● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年4月6日 災害対策特別委員会 雇用、借金、仕事、がれき撤去――被災中小業者へ枠超えた支援を
○大門実紀史君 大門でございます。
 昨日まで岩手県の大船渡、宮城の気仙沼、石巻というふうに回ってまいりまして、漁協の皆さん、中小企業の皆さん、経営者の皆さん等々の意見を聞いてまいりましたので、時間の関係がありますけれども、幾つかに絞って質問したいと思いますので、是非簡潔な答弁をお願いします。
 中小企業の共通した要望は、まず自分たちが雇っている従業員の雇用を守りたいということを一番ですね。もう一つは、それぞれ抱えていらっしゃる借金をどうしたらいいのかと、金融の問題、この二つでございます。
 まず、ちょっとお願いなんですけど、雇用問題ですけれども、先日、予算委員会で取り上げて、震災とか津波で被害を受けた事業所等が休業に追い込まれた場合、これは従業員に対しては雇用保険の特例で失業給付が行われるというふうに厚労省が特別な措置をとられました。ただ、まだ日が間もないということもあるんでしょうけれども、現地の方々はほとんどまだ御存じないという状況ですので、これはお願いですけど、迅速にこの特例措置の徹底を図っていただきたいということです。
 もう一つは、これもお願いでございますが、答弁は求めませんが、雇用保険に入っていない労働者はまさに現金収入がなくなって生活が困窮するという事態で、これも予算委員会で申し上げましたけれども、特に瓦れきが、先ほど、今日も議論がありましたけれども、どこ行ってもまだ散乱した状態が続いております。これはもちろん、住民の皆さん、事業所の皆さんが復興に向けてスタートができないということにもなりますし、瓦れきの撤去作業というのは真っ先の、一番の失業対策事業にもなるというふうに思います。
 実は、いろいろ聞いてみますと、今日も佐藤さんの方から、自民党の佐藤さんからありましたけれども、なぜなかなか手が着けられないかといいますと、国からの補助が本当に出るのかというか、どこまで出るのかがはっきり分からないということですね。なおかつ、どこまで出してくれるのかと。個人の家の中に瓦れきがいっぱい入り込んでいるわけですけど、津波ですから。その撤去は自分でやるのか、あるいは解体は自分でやらなきゃいけないのかとかですね。自己負担なのかとか、その負担の割合が分からないとかいうことで、自治体も困って足が止まっている状態だと思います。
 これは、第一義的には、環境省の災害等廃棄物処理補助事業が第一義的に使われるというのは承知しておりますし、これは一〇〇%国が結局負担するということもはっきり出しているわけですから、中小企業の場合ですと解体などは、大企業は出さないらしいですが、中小企業の場合は解体費用も出すということとか、現地へ行くと分かりますけど、車だけじゃなくて船がもう道路に流されてきていると。この船の撤去はどうするのかというのは地元がまだ分からない状態なんですが、これは船の撤去も出すというふうなことで、今環境省がかなり奮闘してくれて、財務省と詰めながら間もなくはっきりしたものが出せるということで、急がれると思いますが、是非防災担当大臣もこの点急いで、自治体がはっきり分かるように、すぐ手が着けられるように、是非御指示を、御指導をお願いしたいというふうに思います。
 その上で、小宮山副大臣、忙しい中ありがとうございます。
 昨日ですかね、これに関連して、雇用創出基金事業でも、この前の予算委員会で厚労大臣が、重機を使わないような瓦れきの撤去、まあ片付け程度ですね、それならばこの雇用創出基金事業も使えますというふうな答弁をいただきましたけれども、昨日ですかね、震災対応分野というのを追加されて、ほかにも使えるようにという、非常に柔軟ないい提案をされているというふうに思いますけれども、例えば被災地の仕事を増やすためにどんな仕事が考えられるのか、幾つかちょっと事例を、可能なことをちょっと教えてもらいたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) これから雇用を創出して就労を支援するということが再建のために非常に重要だと思っておりまして、関係省庁が横断的に知恵を出すためのその推進会議を立ち上げまして、昨日、第一弾の緊急対応ということで、「日本はひとつ」しごとプロジェクトと命名いたしましてつくりました。
 そこで、御紹介ありましたように、雇用創出のための基金事業であります重点分野雇用創造事業、それから緊急雇用創出事業も含めまして、震災対応分野というものをつくりまして、いろいろなことがその中には入るようにしてあります。例えば、避難所で子供の一時預かりをするとか高齢者の見守りをするとか、あるいは安全のためのパトロールをするとか、今お話にありましたように、瓦れきや漂流物の仕分や片付け、あるいは高齢者のお宅の片付けを手伝うということ、また被災地の環境美化とか町づくりのための植栽を行うとか、言わばあらゆるものをこの中に入れようと考えていると考えていただいて結構だと思います。
 これを継続的に、それで、先ほどおっしゃった周知も、被災者の皆さんにも事業主にもそれからその関係のもちろん自治体などにも、しっかりと協議会をつくりまして徹底をしてやっていきたいと考えております。
○大門実紀史君 大変柔軟ないい対応をしていただいたと思っていますので、これもよろしくお願いします。
 次に、中小企業の借金返済、金融の問題ですけど、異口同音に言われるのは、何か特例の融資制度を設けていただいても、まず今ある借金、これがある限り借りたくても借りられない、今ある借金を何とかしてもらいたいと。つまり、今マイナスからスタートになっておるわけですよね。少なくともゼロからのスタートにしてもらわないと復興に向けて事業展開ができないという声がもう圧倒的です。ですから、今ある借金を何とかしてくれというのが最大の要望でございます。
 これ、財政金融委員会とか予算委員会でも取り上げましたけれども、例えば櫻井充副大臣、なかなかいいことをおっしゃって、私の提案に対して、やっぱり三年から五年ぐらい最低凍結するような措置とか、私は、もうお店も事業所も津波で流されてない、あるいはもう全壊しているというところはいっぱいあるわけですね。そういうところは、もうやっぱり債務免除的な、債務免除みたいな、債務凍結といいますか、そこまで考えなきゃいけないという事態になってきているというふうに思います。そういう点で、中小機構、何でしたかね、略称で、中小企業基盤整備機構ですか、それはもうやはり債権放棄を考え始めておりますから、現地を見た人には分かると思うんですけれども、やっぱり債権放棄とかそういうスキームも考えていく段階に来ているのではないかと思います。
 ただし、私は地域の信用金庫も回ったんですけれども、信用金庫も単に、信用金庫が大体支えているんですけれども、債権放棄しろと言ったって、大変なことになりますですよね。信用金庫、地域金融機関も、これからオンラインがちょっとまともになりますと、お金を引き出す人が増えるわけですね、生活資金が足りませんから。なおかつ返済が入ってこないということになりますから、地域金融機関の体力がしぼんでしまう方向になります。したがって、単純に債権放棄しろと言ったってなかなかできないわけでございまして、ここはやっぱり特別のスキームを考える必要があると。
 例えば、そういう事業所が全壊した、流された、なくなったとか、あるいはもうほとんど損害が甚大だというところの債権は、買取りの機構をつくって買い取って凍結をして、その中小企業はゼロからスタートしてもらう、それは新規融資をやっぱり長期の無利子でスタートしてもらうと。そうすると、地域金融機関も買い取ってもらえればその分身軽になりますので、復興のために全面的に積極的に支援ができると、こうなるわけですよね。
 こういうやはり特別なスキームを考えなければ、個々の事業所を助けるだけではなくて、もう町が全滅してしまいますね。個々の中小企業を助けろということはあるんですけれども、その産業全体が復興できないということに、幾つかの三陸の町はほとんどそんな状態でございますから、そういう特別なスキームを、やっぱり少なくとも今は金融庁レベルでは研究だけは始めるべきだと思いますが、いかがですか、金融庁。
○大臣政務官(和田隆志君) 大門委員にお答えいたします。
 今お話をお伺いしておりますと、非常に被災地に赴かれて正確に現状を把握していただいているように思います。
 私どもとしましても、中小企業と、そこに貸付けを行っている、主には地域金融機関でございますが、その現状については非常に厳しいというふうに思っています。しかし、先ほどお話に出ましたとおり、民間金融機関と中小企業との関係でございますので、一足飛びに債務免除等の仕組みをつくっていくには非常に困難性が伴うというふうに考えています。
 そこでですが、地域金融機関には、元々今持っております法制で金融機能強化法というものがございます。これは十二兆円ほど枠組みを持っておりますが、現在三千五百億円までしか使われておりません。すなわち十一兆ほど要するに余裕枠があるわけでございますが、この法律は元々、危なくなった金融機関を救うためにも使えますが、もっと積極的に地域経済を支える若しくは自分の貸し出している中小企業をしっかりと支えると、そういった積極的なお気持ちを持っていただいている金融機関にはしっかりと対応できる法制になっています。ですので、私ども今現在は、この金融機能強化法でございますね、こちらの方を最大限に活用できればというふうに考えています。
 先ほどお話しになった部分で政策金融機関の、政府系金融機関のお話も出ましたが、中小企業に新規のお貸出しをする機能は、政策金融機関と民間金融機関とが歩調を合わせながら最大限中小企業のお役に立ってまいることを考えていくべきであろうと考えています。
 以上でございます。
○大門実紀史君 和田さん、また財政金融委員会で議論したいと思うんですけど、それだと、地域金融機関に公的資金を入れて、体力はそこは強化されるか分かりませんけど、借り手の方のことが解決いたしませんので、それだとさっき言ったことは片方しか解決しない、金融機関の問題だけしか解決しないということを申し上げておきます。
 やはり、ちょっと発想の転換をしてもらって、こういう事態ですので特別のスキームを、いずれそういう議論になってくると私は思います。もう中小機構はそういうことを検討に入っていますからね。是非また議論をしていきたいと思います。
 もう一つは、福島原発災害の被害者に対して損害賠償制度の問題も委員会で取り上げてまいりましたけれども、要するに、原子力損害賠償制度で出るんですが時間が掛かる、立替払をすべきだということを言って、農水省と厚労省はそれに対応していただくということになりまして、野田大臣の方は、営業被害も含めてもっと全体としてそういう仮払いの制度を考える必要があるということも御答弁された。そこまで来ているわけですが、昨日辺りから政府がこの福島原発の事故で避難した住民と被害を受けた住民等に対して東京電力に仮払いをさせると。大体百万円ぐらいの仮払い、後で出す損害賠償の一部として先に生活資金として百万円程度の仮払いをさせるというような方向で検討を始めたということでございます。
 これは当然の措置だと思いますけれども、是非その際お願いしたいのは、まだ細かいことは決まってないと思うんですけれども、今日も議論がございましたが、福島県ではいろんなことを三十キロ圏内の方だけに支援するとかそういうことを、何を考えているのか、やっちゃっているんですね。ところが、災害救助法の適用は福島県全体ということもございますから、厚労省の答弁は、みんなにやってくれればいいのにということになっているわけです。是非、この点でも、仮払い制度も二十キロから三十キロとか、三十キロ圏内とか、実際に行かれたら分かると思うんですけれども、福島の方々、別に三十キロを超えたって自主避難されている方も、さっきもありましたけれども、上野さんからありましたけど、いらっしゃいますし、いろんな方がいて、もう距離で、たかが半径の直線距離でこんな区別できるものではないんですね。
 そういう点では、避難されている方の実態をつかんで、この仮払い制度も、まだちょっと新聞報道だけですけれども、例えば三十キロで線を引いてその中だけ仮払いするとか、そういうことであってはならないというふうに思っておりますし、また風評被害とか営業被害とか農業被害とか、これもいろんなところに広がっているわけですね。そういう点からいきますと、この仮払い制度をつくらせる、仮払いをさせる場合でも、被害の実態に即して仮払いをさせる、変な線引きをしないということが重要だと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
○大臣政務官(中山義活君) 私も福島に現地本部長として行っておりまして、今先生のお話しのことはよく、いろんな意見を聞いているところでございます。
 ただ、地元の県と市町村、この方々の意見を聞かないと支給のときにいろんな手間を掛けるわけですね。どこに誰が行っているか分からないような今状況もありますので、そういう面では、地元の意見を聞く前に政府筋から具体的な話をしているということはないはずなんです。私、向こうにいまして、官邸ともよく連絡を取りまして、調整役として、このことはまだ地元からそういう要求は出ておりませんとか、地元とよく協議をしてください、常にこういう立場でおりまして、今言ったようなことについてはまだ地元との調整は済んでないはずでございます。これから今言ったような先生の御意見も踏まえながら調整をされるというふうに思います。
 それと、やはりこの原子力災害、非常に長期的になる可能性もございますので、文科省の審議会で損害賠償のことを議論して結論を待つよりも、今先生のお話しのとおり仮払いという方法もあるかと存じます。そういう面では、地元と官邸と経済産業省、よく調整をしなければならないことだというふうに私ども思っておりますので、これからも全力を尽くして頑張っていきたいと思います。
○大門実紀史君 時間が来ましたんで終わりますが、地元という意味は、県だけではなくて、先ほど、今日もありましたが、市町村の人たちはみんな何だと思っているところがありますから、市町村住民も含めて、なおかつ法律の適用はできるんだと、国としてはこういう考え方だということをちゃんと示しながら意見調整を図って、是非提案したようにしてもらいたいと思います。
 ありがとうございました。
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