● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■ 2010年5月10日 決算委員会  自治体に米軍基地や訓練への「協力度」で交付金を配る米軍再編交付金問題を取り上げ、これをまったく見直そうとしない鳩山政権を厳しく追及しました。具体的な事例として、石川県小松市の「私立美術館分館建設」事業を取り上げ、政府に検証を求めました。

○大門実紀史君 大門でございます。
 先ほどの亀井大臣の御見解には心からエールを送っておきたいというふうに思います。
 今日は、私の方は、普天間基地問題が焦点になっておりますけれども、米軍再編そもそもが問い直されているということもあるかと思いますが、決算委員会ですので、米軍再編交付金の問題を取り上げたいというふうに思います。榛葉さん、海外からお帰りのところ、お疲れのところ大変ありがとうございます。
 この米軍再編交付金については、要するに自治体に、米軍再編に伴う基地の移転とか訓練を受け入れた自治体にお金をあげるという、そのことによって国策に従わせようという極めて品の悪い交付金でございます。この再編交付金制度は従来の基地交付金とも違いまして、従来の基地交付金というのは、とにかく基地があることによる環境の悪化とか自治体とか住民の皆さんへの損害の補償という意味があるわけですけれども、この再編交付金というのは、今申し上げたように、米軍基地の受入れに賛成したところにお金をあげるというふうなものでございます。
 資料をお配りいたしましたけれども、今どうなっているかということで、この再編交付金の内定通知額が書かれてございます。要するに、米軍基地や訓練の移転に反対したところには交付しないということで、それがはっきりと表れておりますけど、例えばキャンプ座間の座間市は、十九年当時は市長さんが反対でございましたけど、容認派に変わってからお金を出すようになっておりますし、今焦点のキャンプ・シュワブ、名護市は反対の意向を示されたと、そういう市長さんになったということで、二十二年度の通知額が決まらないというか出さないということになっているわけでございます。
 これは民主党が野党の時代、我が党と同じくこの再編交付金を含む米軍再編特措法に反対をされまして、この再編交付金についても厳しい批判をされました。当時、参議院の外交防衛委員会でも柳田議員が立派な反対討論をされております。
 これは柳田さんが言われているんですけれども、交付金というものは、本来基地の存在に対して交付されるべきものですが、自治体の受入れ表明を交付の条件とするあめとむちで基地負担の受入れを迫る手法というのは、国民の税金の使い方として問題があると、財政支援を手段として自治体に圧力を掛けるやり方には地元から反発も出ているんじゃないかと、このような逆効果だということと、金銭によって懐柔する手法というのは、地方の主体性を無視するものでもあるということと、実際には工事が進んでいるにもかかわらず、負担受入れを表明しない場合は交付金を出さないことが住民感情を逆なでしている等々、的確な指摘をされております。
 また、今日問題にいたしますけど、この再編交付金にかかわる事項というのは政令委任が多いために、具体的な算定方式の内容、根拠、交付金の総額についても当時の委員会で何度も質問し、資料要求を柳田さんがされましたけれども、納得いく回答は得られなかったと、このままでは国会の関与なくして金を出す権限を全面的に政府・防衛省に与えてしまうことになり、容認できるものではないという立派な反対討論をされております。
 その後、これはもうもちろん自民党、自公政権のときでございますけど、政権交代が行われたわけですが、民主党政権としてこの米軍再編交付金をどうされるつもりか、まず榛葉副大臣、いかがお考えでしょうか。

○副大臣(榛葉賀津也君) 大門委員にお答え申し上げます。
 当時、民主党が様々な理由から、これは交付金だけではなくて米軍再編全体として様々な観点からこの再編特措法に反対したということは今先生御指摘のとおりでございます。
 ただ、強引な方法で地域住民の方々に混乱や迷惑を掛けるということはこれ当然あってはなりませんし、行政に対する不信というものをあおってはいけないというふうに考えておりますが、他方、我が国の平和と安全、そして抑止力と基地の負担を軽減するために米軍再編を進めていくということは大変大切なことでございまして、これに御協力をいただく自治体に対しては何らかの支援をするというのは私はやはり必要であろうというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、基地があることによって御負担をいただいているという自治体に対してどのような措置ができるかということについては、今後ともきちっと丁寧に御説明をしながら御理解を賜るように努力をしなければならないというふうに考えております。

○大門実紀史君 せっかくお疲れのところ来てもらったのに、ちょっと意外な榛葉さんらしくない答弁だなと私は思います。
 要するに、問題は、今も基地の交付金ってあるわけですね、これ以外に。これは、何度も申し上げませんけれども、民主党があれだけ批判をした、お金で賛成させようという意図が込められたもうありありと露骨な交付金だからあれだけみんなで反対を、私たちも批判をしたわけでございます。その部分について申し上げているわけでございまして、負担に対していろんな措置をするというのはほかにもやり方あると思うんですけれども、この交付金はそれじゃ民主党政権になってもこのままの形で続けられるんですか。

○副大臣(榛葉賀津也君) 鳩山内閣といたしましても、また防衛省といたしましても、米軍再編を一日もやはりきちっと仕上げていく、沖縄の基地の軽減を含めた御負担を軽減しながら、他方、抑止力もしっかりと担保していくという点においては、この米軍再編については粛々とやっていく努力をする必要があろうかと思っております。

○大門実紀史君 榛葉さん、こっちの方を向いて答弁してもらえませんかね。
 菅財務大臣、副総理として、このままの形でいいんでしょうか、この米軍再編交付金。何も見直す必要がないというお考えでしょうか。随分違うなと。この野党のときの言っていることと与党になって変わるというのは、幾つかのことはあるかも分かりませんが、これは非常にたちの悪い交付金ということであれだけみんなでぶったたいたやつを何も手を付けない、このままでいいということなんでしょうか。菅副総理としていかがですか。

○国務大臣(菅直人君) 米軍再編交付金の対象事業の範囲は、駐留軍再編特措法の施行令二条において、住民生活の利便性の向上や産業振興に資するとの観点から幅広く定められており、具体的な事業については、対象市町村と防衛省との協議により、米軍再編により影響を受けるそれぞれの自治体のニーズに適した事業が選定されているものと承知をいたしております。このため、財政当局としては、予算計上の段階や実施計画承認の段階において、個々の市町村の具体的な事業についてまで財政当局として審査することはしておりませんが、一般論として、仮に有効性等に重大な疑義が提起される場合にはいろいろ検討しなければならないと思っております。
 今御指摘のこの交付金の性格等について、私もこれまで余りこういう分野取り組んできませんでしたが、これからやはり防衛省なりそういったところとしっかり議論をした中で、おっしゃる意味は分からないではありませんが、今まさに普天間の問題等々を抱えておりまして、一般論として疑問を呈されることは理解はできますけれども、だからすぐに私の今の立場でどうということが言える立場ではなくて、やはり防衛省としっかり検討、議論した中で対応していきたいというふうに今答えるところはとどまるところです。

○大門実紀史君 また一つ、何のための政権交代かと問われることに私はなるんではないかというふうに思います、こんな重要な問題一つ直せないということではですね。
 今日は、こういう交付金が、税金の使い方としても大変ずさんなものになるという点で、中身の問題をちょっと触れますけれども、これは十年間で一千億円を交付するというふうなことなんですが、そもそも一千億円の根拠など元々ございません。あのときの議論もそうです。先に総額ありきでございまして、防衛省が勝手な計算式こしらえて割り振りしているだけなんですけれども、具体例でいいますと、例えば米軍基地に真っ先に協力の手を挙げた石川県の小松市なんですけど、ここは十年間で約二十六億円交付するということ、まあ総額が先に決められていると。あとは毎年、市がいろんな事業、あれやってくれ、これやりたいと言って、それでお金を引っ張り出すということでございます。
 私、この間、この小松市で行われている一つの事業を、現地の調査も入って調べておりましたら、ちょうど日曜日の地元新聞が、北陸中日新聞がトップ記事で取り上げましたけれども、資料の二枚目にお配りをいたしました、小松市で建てられようとしております、建築中でございます、小松市立美術館分館建設ということで、事業でございます。
 ちょっと時間の関係で、こちらでもう内容を申し上げますけれども、これは市立美術館の分館となっていますけれども、これは名ばかりで、真っ赤なうそでございます。そもそも市立美術館なんか小松市にはございませんので、本館がないのに分館というのはあり得ない話でございます。ここは、市が購入した、寄贈された美術品を収蔵する倉庫で、なぜこれが米軍再編交付金の対象になるのかと思いますが、全体建設費が約一億四、五千万円になるだろうと言われています。交付率は九十数%ですから、一億円以上国民の税金がここに使われるわけでございます。
 私が実は調べてきましたのは、小松市というのは、御存じのとおり、自民党の元総理、森喜朗さんの森王国と言われてきたところでございます。この建設工事の請負業者はトーケンと下の方に出ていますけれども、これは森さんに献金をしている、森さんを支援する企業でございます、建築会社でございます。この収蔵庫に、これは収蔵庫なんですね、美術品を収蔵する倉庫なんですね。美術館ではございません。そこには、陶芸家の徳田八十吉さんという、人間国宝、代々人間国宝なんですけれども、の作品も収蔵されますが、この徳田さんのところも森さんに個人献金をしております。この事業を申請したときの市長も森さんと親密な市長さんでございました。
 私は、あいまいなこの交付金、何でも使えるというこの交付金が、森ファミリーの政治案件に使われたという疑惑を持って調べているところでございます。まあ、大体こういうよこしまな交付金というのは、こういうよこしまな連中に食い物にされやすいんです。ですから、交付金全体を見直してもらいたいなということで今日は質問をしたいわけなんですけれども、そもそもこの事業そのものが無理筋の事業でございました。
 資料のもう一枚目に、これは小松市の福祉文教常任委員協議会の議事録でございます。何が書いてあるかといいますと、これは、中部防衛局と小松市のやり取りについて、小松市の文化施設室長さんが市会議員の方々に説明をしているわけでございます。要するに、小松市は美術品の収蔵庫を造るのにどうしても国からお金を引っ張り出したかったわけですね。
 一応、米軍再編交付金には地域の文化・スポーツ事業というのがありますので、これに当てはめようとしたわけですけれども、ただ、最初は、中部防衛局と防衛省は、美術品の収蔵庫には出せないと。しかし、何とかしてくれないかということで小松市が再三要請をして、政治家のプッシュもあったかも分かりませんけれども、そこで中部防衛局は、美術館ならば辛うじて出せるんじゃないかと。文化・スポーツ事業の一環と。ただし、その場合は市民に公開される必要があると。
 それで、苦肉の策で、この収蔵庫に、私、見てきましたけれども、一、二メーターの小さな出窓を造って、そこを展示スペースだと言い張って美術館分館ということにしようと。それならば、中部防衛局も東京の防衛省、市谷の了承も得られるだろうということでオーケーをしたということでございます。
 つまり、収蔵庫では出せないけれども、美術館分館ということにしてくれればこのお金出せますよということを中部防衛局と防衛省が判断をしてくれたんだということがこの議事録に載っているわけでございます。ですから、偽装工作といいますか偽装工事といいますか、をしたわけでございます。それで、国民の税金を一億円以上も引っ張り出すことに成功したと。議事録に書かれているのはそういうことでございます。
 実は、今日は、私の質問はここまでの事実を述べて、交付金の在り方を財務省としてやっぱり再検証をすべきだと、お金の使い方としても、税金の使い方としても、そういう問題提起をして終わる予定だったんですけれども、ですから最初、榛葉さんをお呼びする予定ではなかったんですけれども。
 ところが、金曜日に防衛省は、私、金曜日に質問通告をしたんです、そのときに防衛省が急に言うことを変えてきまして、急に説明を覆してまいりまして、榛葉さん、海外出張中だったので、そこにいる局長が判断、指示したんだろうと思いますけれども、四月に最初に私のところに説明に来たときは、この議事録にあるとおり、展示スペースを造ったので美術館分館ということにして交付金を出しましたと、市議会議事録にあるとおりのことを私に言っておりました。これ、当日来たのは防衛省の地方協力局の交付金担当の部員でございます。名前はちょっとかわいそうなので言いませんけれども、がそう言いました。
 ところが、金曜日に質問通告をしたときに、呼んでもいないのに課長がわざわざ来まして、元々交付金は出せたんです、この議事録は違うんですと、元々収蔵庫でも交付金は出せたんです、収蔵庫でもよかったんだと、展示スペース、窓なんか造らなくても交付金は出せたんだというふうに急に防衛省の見解を私に対して変更いたしました。国会議員に対して最初の説明、虚偽の説明をしたわけでございます。
 なぜ急に態度を変えたのかというと、私がこの議事録を入手したのを知って、この議事録が公の場に出れば、小松市が交付金を引き出すために窓を造ったとか収蔵庫でなく美術館分館としたとか、いわゆる偽装工事、偽装工作、このことに防衛省も、ここに書いてあるとおり、防衛省も了解をした、加担したということがばれてしまうと。そこで、元々交付金は出せたんだということに私に対する説明を覆したわけでございます。
 ですから、小松市の山本室長がここで言っていることはうそだということになりますよね。そんな、ここに書いてあることを言った覚えはないと、市の作り話だということにですね。これはもう防衛省が責任を逃れるために、自分たちは関係ないんだということにするために急に私に対する説明を覆したわけでございます。小松市を裏切ったわけでございます。防衛省が味方を裏切ってどうするのかと思いますけれども、切り捨てたわけでございます。
 私は、ですから、そういう話になると、もう小松市がばかみたいな話でございまして、最初は小松市もとんでもないと思いましたけれども、そうやって防衛省がそういうふうに態度を変えて自分たちは知らないんだと言うと、もう小松市がかわいそうになってくるぐらいでございます。同時に、市議会での議事録なんですよ、市議会での説明なんですよ、これは小松市民まで愚弄するものになるというふうに思います。
 こういう話でなったわけでございまして、私は防衛省の役人というのは、もう前から私何度も質問していますけれども、最初うそばかりつきますから、やっぱり政治家同士で話をしたいということで榛葉さんに来てもらったわけでございます。
 要するに、申し上げたいのは、こんなばかなことがあっていいのかと、途中で議員に対して説明を覆すとか。いずれにせよ、私が申し上げたかったのは、この事業は大変不可解な無理筋の事業でございます。
 外国から帰ってこられてどんな説明、今も一生懸命横で説明していますけれども、そのままうのみにされるとは思いませんけれども、この事業をちゃんと検証したらどうですか、再検証。いかがでしょうか。

○副大臣(榛葉賀津也君) 海外出張中に決算委員会が開催され大門委員から御質問をちょうだいするということをお伺いし、帰国後すぐに私なりにこの問題を調べてみました。
 先ほど委員が市立博物館はないとおっしゃいましたが、事実関係だけ言いますと、決して言葉じりを取るわけではございません、市立美術館という名称のものはございませんが、市立美術館は、小松市立博物館であるとか宮本三郎美術館であるとか、複数の美術館は存在いたします。
 そして、私が調べたところ、若しくは私が調べさせたところで把握しているところでございますが、どうも市から最初この美術館の分館、貯蔵するものを造りたいという話があったときに、いわゆる周辺環境整備法、いわゆる第八条でやりたいと。ただ、これは騒音に対する補助でございますから、これではできませんということで、再編交付金ではどうですかということで様々なアドバイスはしたということは承知をいたしております。
 ただ、私が役所から聞いたのではなく、自分の思いとして、この第二条の教育、スポーツ及び文化の振興に寄与する事業というものにこれ十分当てはまると思いますので、特段そんな小細工をする必要なくそのまま、もし貯蔵庫が必要であるならば、そういったもので提示をすれば普通に交付金として下りたのではないかなというふうに思っておりますが、いずれにせよ、もしその担当者がアドバイスなり何なりをして市役所に誤解を与えるような御迷惑なことがあったら、これは厳重に注意をしなければならないというふうに思っております。

○大門実紀史君 榛葉さん、それ自分で調べたんじゃないでしょう。すべて私に説明したのと同じことを聞いてしゃべっているだけですよ。じゃ、この議事録は何なのかと。じゃ、あれですか、市議会でうその説明をしたんですか。誤解を与えるって、誤解じゃないです。再三確認して言われたんだと言っているわけじゃないですか。私、榛葉さんがそこまで突っ張るんだったら、私も榛葉さんとやり合うしかないんだけど。
 そうしたら、この出窓、これもう要らないんだとすぐ言ってあげてくださいよ。これで余計な建設費掛けているんだから、防衛省に言われて。これは国民の税金で造られるんだから、防衛省が誤解を与えたと、すぐこの窓は造らなくていいと、私見てきましたらまだ建築中ですから、すぐそれまでに連絡してくださいよ。

○副大臣(榛葉賀津也君) この一日、二日で私が直接大門委員のように現場に行って話をしたわけではございません。当然、担当課であるとか過去の経緯を知っている者からまずヒアリングをしたと。私がだまされているのだと言われればそれまでかもしれませんが、少なくとも今、現時点で私の立場でできる限りの調査をさせていただいたということでございます。
 いずれにせよ、最終的にどういうものにするかと、どういう名称にするかとか、どういう建物にするかというのは、これはやはり市の判断でございます。しかし、その市の判断に資するための現場での担当者の発言がもし誤解を与えるようなものがあったとするならば、更に調査をしてしっかりとこれは注意をしていきたいというふうに思います。

○大門実紀史君 現場の責任に今度はするわけですよね、現場の。市谷の防衛省と確認したということをこの議事録で言っているわけだから、榛葉さん、そんな慌てなくていいですから、もう一、二回やりますので、ちゃんと調べてくれません、榛葉さんの頭で。榛葉さんの頭で、自分で見て。私は今日申し上げたかったのは、一個一個の話というよりも、この再編交付金が元々大ざっぱな基準の交付金でございますから、いいように使われますよと、国民の税金がね。こういうふうになりますよということを、決算委員会ですから、指摘をしたかったわけでございます。
 そういう点で、また取り上げますので、まだ時間ありますから、今日いろいろすべてお答えにならなくて結構ですから、榛葉さん自身の目でもう一遍調べていただきたいと、いかがですか。それだけ一言。いかがですか。

○副大臣(榛葉賀津也君) しっかりと調査をしてまいりたいと思います。

○大門実紀史君 終わります。
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