● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2009年3月26日  財政金融委員会(所得税法等改正案、財源確保法案)
ヨーロッパ諸国も、社会保障財源を消費税に依存はしていない
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 今日は総理と消費税問題じっくりと思っているわけですけれども、不幸にも今日、平田副大臣の問題が起きましたので、もう先ほどやりましたのでしつこくはやりませんが、せっかく総理いらっしゃいましたので一つ二つ伺っておきたいと思います。ただ、先ほどもちょっと、まだおやっと思うことをおっしゃいますので聞きたくなるんですけれども、簡単にしたいと思いますが。
 それと、先ほど資産公開の問題で、私が持っている資料では平田副大臣の株式保有が去年の資産公開の時点ではゼロになっている。これは一覧表では確かにゼロになっております。それがなぜ違うのか理由が分かりました。これは、麻生内閣発足したのは九月の二十四日ですね。そのときに、閣僚本人から提出されたものですかね、その集計の一覧では確かにゼロになっているんです、株式保有ですね。原本を、これは十月二十四日まで公開されなかったんですけれども、原本を見ると確かに摘要欄、その欄外に株の保有が確かに書いてございます。ただ、金額のところには棒線引いてありますので集計上ゼロになっていたということで、その点は私の指摘もちょっと早まったかなと思って、失礼したというふうに思います。
 ただ、そのとき、この原本もらってみると、ゼロシステムの株式も十五万四千株もお持ちだということで、やはり先ほど私が指摘いたしました両方の会社の大株主であり、その間の取引で利益を得るというのは大変疑惑を持たれるというのは先ほど指摘したとおりでございます。
 もう一つは、ほかの副大臣の方々は、そうはいっても、こういう欄外記入されないで株保有の金額そのものを資産公開のときに金額で出されております、ほかの方はですね。これは、平田さんの場合は金額にすると大き過ぎるというのもあるのかも分かりません。ほかの方は多くても一億ぐらいで、あとはもう二千万、五百万、三千万ぐらいの人が多いわけですから、それもあって欄外で保有株数だけだったのかも分かりませんが、ちょっとこれも私、これが違法ということまで言いませんけれども、ちょっと不思議に思っている点なのでございます。
 いずれにせよ、今回のことは重く受け止めて今後のことも検討したいということを先ほど言われましたので、しばらく待ちたいと思いますけど、その間、我が党としても更に調べたいというふうには思っております。
 総理に伺いたいのは、先ほど平田副大臣の市場外取引については説明責任を果たしてほしいというふうなことをおっしゃいましたけれども、市場外取引云々の前に、じゃ市場内ならいいのかと。私は、この大臣規範、手元にございますけれども、とにかく信託しなさいと、保有した株はですね。だから、売る前の話なんですよ。売り方とか売る前の話なんですね。信託していなきゃいけないと。それを信託していなかったということなんですね。ですから、この大臣規範に違反しているのは明らかでないかと思って先ほども追及した、質問したわけですけれども。
 麻生総理の言い方だと、いろんな閣議決定して、二回改定している大変重要な中身ですよね、この大臣規範というのは、大臣を選ばれるときとか任命されるときの。それがそう簡単に違反していいものなのかと、後で説明さえすればいいものなのかと。それが大変疑問に思ったんですが、もう少し重い話じゃないかと思うんですけれども、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、ちょっと正直申し上げて、大門先生、聞いたばっかりの話、今日聞いたばっかりの話ですので、まだ本人と今日初めてここで会うぐらいの段階、官房長官でこれ対応しているところだと思いますので、いずれ事情を聴取した上で、その後、的確に判断をさせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 先ほど民主党さんからもございました。民主党さんからは今回、副大臣が罷免若しくは辞任がない限り、今回の法案の採決には応じないこともあるという大変厳しい通告があったわけでございます。我が党は元々この法案の採決、採決そのものに反対でございますので、採決と引換えということにはなりませんけれども、ただ、本当に今後のことを考えますと、先ほどの少数株主に対する発言、あれだけでも大問題ですよね、大問題なんですよね。そういうことを考えると、本当に辞任されてもう当然だと思いますし、ことごとく、ことごとくこの財政金融委員会で審議されるたびにこういうことが指摘されて、我が党はもっと調べますからね、一個一個調べて、一回一回聞きますよ。そういうことになると、全く本来の審議の邪魔になると私は思います。
 私は、さっともう御自分で進退を判断されて、改めて再起を期すというふうにすぱっと判断された方がいいと思いますが、先ほどからちょっと時間がたちましたけど、平田さん、いかがお考えですか。

○副大臣(平田耕一君) 御指摘をいただいておりまして、ちょっと少数株主の対応ということも、ゼロ側の少数株主といいますか、あと一割の株主は、これはここからの依頼でありますのであれだと思いますが、チヨダウーテ側の株式の少数株主については何らかの配慮は要るというふうに思いまして、方法を一遍検討してこれは講じる必要があるのかなと。私が講じるわけではありませんけれども、方法は、具体論を一遍考えてみたいなと思っております。
 様々御指摘いただきまして、すべてについて重く受け止めておりまして、ちょっと一遍先ほど申し上げたことも整理をして対応をさせていただきたいと思っております、説明責任を果たした上で。

○大門実紀史君 決断は早い方がいいということを申し上げておきたいと思います。
 それでは、せっかくもう税法の最終の総理質問なので本題に入りたいと思いますけど、消費税の話が今回の私は最大の問題だと思っておりますので、質問させていただきます。
 資料をお配りいたしましたけど、麻生総理は、消費税を増税して社会保障にというふうな方向を打ち出されているわけですけれども、また、日本の消費税は、消費税率は低いと、ヨーロッパは税率が高いから社会保障が充実しているんだということが何かベースになっていろんな話が進んでいるというところがありますので、資料を用意いたしたわけでございます。
 これは、現在、各国の社会保障財源がどうなっているのかと。下に付加価値税率の税率を入れてあります。括弧内の軽減税率というのは、大体食料品等の軽減税率のことでございます。これは見てもらって分かるとおり、別に消費税率の高い国が社会保障財源を消費税で賄っているとは全く言えないわけでございます。だから、よく当たり前のことのように、ヨーロッパは消費税率が高いから社会保障が充実しているんだと、こういうことを知らない与党議員の皆さんもよく発言されてきたわけですけれども、それは私違うというふうに思います。
 総理の御認識はいかがでしょうか。

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 消費税が安いから社会保障が発達していないというように考えているわけではありません。それは、消費税というものによって、今後少子高齢化が進む日本の中においては、それを対応する財源が必要となりますので、その財源を我々が考えたときには、今の状況の中においては、少なくともみんなで税を浅く広く公平に負担する、しかも将来になるべくツケを回したくないと言われる高齢者の方々のお気持ち、いろいろのことも考えながら、私どもは、この少子高齢化という前提条件に立って今後の社会福祉を考えていった場合に、その社会福祉を中福祉で中負担でということをお願いするということが合意いただけるんであれば、その分の負担の部分につきましては、広く浅くということに観点に立ちまして消費税というのが最も適当な税ではないかということを申し上げているんであって、直ちにこれが今言われたような御指摘を申し上げているわけでは私自身はございません。

○大門実紀史君 まず、前提として、ヨーロッパは消費税率が高いから社会保障が充実しているということはちょっと抜いて議論を進めなきゃということを申し上げたいと思います。
 昨日も参考人の質疑でいろいろあったんですけれども、別に消費税はそんな公平な、広く浅くが公平というわけではないというふうな意見もありますし、私たちはそう思っておりますし、逆進性の問題というのはおろそかに考えるべきじゃないと、これだけ格差が広がっているわけですから。その辺の意見はなかなか溝が埋まらないと思うんですけれども。
 この表を見ていただいて、社会保険料の中の事業主の負担ですね、事業主保険料とありますけれども、社会保険料負担の中の事業主保険料、つまり企業負担といいますか事業主負担、これが日本はほかの国に比べて消費税云々の前にまず低いというふうになっております。
 さらに、社会保障財源を消費税で賄うと、更に言えば、今出ています年金の年金財源を消費税で日本が賄っていくということになってまいりますと、例えば基礎年金の財源を消費税で賄うというふうになると、御存じのように基礎年金の財源というのは共済、国民年金そして厚生年金というもので賄っておりますが、そのうち厚生年金ですね、基礎年金の財源というのは約十八兆円、前、総理と一度議論したことがありますが、十八兆円で、約九兆円ぐらいが厚生年金から出ていると、ごめんなさい、八兆円ぐらいがですね。したがって、事業主と折半負担ですから、そのうち企業負担が四兆円ぐらいしていると。消費税でそれをもし賄うと、基礎年金をやってしまうということになると、その四兆円の厚生年金の半分、基礎、生年金の半分、企業が負担している部分が消費税で賄われますと、国民全体が負担するということになって企業が負担をしなくていいと。企業は消費税転嫁できますからね、基本的に。そうなると、更にですよ、消費税でその社会保障を賄うと更に事業主の負担が日本の場合減って、付加価値税の部分が外国に比べて高くなってしまうと、こんな現象も起こりかねないわけですね。
 ですから、申し上げたいことは、もうそういうすぐ、昨日の参考人も言われていましたけど、何で先に消費税の話ばっかりになるんだと。もっとほかの負担とか、その他の税もありますけれども、この白いその他は今議論になっていますほかの会計からも入れられるじゃないかと、こういうこと全体を考えていけば、何か先に消費税ありきという議論にはならなくていいんじゃないかと私思うんですけど、総理、いかがお考えですか。

○国務大臣(与謝野馨君) まず、全額、年金を全額税方式にしたらどうかという意見がありますが、その場合、企業が負担している保険料というのは一体どこへ行っちゃうんだという有力な議論がありまして、私はそれはほとんど大門先生と同じ意見でございます。
 それからもう一つは、この表ですけれども、多分よくお調べになっていると思うんですが、これの背の高さというのも比べないと、全部同じ高さになっていまして割合になっていますが、実はその高さの部分も極めて重要ですし、もう一つの大事な指標はやはり国民負担率という概念から物事を考えていく必要があるのではないかと、私はそう思っております。

○大門実紀史君 これは構成比ですから、高さ関係ないんですよね。何かちょっと勘違いされているのかな。これはこのままです。高さはこのままです、構成比でございますので。
 こういう議論はまだまだ続けなきゃいけないと思います。私は、昨日の参考人質疑で申し上げたんですけど、ちょっと基本的に考え直してみたらどうかなと思うことがあります。百年に一遍の危機と言われています。これは何といいますか、この二、三十年来の市場経済の在り方とか、ちょっと市場原理主義に偏重したとか、資本主義のこの二、三十年の在り方そのものがやっぱり問われている、そういう今時代に直面しているんじゃないかと思うわけですね。そういうときというのは、ちょっと物の考え方、パラダイム転換も必要じゃないかと。
 つまり、私は企業負担の問題を申し上げましたけど、今までは、つい最近までは企業があるいは資本が労働力の安いところに行く、税金の安いところに行く、これはもうグローバル化だから仕方がないんだ、これはもう市場経済なんだからそれいいことなんだ、仕方がない、いいことなんだということで、ずっと何か当たり前のように政府も与党も御用学者みたいな人も盛んに言ってきたわけですよね。
 そこで、それを突き詰めていったらどうなるかといいますと、限りなく企業負担というのはゼロに近づいていくわけですよね。全部それでやっている世界中の国が足の引っ張り合いになっちゃって、結局、合成の誤謬ですね。みんなそれぞれうちに来てくれと思うけど、結果的にはぐるぐる回ってみんなゼロになっていくと、企業負担がですね。
 それが仮にも労働者とか賃金とか雇用に回るならまだしもいいんですけれども、必ずしもほとんど回ってこなかったと。そうすると、みんなが不幸になる仕組みをどんどんどんどんみんなが競争しているんじゃないかと思ったりするわけです。税でいえばとにかく企業負担、企業の負担を減らす、あるいは金融所得については税を減らす、消費課税の方向に行くんだ、それしかないんだというふうなことを当たり前のようについこの百年に一遍の前は議論されて言われていたわけですけど、私はもう方向転換すべきだと。そんな税の引下げ競争ばかりやっていると、みんな自分たちの、財政当局は特にそうですが、首を絞めるんじゃないかと思っているわけでございます。
 実は、国際的な場で、行かれるなら是非私は日本が提案すべきだと思うんですけれども、実はこの法人税の減税競争はやめようと思ったって、国際協調ですね、みんなでやめようとならないと一国だけやることはできません。
 実は十年ほど前に、OECDの租税委員会で有害な税の競争についてということで活発に議論されたことがございます。それがさらに二〇〇〇年ですけれども、当時の国連事務総長のアナンさんが設置した専門委員会報告というのがございまして、後で読んでもらいたいと思いますが、外資を誘致する、もうとにかくうちに来てくれというような過度の減税競争を抑制するために、歯止めを掛けるために国際租税機構をつくろうという提案まで二〇〇〇年の段階でされているんですね。私はこういう発想にこれから切り替えていくべきだというふうに思います。
 さらに、もう一度今こういう時期なので議論されるべきじゃないかと思いますが、これは是非与謝野さんの御意見を聞きたいと思います。

○国務大臣(与謝野馨君) いわゆるタックスヘイブンは、国際的な租税回避、課税ベースの侵食、税体系の公平性の阻害といった問題を引き起こすものでございまして、各国における取組に加え、国際的な協調の下で対応することが重要であると思っております。
 現在、OECDを中心にタックスヘイブンを含むすべての国において、透明性及び実効的な情報交換の実施が確保されることを目標にして作業が続けられております。また、昨年十一月のG20首脳会議においてはOECD等における作業の継続が合意され、先般のG20財務大臣会合においては関連国際機関が非協力的な国、地域を特定し一連の効果的な対抗措置を策定することについて合意したところでございます。
 我が国としては、G20の一員及びOECD加盟国として、引き続きこの国際的な取組に積極的に協力してまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 終わります。
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