● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2008年5月22日  財政金融委員会(民主・租特透明化法案)
租特透明化法案で質問
○大門実紀史君 大門でございます。
 本法案は峰崎委員長の大変思い入れの強い、御尽力された法案だというふうに思います。大変いい法案だと私は思っておりますけれども、よく分からないんですけど、財務省は、あれですか、この法案には賛成できないという立場なんでしょうか。額賀大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(額賀福志郎君) これは一定の政策目的を達成するための特別の租税特別措置であります。ですから、時代の変遷に応じてインセンティブを与えて日本の経済に成長に役立ってきたと思っております。そういう意味では、そういう中でやっぱりきちっと見直しをしていくという意味では極めて同調する部分もあります。
 しかし、我々はもう既に二十年度予算についてはもう済んでしまったことでございますから、来年度以降またいろいろと御議論をする場合に参考にさせていただきたいというふうに思っております。

○大門実紀史君 今の大臣の御発言に御意見ございますか。

○大塚耕平君 参考にしていただけるという御発言ですので、ということは何がしか役に立つ提案も入っているということのようでございますので、是非賛成をして、与党の皆さんにも賛成をしていただいて、この法案に基づいて財務省に租特の透明化に資するような行政を行っていただきたいと、心からそう思っております。

○大門実紀史君 先ほどの質疑の中で、私も資料を見てびっくりしましたけれども、この措置で五十年以上続いているものが三つありますね。船舶特別償却、保険会社異常危機準備金、植林費の損金算入の特例というのがもう昭和二十六年とか二十八年、昭和三十二年から続いております。
 先ほど遠藤副大臣が不断の見直しがキーワードだとおっしゃいましたけれども、これ、不断の見直しをやっていて何で五十年以上続いているのか、ちょっとお聞かせください。

○副大臣(遠藤乙彦君) 当然不断の見直しを行っておりますけれども、関係省庁等から必要性の説明がありますし、やはり政策目的上に照らして、まあ時代が変わっていきますけれども、政策目的に照らして必要と判断されれば当然それは存置するというふうに考えております。

○大門実紀史君 私はもう五十年も続いて、必要な措置かも分かりません。そういうのは本則に入れていくのが当たり前で、そういう考えだともうこれ百年でも続いてしまうんじゃないかと思うんですよね。そうするともう特別措置、恒久減税の言葉とかああいう言葉と同じで、これはもう恒久措置になってしまうと思うんですけれども、その辺はやっぱりもう五十年とか三十年とかになると、それこそ全体の政策評価といいますか見直しをしなきゃいけないと思うんですね、一年一年じゃなくて。そういうふうなことを基本に法律の提案をされていると思うんですけれども、そういうことが必要じゃないかなと申し上げておきたいと思います。
 時間が少ないので、提案者、発議者にお伺いいたします。
 今日も答弁があったとおり、今までもいろいろ政策評価とかやっているというふうなことがありましたけど、民主党さんとしては会計検査院の、何ですか、特定検査とか、所管庁の行政評価とか、財務省の審査ですか、こういうものではそういう見直しができないというふうに判断された根拠といいますか、このままではできないんだと、この法案をやるしかないんだと。この分かれ目の判断というのは何だったのか、ちょっと教えていただけますか。

○尾立源幸君 この租特、まさに経済的な意味におきましては実質的に補助金と変わらないと。にもかかわらず、だれがどの程度利用しているか、財務省が全く把握していないということが分かりました。まさにブラックボックスに今なっております。さらに、財務省が分からないのもそうなんですけれども、この所轄の責任というのが各省庁に全部権限が分散されておりまして、まさに特別会計等々の不透明な部分と一緒で、ここも各省庁の管理下に置かれているということが分かってまいりました。
 さらに、私どもが秋口にやるヒアリングをさせていただいた中で、じゃどのような各省庁が実態を把握しているのかということを検証しましたところ、まず租特の利用実績、実数を把握していない。さらには、租特の減税額ですね、この試算もいいかげんなものが多いと。さらに、租特の政策評価も行っていなかった。さらには、補助金が並行して使われる場合もあるんですが、その関係も整理していないと。こういう幾つもの問題点が指摘されたわけでございます。
 そういう意味で、毎年のように繰り返されますこの租特の新設、延長に当たっては、この現状では簡単には私たちは認めるわけにはいかないと。やはり、実態が分からないことには判断のしようがないという結論に至ったわけでございます。
 そういった意味で、何としても透明性を確保して、国民の皆さんに納得していただくことが大事だということで、まずは実態調査が必要だという結論に至ったわけでございます。

○大門実紀史君 額賀大臣、今御指摘があったとおり、実際にヒアリングされていろいろ見たら、先ほどから見直しすると言っても、このシステムは無理だということを判断されたということですね。
 そうすると、もう率直に襟を正して、財務省の中でも今のシステムでいいのかどうかと。先ほど参考にされるという話ありましたけれども、本当に考えなきゃいけないんじゃないかと、この法案のとりあえずの賛否はともかくですね。その辺もう少し、財務大臣、いかがお考えかお聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(額賀福志郎君) だから、どういう政策目的を考えるのか。そして、その政策目的を達成するために税制で対応するのがいいのかどうなのか、あるいはまた既にやっていることが経済状況とか将来にとって有効なのかどうか、そういうことについてはしっかりと議論をしていく必要があるというふうに思っております。

○大門実紀史君 議論も大事なんですけれども、まず実態をつかまなきゃいけないということでこの法案が出ているんだと思います。
 発議者にお聞きしたいんですけれども、この法案が成立した後、ただ調査をすればいいというものじゃないと思います。その後の政策提案としてといいますか、その後どういうふうにやっていこうというふうにお考えか、お聞かせいただけますか。

○大塚耕平君 先ほどの富岡委員の御質問に共通する部分がございますが、私どもはその象徴的な意味で租特全廃ということを申し上げておりますが、それは租特という政策手段が必要ではないと申し上げているわけではなくて、既存のものは本当にその実態が分からないがゆえに、改めてその上で本当に必要なものはビルトしていく、物によっては継続という判断をするものも出てくると思います。その際の判断基準の一つとしては、先ほども申し上げましたが、トータルとして経済効果がどのようなものであって、そしてそれを国の政策として是認するかどうか。この二つの判断基準で恐らく存置するもの、そして新たに設けるものを決めていくことになると思います。
 経済効果といった場合に、例えば減税効果のみが対象者に及んで、国の財政の視点からいうと、減収のままである場合には、その方々にそのような減収効果が及ぶことに合理的な理由があるかどうかということも重要な判断材料になります。できればその減収効果によって間接的に国の税収が増える、トータルとしての国の経済的効果はプラスであるということが大切な条件ではないかということも付け加えをさせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 報道では、峰崎委員長なんかが記者、インタビューでお答えになっているのは、リセット法案といいますか、何か次の法的な措置といいますか、そういうものをちょっと、しばらく前ですけど、耳にしたことがあるんですが、そういう具体的なところで、次の法的措置として何かやっていくというような構想はありますか。

○大塚耕平君 我が党の様々な動きに御関心を持っていただいて大変有り難いんですが、今回この実態が明らかになり、私どもとしては、もしこの法案を通していただいて、法案に基づいた適用実態調査の結果、この租特は廃止が必要だあるいはこれは存置が必要だというところまで恐らく判断が及ぶでしょうから、その判断に基づいて財務省があるいは所管の省庁が自発的に公党である政党の意見や国会での議論を踏まえて対応していただけるならばリセット法案のようなものは必要ないと思います。ただし、それはそれとして、現在の租特を引き続き基本的には全部継続するというような動きになれば、全部か一部かは別にいたしまして、リセット法案のようなものを考えていく必要があるというふうに思っております。

○大門実紀史君 もうお聞きすることもなくなってまいりましたけど、最後に言い残したことがあればどうぞ。

○大塚耕平君 言い残したことではございませんが、大変こうして野党の議員立法を御議論いただくと、私どもの立場としてはいい意見交換ができているなというふうに思っております。
 そういう中で、今日大臣がお話しになった点に関連して一点だけ申し上げさせていただきたいんですが、大臣は、租特というものは国の経済を発展させるために、その発展に資するような分野にはやはり一定の措置をしていく必要があるという趣旨で、その必要性について述べられました。特に科学技術の発展の重要性を述べられましたが、その考え方そのものには私たちは賛成なんです。
 ただ、是非この議論を通じて私どもの考え方を御理解いただきたいのは、科学技術の発展や産業の発展のためにこれまで、特に高度成長期と同様に直接的に財政支出や財政支援をするという財政的余力がないがゆえに、実は科学技術の発展や産業の発展のためには政府が余計なコストを企業や産業に掛けさせない、行政コストという意味も含めて。そういう意味では、トランザクションコストというふうに最近申し上げますが、トランザクションコストがなるべく掛からないような産業政策を行うことによってつまり財政負担も掛からない。
 その一方で、これまで産業を中心に行っていた租特あるいは財政的支援はどこに行うかといえば、これはGDPの六割を占める個人消費に直接及ぶような財政措置をする必要があるのではないか。そして、個人消費が盛り上がることによって内需が振興されれば、そのことによって結果として企業や産業も発展するわけでございますので、ただいま申し上げましたような考え方も含めて、税制及び租税特別措置全般が本当に半世紀ぶりに大胆に見直されることを期待しているということを付言をさせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 大変よく分かりました。
 じゃ、終わりたいと思います。
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