● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年6月16日 財政金融委員会 金融機能強化法改正法案の審議で、国による金融機関への資本参加と被災企業への支援について質問。
○大門実紀史君 大門でございます。
 今日もございましたとおり二重債務の解消が大問題になっておりますけれども、この法案でいえば、この強化法が単に被災地の金融機関を救済するだけではなくて、やはり本当に借り手の被災者を支援するものになるかどうか、もっと言えば既往債務ですね、震災前の既往債務の負担軽減になるかどうかということがポイントではないかと思っておりますが、ちょっと先ほどから聞いていてよく分からないところがありますので、ちょっと改めてですけど、確認したいんですけど。
 私は、事務方にレクを受けたときは、今日、森本局長からも答弁ございましたけれども、国が資本参加する条件として経営強化計画を出してもらうと。個々に、今回ございますとおり、震災からの復興に資する方策を含むということを省令で書くわけですから、森本局長からあったとおり、例えばですけれども、これは上から言うわけじゃなくて出してくるわけですが、金融機関の方からこの計画に、被災地の金融機関の方から、被災した借り手とか中小企業などの再建を支援するために、既往債務の一部債務免除や長期凍結とか、そういうことを金融機関の方から入れてくることはあるんではないかという、例示として局長からございました。
 ところが、さっき和田さんのちょっと答弁気になったんですけれども、これはそもそもそういう債務免除のためにやる法案ではないということがあるので認められないみたいな言い方をちらっとされて、またちょっと結果的にはあり得ると言われたんですけれども。大事なことは、こういう経営強化計画に、金融機関の側から被災地の中小企業、借り手を支援するためにこういう計画の下に一部債務免除あるいは凍結をいたしますということを計画に入れてきた場合、具体的な話ですね、それを認めるのかどうかということをはっきりしてほしいんですけれども、その辺、いかがですか。

○大臣政務官(和田隆志君) まず、もう少し明確にお答えするために結論部分から申し上げると、申請の中にそういった事項を書き込んでいただくことは可能でございます。可能でありますし、それが書かれているからといって資本注入をやらないというわけでは決してございません。
 しかし、御指摘いただいたように、私、先ほどの答弁では、債務免除を目的として書いていただいたのでは困りますということを申し述べましたが、債務免除で止まるだけでは地域経済が復興、活性化するというふうにはなかなか申し上げにくいということを申し上げたのであって、債務免除をした結果、債務企業に対して更にそこで頑張っていただく、復興を遂げていただくためにどういったツールを用意するのかということも含めて考えていただく必要があるということだろうと思います。
 そういった意味におきまして、震災からの復興に資する方策として書いていただく内容の中に、債務免除も返済猶予もそして貸付条件の変更も様々織り込んでいただいて結構なのですが、それらが全体として震災からの復興に役立つものだというふうに、我々がしっかりと感じ取れるように書いていただきたいということを申し上げたつもりでございます。

○大門実紀史君 当然そんな金融機関はばかじゃないですよ。こういう一部債務免除をすれば、ちょっと余裕を与えれば再建できる企業だけあるいは中小業者だけやりたいということで当然書いてくるはずで、そんな何でもかんでもやりますなんて書いてくるわけないんで、そこでがちがちなことを今から余り言い過ぎますと、もう書けなくなってしまうわけですよね。
 逆に、ではちょっとお聞きしますけれども、そういうことを書いてきて、金融庁が経営強化計画として認めない場合というのはどういう場合ですか。

○大臣政務官(和田隆志君) そういった、おっしゃるような債務免除等が書き込まれていてそれでも審査の上認められないとすれば、そこは、債務免除を行った企業がそのまま操業をストップしてしまい、そういったものばかりになってしまって地域の復興を担う企業がこれではいないではないかと思えるようなときには、そもそもそれでは資本注入する意味がございませんので認められないと、例えばこういうことだと思います。

○大門実紀史君 しつこいようですけど、今の被災地の状況で、金融機関だってそこまで見通せない部分もありますよね。しかし、何でもかんでも債務免除とか、一部も含めてですね、やったら金融機関も大変になりますからそんな愚かな判断はしないと思うんですけれども、その見通しが全て立たないと経営強化計画認めないみたいな厳しいことになりますとなかなか借り手を助けるということにならないから、私はちょっと、事務方の方がもう少し柔軟な対応をされているのに、どうも和田政務官のところで、今日聞いていると、頑固な判断ばっかり言われているような気がするんですけれども、どうもちょっと財務省的なところがまだ残っているのかと思いますけど。
 やっぱり、もうこういう非常事態でございますので、余りがちがちなこと前もって言って、見通せないところは駄目だみたいなことを言っちゃうと、もう使えなくなるんですよね。むしろ、公的資金の申請そのものがなくなってくるんじゃないかということもありますから、そこはもう少し現場を見て柔軟に考えてほしいと思いますが、いかがですか。

○大臣政務官(和田隆志君) 大門委員の御指摘は私も重々踏まえて御答弁申し上げているつもりなのですが、今おっしゃったようなところは協同組織金融機関に対する特例としてきちっと定義しているつもりでございまして、財務がなかなかそんなに全てすぐ見通せるはずがないと私も思っております。
 そういったところにつきましては、そこまで、今おっしゃったようながちがちなところまで求めるわけではなく、今現在見通せる状況の中で書いていただきさえすれば、そこは我々として積極的に検討できると考えています。

○大門実紀史君 それで結構でございます。
 もう一つ、先ほどからあったファンドの買取りの問題は私も予算委員会でやってきておりますので別の機会にやりたいと思うんですが、与党案の中に出てきたもので、私的整理のガイドラインというのが出てきております。
 実際問題、まだ金融庁に私的整理ガイドラインを検討しろという指示が出たばかりで具体的なものはないというのをお聞きしておりますが、与党案の中では、個人あるいは住宅ローンに対する私的整理ガイドラインを検討するようにということで指示が行っているみたいですが、今までも私的整理ガイドラインはありましたけれども、これは私よく論争いたしましたが、竹中さんがおられたときのいわゆる竹中プランの中で、不良債権処理を早くやるために私的整理ガイドラインを作って、特に大きな企業を想定したものですが、今それしかないので今度は個人とか住宅ローンの私的整理ガイドラインを作れということだと思うんですけれども、これはただ使いようによっては大変恐ろしいことにもなるわけですけれども、どういう目的でどういう方向で検討を始めておられるのか、まず大臣にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(自見庄三郎君) 大門議員の御指摘のとおり、今回の東日本大震災により債務の返済が不可能となった債務者のうち、個人の債務者に関して私的な債務整理プロセスが存在はしておりません。そこで、住宅ローンを借りている被災者や、それから個人で事業性の資金を借りている個人事業主の被災者に対して金融機関が債務免除を行いやすい環境を整備するために個人向けの私的整理ガイドラインを策定できないか、それに基づく債務免除にかかわる税制上の取扱いも含めて今鋭意関係者と協議をしているところでございまして、関係者には、経産省、法務省、国税庁、金融界ほかいろんなところと協議をしているところでございます。
 したがって、現時点においては、本ガイドラインは基本的にはまずは今回の大震災に適用することを前提として考えているところでございまして、いずれにしても、この点につきましては国会論議を含めて関係者と十分に、今さっき言いました関係者ともしっかり協議をしてまいりたいというふうに思っております。

○大門実紀史君 私がお聞きしたのはどういう方向で検討が始まっているのかということで、もう時間がないので、和田政務官に若干お願いも含めて申し上げておきますが、法的整理と私的整理があるわけですけれども、法的整理よりは私的整理の方がいろんな点でプラスなことは分かっております。ただし、それは単に、今の被災地を見ると、法的整理を回避するためだけ、いずれにせよ破産状態は変わらないということでとどまらないで、やはり再生できるような、私的整理の中には再建という概念もあるわけですから、再生に結び付くような私的整理ガイドラインをまとめていただきたいということです。
 そのためには、私的整理というのは、今のガイドラインもそうですけれども、何らかのあっせん機関が必要でございます。それが、先ほどもございましたけれども、各県にあります、今の段階ですと中小企業再生支援協議会がやっているわけですが、個人とか住宅ローンとか非常に小さいところになりますとあそこでは扱いません。したがって、きめ細やかなあっせん機関、調整機関がない限り、単なる私的整理、破産よりはましというような、ただの、何といいますかね、処分の違いだけになってしまいますので、本当に再生するための私的ガイドラインを作ってもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○大臣政務官(和田隆志君) 今の大門委員の御指摘は私自身ももうそのとおりだというふうに思います。
 そのため、これから私的整理ガイドラインの検討に入ってまいりますが、例えば破産法制とのバランスは取らなければいけないのですが、とはいえ今回は震災対応ということで、まずこの私的整理ガイドラインを個人の方や零細事業者の方々にも行き渡らすことができるようにという視点を持っているものですから、あの被災地の状況を見ると、例えば手持ち資金が三か月程度でいいのかということもございましょう。それは、もっと長くした方がよいのではないかというもう御意見を多数いただいているところでございますので、こうしたところを実態として把握しながら、本当にそれぞれの当事者がおっしゃったような再興を期すことができるような視点を持って取り組みたいと考えています。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 今日はこれで終わります。
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