● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2007年3月23日 財政金融委員会(特別会計法案)
              国有地売却でのカラクリ、有効利用有識者会議座長の資質は
○大門実紀史君 大門でございます。
 先に我が党の本法案の評価について述べておきたいというふうに思います。
 この法案は行革推進法の特別会計改革を実行に移すためのものということでございまして、今三十一ある特別会計ごとに制定されていた特別会計法を一括法と して、さらに、一般会計とは異なる共通のルールの制定とか財務情報の開示、法整備、まあ特会に対するチェックと透明化を進めるルール作りという点で、それ 自体は必要な措置だというふうに思います。
 ただ、全体としてこれが特別会計改革という名に値するのかどうかということが問われなければならないと。一つは、浪費の構造にメスが入っているかどうか ということでございますけれども、統合計画で三十一ある特別会計を半分近くに減らすと、それだけではもう言われているとおり単なる数合わせにすぎないんじゃないかという点と、もう何度も、予算委員会でも議論ありましたが、道路特定財源の一般財源化がずぶずぶになって事実上先送りになっているような状態だ ということ。あるいは、エネルギー特会も電源開発の特定財源を廃止したわけではございませんで、税金が投入される仕組みは変わっていないという点では、いろいろ批判があった利権や浪費の構造が温存されていると言わざるを得ないというふうに思います。
 で、二つ目には、この中に出てきます市場化テストとか民間に委託していくということでございますけれども、民間にやってもらうということを全面的に否定 するわけではありませんけれども、国が担うべき公の役割というものもあるはずなんですけれども、もうそういうものも関係なく何でもかんでも民間にということで、それが、後で指摘いたしますが、一部の企業のもうけ口になっているというような点が多々見られるというふうに思います。
 この程度のものの特別会計の改革をやったからといって国も身を削ったと、だからこの後恐らく消費税ということになるわけなんでしょうけれども、そういう 提案というのはとんでもない話ではないかという点で、先に態度を申し上げますが、我が党はこれには反対せざるを得ないということでございます。
 尾身大臣、我が党の見解に何か反論ございますか。

○国務大臣(尾身幸次君) この特別会計については、この内容を明確化する、それからまた、歳入歳出の関連についての関係を明確化するということでこの改革を行うものでございまして、全体の改革の趣旨を御理解をいただいて賛同していただきたいと私どもは思っております。

○大門実紀史君 それでは、具体的なところで指摘したいと思いますが、二点目に申し上げた民間にどんどん何でもやらしていくという点で、国有財産整備特別会計について質問をしたいというふうに思います。
 官から民というのは、民間にできることは民間にということでございますけれども、私はそんなにきれい事なのかというふうにいろんな問題を見てまいりまし た。裏を返せば、一部の企業のもうけ話だったりすることがもうごろごろしているわけでございます。しかも、その民間企業が政府の審議会とか有識者会議に直 接入り込んで自分たちに仕事が出るような方向で政策決定にも関与しているという点では、例の規制改革会議でオリックスの宮内さんのことは、民主党の櫻井さんとか私も何度も取り上げて、結局、宮内さん降りられましたですけれども、そういう構図があちこちにあるというふうに思います。
 その一つとして、国有財産でいえば、この国有財産売却の問題では大手町開発絡みの問題で、私はこれはもうこの委員会で二回、行政改革特別委員会で一回、 計三回取り上げてまいりました。またその後、またいろいろ生臭い話になっているということで、その次の段階を取り上げたいというふうに思うわけですが、今 日の午後、中間報告が出るというふうに聞いておりましたけれども、何か一時半ごろに出るそうでございます。それを基に質問する予定でしたけど、質問時間が 早まったということで、ちょっとそれを発表した後じゃないといろいろ答えられないということが多いかと思いますので、まあ次の機会もありますので、今日は さらっと何点か確認の意味でお聞きをしたいと思います。
 大手町開発というのは、この委員会で取り上げてきましたんで改めて簡単に言いますと、お手元に資料を配りましたけれども、要するに、あの千代田区の大手 町の国有地、合同庁舎跡地、一号館、二号館跡地のことですけれども、これが、二〇〇五年の三月に国から都市再生機構に売られた土地ですけれども、どういう わけか、その十一月にはすぐに都市再生機構から大手町開発という有限会社に売却をされました。つまり、随契で売って、都市再生機構が買って、まあ随契だと 安く買えるということと、都市再生機構なら安く買えるということで安く買って、それが都市再生機構がトンネルになって大手町開発という有限会社に譲渡され たという件でございます。この大手町開発は、この開発に絡む、あるいはそこに土地を持っている企業がつくった有限会社で、正に払下げをしてもらったといい ますか、安く買わせてもらったというところでございます。
 この大手町の開発全体を企画立案してきたのが大手町まちづくり株式会社ということで、表にありますけど、社長は経団連の事務総長、取締役が三菱地所の社 長ということです。何をやろうとしているのかというのは、図解にしたとおりですけど、この跡地を安く買ってそこに自分たちが入ると。しかも、この容積率 を、国の都市計画再生本部にこれを国家プロジェクトということにしていただいて、七〇〇%の容積率を一五九〇、その後一四七〇になったのかちょっと分かり ませんが、いずれにしろ倍以上の容積率にしてもらうと。そうすると、これ、等価交換で日経とかJAとか経団連が入っても相当もうかるようになるということ で、国有地の売却とか有効活用とか不必要なところを売却するのには反対ではないんですけれども、こういう一部の企業のもうけに使われているというのは問題 ではないかということで今まで指摘をしてきたところでございます。
 この問題は、どこがそんなことを進めているかというと、二枚目の有識者会議、これは今はもう改組されましたが、有識者会議のメンバーのことを指摘をいた しました。このメンバーのまず会長、伊藤滋さんでございますけれども、この方がただの早稲田の先生だけではなくて、森ビル・アカデミーヒルズの会長であっ たり、森記念財団の会長、つまり森ビルと大変関係の深い方であると。しかも、この大手町開発の最初の段階のまちづくりビジョン委員会にも関係していたとい うことを指摘しましたし、三井不動産とか三菱地所の直接その仕事をやっている人がこの政府の有識者会議に入っているということも指摘を、これは行革特、テ レビ放映の質問で指摘をしたところでございます。
 ここまで来ると、こういう人たちが有識者会議の中心になって進めて、しかも、自分たちがかかわる不動産ディベロッパーのこういう事業にかかわってそういう計画を進めているというのは利害の抵触に当たるのではないかということを指摘したところでございます。
 その後ですけれども、三枚目に、有識者会議がその後フォローアップ会議ということに改組されました。ここで私が指摘した三井不動産、三菱地所の人はいなくなっております、ほかの方が全部引き継いでいますが。なぜこの二人が外されたんでしょうか。

○政府参考人(丹呉泰健君) お答えいたします。
 改組前の有識者会議、国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議では、不動産実務について豊富な知見、経験を有する三菱地所、三井不動産の方々にもメンバーになっていただき、都市再開発の専門家としての御意見をいただいたところでございます。
 先生御指摘のように、昨年八月にこの有識者会議は改組されまして、国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ会議となりました。ここでは、庁舎、 二十三区内の宿舎など国有財産全般の有効活用の在り方について検討をいただくとともに、改組前の有識者会議が報告をいたしました二十三区内の国家公務員宿 舎の移転再配置につきまして、個別の財産の売却、有効活用についてモニタリングを行っていただくこととなっております。
 特に、個別の財産の売却、有効活用のモニタリングにつきましては、民間事業者の方々には場合によっては直接利害が生じることも想定されることから、こう した疑念が生じないように、中立的な立場のある方にお願いすることとし、民間事業者の方々にはメンバーから御退任いただいたものでございます。

○大門実紀史君 つまり、私が最初から指摘しているように、利害関係者はまずいということで外されたわけだったらば、最初から外しておけばよかったんじゃないかと思います。
 じゃ、なぜ伊藤滋さんは、この方は利害関係者じゃないんですか。この方は不動産業界、こういうディベロッパー業界から一切金銭関係のない方ですか。

○政府参考人(丹呉泰健君) 伊藤座長は、現在早稲田大学の特命教授であられますが、都市計画の大家として政府の都市再生本部の都市再生戦略チーム座長や経済財政諮問会議の資産債務改革の実行等に関する専門調査会の委員など、これまで政府の審議会や民間の協議会の委員を務められております。
 このような伊藤座長のこれまでの御見識、経験、さらには改組前の有識者会議において座長として報告を取りまとめていただいたことを踏まえまして、改組後の有識者会議においても引き続き座長をお願いしているところであります。

○大門実紀史君 いや、そうじゃなくて、聞いていることに答えてください。知っていますよ、経歴とかこういう関係に詳しい方だというのは。私が聞いたのは、不動産業界と金銭的な関係がない方ですか、それをちゃんと点検されているんですか。

○政府参考人(丹呉泰健君) 伊藤座長は、先ほど申し上げましたように、都市計画の大家として関係省庁、それから地方公共団体、それから民間の方々と多くの交流があると承知しておりますが、有識者会議の座長についてお願いしたことについて、私ども、特段の支障があるとは考えておりません。

○大門実紀史君  今日は時間少ないから余り、ほかにもさらっと聞きたいことがあるんで深く入れませんけれども、そういうことではなくて、不動産業界の、後からいろいろなことが起こると思うんですけれども、ある企業からコンサルタント料をもらっているとか何だとか、そういう金銭関係はチェックされたんですかと申し上げているんですけれども。だって、あれでしょう、二人外したのはそういう利害関係これから出てくるからでしょう。
 そういう点では、この会長そのものをチェックされたんですかと、そういう点がもうきれいな方だということで継続してお願いされたんですかと、その確認をしているんですけれども。

○政府参考人(丹呉泰健君) 繰り返しになりますが、私どもといたしましては、伊藤座長に引き続き座長をお願いすることについて特段支障があるとは考えておりません。

○大門実紀史君  こればっかりやっているわけにいかないんですけれども、そうしたら、確認をしていただけますか。そういう金銭関係があるとまずいじゃないですか、これから 個別の企業が、そうでしょう、三菱地所と三井不動産はそういう利害関係が生じるかもしれないということで外れていただいたと。じゃ、当の会長がもしそういう関係があったら、直接この社員じゃなくても、アドバイザリーだとかコンサルとかしょっちゅう講演に呼ばれているとか、いろいろな関係があって、金銭的な 関係があればまずいと思いますので、これからで結構です、調べてなければ、点検していただけますか。

○政府参考人(丹呉泰健君) 確認をさせていただきます。

○大門実紀史君 じゃ、次回、その回答をお願いしてからまたその点は質問したいと思いますけれども。
 一月二十九日にこの第九回会議で民間企業からヒアリングをされております。その会社名と、その会社を、非常に具体的な会社を呼んでいるんですけれども、選んだのはだれですか。

○政府参考人(丹呉泰健君) 有識者会議におきましては、閣議決定でまとめられました基本方針二〇〇六に基づきまして、国有財産の有効活用については民間の知見を活用して推進するとされております。このため、民間会社からヒアリングを行うこととしたものでございます。
 それで、私どもといたしましては、民間会社からのヒアリングに当たりましては、ヒアリング先の選定の公正を期す観点から、不動産協会、日本証券業協会、 信託協会、全国宅地建物取引協会連合会といった関係する業界団体に推薦をお願いいたしまして、その推薦に基づいてヒアリングを行ったところでございます。 具体的なヒアリング先は、三井不動産株式会社、JPモルガン証券会社、住友信託銀行株式会社、三菱地所株式会社、日興シティグループ証券株式会社及び社団 法人全国宅地建物取引業協会連合会の六団体でございます。

○大門実紀史君  このヒアリングだけでももう一時間ぐらい質問したいぐらいの、これはヒアリングではありません。今日はもう簡単に触れておきますけれども、ヒアリングじゃ なくて、うちの会社ならこういう開発いたしますと、もう事業アピールですよね。入札の何か説明会で、うちはこういうふうにあそこを開発しますと言っている ような、こんな生臭い会議を、政府の会議ですか、これが。
 これは、なぜこの利害関係者ばかり、先ほど一般的なことを言われましたけれども、正にもう利害関係者ばかり集めているんですけれども、こんな会議、政府 の会議で許されるんですか。民間でやるなら勝手ですけれども、こんなことをやっていていいんですかねと申し上げておきたいと思います。
 もう一つ、今日聞いておきたいのは、この伊藤座長は、どれだけ偉い方か知りませんけれども、我々はこの国有財産を五千億円以上売れと、売っちゃえばいい んだと、盛んに五千億以上売る売ると言って一人で騒いでおられますけれども、この数字の根拠は何ですか、五千億というのは。だれがこんなことを言い出して るんですか。

○政府参考人(丹呉泰健君)  この数字は、先ほど申し上げました基本方針二〇〇六に基づきまして、全国の庁舎で五千億、それから全国の宿舎で一兆円、うち二十三区内で五千億、それから 二十三区外で五千億、合計一・五兆円の売却収入を上げるということが報告されております関係で、伊藤先生はそういったことを発言されているものと理解して おります。

○大門実紀史君 五千億という数字が、何か国庫の、国の財政に寄与するという意味よりも、ビジネスだと、これでビジネスチャンスが生まれるというようなニュアンスで盛んに発言をされているわけでございます。
 四枚目の資料に地図を用意いたしましたけれども、私がずっと取り上げてきたのは、一番下の周辺位置図でいくと計画地というところでございますが、今度は 気象庁と合同三号館、これは国税庁が入っているんだと思いますけれども、ここがターゲットになっているということですけれども、この三号館と気象庁の土地 も同じように民間に売却するという予定でしょうか。

○政府参考人(丹呉泰健君) 現在の有識者会議におきましては、東京二十三区内に所在します三百三十九のすべての庁舎につきまして、詳細な情報を基に現地を視察していただいたり、各庁からのヒアリング等を通じまして、個々の庁舎の有効活用策について検討を行っていただいているところでございます。
 これまでの議論では、今先生から御指摘のありました大手町の合同庁舎三号館等につきましては、未利用の容積が十万平米程度あり、現在土地の有効活用が図られていない、また大手町は民間ビルの需要が高く、これを踏まえた有効活用策の検討が必要であるという意見が出され、有効活用策が重要な課題となっている ところでございます。
 ただ、いずれにいたしましても、大手町の合同庁舎第三号館を含めまして、二十三区内の庁舎の在り方については、現段階で売却等の個別具体的な結論は出て おりません。本日予定されている有識者会議の中間取りまとめにおきましても、これまでの検討状況と論点を整理していただくことになっておりまして、今後更 に具体化に向けた議論を行っていただく予定となっております。

○大門実紀史君  ここも容積率が七、八〇〇%だったのが一四七〇%に引き上げられました。これも都市再生本部が国家プロジェクトとしてこの辺りを指定したから上げられたと いうことですけども、これについては伊藤さんは好き放題おっしゃっているんですけども、これは会議録ですけど、大手町合同庁舎三号館、気象庁も今も生きて いると、つまり今も仕事をしていると。それで、容積率を一四七〇%にしたというのはぼろもうけねと、まあ品位が問われると思いますけども、そういう言い方 を平気でされております。
 これも、要するに、どうやって一四七〇%にしたかというふうな経過の中で伊藤さんがおっしゃっているのは、国家公務員宿舎というのは省庁のいろいろ抵抗 もあると、確かにこれも、気象庁も国税庁も異論を唱えているようでございます。それをどうしたかというと、こうおっしゃっています。僕たちは遠慮しなかったと、それでどうしたかというと、都市再生本部決定にしちゃったんですと、自分が決めたようなですね。これは実は、小泉前総理とは仲のいい方ですからお願いされたかも分かりませんけど、あれはそこがみそなんですよと、こんなことまでおっしゃっているわけです。
 こんな方は、何なんですかこの方は。こんな権限を持っている方なんですか。こんな、都市再生本部の決定に、自分たちでやったんだと、しちゃったんだよ と、公務員が文句言うからと。こんなことを政府の会議で堂々と平気で言うような、しかも業界と密接に絡んでいると、もう本当にこの会長は私大変まずい方だ と前から言っておりますけども、最後に大臣、いかがお考えですか。

○国務大臣(尾身幸次君) 国有財産の処分につきましては、全体の財政再建をするという一環の中で適切に公平に客観的に結論を出していきたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 終わります。
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