● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■ 2010年3月24日  財政金融委員会 都市農業について鳩山首相は、「省庁の枠を超えた協力の仕方を検討」を約束。政府の消費税引き上げ既定路線を批判。
○大門実紀史君 大門でございます。総理、よろしくお願いいたします。
 税法の最後の質疑でございますので、私は、この委員会で取り上げさせてもらったことについて、今日は総理のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
 最初に、ちょっとつかぬことをお伺いしますけれども、総理は、政界を引退されたら農業をやりたいというのは本当でしょうか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) かつてそういうことを申し上げた覚えがございますし、私の心の中で特に世話になった北海道の皆さん方がございます。北海道、農業が大変厳しい中で頑張っている方がたくさんおられます。私は、できればそういう方々との協力の中で何らかの農業、これは簡単に政治家がすぐに農家になれるという話ではないことは十分存じ上げておりますが、何らかの方法で農業というものに関心を持っておりますので、もしこの世界から去りました後は、そのことも十分念頭に置いて人生を全うしたいと思っております。

○大門実紀史君 そうおっしゃっていただくことを予定して次の質問を用意したんですけれども、総理の老後のためにも日本の農業を再生していくということは大変重要なんですが、私この委員会で先日、昨日ですかね、都市農業の問題を取り上げさせていただきました。要するに、都市農業がもうこの二、三十年で半減になったり、三分の一になってしまっていると、これは食料問題、環境問題からしても看過できないといいますか、もう放置できないというところで、幾つかの省庁ではどうするかということを考え始めてはいるんですけれども。昨日、ここの委員会で議論をさせてもらって、菅副総理は、大変詳しくこの問題いろいろ述べていただいた上で、やっぱり総合的に考えていく課題だということはおっしゃっていただきました。
 是非、ちょっと申し上げますと、要するに、今までは農水省、財務省、総務省、国交省、それぞれがばらばらにいろんなことを考えてきて、都市農家の方々は何とかしてほしいというのをもう長い間いろいろ各省庁にお願いされてきたんですけれども、省庁それぞればらばらに勝手に自分の範囲で考えますので、一向にいろんなことが改善されずにここまでひどい状態になったと。こうなると、もうその省庁の枠を越えてといいますか、横断的にといいますか、予算委員会に来られたJAの参考人の方は、都市農業基本法みたいなものを作って総合的に位置付けて、その中で施策も、特に税制の問題というのは大きいわけですけれども、やってもらいたいとか、個々いろいろあるんですけれども、都市計画の問題もあるんですが。
 菅副総理には物すごくいい答弁いただいたんですけれども、是非この機会に鳩山総理としても、この都市農業を総合的に考えていくという点で、まさに政治主導でここはやらなきゃいけないと思うので、その辺の鳩山内閣の姿勢をお聞かせいただければというふうに思います。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 菅副総理のようないい答弁ができるかどうか、頭の違いがありますですから御寛容いただければと思います。
 今、大門委員がお話されましたように、都市農業、私は規模の問題とかあるいは地価の問題などからいえばそんな簡単な話ではないなとは思っておりますが、まさに都市に近いというか、都市にある農業は、これは消費地に近いという大きなメリットもあるわけでありますので、都市農業にふさわしい形で育てていくことが肝要ではないかと思います。それにふさわしい形の税制の在り方というような議論も一方であるのかもしれませんし、省庁の枠を越えた協力の仕方というものも検討する必要があるのではないかと思っておりまして、これは先達であります菅副総理と相談を申し上げながら積極的に進めてまいることができればと思います。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 次のテーマは少し総理と対決する話になると思いますけれども、今日ちょっと私は予定した質問をしようと思っていたんですけれども、どうも消費税の話が好き勝手に議論されておりますのでちょっと一言言いたいんですけれども。
 何か、あたかも消費税増税というのは決まったことのように、当たり前のことのように何か国会では議論されているんですけれども、もう十年ぐらい前、もっと前からですかね、国会ではこういう議論がずっとあったんですけれども、一向に増税できないわけですよね。できなかったわけですよね。小泉内閣も、自分のときはやりませんとかいって結局ずっとできない。
 国会の中ではあたかも平気で議論がされているわけですけれども、これは国民の皆さんが、やっぱり世論調査を取ってみると、世論調査によって数字はちょっと動きますけれども、大体半分の人はやっぱりやめてもらいたいと。そのときの景気の状況とかもあります。あるいは、社会保障に使うといってもやめてほしいという、こういう回答もありますし、いろんなのがあります。とにかく、国民の中でまだ合意が得られていないといいますか、そこまで、上げてもいいよという声になっていないというところが今の現実だと思うんですけれども、国会では平気で議論されているのが私ちょっと不思議な気がいたしますけれども。
 総理にせっかくですから基本的な実感をお聞きしたいんですけれども、今消費税というのは国民一世帯当たり年間どれぐらい負担されているかというのは、総理、御存じですか。一世帯当たり年間、消費税どれぐらい税額負担しているのかと、御存じですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今まで検討をしたこともありませんでしたから、三百万、五%だとすると十万から十五万か、一人当たりですね、その程度ではないかと思います。

○大門実紀史君 これは政府として調査しておりませんのでいろんなところが、生活協同組合とかいろんなところがこれやっています。大体総理おっしゃるとおり、その上限の方ですけれども、十五万から十七万円の負担をしている。ただ、消費税ですからなかなか取られているところが分からない税金ではあることは確かでございます。これがもしも、平気で議論されていますけれども、二けた、一〇%になると、一世帯当たり三十数万円の負担になるということで、これは大変重い負担の話を何か平気でやっているんじゃないかと。
 やっぱり、そういう余り調べたことがないということも私問題だと思うんですけれども、やっぱり庶民の実感から議論をしてもらいたいなと。そういうところがありますから、やっぱり家計簿を付けている主婦の方なんかは、いや、増税嫌だよという感じは、幾ら払っているか大体、自分で計算されている人もいるからでございます。
 もう一つ、さっきの話で、私は、民主党政権になる前に、麻生さんのときですかね、基礎年金の財源で質問したことがございますが、今日ちょうどその話が出ていたので伺いたいと思うんですけれども、林さんの質問のときですけど、基礎年金の、最低保障年金ですね、この財源を消費税でやっていく方向だということを今日割とはっきりと言われたわけですけど、これは御存じかと思いますけれども、基礎年金の部分は年間約十八兆か十九兆円の財源が掛かって、うち厚生年金が八兆円から九兆円だったと思います、大体ですね。厚生年金は半分企業負担ですよね、つまり八兆円とすると四兆円が企業負担、あと四兆円がその会社で働いている人の保険料でございます。
 この企業負担が全部消費税でやったらどうなるのかというのが前にも議論があったわけですね。消費税でありますと全額税でございますから、企業は基本的に消費税負担がございませんので、控除できますので、そうすると国民みんなが消費税で負担する、その四兆円、企業負担が抜けた分、穴埋めも含めて負担させられるということになってしまうわけでございます。これは前のときに経団連は、その四兆円分は、企業負担がなくなる分は非正規雇用の対策に回しますとか、いいかげんなことを言っていたんですけれども、この問題は何も解決されておりません。その問題は民主党政権がもしやるとしたらどういうふうにお考えになっているか、峰崎さんは一言で、総理にもお伺いしたいと思っております。

○副大臣(峰崎直樹君) 総理がお答えになる前に、ちょっと。
 私はある新聞で対談をしたことがございまして、いわゆる基礎年金全額税方式化の持つ問題点の一つとして、いろいろあるんですけれども、やはり今おっしゃられた、たしか正確には三・七兆円だったと思うんですが、その企業負担がなくなると。これは消費税に換算すると一・七%ぐらいになるんじゃないかと思うんですが、誠にこれは失うのが惜しいねと、こういう話をしたことがございます。
 ただ、今私どもの年金、今ちょうど年金問題も含めて基本的な概念を整理しようということになっておりまして、これは社会保障における消費税というものをリンクさせていくという考え方はもちろんあるんですけれども、この基礎年金全額税方式というのは、もちろんいろいろ今まで過去のマニフェストの中に書かれたことがございますが、これらの点についてもいろいろとこれから議論をしていかなきゃいけない重要なポイントだというふうに思っております。
 そういう意味で、もう一つ、先ほどどうしても私、消費税、先ほど菅大臣の方は、税制調査会の会長ですが、負担という言い方じゃなくて、これからはいわゆる、何というんでしょうか、助け合いといいますかね、シェアといいますか、分担、そういう意識を持っていこうということと、私は、消費税の過去の一九八九年、あるいはもっと言えば一九七九年の大平さんの時代からずっと、この問題を提起して増税を訴えるとやはり選挙で痛い目に遭ってきたという、そういう政治家にトラウマが一つあるのかなと。
 もう一つは、実は景気とですね、時間があるのは知っています、景気との関係でよく菅大臣もおっしゃるんですが、本当にこれは消費税導入が景気にマイナスの影響を与えるんだろうかと、こういった点は十分議論していかなきゃいかぬということで、これは専門家委員会の場でもしっかり議論しようと思っております。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 企業負担が軽減された分どうするかというような議論は、まだ実際には結論が出ているという状況ではありません。
 そして、その前に更に申し上げれば、大門委員はもう既に何か消費税増税路線が決まっているみたいにおっしゃったけれども、そうではありません。私どもの以前民主党が選挙で戦った中での年金の考え方として、最低保障年金は全額税方式でいくということは決めております。ただ、それがこれから今連立与党の中で議論していく中でそのまま通るというふうにも必ずしも思っておりませんで、まさにこれからの議論だというふうに御理解をいただきたいと存じます。

○大門実紀史君 もう時間がありませんのでまた消費税の議論はやりたいと思いますが、基礎年金を全部消費税だった場合、七%から八%そこだけで掛かります。したがって、それそのものが増税の議論だということはよく御承知ください。
 あと、ついでに言っておきますけれども、ヨーロッパは、すぐヨーロッパは消費税率が高いからとかおっしゃいますけれども、ヨーロッパは別に目的税ではございません。ヨーロッパの社会保障財源は、ここでも一度示したことがございますけれども、消費税よりもむしろ社会保険料の部分が多いわけでございます。更に言えば、法人税の引下げの話がもうこれも当たり前のように議論されてますけれども、社会保険料と法人税の負担両方合わせると、日本はそれほど高くございません。幾つかの前提抜きに、何かもう当たり前のように法人税引下げが先、消費税は避けられない、こういう議論じゃなくて、今総理がおっしゃったように、いろんなことをもっと緻密に、外国の例もよく勉強して、かなり無知な議論が多いんですね、やっぱりきちっと勉強してその上で国民がどう思うかということも含めて正確な議論をしていただきたいというふうに思いますが、菅財務大臣でも結構ですけれども、一言。

○国務大臣(菅直人君) 税の分野は、非常にある意味でそうした緻密な議論も必要だと思っておりまして、今年からは専門家委員会という形でその道の専門家の皆さんにもお集まりいただいております。もちろん政治家にとっても自らしっかり取り組まなきゃいけないということでありまして、ついつい耳に入りやすいところだけが残りますけれども、おっしゃったように、しっかりヨーロッパの問題、他の国のそういう社会保険料と税の合算した問題も含めてしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 終わります。
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