● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■ 2010年3月12日  予算委員会集中審議(TV中継)
日本郵政の非正規12万人を正社員に、亀井担当大臣が表明
○委員長(簗瀬進君)  次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門君。

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
 経済問題の最大の焦点は、雇用の回復でございます。また、正社員が当たり前の社会に戻して国民の所得を上げるというのが私は大変重要だと思っているところでございますが、この点でまず政府系の企業が率先して進めると、これは民間にも大きな影響を与えるわけでございます。この点で、亀井大臣が日本郵政で正社員化を進めるという大方針を出されたことは、大評価をしているところでございます。
 そこで、パネル用意いたしました。(資料提示)今どうなっているかというと、日本郵政グループの全社員の約四十五万人のうちの半分が非正規雇用でございます。このうち、契約社員、期間雇用と書いていますが、契約社員がほとんどでございまして、さらに、うち三年以上の契約を繰り返している人が十二万一千七十人という状態でございます。実際は五年、十年以上契約更新を繰り返している人もざらでございまして、恐らく十年以上の人は一万人以上二万人の範囲でおられるのではないかというふうに思っております。
 亀井大臣にお願いをしたいんですけれども、まず正社員化するときに、長期にわたって契約更新を繰り返している方々、これは有期雇用の法令の趣旨からいって本来正社員にすべき人でございます。こういう方々を優先して早急に正社員化をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(亀井静香君) 議員のおっしゃるとおりにいたします。

○大門実紀史君 是非お願いしたいと思います。
 その正社員化を進めながら、早急に正していただきたいことがございます。
 実は、日本郵政の中で、前回ここで取り上げたNTTに負けないぐらい悪らつなことが、卑劣なことがやられております。これはすぐ是正してもらいたいんですけれども、この契約社員の方々に日本郵政はリスクの高い投資信託あるいは変額年金保険などを販売させております。しかも、販売ノルマを達成できなかったら解雇すると、こんなことをやっております。資料も御用意いたしましたけれども、資料にあるのはゆうちょ銀行の例ですけれども、契約社員の退職証明書というのを付けておきました。要するに、変額年金保険の販売ノルマ八千万円があなたは達成できなかったから解雇しましたという書類でございます。
 こういうことをやりますと、契約社員にとっては首が懸かっているわけでございますので、家族を路頭に迷わせないためにもこのリスクある金融商品をリスクあると分かっていてもがむしゃらに販売するということになりますし、精神的にも肉体的にも追い詰められるということになります。こんなものはもう大体労働契約として私はもう無効だと、こんな労働契約はあってはならないというふうに思うところでございます。
 しかも、ノルマが大変高い設定をしておりまして、達成できる人はわずかでございます。みんなを達成させるためにがむしゃらにやらせておいて、達成できなかったら人を入れ替えるという非常によく、だれがこんなことを考え付いたのかというふうなあくどいやり方を日本郵政でやってきたわけでございます。
 これは一方、買わされる方も大変怖い話でございまして、郵便局ですから高齢者の方々がたくさん預金者でいらっしゃるわけですけれども、貯金より有利だということを言われて、よく分からないですよね、お年寄りですし、そうなのということで預金を投資信託とか変額保険に切り替えさせられるということでございます。
 これは、実は金融庁の監督指針でもリスクのある金融商品の販売についてノルマ主義を課してはならないということになっております。したがって、私、幾つかの銀行ではもうこれ是正させてきたことでございますが、こんなことがやられておりました。
 これ、先ほども議論ありましたけれども、私、やっぱり小泉・竹中路線、あの郵政民営化の中でもう郵便会社がおかしなことになっていると、異常な事態になっていることの一つの表れだと思います。
 実はこれ、今年の一月終わりに私の方にこんなことをやっているという情報がありまして、日本郵政に対してやめろと、これは金融庁の方針にも反するからやめろということで言いましたら、見直しますということで今見直しの作業に入っておりますし、私が指摘して以来このノルマ未達成によって解雇はしないと、ストップをしてもらっておるところでございます。
 そこで、今日、亀井大臣にお願いしたいのは、ところが、私が指摘する前に、このノルマ未達成を理由にこの一年ほどで既に四十六人の方が契約社員の更新を切られる、つまり首にされているわけでございます。金融庁が禁止していることをやってそれで首を切ったわけですから、これはもうこの解雇は撤回してもらいたいと。少なくとも、もう二度と日本郵政なんかで働きたくないという人もいるかも分かりませんが、希望される方はいったんこの契約を戻していただいて、雇用を継続してもらいたいと。これはもう日本郵政の責任として、亀井大臣の責任としてもやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(亀井静香君) 議員御指摘のようなそうした関係は、保険関係だけじゃなくて、郵政事業の中でも、例えば年賀状を非正規社員に対して二千五百枚割り当てて、これを達成できなければ契約を更新しないとか、そういうある意味では考えられないようなことがなされておる実態がございます。
 今、日本郵政の斎藤社長はこういう状況を深刻に受け止めておりまして、やはり人間を大事にする経営、これを斎藤社長はやりたいという、そうした情熱に燃えて今これの見直しを徹底的にやるということで取り組んでおる最中でございますから、議員御指摘のようなケースについてもきっちりと誠意を持ってやると、このように思います。

○大門実紀史君 是非、解雇撤回ということでお願いしたいというふうに思います。
 もう一つは、この派遣社員の方なんですけれども、郵政グループの中にはJPスタッフというグループの中の派遣会社がございます。そこから九百七十人がグループ内に派遣されておりまして、うち専門業務が七百八十人、約八割でございます。この専門業務についてはこの間大変問題になっておりまして、ここにはめ込みますと永久に派遣社員として使える、期間の定めがないと。もう何もかもここにはめ込んで、直接雇用義務が発生しませんので、ずっと派遣で使うということがやられてまいりました。
 これは我が党の志位委員長が二月八日の国会質問で追及いたしましたら、厚労相の方から、余りにもあいまいだ、ずさんだということで、単純な業務は駄目よという通達が出されました。この通達に基づいて、私は日本郵政を呼んで、専門業務に単純な業務の人が入っていると、これは見直すべきだということをやったら、これも作業しますということにはなっております。これはもう是非、法令に抵触する部分ですので、急いで是正をしてもらいたいというふうに思います。
 それをお願いしておいた上で、最後に鳩山総理に御質問いたします。
 派遣法の改正が本格審議に入るという時期になりましたけれども、御存じのとおり様々意見が出ております。今御指摘しましたこの専門業務のところも全く大穴が空いているという事態でございますし、ほかの党からもいろんな意見が出ております。我が党もこの派遣法の改正について修正の提案を出しております。事前に総理にお届けしていると思うんですけれども。
 是非、もう決まったことだと、もう労政審でやったんだからいいんだとか、そうじゃなくて、これだけの不安の声や怒りの声が出ているわけですから、是非ほかの党の意見、我が党の意見も含めて、もう一度きちっと、広く意見を聴いて考えていただきたいと思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 派遣法の改正案に関してのお尋ねでございます。それを更に共産党さんの思いに従って修正したらどうかというお尋ね、従ったらどうだというお尋ねであろうかと思います。
 これは今、お尋ねがございましたけれども、公労使で取りあえず、取りあえずという言い方はないですが、相当の議論の中でようやく難しい中でまとまった部分でございます。ただ、御案内のとおり、まだ与党の中でも最後の調整を続けているところでございます。その調整を行い次第、来週にでもできれば派遣法の改正案の提出をしたいと、そのように考えているところでございます。
 私どもとすればある意味で、まあガラス細工と言うのは言い過ぎかもしれませんが、非常に難しいところを公労使の協力の中ででき上がったものであるものですから、そこをなかなか変えるということは極めて難しいという判断ではございます。ただ、調整にまだ時間が掛かっておって、その議論をしているところでございまして、その中で共産党さんの御意見というものも承らせていただいているというところであることを御理解願いたいと存じます。

○大門実紀史君 終わります。

○委員長(簗瀬進君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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