● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年3月24日 消費者問題特別委員会 福島原発事故にともなう農産物の風評被害の防止と補償 小売業界への適切な対応を求める
○大門実紀史君 大門でございます。
 蓮舫大臣、お疲れさまでございます。
 風評被害に絞って質問いたしますけれども、もちろん食品安全の観点から、放射能汚染の農産物などを消費者に知らせるとか出荷停止は、これ当然のことでございます。問題は、安全な農産物まで、今大臣からお話あったとおり、小売業者が拒否するとかスーパーが拒否するという事態、もう風評被害は実際に起こっております。私も被災地の避難されている方々の話を聞きましたけれども、とにかく津波と地震と原発と、これに加えて風評被害で、これじゃもう立ち直れないという声がたくさん聞かれているところでございます。この風評被害を防ぐのは最大の政治の責任の一つだと思っております。
 まず補償の問題についてお聞きしますけれども、農産物の風評被害については、農業災害補償制度の対象にならないということでございます。これが、対策本部が出荷停止をした場合は原子力損害賠償補償制度によって補償されると、これは知っておりますけれども、問題は、この風評被害で、出荷停止は掛けられていないけれども実際に売れなくなって被害を受けた場合のこのケースをどう補償するかなんですが、これは文科省ですかね、どうなっているか教えてください。

○政府参考人(加藤善一君) 御説明申し上げます。
 委員御指摘ございました風評被害に関しましては、まずそれが生じないように政府関係機関や関係者が客観的かつ正確な情報を国民の皆様に伝える努力が必要であると考えてございます。
 原子力損害賠償法におきましては、一般論といたしまして、事故と相当因果関係が認められる損害につきまして、原子力損害に当たるものとして適切な補償、賠償を行うことになってございます。委員御指摘のございました風評被害に関しましても、このような考え方に照らして判断すべきものと考えてございます。
 いずれにいたしましても、一義的には東京電力がその損害賠償の責任を負うことになると考えてございますけれども、政府といたしましても、東京電力がその責任を全うできるように連携協力いたしまして、被害者の皆様方が適切な補償を受けられるように万全を期してまいりたいと考えてございます。

○大門実紀史君 東海村のジェー・シー・オーのときにこの問題が起きて、風評被害も因果関係がはっきりした場合は補償されるという実例が、もう事例がございますので、ただ現地の農家の方々はこういうことを御存じではありませんので、どうなるどうなるということで大変な不安があるので、因果関係を後から証明する場合でも今きちっといろいろな資料を取っておかなきゃいけませんので、この原子力損害賠償補償制度の対象になり得る場合もあるという点を是非周知徹底して、まず安心させてほしいなというふうにお願いしておきます。
 もう一つ、安全な品目は各都道府県あるいは厚生労働省のホームページにはこれは安全ですということが出されておりますが、ほとんどの消費者はそのホームページを見て一々買うわけではありませんので、もう丸ごと、駄目かとか、やめておこうということの風評被害が広がっているわけでございますけれども、是非厚生労働省、これはお願いだけしておきますけれども、単にホームページでこれは安全ですと言うだけではなくて、もっと踏み出て、これはもっとホームページ以外の手段で安全なものを打ち出してほしいなとお願いしておきます。
 もう一つ、そもそも災害対策本部は風評被害を広げないために放射能汚染農産物を公表して出荷停止を掛けたと。風評被害を広げないためにやられたというようなことをおっしゃっておりますけれども、その趣旨は私は間違っていないと思っております。原子力災害対策特別措置法の二十七条にも、風評被害を広げないことも対策本部の重要な役割となっている点で、そういうことをやられたんだと思いますけれども、その公表の仕方とか配慮のないやり方が既に風評被害を広げてきたのではないかというふうに思います。
 先ほど山本香苗議員からありましたけれども、直ちに健康に被害は及ばないと、この言い方がずっとされてまいりました。これは避難されている農家の方々に聞きますと、あれをテレビで聞くたびにぐさりぐさりとくると。つまり、後々どうなるか分からないということをかえって広げているんじゃないかということで、実際、何といいますか、これ相当の怒りの声が、直ちに健康に被害は及ばないというこの言い方に対して相当の怒りの声が、そちらにも寄せられていると思いますけれども、寄せられております。
 先ほどありました消費者庁の文書も二十一日の段階ではまだ直ちに健康に及ぼさないという言い方を二十三日には変えられておりますけれども、最初からこういう言葉遣いを、最初から二十三日のように丁寧な言い方をしていればよかったものを、直ちに健康に被害を及ぼさないという言い方を延々続けたものですから、相当の風評被害を及ぼしているわけです。ちょっとこれ聞きますけれども、誰がこんな言い方を最初に始めたんですか。

○政府参考人(梅田勝君) 私どもで承知しておりますのは、枝野官房長官の会見でこういう表現をされたということは私どもも承知しております。
 これにつきましては、三月二十二日に報告されました野菜の中で、最大値を示しました野菜を十日間にわたって食べていたと仮定した場合の放射線被曝量が一年間の自然放射線量のほぼ二分の一になるということで、現状では一年間の自然放射線量に達するような摂取が行われているケースは想定し難いものの、現時点では福島第一原子力発電所の事故が収束していない状態……

○大門実紀史君 そんなこと聞いていない。誰が直ちにと言ったんだと言ったんだよ。誰が直ちにと言ったと聞いているんだ。そんなこと聞いていない。

○政府参考人(梅田勝君) はい。私どもは官房長官が発言されたと承知しております。

○大門実紀史君 いいんですか。後で予算委員会ありますから、私聞きますよ。官房長官が自分の責任で直ちにという言い方をしたの。誰かが文書を用意したんじゃないの。共通してみんな言っているじゃないか。はっきりさせなさいよ、それ。
 今日は時間がないので、ほかの場でやろうと思いますけれども、これ大変もう被害を広げた一つの原因になっているということをちゃんと認識してもらいたいと思います。今後、政府が発表する言葉遣いというのはもう非常に気を付けて、正確に丁寧にやらなきゃいけないということを申し上げておきます。
 もう一つは、農産物の出荷停止と、あるいはいろんな数値が出たというのが県単位で発表される形になってきました。これはどこにも県単位でやれなんて書いてないんですね。対策本部の判断でもう茨城県産、福島県産と言うことしかないということで判断されたみたいなんですけれども、これは地域を限定することも可能であったわけでございます。それが、茨城県産のホウレンソウとか、いろんな言い方はするんですけれども、それを聞いただけで茨城県産は全部仕入れないとか売らないということがもう実際に起きているわけですよね。
 ここはやっぱり地域限定の言い方をこれから是非気を付けてもらいたいんですけれども、可能ならばそういう言い方で発表していかないと、丸ごと、さっき蓮舫さんからあったように、米まで駄目と、こんなことになってしまうわけですので、もっとここも丁寧にやらなければ、今の被害を広げた原因は対策本部の打ち出し方にあるということは明確に指摘しておきたいというふうに思います。今後そういうことがないことが重要であるので、指摘しておきたいと思います。
 是非消費者庁としてお願いしたいのは、今農水省はこういう風評被害を防ぐためにかなり努力をしておりまして、卸売業界、小売業界に、さっき言ったように、消費者の手前でストップされているわけです。スーパーが、もう何々県産は仕入れないとか、ホウレンソウならばどこのホウレンソウも全て仕入れないと、こんなことをスーパーとか、大手スーパーとか小売店がやっちゃっているわけですよね。消費者の方がまだ案外冷静で、テレビを見て、ああ、ほかのところは大丈夫だなんてなるんですけれども、スーパーとかで止めちゃっているわけですね。その点で、農水省は小売業界にも大手スーパー業界にもそういうことがないようにということを今努力してやっております。
 是非消費者庁としてお願いしたいのは、もちろんその安全のことを示すのも大事ですけれども、特に小売、消費者、最終消費段階の業界に正確な対応を、そうしないと消費者が食べるものも制限されてまいりますので、そういう意味で、小売業界に対して消費者庁としてちょっと積極的に、こういうことがないように指導してもらいたいと思いますが、いかがですか。

○委員長(谷合正明君) 蓮舫大臣、簡潔に答弁ください。

○国務大臣(蓮舫君) はい。
 風評被害が出ないように、産地、それと食品群、具体名を列挙して出荷制限等を掛けていますが、それ以外のものまで過剰に買わないあるいは受け取らないということがあってはなりませんので、消費者庁としても関係業界に厳しく指導を徹底するようにいたします。

○大門実紀史君 終わります。
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