● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■ 2010年4月5日  決算委員会 内部告発に基づく、第一生命の保険金不払い・請求案内漏れの追及第2弾。金融庁の検査・監督の問題点も指摘。
○大門実紀史君 日本共産党、大門でございます。
 まず、亀井郵政担当大臣にお聞きいたします。
 ちょうど一年前、この決算委員会で、四月の六日ですからちょうど一年ぐらい前ですけれども、三井住友グループとゆうちょ銀行のカード事業における癒着、不正入札疑惑について取り上げました。当時の鳩山邦夫大臣は、大変な問題だと、調べてみたいとおっしゃいましたけど、その後、何もされないで辞職をされました。
 政権が替わって亀井大臣になりまして、私がもう再三にわたって追及してきた西川社長はとうとう首になるということで、西川時代に何が行われたのか調査が始まっているというふうに聞いております。きちんと検討してもらいたいということで、この問題もお願いしたいということで、どういう問題かというのは、これはもう一年前に配った資料と同じですけど、資料の一枚目に構図を書いております。
 要するに、日本郵政に西川社長が三井住友からたくさんの人間を連れてきて、その人間たちがゆうちょ銀行のカード事業を三井住友に委託させたと。これは数百億円のビジネスになります。手の込んだことに、委託先を決めるというところに三井住友の息の掛かった凸版印刷の人間まで入り込ませて、客観性をつくって、カード事業委託を三井住友にさせたということでございます。
 ちなみに、この凸版印刷というのは、三井住友からカードの発行、作成、印刷の仕事をやっているということでございます。こういう資料はすべて日本郵政にそろっております。
 亀井大臣にお願いしたいのは、このカード事業における癒着、この不正入札疑惑というのは、かんぽの宿とは若干その性格が違ってストレートに刑事告発に値する問題だというふうに思いますので、しっかり調べていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘の問題につきましては、現在総務省において、日本郵政ガバナンス問題調査委員会において調査を今やっておる最中でありますが、四月中にこれについての結果の報告がされると、このように聞いております。現時点において、まだ詳細を私は報告は受けておりません。

○大門実紀史君 この間いろいろ亀井大臣にはきちっとやってもらっていますので、これもきちっとやってもらえるというふうに思います。また結果が出てきたときにどういう判断されるかということで、質問はしていきたいと思います。
 もう一つの問題ですけれども、これはちょっと消費者庁にも関係するので、福島大臣にもお聞きしたいと思います。資料の二枚目でございますが、第一生命の保険金不払隠しの問題でございます。
 第一生命が四月一日に東証一部に上場いたしました。日本最大の株主数、百五十万人ということで、棚ぼた益ということで大変話題になっております。もうお祭り騒ぎ状態でございますけれども、その陰で大変黒々としたことが続いてきたということで、先日財政金融委員会で、この第一生命については保険金不払、隠し続けている重大な疑惑があると、七万件以上、四十億円オーダーで不払の可能性があるということを指摘いたしまして、株式会社になるには金融庁の認可が必要でなったわけですから、上場を延期させるべきだと、こういうものを抱えたまま上場させるべきではないということを申し上げましたけど、四月一日になって上場したわけでございます。
 しかも、当時この不払問題の対応について総指揮を執っていた当時の渡辺光一郎さん、常務になってその後専務になりましたが、彼が今度はこの上場した株式会社の代表取締役ということで、今はもう渦中の、マスコミでも持ち上げられて、まるで時の人になっているわけでございます。
 この不払隠しについては、第一生命の職員の方から内部告発があって公益通報が再三にわたって金融庁にされてまいりましたけれども、金融庁は立入検査までしておきながら黙認といいますか容認してきたということで、政権が替わってこの間質問をして、大塚副大臣にはもうきちんと調べてみるということでおっしゃっていただいていますので、大いに期待をしているところでございます。消費者庁にも公益通報がされるということでございますので、若干福島大臣にも聞いていただいて、消費者庁としても対応してもらいたいなと思います。
 何が起きたかということで、資料の二番目に時系列の経過を書いてございます。若干簡単に説明しますと、二〇〇五年当時、明治安田始め生命保険の不払事件が大変社会問題になったときがございます。私の財政金融委員会でも参考人を呼んで、かなりの議論になったときでございます。
 二〇〇七年の二月一日に、金融庁がそういう大手生保に、報告しなさいと、ちゃんと支払漏れとか案内漏れなどについて調査しなさいというふうな命令を出しました。つまり、それまでは大手の生保は、請求来たものだけ払うと、こちらから払うべきものを払わないで請求来たものだけ払うというふうなことをやっていましたので、相当の支払漏れが、不払があったわけでございます。十月五日に各生保が金融庁に報告書を出すと。このときには第一生命も報告書を出しております。
 翌年の二〇〇八年七月に、大手十社が業務改善命令を受ける、十社が受けるということでございます。これは、支払漏れとか案内漏れにちゃんと対応しなさいということを要求されたわけでございます。
 翌年の二〇〇九年三月二十三日に第一回の公益通報が金融庁に対してされております。この中身は、要するに、その前の、ちゃんと調査して報告しなさいという二〇〇七年二月一日の命令に対して、そもそも意図的に支払漏れ、意図的に除外して数を少なく報告していると。正直に報告するとほかの生命保険よりも数が多くなってしまうということで、数をセーブしてということが一つ。もう一つは、業務改善命令を受けた後も更に支払漏れを放置しているという、大きく言ってこの二点で公益通報がございました。公益通報された職員の方は、本当に第一生命が契約者のためにきちんとやってほしいというその一念で、身の危険を冒して内部告発、通報されたわけでございます。
 ところが、二〇〇九年六月三十日に、第一生命が社員総代会にて、こういうことを隠して社員総代会で株式会社への転換を決議して、二〇〇九年九月、十月には金融庁が立入検査をやっております。さらに、十二月二十五日、公益通報がその二ということで出ました。これが、先日、朝日新聞で報道された別病院の請求案内を除外していたということが主な中身の公益通報でございます。
 今年に入って、にもかかわらず、金融庁は第一生命の組織変更、つまり株式会社にすることを認可いたしました。同じ日に、公益通報者に対して公益通報に関する調査は終わりましたという通知をしております。二〇一〇年二月初めに、金融庁より第一生命に昨年の検査の結果を通知しております。要するに、おとがめなしということになったわけでございます。さらに、二月二十二日には、金融庁が第一生命の有価証券届出書を、これは株式上場に必要なものですが、受理をいたします。同じ日に、東証が上場を承認すると。同じ日に、第二回公益通報、金融庁と、まあ消費者庁はちょっとずれるようですけれども、出されると。三月十日に公益通報、今度は証券取引等監視委員会に出されております。にもかかわらず、四月一日に第一生命は東証一部上場したわけでございます。
 以上が全体の流れですけれども、私の最大の疑問は、まず二〇〇八年七月一日の業務改善命令にさかのぼりますが、なぜ大手十社が横並びで業務改善命令を受けたのかということでございます。当時、外資系の一つとこの第一生命は特にひどいということになっていたわけですけれども、どういうわけか改善命令は横並び、つまり目立たない、全部一緒というふうになったわけでございます。もしこのときに第一生命だけが特別の厳しい改善命令を受けていたら、その後上場することは難しかっただろうというふうに思います。なぜ横並びだったのかということで、これは第一生命の、もう当時から言っておりましたから、上場への配慮とかあるいは何らかの圧力がなかったのかというのが最大の疑問でございます。
 さらに、金融庁は去年の九月、十月に立入検査をしておりますけれども、しかも公益通報、ここに資料が一切ございますが、すべてかなり信憑性の高い内部資料でございます。これを持っていながら、なぜおとがめなしと、何もなかったのかと。これも、契約者保護は置き去りのまま立入検査済ませてしまったわけですけれども、これも第一生命の上場に対する配慮とか圧力はなかったのかというのが最大の疑問でございます。
 福島大臣に、これから公益通報の中身、御覧になると思いますのでお願いしておきたいんですけれども、金融商品販売法というのがありまして、これは保険商品の説明義務、これに関する法律でございます。これは金融庁と消費者庁共管になっていますよね。あと、消費者安全法の中に、施行令第三条にありますけれども、要するに、財産取引にかかわるもののうち、正当な理由なき債務の履行拒否とか遅延、つまり払うべきものを払わなかったケース、これも消費者庁の所管でございます。
 今までは、消費者庁ができる前はどうなっていたかというと、金融庁の中で、監督上処分するとか、監督上の関係だけで生保とやっていたんですけれども、つまり、そのときに契約者にとってそれが不満があっても、金融庁の監督上の中での処分で終わったわけですね。今度は、契約者の側、消費者の側からおかしいと思えばおかしいと言えるのが消費者庁の仕組みでございますので、公益通報、これから出てくる、御覧になると思いますけれども、是非金融庁と連携取りながらこの問題位置付けてもらいたいと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(福島みずほ君) このペーパーでは、消費者庁に二月二十二日、公益通報したとあるんですが、今までの現在、一生懸命精査をしたんですが、まだ消費者庁には来ていないということなんです。今おっしゃったように共管の分野ですので、消費者の権利という立場からきちっとフォローしていきたいと思います。

○大門実紀史君 要するに、消費者庁とか証券取引等監視委員会に出したというのは、金融庁に出しても何もやってくれなかったからでございます。ですから消費者庁と、あるいは上場するならば証券取引等監視委員会となっている、そういう流れでございますので、もう本人は本当に、こんな、大イベントですよね、生保が株式上場するというのは。もういろんな人の利害が絡んでいる、お金も絡んでいるときに、本当に正義感だけで公益通報されて、身の危険も感じながらやられておられることなので、きちっと対応していただきたいと思います。
 今日もう一つ、私この前、財政金融委員会では、朝日新聞も取り上げた別病院の問題を指摘いたしましたけれども、もう一つ公になっていない不払問題を明らかにしたいというふうに思います。
 資料の三枚目でございますけれども、二つのケースが更にこの保険金不払隠しになって、いまだ隠されたまま、いまだ支払われないままになっております。
 一つは、保険の、最近こういう医療保険というのはややこしいんですけれども、簡単に言いますと、入院している途中で保険金請求をしたケースでございます。これは当然、その請求書を見ると、入院の途中ですから、その後も入院していたんだろうなということは推測されるわけですね。ところが、それについては第一生命はこちらからは案内しないということで、請求案内を出しておりません。これは大変支払可能性の高いものでございます。対象件数は三万件に上りますが、これを除外しております。
 もう一つは、病院死亡のケースですね。病院で契約者が死亡したケースですけれども、当然この場合は病院で死亡する前に入院していたであろうということが容易に推測されますが、これも第一生命は本人には言わないと、請求が来たら払うということをやっております。これは七千五百件に上ります。
 この入院途中請求と病院死亡、合わせますと、三万七千五百件が支払漏れになっていると。金額的には、低く見積もっても二十億円以上の不払になっている。これはいまだに請求案内も出していない、金融庁にも報告しないということでございます。
 資料三には、これは第一生命の中の資料でございますが、今申し上げたことを証明する資料でございます。タイトルが「請求があれば支払可能性のある事案」となっていて、この十番、十一番のところに、これは支払可能性のある事案だけれども支払漏れ検証をペケ、やらない、キーワード検証、つまりコンピューターによる検証、探しもペケ、やらないというようなことを決めているわけでございます。いまだに払われておりません。
 実は、この二つのケースについては、住友生命、明治安田生命ではちゃんと請求案内をしております。意図的に外したわけで、これはさかのぼって二〇〇七年の金融庁に対する報告そのものから除外しておりますので、この百二十八条による報告命令違反、虚偽報告に明確に該当をいたします。少なくとも二十億円以上の不払を隠しているわけでございます。
 これはなぜ今まで立入検査もやって不問にされていたのか、先ほど申し上げたように大変疑問でございますけれども、大塚副大臣、この点も含めてきっちりと再検証させてほしいなと思いますが、いかがですか。

○副大臣(大塚耕平君) 大門委員におかれては、せんだってより様々な御指摘をいただきまして、大変参考になっておりますことを御礼申し上げたいと思います。
 まず、最後の点に先立ちまして、今お手元に御用意いただいている過去の事案についてでございますが、大門さんがお手元にお持ちの資料も含めて金融庁内で確認をしたところ、検査によって徴求した資料も含めて大変大部な資料を持っておりました。
 その資料を精査した結果、一回目の通報については問題なしというふうに判断をしたということでございますが、せんだっての委員会でも申し上げましたとおり、公益通報にかかわる事案の政務三役への報告体制を含めてもう一度体制を立て直すように指示をし、そしてその内容についても私自身も精査をさせていただいている最中でございます。
 それに加えまして、今御指摘をいただいたような事案も含めまして、再度しっかりとチェックをして、金融庁として所要の対応を図りたいというふうに思っております。

○大門実紀史君 前回、私、財政金融委員会で質問をする前後から、金融庁はきちっと再検証しますということになっているんですが、じゃ今何やっているかというと、電話で第一生命に問い合わせしているだけなんですよ。これだけの資料を電話でどうですかと言って分かるわけありませんので、きちっと対面で、面談で再調査するように、検証するように指示してもらいたいと思いますが、いかがですか。

○副大臣(大塚耕平君) 昨年九月二日から十月二十三日までに行われました検査結果の再検証も含めて、今、大門委員から御指摘のあったような対応共々、私自身でしっかりやらせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 亀井大臣、この問題を初めて御質問いたしますけれども、何が背景にあったのかということは私もまだまだ調べなきゃいけないことがあると思いますが、大変大きな問題ですよね、生保が上場するに当たって。
 私は、金融庁だけの裁量といいますか、配慮だけではないというふうにも思っておるわけですけれども、いずれにしても契約者の立場からすると、幾ら世紀の大イベントかプロジェクトか知りませんが、契約者の側からすると、不払というのは要するに保険料として払っているものをもらえないわけですよね。そういうものを含めて保険料を払っているわけですよね。ところが、請求した分だけ払うというと、その不当利得が生命保険会社に残る話ですから、払う努力を最後の一件までやるのが当たり前の姿勢でございます。
 それにもかかわらず、そんなことがこうやってうやむやにされて上場して、まあ上場を今更どうこうというのはできないかも分かりませんけれども、やはりきちっと正すべきものは正すべきだというふうに私は思って、引き続きこの問題は、今日で二回目ですけれども、もう三回でも四回でもシリーズで取り上げていこうと思っているんですけれども、亀井大臣はいかがお考えでしょうか。

○国務大臣(亀井静香君) 大塚副大臣が御答弁申し上げましたように、金融庁といたしましては、この問題についてはもうきっちりと徹底的に実態を掌握をした上で、しかるべき処置をとってまいる所存でございます。

○大門実紀史君 まだ若干時間がございますけれども、立派な答弁をいただきましたので、これで終わりたいと思います。
 今日はこれで終わります。
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