● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2009年6月11日  財政金融委員会(金商法改正)
○大門実紀史君 大門でございます。
 今、峰崎先生が指摘されたのは大変重要な問題でございまして、私のところにも、メガバンクが本当にどうしてこんな人を、お年寄りの夫婦とか、競売に掛けるのかと、いきなり競売に掛けるのかという事例がいっぱい来ておりまして、個々には差押え解除、競売解除をしてもらったりはしていますけれども。
 申し上げたいのは、ADRができても、利用者保護、借り手保護というのは一応言葉ではあるんですが、貸し手責任、これは銀行の場合はそれを含んだADRをつくっていかなきゃいけないというところを、もう質問はいたしませんけれども、峰崎先生と同じ意見ですので、踏まえてほしいなと私も申し上げておきたいと思います。
 大臣にお聞きしたいんですけれども、今日の新聞に、シカゴやニューヨークで商品価格、原油価格が全面高ということで、投機マネー、ファンドの資金が入ってということも書かれておりますけれども、要するに、申し上げてきたとおり、日本の商品取引所をこういうふうにしないようにすべきだと私は思っているわけですけれども、今回の法案、見直されたらどうかと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(与謝野馨君) 今回の法改正によりまして取引所の相互乗り入れが認められれば、投資家にとって利便性が向上する等により、公正、透明で厚みのある商品取引の市場基盤が整備されることにつながるものと考えております。これはまた、商品の生産、売買等を行う業者にとって効率的にヘッジを行うことが可能となるなど、我が国経済全体の発展にも寄与するものと考えております。

○大門実紀史君 大臣はそんなのを読まないで、この前の議論の続きをしたかったんで、後ろからそのペーパーを出すのはやめたら、本当に。つまらないよ、本当に。
 私はこの法案についてはこれしか言うことはございませんので、この利用者保護にかかわる緊急の問題をちょっと取り上げたいと思いますが、連日のように新聞報道されておりますSFCGの問題でございます。
 御存じのとおり、商工ローン最大手のSFCG、旧商工ファンドですね、去年の秋から今年の初めにかけて例の大島氏が、株とか債権、資産を関連会社、自分たちの親族がかかわる関連会社に移動して資産隠しをやったということが今大問題になっておりますけれども、この問題をまず一つ聞きたいんですけど、実はちょうどそのころ日本貸金業協会が特別監査を行っておりました。
 日本貸金業協会というのは、御存じのとおり、例の貸金業法改正のときに決められて、〇七年の十二月ですか、設置が決められて、業界の自主規制機関として、サラ金会社の半数が入っているぐらいの規模ですけれども、貸出しとか出店規制などの自主規制ルールを定めて、それで会員企業を定期監査もするということで、必要なときは特別監査もやるということになっております。
 ルールに従わない会員には最高一億円の過怠金とか除名などの処分機能も持つということで、強い権限を持っている協会でございますけれども、この貸金業協会の特別監査は、いつからいつまで、何を目的にして入ったのか、まず教えてくれますか。

○政府参考人(三國谷勝範君) お答えをいたします。
 昨年秋口にSFCGから一括弁済を求められました顧客からの多数の苦情が日本貸金業協会を含めた関係者に寄せられていたところでございます。このため協会におきましては、SFCGの一括弁済請求の大量発出に関する実態把握を目的といたしまして、同社の取立て行為に着目し、法令、諸規則の遵守状況や内部管理体制の整備状況等を把握するため、昨年十一月から本年三月まで特別監査を実施したところと承知しております。

○大門実紀史君 お配りした資料の一枚目は、これはSFCGの内部資料でございます。要するに、貸金業協会の監査が入っていると、これは去年の十一月二十九日のSFCG総務部発信ですけれども。それで、監査というのは書類監査もあるわけですけれども、具体的に立入検査が十二月に行われると。そうすると、このSFCGの事務所の中に別会社が同居しているということが協会に分かっちゃうと業法違反になる、だから荷物を全部移動しなきゃいけないという、内部に発信したその指示文書でございます。あと、いろんなものを廃棄しろということも出されております。
 これは、内部告発といいますか、こんなことが行われているということで、内部から、実は金融庁にもこんなことが行われていいのかということで内部告発があったと思いますが、金融庁に内部告発があったのはいつですか。

○政府参考人(三國谷勝範君) 個別のことについての言及につきましては限界があることを御理解いただきたいと思いますが、私ども、こういった内部告発等一般的にございました場合には、それを内容に応じまして監督業務に活用いたしますとともに、都道府県や日本貸金業協会にも適時にこの情報提供を行っているところでございます。

○大門実紀史君 金融庁にあったのは十二月十二日の午後三時ごろですね。
 今この内部告発を金融庁はどういうふうに処理したのか、もうちょっと正確に教えてくれますか。

○政府参考人(三國谷勝範君) 私どもはこういった情報が入りました場合に、内容に応じまして関係者にもこの情報提供を行っているところでございます。一般的にそのような取扱いを行っております。

○大門実紀史君 金融庁は、協会と東京都にお伝えされたということでございます。問題は、ちょうどこのころに資産の移動がされていたわけです。なおかつ、これらの文書そのものが、これ証拠隠滅ですから、これそのものがもう業法違反と。処分物ですけれども、それが金融庁管轄だったらすぐもちろんやられたと思うんですけれども、東京都とか都道府県、あるいはちょうど協会が監査に入ってきたということで、協会と東京都に伝えられたということだと思うんですけれども、実際には協会はこの資産移動、何も気が付かなかったし、この移動について、こんな違反のことも金融庁に報告はしないし、東京都は検査に入らないしと。何をやってきたのかと。このときに入っていれば、今大問題になっている大島氏の資産隠しが発見されて食い止められたんじゃないかと、管財人の方々はそれは許さないということで追及するとおっしゃっていますけど、非常にまずい対応だったんじゃないかなと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(三國谷勝範君) 協会等におきましても、外部から寄せられた情報につきましては、内容に応じまして監査等の業務に活用しているところと承知しておりますが、一般論として申し上げますと、外部から情報が寄せられました場合に、その内容によっては機動的かつ臨機応変に対応すべき場合があると考えられます。そうした点を踏まえつつ、協会等といたしましても監査機能の向上に努めていく必要があると考えているところでございます。

○大門実紀史君 与謝野大臣にお聞きいたしますけれども、要するにこれは金融庁もちょっとぼけていたんじゃないかなと思うんですよね。一応協会に伝えて東京都にも伝えたと。でも、実際動かなかったわけですよね。十二月十二日にこの事態を知っていれば、こういう隠ぺい工作とか知っていれば、動かないのが分かれば、十二月中に金融庁が次の手を打っていれば、ちょうどいろんな資産移動されていた時期ですから、つかめたんじゃないかというふうに思いますし、何よりも今度この貸金業法改正で設置が決められた貸金業協会とは何なのかと、この協会は。こんなもの、これは恐らくこういう内部資料も、せっかく告発もあるのになあなあでやったんじゃないかと思わざるを得ないですね、結果は何も出てこないわけですから。違反というのは何もないわけですからね。
 この点ではこの協会、こんなもの自主規制機関と言えるのかと思います。びしっと指導してもらいたいし、協会がいいかげんだったら金融庁が協会を検査するということもできるようになっておりますから、きちっと厳しくこの協会の在り方、指導してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(与謝野馨君) 先生御指摘のとおり、今のところは自主規制機関でございますけれども、これで十分かということは当然あるわけでございまして、協会としては改善すべき点は改善し、監査の実効を高めるべくどうしたらいいのかと。これは、やはり自主的な機関であっても監査をやるということについては社会的責任があるわけですから、監査の内容の更なる充実を図るための不断の努力をしていただかなきゃ困ると思っております。

○大門実紀史君 次に、資料の二枚目でございますけれども、このSFCGがどんな汚い手を使って資産の移動や、あるいは過払い金返還を逃れてきたのかということの資料でございます。
 会長の大島氏は破綻に際しても、いかに貪欲に自分の資産、財産を保全しようとしていたかということで、その手口を御紹介したいと思いますけど、以降はただ法務省に対する質問になりますので、大臣はこれからG8に御出発だそうでございまして、少しでも早く解放して差し上げたいと思っておりますので。
 一言いただきたいのは、大臣にですね、SFCG問題というのはもう前代未聞の経済犯罪だと。今もう大量の被害者、債務者、債権者、大変な事態になっていますですよね。このSFCG問題に是非金融庁として引き続き徹底的に取り組んでいただきたいと。与謝野大臣の一言その決意をいただければ、どうぞ旅立っていただいて結構でございますが。

○国務大臣(与謝野馨君) 当然、借り手、消費者を保護するために金融庁としても法令をすべて駆使して努力をしてまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 委員長、私、財務大臣にもう質問ございませんけど、もし。

○委員長(円より子君) どうぞ、御退席いただいて結構でございます。

○国務大臣(与謝野馨君) 済みません。申し訳ないです。

○委員長(円より子君) 気を付けておいでくださいませ。

○大門実紀史君 是非頑張ってきてください。
 それでは、その中身なんですけれども、この表で御説明をいたしますけれども、どうやって資産を移動して、同時に過払い金返還逃れをやってきたかということですが、それを図解したものでございます。次の三枚目、四枚目はそれを、その裏付けとなる内部資料でございますが、もう一々細かいことは言いません。この図で説明をいたします。
 まず、何の話かということですけれども、SFCGとジャスティス債権回収という会社がございます。これは一つの事務所に同じ社員がやっているということで、両方の仕事をやっているということでございます。SFCGは御存じのとおり、当時、大島健伸会長でございますが、このジャスティス債権回収の株主は、株主がありますけど、大株主の会社、MAGねっとホールディングスといいますが、そこの社長は大島健伸氏の息子でございます。親族がやっているような関係でございます。
 何をやったかといいますと、まず最初に、左下に注があるんですけれども、まず、債務者でA社という会社があって、そこが倒産で行方不明と。そこには既に一千四百万円の過払いになっていた状態でございます、SFCGとしては。本人に返さなきゃいけないという事態になっていたんですけれども、にもかかわらず、連帯保証人のうちの一人のBさんが保証している四百万円を、あんた保証人だろうということで、払えということをやったわけでございます。そのSFCGはそのBさんの債権四百万円をジャスティス債権回収に債権譲渡いたしました。この回収会社が四百万円払え払えとBさんにやるわけでございます。Bさんはびっくりして、連帯保証人になっていたと、どうしようどうしようとなっているときに、このジャスティス債権会社の社員が急に、SFCGから過払い金返還をすると言っていますよと。四百万円、ちょうど同じ金額ですね。四百万円過払いになっているから返すと言っていますよと。そうすると、このBさんは、それで、その過払い金の四百万円で返済してくれればいいですよと言われて、取立て食っていたBさんはそれはほっとして、じゃ、現金を受け取るわけじゃないんですけれども、そういう書類を交わして、過払い金を返してもらったことにして、その四百万円をジャスティス債権回収に払うと。何のことはありませんで、過払い金の返還をした形を取って結局一銭も返さないという仕組みをつくって、こういうことを大量にSFCGとジャスティス債権回収はやったわけでございます。
 もう一つは、そのSFCGはもうこのころ破綻を決めておりましたから、SFCGからジャスティス債権に資産をとにかく移動すると。なおかつ、過払い金を払わなくて済む方法としてこういう手の込んだ、もう詐欺でございますけれども、こういう方法を考え付いて、大量にジャスティス債権に資産を移動すると。移動した後、今現在はこの連結子会社という関係を断ち切ってSFCGからの債権請求が及ばないような形を一応取っているわけでございますけれども、そうは問屋が卸さないということで、このジャスティス債権回収を本当に追い詰めてお金を取り戻さなきゃいけないということに今なりつつあるというところでございます。全体がこういう詐欺的な手法で、財産の移動とそして過払い金返還を逃れるということをやってきたという構図でございます。
 とにかくもう大体大島さん、大島がやってきたことは全部詐欺なんですけれども、大量にこういう手法でこういうことが行われたということですけれども、法務省にまず伺いますが、このサービサー法では、まずこれ、過払い金入ったまま請求していますから、利息制限法を超えているということでサービサー法違反というのが一つですね。あと、一人の社員が両方の仕事をやっているということでいくと、サービサー法によると、債権回収会社は専業でなきゃいけないとなっております。そういう点でいくと、この点からもサービサー法違反になると。したがって、このジャスティス債権回収は、まず、全体が詐欺ではありますけれども、サービサー法からしても明らかに違反しているんじゃないかと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(深山卓也君) 御指摘の事案そのものを把握しているわけではございませんので、今お尋ねになったことを一般論で申し上げますと、確かに委員御指摘のとおり、サービサーが利息制限法の制限額を超える利息、損害金の支払を伴う特定金銭債権について連帯保証人に対してこれをそのまま請求するということは、サービサー法十八条五項という規定がございますけれども、これの違反に当たります。また、サービサー会社は原則として専業会社で確かにございます。したがいまして、法務大臣の許可を、兼業許可を受けるというような手続が別途ございますけれども、原則として債権管理回収業、それから若干のこれに付随する業務以外は行うことができませんので、それ以外の業務をしているとすれば、それもまたサービサー法違反ということになります。

○大門実紀史君 後で詳しい資料お渡しいたしますけれども、ただ法務省はこのジャスティスに去年の十二月と今年の一月、二度も特別検査やられていますね。こんなこと気が付かなかったんですか。

○政府参考人(深山卓也君) ジャスティスについては、今御指摘のとおり、確かに昨年十二月と本年一月の二度にわたって定期検査とは別の特別検査を実施しております。その目的は、前年の平成十九年の十月ですけれども、このときに定期検査をこの会社に実施しました。多くの指摘、指導をせざるを得ない状況であったものですから、その改善状況がどうかということで特別検査を実施したものでございました。
 今御指摘のような事案があったのではないかということなんですけれども、この検査の過程でこういう事案があったということは法務省としては把握ができておりません。

○大門実紀史君 この資料の三枚目、四枚目に付けたこの書類というのは、これはジャスティス債権に保管されている資料でございまして、SFCGのあのさっきの文書を、大量に隠した、移動したというのは、あそこはもう、一つの事務所でいろんな会社を同居させてやっているものですから、そういう点でいきますと、このジャスティス債権にこの三枚目、四枚目の資料もあるわけですね。
 こんなのを見て、何でSFCGの資料が、会社の名の資料がジャスティス債権という会社があるんだろうとか、普通なら素人でも気が付くんですけれども、何にも気が付かれなかったんでしょうか。そんなとろい検査をやっているんですか。普通調べますよ、金融庁の場合だったら。

○政府参考人(深山卓也君) 実際の検査の場でこの書類を見たかどうかということを今私が申し上げるわけにももちろんいかないんですが、SFCGが主たる譲渡し人としてジャスティス債権回収はその回収業務を譲り受けてやっておりますので、債権の本数にすると恐らく何十万本という本数が、何万本、何十万本という本数が移動してきております。その中には一件書類としてこの和解等々のものがその一個一個の債権についての関連書類として譲受けと同時に受領して、大量に倉庫に保管されているんだろうと思いますけれども、その全部を見るということは物理的に実際上は不可能な話でございますので、仮にこの書面自体は検査に行った者が見たかどうか、私ちょっとここでは断言できませんけれども、見ていない可能性も高いと思いますが、そういった事情でこの書面自体は見なかった。それから、仮にこの書面、私、今拝見して、別々に見るとそれぞれ単純な和解契約書にしか見えないもので、突き合わせて先ほどのような仕組みであったという御指摘を受けると、これは甚だ問題があるというのは私も理解できますけれども、そういうことだったのかもしれません。
 いずれにせよ、こういうふうな和解を使った何か不当なことがあったんではないかという事実を発見できたかというと、結局は発見しておりません。

○大門実紀史君 ちなみにこのSFCGとこのジャスティス債権には、元金融庁長官の日野正晴さんが両方とも監査役弁護士でございますね。そういう玄人といいますか、悪い方の玄人がいるわけですよね。だから皆さんだまされちゃうというか、かも分かりませんけれども、もうちょっとスキルを上げてもらって、これぐらい解明しなきゃ駄目ですよ、法務省なんだから。是非、資料いっぱいありますから、全部お渡ししますんで、改めてきちっとした検査をしてほしいと思います。
 このジャスティス債権が持っている財産を債権者に返させると、過払い金も返させるというためにも、法務省がきちっとした検査をしていただくことをお願いしたいと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(深山卓也君) 今委員御指摘の事案について資料もいただけるということで、事実関係をこれからもちろん把握をいたします。調査権限を駆使して把握をいたしますので、その結果、問題事案があれば指導、さらには行政処分等々、適切に対応することをお約束いたします。

○大門実紀史君 是非頑張ってください。
 終わります。
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