● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2009年4月23日  財政金融委員会
○大門実紀史君 大門でございます。
 今日は金融危機対応との関係でタックスヘイブンについて質問したいと思いますが、その前に一点だけ確認とお願いをしておきたいというふうに思います。
 三月二十四日の質問で、私は所得税法第五十六条の問題を取り上げました。つまり、中小業者の家族従業員の給与がいまだ日本では経費に認められていないという問題でございます。これはもう各地の税理士会や各団体からも早く廃止してくれという声がたくさん上がっているところで、世界的にも日本だけまだこんなことやっていて恥ずかしいという問題を指摘したわけですけれども。
 この問題、財務省はもう何十年も同じ答弁を繰り返してきました。経費には認めないと、認めてほしければ青色申告にすればいいとか。歴代の大臣も役所と同じことを言われてきたわけですけれども、ところが、そのときに与謝野大臣は初めて、研究をすると、歴史的な答弁をされたわけでございまして、さすが与謝野さんだなと私は思っております。与謝野さんの選挙区の、四谷選挙区ですよね。四谷のお店でそういう話をしたら、大変喜んでおられた御婦人がおられましたので、褒めておられましたのであります。
 実は、国税当局の中でもこれについてはもう既に議論がありまして、ちょっと、加藤さん、是非読んでなきゃ読んでほしいんですけれども、平成十年の六月三十日に出ている論文ですけど、親族が事業から受ける対価の取扱いについてと、ちょっと長い論文ですけれども、税務大学校研究部教育官の齋藤さんという方が書かれております。これは私、自分の質問をした後に発見したんですけど、全く私と同じ主張をされております。
 要するに、今は、これを最初に経費と認めないとやったときとはもう五十年以上たっていて、当時の時代とは随分いろんなことが変わっているんだと。白色申告者に対する記帳義務が法制化されたということもあって、もうこの五十六条の存続の根拠が本当ないんだということを、税務大学校の教官の方も十年前にもう既におっしゃっていたんですよね。そういう問題だというふうに認識してほしいと思います。
 私、もう繰り返しませんけれども、要するに申し上げたかったのは、実際にそういう小さな個人経営のところで働いている、奥さんとか家族従業員が実際に働いている、しかし税法上それを経費として、給与として認めてあげないというのは、税の世界でその人格というか労働を認めないことになりますから、これはもうおかしいんですよね。それを申告の云々で認めてやるやらないというのは本当に失礼な話で、それがまず大前提です。
 その上で、百歩譲って、今までの大蔵省、財務省、国税庁の理屈に百歩譲って乗ったとしても、皆さんは少なくとも記帳をしてくれれば経費と認めてあげるよと言ってこられたわけですよね。昭和五十九年に白色申告者も記帳義務というふうになったわけですよ。皆さんが記帳義務にしたわけですよね。私はその時点で手を打つべきだった、経費に認める動きをすべきだったと。それをもうずっとほったらかしにしてきているわけですよね。皆さんの理屈ももう成り立たなくなっているわけです。もちろん青色申告の人はもう少し精緻な記帳が求められますから、それはそれで何か特典を付けてあげればいいわけで、この問題は本当に解決していってほしいというふうに思います。
 いずれにしても、ただ、大きな問題ですから、税制改正全体にかかわると思うんで、今月何とかしろというふうにならないのはよく分かっております。ですから、これから税調とか年末に向けて研究をしていってほしいと思うわけですね。大臣がせっかく研究するとおっしゃったんですから、当局として研究せざるを得ないと思いますけれども、今日はちょっと加藤主税局長のスタンスというかお言葉を聞いておきたいと思います。

○政府参考人(財務省主税局長加藤治彦君) お答え申し上げます。
 所得税法第五十六条の見直しにつきましては、先般大臣からの御答弁ございましたが、この問題、記帳、帳簿等の保存義務の在り方も絡みます。まさに個人事業者の所得の把握をどうするかということとも連関します。
 それから、先ほど現行の記帳義務制度導入の御指摘もございましたが、この記帳義務の導入も必ずしも、何といいますか、無条件ではございません。一定の条件がありますので、そうしたものをどうするかということもございます。
 ただ、いずれにいたしましても、委員御指摘の点、それから外国での取扱いも含めて、きちっと真摯に研究して、抜本税制改革の中できちっと研究していきたいと考えております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 もう一つ、せっかくの機会なんで、これに関連するんですけれども、この間、中小企業に対する減税措置というのは政府も考えてこられました。ところが、個人経営の、お父ちゃんお母ちゃんでやっている小さなところの減税措置というのは、ずっとエアポケットになっているんですね。そういう点でいきますと、これ本当に改善してもらえれば、そういうところに対する減税措置にもなっていくというふうに思います。
 ちょっと、それは研究しながらで結構なんですけれども、与謝野大臣に伺いたいんですけれども、そういう父ちゃん母ちゃんでやっている規模のところにもやっぱり減税措置を考えていくべきじゃないかと、ちょうど抜けちゃっているんじゃないかと思いますが、大きな話で結構ですから、与謝野さん。──じゃ先に。

○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 基本的に、事業所得であれ給与所得であれ、個人の所得税ということで、課税所得に対する税負担というのは同一でございますので、そこのところは、税負担の在り方の問題としての問題とそれから制度としての仕組みの問題と分けてきちっと議論をさせていただければと思っております。

○大門実紀史君 いかがですか、本当にお父さんお母さんでやっているような規模のところ。私ちょっと、例えば中小の法人税率も、やっぱり法人ですよね。個人の、もう法人にする規模じゃないと。個人の、おっしゃったように、新宿とか港区にいっぱいあるわけですよね、そういうお店ですね。そういうところの、ちょっと手厚い踏み込んだ減税措置というのはやっぱり考えるべきではないかと思うんですけれども、いかがですか。

○国務大臣(財務大臣与謝野馨君) 今のケース、減税を考えるべきだと言われてはいと言うわけにもなかなかいかないんで、それは検討の項目にはちゃんと入れておきます。

○大門実紀史君 それは是非検討、研究してもらえればと思います。
 じゃ、本題のタックスヘイブンの方の質問に入りたいと思いますけれども、G20でも金融危機との関係でタックスヘイブンが相当議論になりました。つまり、ヘッジファンドとか投機マネーがタックスヘイブンを利用しているというところで、規制強化というところが議論になりましたけれども、報道でございますけれども、日本政府はG20を受けてスイスとも税務調査の連携強化のために租税条約改正の交渉に入ったというふうに報じられているところでございますが、このタックスヘイブン問題について今後そういう国際協力をどうやっていくかという、まあ大きな筋の方針で結構ですけれども、ちょっと教えてもらえますか。

○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 先般のG20首脳会議におきまして、すべての国に対して税に関する情報交換の国際基準、これいわゆるOECD基準と言っておりますが、の遵守を求めること、それから、こういう情報交換の国際基準を満たすことに非協力な国、地域に対しては国際的な措置を講ずる用意があることについて合意がなされたところでございます。
 私ども日本としては、これまでもこの国際的な情報交換の国際基準を守るということについては二国間で積極的に租税条約交渉を通じて慫慂してまいりましたが、今回改めて国際的な機運が高まってまいりましたので、今後積極的にこの国際基準に基づく租税条約ネットワークを構築していく必要があると思っております。
 御指摘のスイスにつきましては、既に租税条約の交渉をしておりますが、その中では今回改めてこういう形で情報交換の規定が必要だということが認識され、スイス当局もこの問題については積極的な対応をするということで我が国に意見表明をしておりますので、そういう、まずは二国間条約できちっとした対応をしていくということが大切だと思っております。

○大門実紀史君 是非それは進めてもらいたいと思いますが、もう一つ諸外国で議論になっていますのは、タックスヘイブン税制、租税回避を防ぐというのと、それぞれの国のタックスヘイブン税制についても強化しようという議論が今されているところでございますが、日本のタックスヘイブン税制はどうなっているか、簡潔にちょっと仕組みも含めて御説明をお願いしたいと思います。

○政府参考人(加藤治彦君) いわゆるタックスヘイブン税制と言われております外国子会社の合算課税制度でございます。
 これは先ほど情報の問題を御指摘いただきましたが、それ以外に、まさに諸外国の側での対応というよりは、我が国企業が諸外国の制度を悪用するといいますか利用して租税回避を図ることを防止するものでございまして、実態のない子会社を使って取引をしてそこに利益をためると。そこが非常に低税率の国でありますと我が国の本来行使されるべき課税権が行使されないので、それを防止する。したがって、非常に低い国で形式的に租税回避のために所得をそこに集めているような場合は、それを我が国の法人の所得とみなして合算して日本の法人税を課すると、こういう制度でございます。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 その外国子会社合算税制、タックスヘイブン税制にかかわる、これは十九年度事務年度の申告状況ですけれども、対象となる子会社の数が三千三百五十四社もある、課税対象留保金額が千八百億円にもなっているということでございます。
 日本から、今おっしゃったように、タックスヘイブンの国とみなされている国とか地域への投資額というのは大変な金額になっておりまして、ケイマン諸島の直接投資も残高で三兆六千億、証券投資で四十兆円以上あるというふうに言われています。公開されていないところが多いので、いろいろ含めると百兆以上あるんじゃないかと言われているところでございます。
 そういう中で、各国もこのタックスヘイブン税制強化しようというふうに、方向にはなっていますけれども、イギリスと日本は今御説明いただいたようにほぼ同じなんですが、アメリカは日本よりも厳しい形を取っております。加藤さん、御存じでしたらアメリカはどんな形を取っているか教えてもらえますか。

○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 アメリカの場合は、日本の場合はすべての所得を全体で一括して適用しておりますが、アメリカの場合は所得項目ごとに税率格差を判定をするという、やや制度が異なっております。
 それから、合算対象の所得の基準を、我が国の場合は基準税率二五%ということにしておりますが、アメリカの場合は三一・五%ということでございます。
 あと、基本的には、ただ、実体の規定とか、その辺も若干の相違はあると聞いております。

○大門実紀史君 現在どうなんですか、そういうアメリカ、全くアメリカのまねをするというか追い付くというのは別として、財務省の中でこのタックスヘイブン税制強化の議論とか強化しようというふうな研究も含めて、されているんでしょうか。

○政府参考人(加藤治彦君) この問題については常に課税の適正化という見地からの議論はしております。ただ、この問題は、先ほどちょっとお話がございました相手国の情報交換の義務の問題とリンクするところもございます。それから、要するに租税回避という見地から申しますと、実体のある事業が子会社で行われている場合は適用除外をするという制度もございます。したがいまして、どの程度の場合を合算対象にするかということについてはいろんな考え方があるわけでございますので、私どもも今後こういう情報交換の制度の充実とそれから実体、いわゆる子会社の事業活動の実体をどういう条件でとらえるか、そういった点は不断の見直しをしていく必要があると考えております。

○大門実紀史君 イギリスもほかの国もそうですけど、日本もこの前まで、ここで法案が通りましたけど、外国税額控除でしたよね。それが今度やり方変わりました。そのときにやっぱりタックスヘイブン税制厳しくしようとしたり厳しくした国が多いわけですね。外国税額控除をやめる代わりに租税回避防ぐためにタックスヘイブン税制を厳しくすると。そういう点では、イギリスなんかも日本と同じように外国税額控除をやめて、この前の国外所得の制度にするときに厳しくしようというふうな政府では提案したけど、なかなか反対があってまだすぐは実現しておりませんけど、そういう流れになっておるところでございます。
 また、この子会社の範囲が出資比率が五〇%以上になっているということもやっぱり相当抜けているんじゃないかというふうに思います。大体、何といいますか、タックスヘイブン税制というのはまさに事業実体のないペーパーカンパニーを対象としているわけですから、五〇%よりももっと低くして厳しくしても全然構わないんじゃないかと思ったりするところでございます。
 いずれにしても、今、加藤さんからありまして、いろいろ検討はされているようですけど、最後に大臣にこのタックスヘイブン税制ですね、やっぱり強化の方向できちっとやっていくという方向で、お金はいただくものはいただくという方向で全体として努力されるべきだと思いますが、与謝野大臣、いかがお考えでしょうか。

○国務大臣(与謝野馨君) 我が国におきましても、今後とも適切な課税権の確保に向け、制度、執行両面において連携を図りながら租税回避行為の防止と適正公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 終わります。


午後(租税特別措置の整理及び合理化を推進するための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案の審議(峰崎直樹君外五名発議))

○大門実紀史君 大門でございます。
 我が党は、この法案、賛成でございます。大変重要な提案を民主党の皆さんはされているというふうに思います。ただ、もう既に議論は出尽くしたような気もいたしますけど、お聞きすることも幾つも残っていないんですが、ダブっていないところで何点かお聞きするだけにしたいと思いますけれども。
 まず、去年のこの法案の審議のときに、財務大臣、当時は額賀さんでございましたけど、私、なぜ賛成できないんですかということをお聞きしたら、同調する部分もたくさんあると、ただし、もう既に二十年度予算については済んでしまっているので、来年度以降またいろいろ議論する場合に参考にさせていただきたいというふうに額賀大臣が、当時の財務大臣がおっしゃったわけです。
 それから大臣はちょっところころ替わってしまいましたけど、大臣の答弁というのはやっぱり重いと思うんですが、財務省は、この前の、今年度の予算を審議されるときに、この法案を参考に実際されたんでしょうか。

○国務大臣(与謝野馨君) 租税特別措置については、実は、少なくとも政府の中でも、あるいは、私は党の局面にしかおりませんでしたけれども、非常に丁寧に一つずつ洗っていきます。期限の到来したものについては、自動的にパスする、これは続けていいだろうというもの、それからこれはもうどうしても続けられないと、政府も言っているし余り党内でも賛意がないと、あるいは続けるのか続けないのか微妙な問題があるというのは、相当な議論が部会のレベルでもされますし、また党税調でもされますし、それから幹部の間でもされます。したがいまして、残された租税特別措置というのは、私は、一つ一つの事柄についてはかなり自信を持って御説明できる内容であると思っております。
 これは大企業優遇ではないかとかいろいろな御意見もありますけれども、多く含まれている社会保障にかかわるものとか、あるいは住民生活、学校教育、いろいろな分野でやはり国民生活にかかわっているものもたくさんありまして、一概に租税特別措置と言うと何か悪いもののように聞こえてしまうんですけれども、実際はやっぱり非常にきめ細かい政策的な配慮を税制を通じて行っていると、こういう私は政策的な効用というものも是非認めていただきたいと思っております。

○大門実紀史君 私も、租税特別措置が全部無駄とか、そんなふうに全然思っておりません。検証をきちっとやるべきだということなんですけれども、ちょっと民主党の皆さんにお聞きしたいんですけれども、民主党さんはあれですかね、租税特別措置はもう全廃するんだというようなことをちょっと言われたときもあったんですけれども、今現在どういうふうにお考えなんでしょうか。

○峰崎直樹君 私どもも、大門委員と同じように、すべてこれが駄目だということを言っているわけではありません。
 ずっと今年も去年も同じように各省庁から租税特別措置を要求されるときの根拠、それから過去同じものをやるんであれば、どんな成果があったのか、それからそれはどのようなこれから効果、一番大きかったのは効果の測定でございますが、そういった中で実はそういうものがほとんど、何といいましょうか、主観的な判断でこれは効果があったとか言っているものについては私はこれは駄目だと。やはり客観的に見て、これはなるほど租税特別措置を使って効果が上がっているなと、こういうものは私たちは時限を限ってやるべきだと。その中で、しかも、これはかなり長い期間ずっと続いているもので、やっぱり効果があるんであればこれは本則にしようと。そして、余り効果が上がっていないものについては率直に言ってこれはやはり廃止をしていこうと。
 その判断をする材料が余りにもなさ過ぎる。しかも、それは率直に申し上げて、財務省すら十分それはつかんでいないというのが私は実態だと思っておりまして、そこをある意味ではきちんとやりましょうというのが今回の租税特別措置の透明化法案だというふうに思っておりますので、これはもう去年の額賀財務大臣もその趣旨は認めていただきましたし、与党側の皆さん方も、本当に我々からすれば、もし個別企業名を挙げることについてこれがネックであるんなら、本当にこれを実現させるんだったら私は修正協議に応じてもいいんではないかと思うぐらい、ある意味では非常に重要な制度的な基盤をつくるものだというふうに自負をしているわけでありまして、是非よろしくお願いしたいと思っております。

○大門実紀史君 私は、今大変重要なことを峰崎先生はおっしゃったと思うんですけれども、大臣、ですから余り何も違ったことを言っているわけじゃなくて、検証した上で、ちゃんと効果とか見た上で、その上で、大臣言われたのは、これは必要だと思ってやっているんだと。だから、その必要かどうかの前に効果とかをちゃんと検証してみようというあれですから、それほど違いがないんじゃないかと私思うんですね。
 必要かどうかというのは、まさにこれ政治判断、各政党のいろんな思いとか、それが入りますから、それはそれであると思うんですけれども、少なくとも今のこれだけ放置されてきた在り方をもう少しきちっと効果とか検証してみようということだから、私は、あながち何にもそれほど政府もできないとかおっしゃることではないんじゃないかと思うんですね。とにかくばっさり切るんだと言われると、それはちょっととなるのは分かるんですけれどもね。
 その辺で、どうなんですか、別に賛成してもいいんじゃないですかね、与党の皆さんは。

○国務大臣(財務・金融担当大臣与謝野馨君) この法案は、租税特別措置、それぞれの税目の効果の実証的な検証をせよと、こういう法律だろうと思うんです、一言で。
 ただ、手間がすごい掛かるという問題があって、個人の納税事務負担あるいは企業の事務負担あるいは税務当局の事務負担、こういうもろもろのことがありますということが、多分なかなか政府が全面的に御賛成ですということを言えない理由であります。
 それからもう一つは、やっぱり個人個人の納税の秘密、あるいは納税のいろいろなことを知った税務署側の守秘義務、こういう細目にわたってやっぱり検討しなきゃいけない問題も多分あるんだろうと思います。是非、与党というか、自民党、公明党の皆さんとよく話し合っていただきたいと思っています。

○大門実紀史君 私もよく話し合っていただきたいなと思います。
 つまり、やっぱり三十年も五十年もほったらかしで、たまりにたまったものがありますから、それは一遍検証するのは最初は物すごい時間が掛かると思うんですよ。手間も掛かると思うんですよ。一遍検証しちゃったら、翌年からそれほど掛からないと私は思うんですよね。検証すべきことをもうため込んできちゃった責任があって、それは一遍やっちゃえばそれほど、おっしゃるように、毎年毎年大作業でということにはならないなと思うんです。ですから、この後、採決ということですけれども、是非、歩み寄れないものなのかなと思っているところです。
 あとは、尾立議員がホームページの中で言われていることも重要かなと思ったのでお聞きしたいと思いますけれども、民主党のホームページに載っているんですけれども、この租税特別措置が国税二百、地方税三百、合わせて五百種類あって、これまで政官業の癒着の仕組みの一環として長年使われていたとお書きになっていますけれども、具体的にどんなケースを思っていらっしゃるのか、教えてもらえますか。

○尾立源幸君(発議者)ホームページをお読みいただいていまして、ありがとうございます。
 具体的にということなんですけれども、我々が検証する中で感じたことをまとめてあるんですけれども、先ほど藤末議員がお話しございましたように、本来も世界的に見ても本則で減税すべきものなのに、なぜ十五回も十六回も三十年以上にわたってこの減税、租税特別措置を続けてきたのかなと。例えば、あれが一つ例で出てきたわけでございます。そこには業界の団体がございまして、そこに省庁のお役にあった方はいわゆる天下りをする等ございますし、またそこから何らかの形で議員サイドに、これは与野党というわけではございませんけれどもお金が渡ると、こういうぐるぐるぐるぐる、この租税特別措置という装置をきっかけにこういう構図ができているというのを私実感しております。その旨を書かせていただいたということでございます。

○大門実紀史君 もう私、お聞きすること、用意したものがもう既にお聞きになったものもありますので、なくなりました。
 総選挙があって、次政権がどうなるか分からないということもありますので、せっかくの機会ですから、余りお聞きする機会がないので、民主党のちょっと税についての考え、前、大塚さん、答弁席にいらしたときは消費税のことをよくお聞きしたんですけれども、ちょうど今日、私話題にしました所得税法五十六条、家族従業員の給与ですけれども、これは民主党さんとしてはどうお考えか、ちょっと聞かせてもらえますか。

○峰崎直樹君(発議者) その前に、ちょっとせっかくの機会なので、先ほど余り論点にならなかったんですが、私どもがいわゆる少し早めにこの租特透明化法の調査の結果を欲しいと思うのは、実は税に対する国会論戦というのは、特別委員会を開いて、例えば消費税を上げるとかなんとかになる場合はもちろん本格的にやるんですけれども、こんなに大変重要な国の政治の基幹となっている税制が、時にはもう衆議院なんか一日でぽんと上がってくるというような、そんな論議の経過をたどっているということについて、これはいかがなものかなと。やはり秋のこれ臨時国会というか予算編成の前にこの種の租税特別措置というものを集中的に衆参で論議してみる価値があるんじゃないかと、そんなことがあって、私どもは、この問題を可能な限りスピーディーに調査をして、それを国会論戦に上げ、翌年度予算編成に生かしていこうと、こんな思いを実は持っているということだけ、先ほどちょっと答弁ができませんでしたので、お答えしておきたいと思います。
 その上でなんですが、先ほども実は午前中の審議を聞いておりまして、私ども、この所得税の青色と白色というものの、よくきちんと記帳しているか、していないかということが根拠になっていたものが、白色も実は記帳しなきゃいかぬということになっているので、これは根拠が、これまで税務当局がおっしゃっていた根拠はなくなったんではないかという御指摘は、これは私ども非常に説得的だったなというふうに思っています。
 ただ、大門委員もよく御存じのように、この所得税をどのように変えていったらいいのかということについては、これは相当やはり、特にクロヨンの問題だとか、あるいは不払労働というかシャドーワークというんでしょうか、こういったことも含めて、今実は大臣にもお渡ししたんですが、ベーシックインカムという考え方なども出始めておりまして、そういうものを考えてみたときに、例えば還付付きの税額控除とか、そういうものの在り方も全部一回見直してみる必要がある。所得控除、税額控除、還付ができるかどうか、その場合、納税者番号は必要なのかどうか、こういう論議をしながら、実は零細企業の方々の、今お話しなさったような配偶者の労働に対する対価をどのように測ったらいいかと、これ本当にしっかり議論しなきゃいかぬと思って、私も午前中、大変いい御指摘をしていただいたなと思っておりますので、民主党の税制調査会の会長代行をやっておりますが、是非それをしっかり議論の俎上にのせていきたいなと思っております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 ちょっともう質問することございませんので、これで終わります。
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