● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2008年11月13日  財政金融委員会(金融機能強化法案)
 金融機関への公的資金の注入、最終的な損失を「なぜ国民負担になるのか」、農林中金などの有価証券取引拡大のつけを国民に回すな。
○大門実紀史君 大門でございます。
 本当に大臣、お疲れさまでございます。これからワシントンに立たれるということでございますので、余り疲れさせないように簡単な質問をしていきたいと思いますので、御答弁もてきぱきとやっていただければというふうに思います。
 サミットに御出席ということですので幾つかお伺いしたいと思いますけれども、今度のサミットは、IMFそのものの改革もテーマになりそうだということでございます。午前中も議論ありましたけど、日本が十兆円出すかどうかというような話があるわけですが、私はお金も出すなら口も出すべきだというふうに思います。
 IMFの在り方については谷垣大臣のときに私、議論させてもらったことがあるんですけれども、今回は特にIMFの民主化といいますか、新興国とか途上国の発言権を強くするというのも一つのテーマになっているようでございますけれども、今まではアメリカの発言力が物すごく強くて、日本はお金出しているのに割とアメリカの陰に隠れているようなところがあって、この間、新興国、中国とかブラジルとか韓国、メキシコでしたかね、ちょっと発言力が強まってきたと。
 そういうやっぱりIMFそのものの在り方も問われているということで、そういう民主化といいますか、発言権を強めていこうというふうなことがテーマになるかと思いますが、その点、日本はどういう立場で臨まれるか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(財務・金融担当大臣中川昭一君) 御指摘のように、今回はアメリカ発世界的なこういう状況でございます。
 そういうことで、各国それぞれ、そして各国協調して、それから国際通貨基金、IMF等の柔軟な対応というものも議論になるかと思います。六十数年前にできて、そして十数年前のアジア通貨危機を経験して、そして今こういう状況にあるわけであります。IMFの役割はより重要になってきたと思いますけれども、また現時点でのこういう状況にきちっと対応できるようにIMFも変わっていってもらいたいというふうに思っております。日本は、資金援助を必要であればやるということは先月私から申し上げておりますけれども、経験も含めて、IMFあるいは世界のために善かれと思うことはどんどん発言をして行動してまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 今までのIMF批判というのは、いわゆる市場原理主義的な構造調整を途上国に押し付けるというので相当批判起きて、途中でちょっと修正をして、貧困削減を中心にするということでちょっとは変わってきているわけですけれども、今問題になっているこの金融の自由化も、やっぱりIMFがアメリカ型の自由化を世界に広めたということをまた批判されておりますので、そういう点も含めて、前回お聞きしたとおり、問題意識は持っておられると思いますので、是非御発言をしていっていただきたいなと思います。
 もう一つは、金融の規制といいますか市場規制といいますか、投機マネーの規制なんかも含めて監督規制ですね、これもテーマになりそうですけれども、例の原油高のときのサミットでは、ドイツは規制に非常に積極的でしたけど、アメリカとか日本はどちらかといえば消極的だったと。その後この金融危機が起きて、もう今やドイツもフランスも物すごく積極的で、むしろ、原油のときにちゃんと自分たちの提案を聞いておくべきだったと、そら見たことかというような感じがあったりするわけですけれども。
 そういう点では、前回申し上げたとおり、小手先の規制じゃなくて、監督強化じゃなくて、パッケージとして、ファンドの問題とか簿外取引とかレバレッジの問題とか、いろいろきちっとやっていかなきゃいけないというふうに思うんですけれども、アメリカもオバマ次期大統領はかなり強い意識を持っていらっしゃるようですけど、この点、今まで日本もアメリカにくっついて消極的だと言われていたところがあるわけですが、是非積極的にこの監督規制の問題も発言していっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(中川昭一君) 同感でございます。
 今回のこの危機の原因の一つは、ハイレバレッジというか、ハイパーレバレッジという問題もございますし、余りにも自由ということで、グラス・スティーガル法の改正であるとかレバレッジ規制の撤廃であるとかということをやったことも原因になっておりますので、総理も生活支援のときに発表しておりますように、格付の問題、あるいはまた会計の問題、あるいは証券化商品の問題等についてもきちっとしたルールを作っていくという立場で総理は臨まれますし、私もそれを補佐していきたいというふうに思っております。

○大門実紀史君 もう一つは、円高ドル安の問題ですけれども、ドル買いの協調介入があるのかどうかと。これはお聞きしても多分お答えにならないというのは分かっておりますので、その表裏一体の問題でありますけど、アメリカは七十兆円の公的資金投入、その前に景気対策で八十兆円ぐらいありますから、大体百四十兆ぐらいの対策を立てると。したがって、これはアメリカの場合は借金でやるしかないわけですね。しかも、外国から借金をするしかないような国でございますので、当然米国債を発行して日本にも引き受けてほしいというような話になってくるかというふうに思います。
 午前中、大塚さんから円建て米国債の話ありましたけど、私、円建てであろうと、余り米国債を買うのはどうかな、これ以上増やすのはどうかなと思っております。なおかつ、円建てでは為替介入の効果が相殺されるというかなくなる、半減してしまうわけですから、ドルをどうするかというところでいくと、余りそういう要求は特に日本には来ないんではないかと。逆に日本政府は、やっぱりまたドルの米国債を買わされる羽目になるんじゃないかというふうなことを心配しておりますけれども、米国債の問題、ドルが暴落したら大変な事態になるわけですが、まだまだ日本としては米国債を引き受けていくという姿勢なんでしょうか。いかがでしょうか。

○国務大臣(中川昭一君) これは、アメリカ政府がどういう財政支出に対して財源の裏付けを取るかと、まずここが一つ前提になるわけであります。そのときに日本に何を言ってくるのかということが二つ目だろうと思います。そのとき、日本がどう対応するのかということでございますが、多分お答えできるのは三つ目の点だろうと思います。アメリカの経済の危機を救うことも大事でありますし、世界の経済の危機を救うことも大事でありますが、それが日本にとってメリットになるかどうかということが多分第一番目の位置付けに私としてはなるのではないかというふうに考えております。

○大門実紀史君 是非そういう判断でこれから日本やっていかないと大変なことになってくるんじゃないかなというふうに思います。どんどんどんどん米国債を増やすと、もうアメリカと一緒に心中してしまうような道に行っちゃうんじゃないかということを心配しております。
 お金の使い方としては、大臣からもありましたけれども、チェンマイ・イニシアチブですよね、いざというときの介入資金の通貨スワップですよね。ああいうアジアにもっと、アジアの債券市場の問題もありますから、ああいうところに円といいますか日本マネーを、そうしていけば、ドルとユーロとアジア通貨といいますか、そういうバランスが取れてくると思うので、そういう方向転換もこれから求められてくるというふうに思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 じゃ法案の方に入りますけれども、まず、今日も一日聞いておりまして、私、そもそもこの法案、素朴な疑問があるんですけれども、こうやって一生懸命議論してこの法案成立しても余り使われないんじゃないかと、今までもそうですけれども。それで、なおかつ使われるときは一斉に使われるんじゃないかと、そういう法案の性格じゃないかと思ったりするわけです。もし一斉に使われるというか、なった場合は、これ予防措置というようなもうスキームじゃない事態じゃないかと思うわけですね。使い勝手を良くしたって、やっぱりこれ資本注入といったら、うちの銀行、うちの信金、やっぱり評判悪いと思われるというのはどうしてもありますので、結局余り使われないと。使われるときはむしろ金融庁の指導でぼんぼんぼんということで一斉に使われるような事態しかないんじゃないか、どちらかしかないんじゃないかと思います。
 それで、後者の場合だと、この法案の趣旨の予防措置ということとは違う事態というふうになるんで、何かそういう自己矛盾をはらんでいる提案といいますか、今回出されてきているんじゃないかと思いますが、その辺の認識はいかがでしょうか。

○国務大臣(中川昭一君) 私は、可能性としては三つ目もあると思うんですね。つまり、年末を控えての資金繰りに対応するということもありますので、そういう意味で、何回も申し上げて恐縮ですけれども、資金の需要のあるところに適時適切に融資、資金供与ができるようにするためにこれを用意さしていただき、一定のルールの下で金融機関にそれをお使いいただいて、そして融資をしていただくということがこの法律の目的でございます。

○大門実紀史君 一応私の考えを申し上げたまででございますけれども、我が党がこの種の法案に反対する理由は別に難しい話ではございませんで、この公的資金の注入が最終的に損失を生んだ場合、これが国民負担になる仕組みなっていると。税金で負担、国民が負担させられると、これはもう素朴にそれがおかしいと。国民感情からいって、何で銀行経営者の失敗を自分たちの税金で最後穴埋めするのかと、その部分でございます。別に難しいことで反対しているわけではございません。
 その点で、この法案そのものよりも、公的資金を注入した後国民負担になるというこのそもそも論をちょっと大臣にお聞きしたいと思いますけれども、少し私の考え方をちょっと整理して申し上げますと、非常事態の場合ですね、今回の法案みたいな場合はあんまり思いませんが、非常事態の場合に公的資金を注入すると、借り手保護あるいは預金者保護と、これは私はあり得ることだというふうに思います。ただしよほどの場合だなと、そうでないとおかしい話になるなと思いますけれども。
 ですから、火事が起きているときに放水するなということを言っているわけではありません。ただし、火事を起こした原因の追及と責任はきちっとすべきだと。また、その後家をもし再建するとしたら、その家を再建する費用とかその借金は何年掛かってもその原因者が払うべきだと。ですから、その注入した銀行が返済させるわけですけど、きちんと返済しろと、これは当たり前のここまでですね。仮に返済できない事態になった場合ですけれども、これは銀行業界で負担すべきだと、国民に、社会的な損失にする必要はないと、国民にツケを回すことはないと。これは、普通に考えたって国民感情としてはみんながそう思う話でございます。
 ですから、今回の法案、余り今の場合は、今想定される事態でいくと、それほど、破綻処理とは違って国民の損失が出ると、レアケースかも分かりませんが、少なくとも仕組みとしては、出た場合は業界負担にするというようなことが私はあるべきじゃないかなというふうに思います。
 住専のときは、税金投入の問題が大問題になりました。その後でいえば新生銀行ですね、新生銀行で長銀に公的資金入れた、で、結局リップルウッドがもうけて新生銀行が大もうけしたと、これは物すごく国民の怒りをあのとき買いました。その新生銀行、今大変な事態になっていまして、聞いてみましたら二千五百億まだ公的資金返してないんですかね、それもどうなるか分からないということがあるんで、私が申し上げたいのは、何かもう業界負担というのが当たり前のように安易にいろいろ仕組みとして提案されているわけですけど、何か政府も国会もちょっと鈍感になっているんじゃないかと、この国民負担の問題を。やっぱり、これはきちっと厳正に議論をすべきだし、十分検討が加えられて法案なんかも出されるべきじゃないかというふうに思います。
 そもそも論で、今回の法案というよりも公的資金と国民負担のそもそも論で、大臣はいかがお考えか、ちょっとお聞きしたいなと思います。

○国務大臣(中川昭一君) まず、御質問のそもそも論をどっちのそもそも論でお話ししたらいいのかちょっと分かんなくなっちゃったんですが、例えば先ほどの百二条、九十七条が発動される場合とか、九〇年代から二〇〇四年にかけての様々ないろんな特例措置がとられたときとか、あれがまさに日本の中で火事が起こっちゃって、しかも世界のどこからも消防自動車も駆け付けてこない中で、もがきながら、いろいろ御批判もありましたけれども、日本が自らの力で火を消すことができたわけでございます。
 今は、日本は火事が起きておりません。しかし世界中で火事が起きたりまたぼやが発生したりしていて、御承知のように、国のGDPの十倍もの金融資産が不良化しているような国まで発生しているわけでございます。
 ですから、そもそも今は火事ではない。しかし、世界中で火事が起こり、あるいはぼやがくすぶり始めているという状況の中だからこそ、例えて言うならば、火事という大門委員の例を使わせていただくならば、そのときにため池に水を入れて、そしていつでも健全なところに水を掛けて、火の粉が飛んできたりしないで、そして、ここから先はどういうふうに言ったらいいんでしょう、必要な資金を供給することによって、日本の経済、地域が安定して、そして火事も起こらずに平和に発展をしていくと、こんな例えが適切かどうか分かりませんけれども、そもそもこれは御承知のとおり、火事が起きた場合とかいうことじゃない法律案でございます。
 それから、国民にツケを回すというお話でございますが、確かにこれは資本注入でございますから、その注入した後の何らかの権利が、価格が上昇することも、それから減ることもこれはあり得ることは、これはもう私も否定をしません。ただ、我々は、そういうことがないように経営強化計画の要件の中でもきちっとそのことを見込んで審査をしていただき決定をするということもございますし、現に十数年前の日本の資本注入ではたしか九・二兆を注入して一・三兆ほどの売買益も出ているわけでございますから、最初から損することありき、国民にツケを回すことありきではなくて、日本の金融システムの更なる健全化、強化のためにこの法律を発効させたいというのが我々のねらいでございます。

○大門実紀史君 ですから、だから国民負担が生じないようにもう最大限の努力されるとなっているわけですから、万が一出たときは業界負担ということにしたって何もおかしくないんじゃないかなと私は思うんです。
 アメリカでも今、余り報道されていませんけど、公的資金注入ですね、あれが、我が党の佐々木憲昭議員が御指摘したように、アメリカのあの公的資金の法律は、最終的に五年後ですね、純損失が出た場合は大統領が法案を出して業界に負担をさせることができるという項目が入っていますよね。アメリカでさえそうなっているわけでございまして、しかも今、市民運動が起きていまして、例の映画、「シッコ」ですかね、のマイケル・ムーア監督なんかは、そういう条項があるにもかかわらずひょっとしたら税金負担になるかもしれないということで、この公的資金、国民負担に反対するといいますか、物すごい市民運動が起きているということもあるわけです。
 そういう点でいくと、日本の場合は、この法案についてはマスコミもその部分はほとんど報道しませんし、国民の皆さんも何となく不安の解消でやっているんだろうと。最後に何かあったときに負担が来るというのはほとんど御存じないと思いますが、後で万が一さっき言った後者の方の事態になって、ということは幾つかはもう破綻まで行く可能性もあるというような事態のときに、具体的にその負担のツケの話になったときにこの委員会での議論が、何やってきたのか問われると思いますので、きちっとした議論をすべきだという点で、今日はちょっとその点にこだわって幾つか法案に即して質問したいというふうに思います。
 先ほども火の粉が降りかかるという話がありましたけど、いわゆるこの機能強化法をまた復活させる目的は、外的な要因での資本目の目減りと、それがちょっと強調されていますけれども、今日の議論もありましたけど、今回の株暴落の以前からリスクの高い有価証券取引をいろいろ銀行はやってきたわけです。資料を付けておきましたけど、細かく説明はしませんが、農林中金だけではありません、信金中金、全信組連も、二〇〇一年からの比較ですけど、相当有価証券取引増やしてきているわけですね。
 まずちょっとお聞きしたいんですけど、なぜこんなに有価証券取引、こういう金融機関は増やしてきたんでしょうか。

○政府参考人(金融庁監督局長三國谷勝範君) 協同組織金融機関の中央機関におきましては、傘下金融機関から受け入れた預金を主な原資といたしまして資産運用が行われておりますが、この運用は基本的には各金融機関の経営判断により決定されているものでございます。
 各中央機関のディスクローズ誌を見ますと、信金中央金庫については、総じて総資産額がほぼ横ばいで推移する中、国、政府関係機関等に対する貸出しが減少する一方で、その分有価証券の運用が増加してきた。全信組連については、総じて総資産額が増加し、その分、有価証券の残高が増加してきたものと承知しております。
 中央機関におきましては、傘下金融機関の余裕資金を受け入れて効率的に運用しその収益を還元するほか、また、その収益の一部につきましては傘下金融機関の支援資金にもなっているものと承知しているところでございます。

○大門実紀史君 要するに、経営判断でやってきたわけですよ。
 だから、経営判断でやって、何も、まあ根底には、農林中金なんかそうですけど、預金は増えているんですけど貸出し減って、その余った分を農林中金へ、本部組織に上げて有価証券取引と、県レベルの信組連もそうですけれどもね。だから、金余り現象といいますか、金余らせ現象といいますか、それで有価証券取引どっと増やして、もう相当リスクの高い商品まで投資してきたわけですね。やっぱり経営責任があるわけです、今の事態を見越す前の話ですから。
 今度、九月決算が十一月の終わりごろ出るんですかね、もっとすごい評価損出ていると思いますが、今でさえ評価損かなり出ているわけですね。ですから、今回の金融危機の前に既に評価損が出て資本が毀損しているということでございます。ですから、その経営責任はやっぱりきちっと問うべきだし、これも本当に普通の国民の気分ですよ。そんなことやってきたんだったら、資本注入はまあいいけれども、最後は、体力回復したら、何年掛かってもいいから、もしも損失出た場合ですよ、何年掛かってもいいからちゃんと払いなさいと、自分たちの業界で払いなさいと。こういう、団体なら団体の中で払いなさいというのは普通の国民感情じゃないかと私思うんですけれども、違いますかね、大臣。

○国務大臣(中川昭一君) アメリカの金融安定化法の中の、その五年後見直し法案を出すことができるというところだけを大変評価されておられるわけでございますけれども、確かに経営の結果というのはいろんな条件で変わってくるものでございます。特に金融なんかは、もう瞬時にしてグローバルな世界を回っていくわけでございますから、結果的に損をしたとか、あるいは得をしたとかということがあると思いますけれども、ですから、そういうことで、金融機関から健全な資金が中小企業や地域の経済に渡らないということが起こったならば、ますます日本の経済は悪くなるわけでありますから、だから、一定のルールで資本注入を求める金融機関には審査をさせていただいて、そして資金を供給をして、それが有効に日本の隅々まで使われていくようにすることが今こそ必要だというふうに考えております。

○大門実紀史君 じゃ、ちょっと違う角度でお聞きしますが、危機対応勘定ですね。
 これは損失が出た場合、金融機関の負担と、業界負担が原則になっていますけれども、今回の法案は何で国民負担なんでしょうか。危機対応勘定とどう違うんでしょうか。

○政府参考人(金融庁総務企画局長内藤純一君) お答えいたします。
 預金保険法の百二条でございますが、これは、信用秩序の維持に重大な支障が生ずるおそれがある場合の金融危機対応措置を定めているものでございます。
 同制度は、危機に瀕した金融機関に対し的確な対応を行うことにより金融界全般の信用を確保するとの意義も含まれていることから、セーフティーネットの参加者たる金融機関全体で分担するということによって制度の目的を達成できる場合にはこれを原則としたものでございます。
 これに対しまして、金融機能強化法でございますが、国の資本参加による適切な金融仲介機能の発揮を確保することを目的とするものでございまして、これに伴う負担を金融機関全体で賄うということとした場合には全体としてのリスクテーク能力の向上につながらないということについて留意する必要があると考えております。したがいまして、このように、両制度はその目的を異にすることから、同列に論じることは適当ではないと考えております。

○大門実紀史君 全然分からないですけれどもね。
 危機対応勘定というのは、その名目はいいですよ、言葉は。要するに、経営危機といいますか、資本が毀損したところに資本注入をしてあげるということで、同じじゃないですか。予防注入だってそうでしょう。そんなに簡単にやるわけじゃないでしょう。結局同じなんですよ。
 もっと言えば、そういう事態というのは、私が言った、この法案が使われるとしたら、もっと違う事態になるんじゃないかと、ときにたくさん使われるんじゃないかと思うのは、そういうことはちょっと想定しておるわけですけれども、危機対応勘定のときは本当に大変な事態ですよね、金融機関としては。そのときには業界で負担させると。この予防注入、建前上はそこまで行っていない、みんなもっと体力があると。そのときには、最終損失が出たら国民負担だと。体力のないときに負担させて、体力のあるときに何で国民負担に回るんですか。これ素朴な疑問なんだけれども。

○政府参考人(内藤純一君) 金融機能強化法に関しましては、先ほどから申し上げておりますように、予防的な一種の資本注入、資本参加といますか、そういった制度でできておりまして、あくまでも資本増強を通じて中小企業金融というものを増強をしていくというようなことでございます。それで、その資本増強につきまして、そうした形で国の政策としてそうした政策を推し進めていくというような形で考えて法案というものをお出しをし、また既に現行の法律もそういった枠組みでできているところでございます。
 一方、預金保険法の百二条につきましては、システミックリスクの認定というときに発動するものでございますが、負担金につきましてもこれは制度上はございます。ただ、具体的な中身については具体化されておりません。その負担金というものが負担できないという場合には国の対応という形になっているところでございます。

○大門実紀史君 私は、レク受けていてもみんなころころころころ違うこと言うんですよ。この二つ、なぜ片方は業界負担で片方は国民負担になるのかと。みんなころころころころ違うこと言うんです。要するに検討されていないんです。正確に、国民負担とは何だろうと、どういうものだろうと、どんなときに国民にお願いせざるを得ないんだろうということを十分本当きちっとした哲学といますか考え方が検討されてなくて、安易にもうずっとこの間いろんな勘定、みんな業界、国民負担ですから、そういうふうになってきているこの間のこの安易な、ルーズな国民負担に対する検証がされていないことを本当に指摘しておきたいというふうに思います。
 じゃ、その公的資金、違う話になりますけれども、公的資金は調達をして資本注入するわけですけれども、どこからお金を調達して資本注入するのかと。これは資料をお付けいたしましたが、預金保険機構の勘定ごとに借入金を起こす又は預金保険機構債という債券を発行して調達するわけでございます。借入金はどこから借りるのかとお聞きしたら、市中調達だと。つまり、金融機関から借りるということです。銀行業界の中でお金を調達して、銀行に資本注入をするということですね。預金保険機構債はどこが引き受けるのかとお聞きしたら、最後のところに資料を付けておきましたけれども、こういう引受け幹事会社が引き受けるというわけですね。じゃ、引き受けた後どこからその幹事会社は調達するのかと聞いたら、機関投資家だと。機関投資家とは何かというと、ほとんど金融機関ですと。
 つまり、公的資金を注入するそのお金というのは金融機関から借りて、あるいは機構債を発行して、それである銀行に注入をしてあげると。だから、業界の中でやっているようなもんなんですけれども。しかも、その利息は何%かというふうにお聞きしたら、それはちょっと資料を付けませんでしたけれども、国債の利率プラスアルファというふうなところ、まあ入札形式ですけれども、大体国債の利率にちょっと上乗せぐらいが目安になっているそうでございます。
 それで、何か私もこれ本当に素朴な疑問が生まれたんですけれども、資料三のところに、ちょっと細かい数字ですが、じゃ幾ら利息払ったのということで資料を作りますと、これは各勘定、この預金保険機構の勘定というのは非常にややこしいんですが、要するに、各勘定ごとに借入金利息と機構債利息を計算して合計しますと、右の端にありますが、この十年で四千六百億円になります。ある銀行に資本注入をするお金、これは銀行業界から借りて四千六百億円も利息を払ってあげて、万が一返ってこない、損失が出たら国民負担と。
 これ私、普通の国民の目線でいくと、銀行業界にそんなに何千億もこの救済のときに利息を払ってやっているんだったら、そんなに多いケースじゃないと思いますから、そういう損失が出たときはやっぱり銀行業界で面倒見ろよと思うのが普通の国民の感情じゃないかと思うんで、何で利息だけ業界に払ってやって、ツケが出たら国民に回すのかと。これは非常に素朴にこれもおかしいと思うんですが、大臣、おかしいと思いません。

○国務大臣(中川昭一君) 今の大門委員の御指摘は、最初は危機勘定のときはやむを得ないから国民からでもやむを得ないけれども、今回のような通常時に税金を投入するのはけしからぬとおっしゃって、今は預金勘定も結局金融機関から調達をしていて、しかも利息を払っているのがけしからぬと、こういうふうに私は理解をさせていただきましたが、これはもう釈迦に説法でありますけれども、金融機関も商売でありますから、お金を貸すときの条件、期間等で手数料といいましょうか利息といいましょうか、それを取ってそれを収益にしているわけでございますので、結局、今の御指摘ですと、無利子でひとつ金を貸せという御指摘だとすると、金融機関はきっと商売として困っちゃうんだろうなというふうに今思ったところでございます。

○大門実紀史君 大臣、大分お疲れじゃないですか。私が言ったことを大分ちゃんと分からなくなっちゃっているんじゃないですかね。
 私は、危機対応でも何であれ、最終的には業界負担でやるべきだと最初に申し上げたとおりでございます。
 もう一つは、これは何も無利子でやれと言っているんじゃないんですよ。それはそうでしょう、民間銀行がお金貸すわけだから、利息いただきたいと。だから、最終損失が出たときに業界で、業界全体でそのお金も調達するのを引き受けて、利息ももらっているわけだから、損失が出たときに業界全体で負担するのが、普通に国民から見ると、要するに国民は取られるわけですよ、税金取られる方ですよ。取られる方からすると、それはもう業界でやってもらいたいと、そうやって利息もらってやっているわけだからと。無利子とか、そういうことを申し上げているわけではございません。
 もう大分お疲れのようなので、議論はもう、質問することはもう今日これでありませんので次回にしたいと思います。
 どうぞ気を付けて行ってらっしゃいませ。

○委員長(峰崎直樹君) 本日の質疑はこの程度にとどめます
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