● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2008年5月9日  財政金融委・国土交通委連合審査会(道路財源特例法)
福田首相を追及、社会保障の自然増抑制は道路建設費の20分の1
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 本日、この連合審査の後の財政金融委員会でこの法案は否決されるであろうと、その法案を来週与党は衆議院で再可決をするであろうという流れになっておりますけれども、総理は参議院で示された意思、つまりこの法案は否決をして直ちに一般財源化すべきだという参議院の意思と、十年の法案をとにかく通して続けると、この衆議院の示されるであろう意思、どちらが国民の民意を示していると総理はお考えか、まずお聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 参議院の結論がまだ出ていない今、何か言えというふうに言われてもそれは困ることではございますけれども、しかし、ただいまお願いしている法案については平成二十年度の、これの歳入にかかわることですね、そしてまたその使用にかかわることです、この法案が通りませんと地方に対する七千億円の財源の執行ができないんですね。これ七千億円の効果だけではありませんよ。この事業量でいきますと一兆二千億円になるんですよ。そういうような、予算執行ができないというような事態が来るというのは大変困ることだというように思います。地方自治体も困りますよ。日本全体の景気に悪い影響を与える、ひいては国民生活にも悪い影響を与えると、そういうことになると思いませんか。ですから、是非これには御賛成願いたいと思います。

○大門実紀史君 もうその議論はさんざんしてまいりました。申し上げているのはそういうこと、そういう理由で提案されているのはもうよく知っております。それに対して、野党は違う方法はあると言っているわけです。そのどちらに民意があるかと思われるかという、国民はどこを支持しているかと総理は認識されているかということをお聞きしているわけです。理由を聞いているわけではございません。

○内閣総理大臣(福田康夫君) ですから、どういう結論を出されるのか、私は参議院の良識を信じております。

○大門実紀史君 国民世論は、どの世論調査を取ってもこのままの法案を通すべきではないという方が多数であるということはもう御存じの上でお答えになっているんだというふうに思います。
 最後ですので、もうあとは前向きな議論をできるだけしたいと思うんですけれども、先ほど田村委員の質疑で、一般財源化された後何に使われるのかという点がちょっとますます心配になってきましたのでお伺いいたしますけれども、総理のお考えをお聞きしたいんですけれども、一般財源化した後その財源を何に使うのかという点ですけれども、私は、道路が必要かどうかという議論はさんざんありましたが、問題は限られた財源をどこに優先的に使うのかと、こういう緊急性の問題じゃないかというふうに思っております。
 そういう点では、衆議院で二月二十六日に参考人質疑があって、なかなかいい議論がございました。我が党の佐々木憲昭議員が参考人皆さんに同じことを聞いたんですけれども、現時点で社会保障と道路建設のどちらに緊急性があるかという質問に対して、立場の違う、道路建設必要だと言う方もいらっしゃいます。そういう立場の違う参考人四人の方がすべてが、緊急性という点では社会保障だということを明確にお答えになりました。
 総理は、この点、緊急性という点では、道路か社会保障かといえばどういうふうにお考えですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) そのどちらが緊急性があるかといえば、両方とも緊急性はありますよ。みんなあるんです、緊急性はね。そして、例えば一般財源化すれば、地球温暖化対策とか救急医療体制の整備とか少子化対策とか、みんな緊急性あるんですよ。それを分けてどうかというふうに聞かれても、ちょっと困ります。

○大門実紀史君 ですから、今日の議論、この委員会として初めて総理のお考えを聞くことになるわけで、もっと早く聞きたかったわけですけれども、どうも一般財源化といっても考えている先が違うんではないかと。もうあれもこれも必要と言われると、そもそもその道路に多大な無駄を生みながら使われてきたものを社会保障やほかの今緊急性のあるものに回すべきじゃないかと、これが国民の声で、いろんな議論があったわけですが、あれもこれもと言われると、一般財源化しても道路にやはり重点を置くということもあり得るわけですし、やはり与党が考えている一般財源化と野党が考えているのは違うというふうにこれどうしても感じてしまうわけでございます。
 もう少し具体的に言いますけれども、例えば拠点空港から、拠点空港あるいは港湾からですかね、アクセス道路を建設しようという中期計画がございます。これ十分間短縮すると。実際には、調べてみると、数分未満とか、ふだんそもそも車が余り通っていないというようなところも含めてですけれども、十年間で十五か所、六千三百億円使ってやるという計画がございます。これ、一年間にすると六百三十億円も使うことになります。こういう、六百三十億ですね、効果があるかどうか分からない、こういうものと、例えば今障害者自立支援法が一割負担になって障害者の方々から悲鳴が上がっておりますけれども、あれを元に戻すのは約五百億円でできます。
 例えばこういう、具体的にお聞きいたしますけど、この二つ比べてどちらも緊急性があるというふうに総理はお考えですか。──いやいや、総理のお考え、総理のお考え。総理のお考え、お願いします。総理の……

○委員長(峰崎直樹君) ちょっと済みません。委員長、指名しております。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 具体的にそういう例を挙げてどっちが大事かという、それは比較できるんですか、そういうことは。(発言する者あり)できるんですか。私は、ジャンルでいって、そういうような比較をすべきでないと思いますよ。質と量、いろいろな状況もありますから、そういうものを総合して考えるべきことなんですよ。
 よく御党は、自衛隊要らないじゃないかみたいな議論されますけれども……(発言する者あり)

○委員長(峰崎直樹君) 静粛に願います。

○内閣総理大臣(福田康夫君) そんなことはないんでしょう。それと社会保障、どっちが大事か、こんなふうな議論というのは私はお答えすることできません。両方大事なんですよ、あえて言えば。

○大門実紀史君 総理、これ大事なことお聞きしているんですよ。緊急性はどちらかと。
 道路ですよ、それ、実際に国交省言うとおり十分短縮するかも分かりません。それと、今実際に障害者自立支援法で障害者の方どんな目に遭っているかと、どれだけ自民党に、与党にだって声が来ているかと。これと比べて、これと比べてどちらも判断できないなんて総理大臣がいますか。道路が大事なら大事と言えばいいじゃないですか。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 道路工事をあるところでしていますと。そのそばで交通事故が起こって、そして、けが人が出た。道路工事をしている人は、自分たちは道路工事が大事だと、だから道路工事続けるんだというように考えますか。やっぱりそのけがした人を助けるために病院に連れていくとかそういうことをするわけでしょう。そういうようなことを聞いているわけですか。それはもう答え、当然じゃないですか。

○大門実紀史君 総理の全体としての政策のスタンスにもかかわるからお聞きしているんですよ。
 例えばもう一つ聞きましょう。もう少し、それじゃマクロでお聞きしましょう。
 社会保障の自然抑制二千二百億ですよ、毎年。これは厚労大臣でさえも悲鳴を上げておられます、これ以上は無理だと、これ以上削るのは無理だと。こういうところに、道路特定財源は年間四・四兆ぐらい国費で使っていますよね、二十分の一回せば自然増の抑制やらなくても済みます。こういうことについても御判断できないんですか。

○委員長(峰崎直樹君) 福田内閣総理大臣。(発言する者あり)
 ちょっと、答弁、額賀大臣に私は与えておりません。駄目です。総理大臣やってください。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 全体の財政との関係ですから、財務大臣から答えていただきます。

○大門実紀史君 そういうことを総理が、総理大臣でしょう、お答えできないんですか、御自分で。御自分で、じゃ何の、一般財源化して、いや、総理のお考え聞いているんですよ。一般財源化してそれをほかに使っていこうとおっしゃった意味は何だったんですか。自分で決断できないんですか。あれもこれも必要だと、あれもこれも必要なんですか。総理のお考えちゃんと述べなさいよ。財務大臣関係ない、財務大臣関係ない。何を言ってるんだ。

○内閣総理大臣(福田康夫君) 今一般財源化とおっしゃったけれども、二千二百億円のこととどういうように関係してくるんですか。二千二百億円、要するに社会保障費が足りないということをおっしゃりたいわけですか。

○大門実紀史君 いやいや、どこにお使いになるかを聞いているんです。

○内閣総理大臣(福田康夫君) どこに使うか。それは二千二百億円を削って、それは何も使わない。それは財政の規模を減らすということだけですからね、何も使ってないんです、そういう意味においては。ただ、削るという意味において、ほかのところも全部削っているんですよ。全部削った上で、その全体の構成を見て社会保障費もこれも削る。削るといったって実際の総額は増えているんですよ、毎年。増えているんですよ。計画値に比べて減らそうというようなことで、それは合理化なんです。しかし、その合理化も、例えば薬価を下げるとかいろいろな工夫をしてやっているわけですよ。
 ですから、単にそれは二千二百億円削ったから、だから社会保障費を見てないとか、そういう話じゃないということを申し上げておきます。

○大門実紀史君 じゃ、もう終わりますが、私が聞きたかったのは、総理は具体的に言わないとお答えにならないから幾つかの例を申し上げたんです。要するに、一般財源化して社会保障に回していくと、そのお気持ちがあるかどうかを聞きたかったわけでございますので、そういうことが今示されなかったということに厳重に抗議を申し上げて、私の質問を終わります。
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