● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2007年2月22日 財政金融委員会(金融・証券問題集中審議)
              債権業者に顧客情報、シティ銀系サラ金が不正提供
○大門実紀史君 今日はアメリカのシティグループの一員であるサラ金のCFJについて取り上げたいと思います。
 シティグループは、もう報道されておりますが、今年中に日本の株式市場、東証に上場しようという準備をしているようでございます。その上場する上でネックになっているといいますか、整理をしなきゃいけないのがサラ金のCFJということに今なっているようでございます。その中で、いろんな問題が今起きております。
 サラ金のCFJは、日本のサラ金市場がもうかるということでシティグループが設立した会社でございますけれども、御存じのとおり、貸金業法の改正でこれからはもう大変だということで、今縮小整理に入っているところです。ただ、シティグループそのものでございますから、その一員でございますから、日本の市場に上場しようというならば、コンプライアンスをきちっとしたCFJの整理が求められるところなんですけれども、今行われていることは、もう世界最大級の金融グループとは思えないような、コンプライアンスを無視したなりふり構わない、違法行為とも取れるようなことを幾つもやっている状態です。
 今日は時間が少ないんで全部取り上げませんが、例えば今退職強要ということをやられておりまして、三百二十店舗、CFJのですね、これを百三十店舗から四十六店舗と減らしていくわけですけれども、二月一日にはもう百三十店舗を四十六店舗に閉鎖を断行いたしまして、自宅待機が百八十三名と。この方々に、私はこれも違法すれすれだと思いますが、手元にあるんですけれども、まず自宅待機をさしておいて、退職届を出せというものを送り付けております。事実上の解雇通知でございまして、こういう形は労働法制上、裁判になれば無効になる可能性の強いことをやっております。
 さらに、CFJから借りた人たちがどうなっているかといいますと、CFJは大量の債権を、どういうわけか東京都知事登録のクリバースという資本金わずか一千万の会社に、数百億から一千億近いんじゃないかと思いますが、その規模で売却をしております。わずか一千万の都知事登録の会社がそのCFJから買う資金をどうやって調達したのかということも非常に不可解な会社でございますけれども、こういう点では金融庁の債権譲渡のガイドラインに合致してやられているのかどうかという疑いもありますし、このクリバースの回収が今トラブルを頻発さしておりまして、貸金業規制法では破産調停の申立てをやっているところにはもう請求できないということになるわけですけれども、どんどん請求をしていて、今行政処分の申立てもたくさん出ているところです。
 まあ取り上げればまだいろいろありますけれども、今日は質問としては、このCFJ、シティグループのCFJが、個人情報の不正利用、不正流出をした疑いについてだけ質問としては取り上げたいと思います。
 というのは、個人情報の管理というのはコンプライアンスの核心でございますので取り上げたいと思いますが、こちらで確認をいたしました。去年の十二月の初めごろ、信用情報機関であるジャパンデータバンク、JDBと言われておりますけれども、これは全情連に加盟している信用情報機関ですが、そのJDBがCFJに対して、先ほど言いましたクリバースに対して顧客の信用情報を債権を売るときに一緒に売っちゃったと、売却したということを理由に一週間程度の利用停止という処分を行ったというふうに確認をいたしましたけれども、この事実を金融庁としてはつかんでおられますか。

○政府参考人(佐藤隆文君) 御指摘の件は民間会社の間の個別事案でございますけれども、御指摘のジャパンデータバンク、JDB自身が外部からの問い合わせに対して一定の回答をいたしておりますので、私どもの状況認識について一言申し上げますと、JDBはCFJに対しまして、昨年十二月初めの一週間、信用情報の提供を停止する処分を行ったというふうに確認いたしております。

○大門実紀史君 何月何日とか、処分の具体的な内容はお聞きになっておりますか。

○政府参考人(佐藤隆文君) 昨年十二月初めの一週間ということでございます。
 それから、事案の詳細等については公表されておりませんが、私ども聞いたところでは、一部報道にあるようないわゆる目的外利用を認定したものではないというふうに聞いております。

○大門実紀史君 今、この個人情報が流出しても、金融庁にも正式な報告がない、情報を売られた本人も分からないという状況になっております。
 JDBはこの処分を公表しておりません。現行法では公表義務はないということだそうでございます。ですから、金融庁の今の答弁で公の場で初めて処分があったという事実が確認されたというふうな変な話になっているわけです。金融庁への報告義務もありませんし、CFJはずっとだんまりを決め込んでおりました。JDBと、ジャパンデータバンクとCFJの間だけでこの個人情報の流出が処理されたということで、これはとんでもない事態だと思います。これは、本来、信用情報機関の対応としても、もちろんサラ金会社もそうですが、この現状というのは大変おかしい事態じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(佐藤隆文君) 御指摘いただきましたように、現行制度の下におきましては、信用情報機関は金融庁の監督対象になっていないということで、信用情報機関が会員に対して行った処分について当庁に報告することは義務付けられておりません。本件につきましては、当庁でJDBに問い合わせて確認をしたということでございます。
 他方、さきの臨時国会で成立いたしました改正法におきましては、御案内のとおり、貸金業者が個人向け貸付けを行う際に指定信用情報機関への信用情報の照会が義務付けられておりますので、この金融庁の監督の下、指定信用情報機関が貸金業法の円滑な施行のために重要な役割を担うということになるわけでございます。
 こうしたことを踏まえまして、指定信用情報機関が会員業者に対して例えば一定基準以上の処分を行ったといったようなケースには当局に報告等を行わせる仕組みというのも検討してまいりたいと思います。また、信用情報機関が、指定信用情報機関が顧客に重要な影響を与える処分を行ったようなケースについては、一定の場合に公表を求めるといった、こういう枠組みも今後検討してまいりたいと思います。

○大門実紀史君 次は、今度の本改正ではきちっとされていくんですけれども、今の事態がこのまま見過ごされていいのかというふうに思います。
 JDBの処分、一週間程度の利用停止という非常に軽い処分でございます。JDBの方は、先ほどありましたとおり、目的外利用ではなかったというふうなことを言っているようですけれども、目的外利用というのは、信用情報というのは、サラ金の場合は過剰貸付けを防止するという以外には使っちゃいけないというふうなことになっておりますから、それ以外に使われていないというふうなことをJDBは判断して軽い処分にしたようですけれども、先ほど言いましたクリバースというのは回収専門の会社でございます。したがって、過剰貸付けをしないために信用情報を使うというふうなことはもうほぼ実態的にあり得ない。私は、もう目的外利用が明らかではないかと。それを、シティグループということもあるのか分かりませんけれども、かなり甘い配慮をした結果ではないかと思います。このままで済ましていいとは私思いません。
 現行法でも個人情報保護法に基づいてガイドライン等もありますけれども、金融庁がCFJに対して、この情報流出の中身について、事実について報告を求めることができると、現状でもできると思いますけれども、是非このCFJの信用情報流出について金融庁が報告を受けて精査をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(佐藤隆文君) CFJに対する報告徴求の件でございますが、個人情報保護法の枠組みと、それから貸金業規制法の枠組みと、両方あろうかと思います。
 まず、個人情報保護法の枠組みの方では、個人情報の漏えい等の事故が発生した場合には、先ほど御紹介いただきましたガイドラインに基づきまして当局に直ちに一報するということを求めております。さらに、漏えいが一定規模以上等で影響が大きいという場合には、発生原因、類似事例の有無、個人情報の取扱状況等について報告を命ずると、こういう枠組みになっております。また、他方、貸金業規制法の枠組みでいえば、これは法令違反等が疑われる場合には規制法に基づいて私どもとして報告徴求をすることがあり得るということでございます。
 御指摘の個別事案に係る対応につきましては言及を差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論としては、こういった枠組みに沿って、基準に照らし、事実を確認した上で必要な対応を取っていくというのが基本的な私どもの立場でございます。

○大門実紀史君 このクリバースには八万口で二回、すなわち十六万口の債権が売却されたという情報を私、つかんでおります。十六万口というと、仮に一口五十万としても八百億となる規模ですから、量からいって相当の、その中の全部とはまだ分かりませんが、相当の何万件という情報が売られた可能性が強いわけですから、是非、個別には答えられないでしょうけれども、報告徴求なり精査をしてもらいたいというふうに申し上げておきたいと思います。
 私は、CFJは、先ほど言いましたシティグループ、世界最大と言ってもいいし、アメリカ最大と言ってもいいわけですけれども、そういう金融グループの一員がこういうことをやっていると。そのシティグループがこのまま何事もなく日本の株式に、数年ぶりらしいですけれども、上場していいのかと、ちゃんと正してもらわなければならないというふうに思います。業界の中では日本のサラ金には厳しいけど外資系には甘いという声も聞かれたりしているわけですけれども、私はそんなことはないと信じておりますが、山本大臣、その辺の、シティグループもかかわる問題ですからこの点はきちっとしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(山本有二君) シティグループでは、一月二十九日、本年七月までに日本におきまして在日支店の現地法人化及び銀行持ち株会社の設立を行う計画を発表したものと承知しております。
 個別事案への対応についての言及はなかなかし得ないわけでありますけれども、一般的に、法令違反に関する重大な疑義が提起されれば、事実関係の把握に努めた上で、国内企業であるか外国企業であるかを問わず、内外無差別の原則の下で法令に基づいて厳正かつ適切に対処する所存でございます。

○大門実紀史君 終わります。

○委員長(家西悟君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時三分散会
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