にいわゆるグレーゾーン金利が存在しておりました。このことは、利用者にとっても業者にとっても、分かりにくさやあるいは法的不安定さなどの面で課題があったと認識しております。今回の法改正は、これまで五十年以上にわたって存在してきた二つの上限金利体系を一本化し、いわゆるグレーゾーン金利を撤廃するという大改革でございます。上限金利の引下げが、貸金業の適正化や過剰貸付けの抑制と相まって、多重債務問題を中心とした消費者信用市場をめぐる問題の解決に向けた重要な対応であると認識しております。
 なお、本法案の最後の部分には、政府の責務として、関係省庁相互間の連携強化により、資金需要者が借入れや返済に関する相談、助言、支援を受けることができる体制の整備等に努めるという規定が置かれております。多重債務問題の解決には、貸手に対する抑制と合わせて、借り手自らが自分自身の返済能力を十分に把握、勘案した上で借入れを受けることが必要であり、その意味で本条文も重要な内容であると思います。
 さて、銀行は従来、個人のお客様とは預金取引が中心、融資業務は法人のお客様との取引が主体でありました。しかし、我が国のマネーフローが大きく変化する中で、個人のお客様の資金ニーズは拡大しており、それにしっかりとおこたえしていくことが銀行の社会的責務であると考えております。
 本法案は貸金業界に対する法律ではありますが、個人のお客様の資金ニーズにしっかりこたえていく上で、銀行業界としてもこの法律の趣旨を徹底的に理解し、認識を共有し、コンプライアンスの遵守は当然のことながら、より健全、適正な消費者信用市場の育成に役立てるよう努めていくことが重要であると考えております。そのため、本法案が成立いたしましたら、全国銀行協会として今回の法律の趣旨を会員銀行に周知徹底してまいります。
 さらに、より健全、適正な消費者信用市場を育成する上でますます重要になると思われます消費者相談機能についても、全銀協の取組を強化したいと考えております。全銀協では、従来から銀行とお取引のある方との相談窓口を設定しております。しかし、今日の多重債務者問題、より健全、適正な消費者信用市場の育成に貢献するとの観点から、その機能強化が必須であり、検討に着手したところであります。
 最後に、繰り返しにはなりますが、消費者信用市場の適正な発展に向けて本法案は誠に重要なものであると認識しております。本法案を御審議いただいております諸先生方にお礼を申し上げまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

○委員長(家西悟君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。

○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。御苦労さまでございます。
 石井参考人とは一度お会いしたかったと思っております。私、全金連の問題あるいは与党と全政連の問題、テレビで放映された質問も含めて度々取り上げてまいりましたし、うちの赤旗の新聞でも取り上げてまいりました。石井さんがやっておられる東京の貸金業協会の会報では、我が党の役割について名指しで大変評価をしていただいているところでございます。
 そういう点で、もう議論をするつもりはございませんが、私は、貸金業者の皆さん、特に中小の皆さんが大変になるというのは事実だというふうに思います。ただ、つぶれるつぶれるというふうなことではなくて、やはり健全な消費者金融の市場になるために頑張っていってほしいということを思うところでございます。そういう、まあ市場原理でございますから、そういうモデル、ビジネスモデルを、もうないというふうなことじゃなくて、是非努力して模索をしていってほしいと。健全な市場ということでしたら、政治がそれを言って応援すべきだというふうに私も思っておりますので、そういう努力をお願いしたいというふうに思います。
 具体的なことを一つだけ石井参考人にお聞かせいただきたいんですけれども、協会としても、取引履歴の開示については債務者から要望があれば開示すべきだというふうな姿勢だというふうに思いますが、それは間違いございませんか。

○参考人(石井恒男君) はい、間違いございません。

○大門実紀史君 それで、たまたま昨日、具体的に相談が来ておりますので申し上げますと、鹿児島の消費者金融会社に取引履歴の開示を求められたわけですが、そうすると、その消費者金融、サラ金が、全国貸金業協会連合会から開示をしないようにというふうに言われているというふうに回答をされたそうです。それでびっくりされて、御本人が貸金業協会、事務局に蓮見さんという方いらっしゃいますかね、確認しましたけどいらっしゃるようですが、そしたら、そうですということを答えられて、私も言葉だけではなんですので、聞きましたら、ちょうど録音をされているということですのでそれもいただきましたけど。
 そういう対応があって、多分私は、間違いで蓮見さんが言われたんじゃないかと。貸金業協会として開示すべきじゃないというふうなことは、されているということはどこにも私知っておりませんので、たまたまの間違いかと思いますが、まだまだこういうレベルで貸金業協会として対応されているんじゃないかという心配もございます。
 やっぱり今、過払い金の問題、取引履歴の開示、重要なことになっていますんで、石井さんの方からもこういう間違いのないように徹底してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○参考人(石井恒男君) お答えします。
 分かりました。蓮見が答えたのはちょっと間違いだと思います。そういうことはない、断言いたします。

○大門実紀史君 じゃ、よろしくお願いいたします。
 木下参考人にお伺いいたします。
 私、この委員会、財政金融委員会で団体信用生命について度々取り上げて、資料も金融庁に調べていただいて出させました。大手五社の中身も、具体的な数字も私の方で全部解明をいたしました。
 結局、団体信用生命保険をおやめになるということが発表されておりますが、おやめになるということでもうその手続に入られているか、今の状況をちょっと教えてもらえますか。

○参考人(木下盛好君) はい、もう手続に入っております。

○大門実紀史君 なぜおやめになるようになったんでしょう。

○参考人(木下盛好君) 本来、生命保険、団信につきましては、お客様がお亡くなりになられたときにその残された御家族に相続をさせない、もう相続させないという意味でお客様を、その残されたお客様を保護するという目的で行っていたわけでございますけれども、こういった消費者金融を取り巻く環境、またお客様の価値観の多様化等々によりまして、その生命団体保険の継続の可否についていろいろ検討しておりましたけれども、やはり、その検討の結果、中止するに至ったわけでございます。

○大門実紀史君 マスコミも取り上げてくれましたけれども、私も相当この問題で、命を担保にというんで問題ではないかと、自殺した場合でもそこから借金を取ると。社会的批判が高まったから何か一斉に、ちょっと時間差ありましたけれども、皆さんおやめになるということですが。
 そもそも生命保険会社との関係、なぜ、与謝野大臣が私が質問したときおっしゃったんです。そもそも疑問なんだと、この小口の、小口の消費者金融でどうして生命保険に入れなきゃいけないんだろうと。そもそもそういうことがあると思うんですけれども。あの住宅ローンだとかほかのものには私も必要性は認めますけれども、何で消費者金融は小口なはずなのにこんなものに入れたのかと。
 そのそもそものところの反省というか、違ったんじゃないかということはございませんか。そのニーズが変わったとかは急に出てきた話じゃないでしょう。

○参考人(木下盛好君) 先ほど言いましたように、残された御家族に対して、相続される御家族に対してそういった部分を保護するという意味合いでやっております。
 それともう一点が、やはり御家族が亡くなられたときに、やはり非常に困惑されている状況、いろいろしている状況の中で、我々はそういった相続されているものは、債権債務の問題をお話しするということは非常に難しいということ、そういったことで、やはりそういった問題を回避する意味からも、団体生命保険加入して、そしてそこでそういった問題を避けるということ、そういったことも考えて団体生命保険に加入したということでございます。契約をしたということでございます。

○大門実紀史君 いや、だったらやめないで続ければいいじゃないですか。でしょう。だから、まあいいんですけれども、要するに社会的批判も高まってまずいということだと思います。
 ちょっと詳しく聞きたいんですが、今までもう既に入っておられる方ですね、これから新しく入る方をやめるのか、それはやめるんだと思いますが、今までずっと昔からアコムに借りてもう既に入っている方、これはどうされるんですか。

○参考人(木下盛好君) 入っておられる方もそういったものをやめる予定でございます。

○大門実紀史君 じゃ、もう一つ、次の問題でお聞きをいたします。
 おととい、私、武富士の年収報告書が事実上本人と事実の違うことを書かせているという問題を取り上げました。アコムの場合どうなっているのかお聞きしたいんですけれども、本人の査定といいますか貸付条件いろいろ聞くときに、本人が源泉徴収票とか年収を証明するものが、それを出してもらうというのが基本になっていると思いますが、アコムでも武富士でいう年収算定書、これはもう聞き取りで書いちゃうというやつですけれども、こういうものを使われてますか、アコムは。

○参考人(木下盛好君) 年収証明書じゃなくそういった聞き取りといいますか、お客様の申告でまず聞いております。
 それともう一点は、過去からのお客様の個々の収入書類等を確認して蓄積いたしました実年収を業種また職種、勤続年数等の分類におきましてデータベース化いたしまして、賃金センサス、これは厚生労働省の統計情報部から出ている部分でありますし、また人事院勧告及び国家公務員給与等実態調査等の公的資料による年収データ、そういったものを加味した上で推定年収を算出するシステムを持っております。そういった部分で算定したものとお客様の申告された年収、それの低い方を見て年収といいますか支払余力というものを算定しております。

○大門実紀史君 確認ですけど、御本人が源泉徴収票なり税金の申告の控えなり、それはない場合でも今おっしゃったアコム独自の算定書で代用するということはあるんですか。

○参考人(木下盛好君) そういったことで、お客様が申告された金額がございますね、それと、あとお客様の状況、どこにお勤めなのか、どういった勤続年数なのか、どういった職種にお勤めなのか、そういったことがお客様からの申告で分かりますので、そういったものを基にしまして、先ほど言いました年収検索システムでお客様の年収がどれぐらいあるかというのを算定しております。

○大門実紀史君 そうすると、アコムの場合も、公的な源泉徴収票なり税金の申告控えがない場合でも、聞き取りとアコム独自の年収算定何とか、いろんなデータ使って、それでもう貸してる事実があるということですね。それだけちょっと。

○参考人(木下盛好君) 年収証明等を持ってこられない方に対しましては、そういった年収検索システムでそのお客様の年収というものを計算しているということでございます。

○大門実紀史君 その場合、アコムの支店の中には、あるいはもう本人の年収だと五十万の枠を百万にしようという、それぞれの商品の基準があるとしますよね、本人の年収だと枠を広げられないと、何かそれはもうあるのに取らないで独自のいい加減な計算をしたり、そういうことで過剰貸付けをしてしまうという例も出てきておりますので、アコムの中でもそういうことのないように徹底をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。

○参考人(木下盛好君) この五十万超に関しましては、本社の審査部で審査をした結果行っております。そういったことで、あくまでも年収検索等々におきましても、本社における審査において行っているということでございます。

○大門実紀史君 もう一つ、私、大手サラ金で疑問なのは、各社が申込書をそれぞれ借りるとき作ってるんですけれども、すべて家族を聞き取ってるんですね。アコムの場合もそうですけれども、この本人が短期小口の消費者金融を借りる場合にどうして家族を全部聞き取らなければいけないのか。これは何のために使われるんでしょうか。

○参考人(木下盛好君) やはりお客様の支払余力等々を計算するにおきましても、やはりその方がどういった家族構成なのか、そういったものも必要でございます。そういった意味でそういったものを書いていただいております。

○大門実紀史君 これは、アコムの場合はいろいろきちっとされているかも分かりませんけれども、本人が返せないというような事態になったときに、家族の連絡先が全部書くようになっておりますけれども、そういうことに使うということではないということでよろしいですか。

○参考人(木下盛好君) はい。そういうことでございます。

○大門実紀史君 それでは、最後の時間を合わせたいというふうに思いますので、平野参考人に伺います。
 アコムと東京三菱UFJが提携をしているというのはもうお話ありました。私は三月に質問いたしましたら、当時の与謝野大臣が、近ごろ不愉快なことはと、一流の大銀行と思ったところがサラ金と一緒にやっているというふうに発言をされましたけど、そういう発言についていかが思われますか。

○参考人(平野信行君) お答えをいたします。
 先ほど来御説明を申し上げておりますように、私ども三菱東京UFJ銀行におきましては、従来取組が十分でなかった健全な消費者金融分野をアコムさんのノウハウを活用し力を合わせることによって開拓していこうというふうに考えております。
 そういう意味で、私どもといたしましては、むしろ今後もこういった法案が可決され、新たなお客様のニーズが発生してくるということであれば、それにおこたえするような形で取組をしてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 私、そのときも少し質問を与謝野大臣にしたんですけど、心配のあることが一つございます。
 東京三菱UFJの顧客情報とアコムの顧客情報が共有される、あるいは東京三菱UFJの情報がアコムにいくと、こういうこと、提携の中で十分起こり得ることだと思いますし、東京三菱UFJに口座を持っている人、借りている人、私も住宅ローンをおたくから借りているわけですけれども、その情報が知らない間にサラ金の方に流れるということになると、大変東京三菱さんの方のお客さんたちは不愉快だと思うんですけれども、情報が遮断されていますか、共有していくんですか、顧客情報を。

○参考人(平野信行君) お答えをいたします。
 情報は遮断をされております。私ども、個人情報保護法の成立を受けまして、お客様の大変大切な情報である個人情報につきましては極めて厳格な管理をいたしておりまして、提携において安易に情報を共有するということはございません。

○大門実紀史君 終わります。

○委員長(家西悟君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
 参考人の方々には、長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十九分散会

○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。御苦労さまでございます。
 石井参考人とは一度お会いしたかったと思っております。私、全金連の問題あるいは与党と全政連の問題、テレビで放映された質問も含めて度々取り上げてまいりましたし、うちの赤旗の新聞でも取り上げてまいりました。石井さんがやっておられる東京の貸金業協会の会報では、我が党の役割について名指しで大変評価をしていただいているところでございます。
 そういう点で、もう議論をするつもりはございませんが、私は、貸金業者の皆さん、特に中小の皆さんが大変になるというのは事実だというふうに思います。ただ、つぶれるつぶれるというふうなことではなくて、やはり健全な消費者金融の市場になるために頑張っていってほしいということを思うところでございます。そういう、まあ市場原理でございますから、そういうモデル、ビジネスモデルを、もうないというふうなことじゃなくて、是非努力して模索をしていってほしいと。健全な市場ということでしたら、政治がそれを言って応援すべきだというふうに私も思っておりますので、そういう努力をお願いしたいというふうに思います。
 具体的なことを一つだけ石井参考人にお聞かせいただきたいんですけれども、協会としても、取引履歴の開示については債務者から要望があれば開示すべきだというふうな姿勢だというふうに思いますが、それは間違いございませんか。

○参考人(石井恒男君) はい、間違いございません。

○大門実紀史君 それで、たまたま昨日、具体的に相談が来ておりますので申し上げますと、鹿児島の消費者金融会社に取引履歴の開示を求められたわけですが、そうすると、その消費者金融、サラ金が、全国貸金業協会連合会から開示をしないようにというふうに言われているというふうに回答をされたそうです。それでびっくりされて、御本人が貸金業協会、事務局に蓮見さんという方いらっしゃいますかね、確認しましたけどいらっしゃるようですが、そしたら、そうですということを答えられて、私も言葉だけではなんですので、聞きましたら、ちょうど録音をされているということですのでそれもいただきましたけど。
 そういう対応があって、多分私は、間違いで蓮見さんが言われたんじゃないかと。貸金業協会として開示すべきじゃないというふうなことは、されているということはどこにも私知っておりませんので、たまたまの間違いかと思いますが、まだまだこういうレベルで貸金業協会として対応されているんじゃないかという心配もございます。
 やっぱり今、過払い金の問題、取引履歴の開示、重要なことになっていますんで、石井さんの方からもこういう間違いのないように徹底してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○参考人(石井恒男君) お答えします。
 分かりました。蓮見が答えたのはちょっと間違いだと思います。そういうことはない、断言いたします。

○大門実紀史君 じゃ、よろしくお願いいたします。
 木下参考人にお伺いいたします。
 私、この委員会、財政金融委員会で団体信用生命について度々取り上げて、資料も金融庁に調べていただいて出させました。大手五社の中身も、具体的な数字も私の方で全部解明をいたしました。
 結局、団体信用生命保険をおやめになるということが発表されておりますが、おやめになるということでもうその手続に入られているか、今の状況をちょっと教えてもらえますか。

○参考人(木下盛好君) はい、もう手続に入っております。

○大門実紀史君 なぜおやめになるようになったんでしょう。

○参考人(木下盛好君) 本来、生命保険、団信につきましては、お客様がお亡くなりになられたときにその残された御家族に相続をさせない、もう相続させないという意味でお客様を、その残されたお客様を保護するという目的で行っていたわけでございますけれども、こういった消費者金融を取り巻く環境、またお客様の価値観の多様化等々によりまして、その生命団体保険の継続の可否についていろいろ検討しておりましたけれども、やはり、その検討の結果、中止するに至ったわけでございます。

○大門実紀史君 マスコミも取り上げてくれましたけれども、私も相当この問題で、命を担保にというんで問題ではないかと、自殺した場合でもそこから借金を取ると。社会的批判が高まったから何か一斉に、ちょっと時間差ありましたけれども、皆さんおやめになるということですが。
 そもそも生命保険会社との関係、なぜ、与謝野大臣が私が質問したときおっしゃったんです。そもそも疑問なんだと、この小口の、小口の消費者金融でどうして生命保険に入れなきゃいけないんだろうと。そもそもそういうことがあると思うんですけれども。あの住宅ローンだとかほかのものには私も必要性は認めますけれども、何で消費者金融は小口なはずなのにこんなものに入れたのかと。
 そのそもそものところの反省というか、違ったんじゃないかということはございませんか。そのニーズが変わったとかは急に出てきた話じゃないでしょう。

○参考人(木下盛好君) 先ほど言いましたように、残された御家族に対して、相続される御家族に対してそういった部分を保護するという意味合いでやっております。
 それともう一点が、やはり御家族が亡くなられたときに、やはり非常に困惑されている状況、いろいろしている状況の中で、我々はそういった相続されているものは、債権債務の問題をお話しするということは非常に難しいということ、そういったことで、やはりそういった問題を回避する意味からも、団体生命保険加入して、そしてそこでそういった問題を避けるということ、そういったことも考えて団体生命保険に加入したということでございます。契約をしたということでございます。

○大門実紀史君 いや、だったらやめないで続ければいいじゃないですか。でしょう。だから、まあいいんですけれども、要するに社会的批判も高まってまずいということだと思います。
 ちょっと詳しく聞きたいんですが、今までもう既に入っておられる方ですね、これから新しく入る方をやめるのか、それはやめるんだと思いますが、今までずっと昔からアコムに借りてもう既に入っている方、これはどうされるんですか。

○参考人(木下盛好君) 入っておられる方もそういったものをやめる予定でございます。

○大門実紀史君 じゃ、もう一つ、次の問題でお聞きをいたします。
 おととい、私、武富士の年収報告書が事実上本人と事実の違うことを書かせているという問題を取り上げました。アコムの場合どうなっているのかお聞きしたいんですけれども、本人の査定といいますか貸付条件いろいろ聞くときに、本人が源泉徴収票とか年収を証明するものが、それを出してもらうというのが基本になっていると思いますが、アコムでも武富士でいう年収算定書、これはもう聞き取りで書いちゃうというやつですけれども、こういうものを使われてますか、アコムは。

○参考人(木下盛好君) 年収証明書じゃなくそういった聞き取りといいますか、お客様の申告でまず聞いております。
 それともう一点は、過去からのお客様の個々の収入書類等を確認して蓄積いたしました実年収を業種また職種、勤続年数等の分類におきましてデータベース化いたしまして、賃金センサス、これは厚生労働省の統計情報部から出ている部分でありますし、また人事院勧告及び国家公務員給与等実態調査等の公的資料による年収データ、そういったものを加味した上で推定年収を算出するシステムを持っております。そういった部分で算定したものとお客様の申告された年収、それの低い方を見て年収といいますか支払余力というものを算定しております。

○大門実紀史君 確認ですけど、御本人が源泉徴収票なり税金の申告の控えなり、それはない場合でも今おっしゃったアコム独自の算定書で代用するということはあるんですか。

○参考人(木下盛好君) そういったことで、お客様が申告された金額がございますね、それと、あとお客様の状況、どこにお勤めなのか、どういった勤続年数なのか、どういった職種にお勤めなのか、そういったことがお客様からの申告で分かりますので、そういったものを基にしまして、先ほど言いました年収検索システムでお客様の年収がどれぐらいあるかというのを算定しております。

○大門実紀史君 そうすると、アコムの場合も、公的な源泉徴収票なり税金の申告控えがない場合でも、聞き取りとアコム独自の年収算定何とか、いろんなデータ使って、それでもう貸してる事実があるということですね。それだけちょっと。

○参考人(木下盛好君) 年収証明等を持ってこられない方に対しましては、そういった年収検索システムでそのお客様の年収というものを計算しているということでございます。

○大門実紀史君 その場合、アコムの支店の中には、あるいはもう本人の年収だと五十万の枠を百万にしようという、それぞれの商品の基準があるとしますよね、本人の年収だと枠を広げられないと、何かそれはもうあるのに取らないで独自のいい加減な計算をしたり、そういうことで過剰貸付けをしてしまうという例も出てきておりますので、アコムの中でもそういうことのないように徹底をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。

○参考人(木下盛好君) この五十万超に関しましては、本社の審査部で審査をした結果行っております。そういったことで、あくまでも年収検索等々におきましても、本社における審査において行っているということでございます。

○大門実紀史君 もう一つ、私、大手サラ金で疑問なのは、各社が申込書をそれぞれ借りるとき作ってるんですけれども、すべて家族を聞き取ってるんですね。アコムの場合もそうですけれども、この本人が短期小口の消費者金融を借りる場合にどうして家族を全部聞き取らなければいけないのか。これは何のために使われるんでしょうか。

○参考人(木下盛好君) やはりお客様の支払余力等々を計算するにおきましても、やはりその方がどういった家族構成なのか、そういったものも必要でございます。そういった意味でそういったものを書いていただいております。

○大門実紀史君 これは、アコムの場合はいろいろきちっとされているかも分かりませんけれども、本人が返せないというような事態になったときに、家族の連絡先が全部書くようになっておりますけれども、そういうことに使うということではないということでよろしいですか。

○参考人(木下盛好君) はい。そういうことでございます。

○大門実紀史君 それでは、最後の時間を合わせたいというふうに思いますので、平野参考人に伺います。
 アコムと東京三菱UFJが提携をしているというのはもうお話ありました。私は三月に質問いたしましたら、当時の与謝野大臣が、近ごろ不愉快なことはと、一流の大銀行と思ったところがサラ金と一緒にやっているというふうに発言をされましたけど、そういう発言についていかが思われますか。

○参考人(平野信行君) お答えをいたします。
 先ほど来御説明を申し上げておりますように、私ども三菱東京UFJ銀行におきましては、従来取組が十分でなかった健全な消費者金融分野をアコムさんのノウハウを活用し力を合わせることによって開拓していこうというふうに考えております。
 そういう意味で、私どもといたしましては、むしろ今後もこういった法案が可決され、新たなお客様のニーズが発生してくるということであれば、それにおこたえするような形で取組をしてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 私、そのときも少し質問を与謝野大臣にしたんですけど、心配のあることが一つございます。
 東京三菱UFJの顧客情報とアコムの顧客情報が共有される、あるいは東京三菱UFJの情報がアコムにいくと、こういうこと、提携の中で十分起こり得ることだと思いますし、東京三菱UFJに口座を持っている人、借りている人、私も住宅ローンをおたくから借りているわけですけれども、その情報が知らない間にサラ金の方に流れるということになると、大変東京三菱さんの方のお客さんたちは不愉快だと思うんですけれども、情報が遮断されていますか、共有していくんですか、顧客情報を。

○参考人(平野信行君) お答えをいたします。
 情報は遮断をされております。私ども、個人情報保護法の成立を受けまして、お客様の大変大切な情報である個人情報につきましては極めて厳格な管理をいたしておりまして、提携において安易に情報を共有するということはございません。

○大門実紀史君 終わります。

○委員長(家西悟君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
 参考人の方々には、長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。(拍手)
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