● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2009年5月28日  消費者問題に関する特別委員会(総理質疑)
総理に欠陥品で息子を奪われた母親の手紙を渡す、安全軽視正すとき
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
 今日、傍聴席に事故で息子さんを亡くされたお二人のお母さんが来られております。お一人は、パロマのガス湯沸器事故で、浩幸君、当時十八歳ですけれども、亡くされました上嶋幸子さんでございます。もう一人は、シンドラー社のエレベーターの事故で、大輔君、当時十六歳でございますが、亡くされました市川正子さんでございます。お二人とも、企業のもうけ優先で安全管理を怠るという中で、何の罪もない、人生これからという大事な大事な息子さんを亡くされたわけでございます。
 今日は、是非お二人から麻生総理にお訴えをしたい、お願いをしたいということで総理あてのお手紙をお預かりいたしまして、先ほど総理に直接お渡しをいたしました。また、お二人の御了解を得て議員の皆さんにも配付をさせていただきました。
 テレビを御覧の皆さんのために全文代読したいんですけれども、持ち時間短いものですからかいつまんで御紹介したいと思います。
 まず、パロマの事故の上嶋さんのお手紙には切々たる思いが書かれていますが、お母さんは、浩幸君の死亡事故の以前に二十件以上も事故が発生していたのに、もっと早く対処してくれていれば浩幸君は死なずに済んだんではないかということが書かれております。プログラマーになる夢を持っていたという息子さんで、うちの息子と同じで、男の子なんですけれども、縫いぐるみを集めるのが好きだという優しいお子さんだったと思います。息子さんの命が奪われた怒りと無念さがつづられているというふうに思います。
 エレベーター事故の市川さんのお手紙には、大輔君はみんなに好かれる野球部員だったわけですけれども、当日も野球の練習に行って、そして家に帰るその自宅のエレベーターがドアが開いたまま上昇する、上がってしまうということで十六歳の命が突然絶たれたわけでございます。大輔君の場合も、事故に遭う前にエレベーターの不具合というのは繰り返されていたわけです。大事故が起きる前になぜ防ぐことができなかったのかという思いがつづられております。しかも、事故の後、国交省がすぐ事故の原因を調査してくれると思っていたにもかかわらず、もう三年も、どこからも謝罪もきちんとした説明もないということを訴えられております。一体、経済産業省とか国交省は何をやってきたのかということを強く憤りを感じるわけですし、お二人もこの霞が関の冷たさにもう心がずたずたにされたんじゃないかというふうに思います。
 お二人のお願いは、要するに、いろいろ書かれておりますが、二度とこんな事故を起こさないようにということに尽きるというふうに思います。お手紙、総理読まれましてどのように思われたか、お二人に向かって総理の自身の言葉でお話をしてもらいたいと思います。

○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど二通の手紙を大門先生の方からいただいたところですけれども、このシンドラーそれからパロマ、これはいずれも今回の消費者庁を大きく動かす原点になったと、これは当時、福田総理が思いを込めて言っておられた記憶が生々しいところです。福田総理が辞められるに当たって、是非といって幾つか宿題を言ってこられたことのうちの一つがこの消費者庁でもありましたので、その上では、この消費者庁が本日スタート、でき上がりつつあるということは、私どもにとりましても、また自身にとりましても大変、お約束をしておりましたので、大変その意味では良かったと思っております。
 今回のこのシンドラーとパロマの話、これは明らかに行政の対応に反省すべき点がある、これは明らかでありまして、まずは御遺族の方々、今日ここに御出席の方もお見えと伺いましたけれども、御遺族の方々、特にお手紙をいただきました上嶋さん、市川さん、心からお悔やみを申し上げたいと存じ上げます。
 この事故で犠牲となられておりますけれども、これは基本的にはこの事故が直接のスタートということになったと思いますが、消費者庁の中に今後とも生かし続けていかねばならぬ大事な理念だと思っております。理念、原点と言うべきが正しいのかと思いますが、消費者向けにスタートいたします消費者庁というもののスタートの原点だと思っております。いわゆる事業者の保護行政から消費者重視の行政へと大きく転換する原点になったということだと思っております。
 いずれにいたしましても、消費者庁ができ上がることになりますが、これはあくまでも先ほど申し上げましたように一手段であります。これができ上がるのが目的ではありませんで、これが今スタートをいたしますが、これが確実に行政として消費者側に立った行政というものに大きく転換をしていく一つの一番重要な基点となるべきところだとも思っておりますので、これが創設された後、これがきちんとその役目を果たすようにいろいろこれから当面三年間ぐらいの間いろいろセンター等々で、先ほど滋賀の方が来ておられましたけれども、ああいった方々が大勢おられるかといえば、これは各県によって差があるのは確かです。
 したがって、そういった方々の水準なり、またそれに対する対応の姿勢なり、その根本というものをきちんと定着させていくのにはある程度の時間が要するということだとも思っておりますが、いずれにしても、こういったものを基本として我々としては今後とも消費者行政に邁進していきたいと思っております。
 改めてお悔やみ申し上げます。

○大門実紀史君 時間がなくなってしまいましたので、私の申し上げたいことは後の討論の中で申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。
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