● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年7月28日 東日本大震災復興特別委員会 二重債務解消で相談・支援体制の強化を要求、1,500億円で不足なら、第二次補正の予備費8,000億円で手当てすることが可能と桜井副大臣に答弁させる。
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 昨日、自公日改案について何点か確認をさせていただきましたので、今日は政府・与党案について質問をさせていただきます。
 今日聞いていますと、何か高原長官ばっかり詰められてちょっと気の毒だなと。本来だったら、もっと政務三役が責任持って、気持ちを持ってこの問題に取り組むべきじゃないかと。先ほどの副大臣の話も何言っているか分からないですね、何か書いたものを読むだけで。そこに全てが現れているんじゃないかなということを思います。
 そう思いながら高原さんに質問いたしますけれど、昨日も我が党は、具体的には現場で第三者的な機関が被災事業者の相談に乗って、同じ立場で金融機関ともあるいは調整したり交渉もするぐらいのことがないと入口で救われないということを申し上げて、自公案の方はその点は盛り込んでいくという御答弁をいただきましたけれども、この点で、政府案では今のところ出ておりますが、中小企業再生支援協議会、相談センターが担うということになっております。
 まず、中身よりも体制的にできるのかという点なんですけれども、今のところ各県で僅か三十人ぐらいですかね。金融庁の資料によれば、金額の話はありましたが、件数といいますか、債権者の数でいきますと、被災三県で一万八千人ですね。そうすると、岩手、宮城、福島で一万八千ぐらい。そうすると、一県当たり数千、六千オーダーなんですね。僅か三十人で六千人の人たちの相談とか支援とか受けられるのかどうか、この点、まずどうですか。

○政府参考人(中小企業庁長官高原一郎君) お答え申します。
 中小企業再生支援協議会につきましては、二次補正予算で措置をしていただきました三十億円の予算を活用いたしまして、現在三十名程度の増員を念頭に置いているところでございますけれども、各県の実情から更なる体制の拡充ということが必要な場合には、この三十名ということにこだわることなく更に充実ということを考えていかなくてはいけないのではないかと思っております。
 さらに、各県の再生支援協議会は、大門委員から累次にわたる御指摘をいただいているとおり、現在まで比較的地域の中堅企業を対象としておる、そういう側面がございます。ただ一方で、この再生支援協議会は、その各地の商工会議所でございますとかあるいは県が設置いたしております産業振興センター、これは名前はいろいろでございますけれども、そういった地域の中小企業者の方々が日常的に出入りをしておられるところ、そこに設置をされておりますので、そういった意味では、日ごろから中小企業の方々との接触が非常に多い場所になっております。したがいまして、そういったネットワークも十分に活用しながら、今委員御指摘のような中小企業者の方々、特に小規模企業者の方々にとって非常に使いやすいものに発展をさせていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
 以上でございます。

○大門実紀史君 私も今までこの中小企業問題に取り組んできて、高原さんの気持ちは分かるんですけれども、ほっておくとそうはならないんではないかと。それで、そうはいっても、今度はそういうカルチャーも変えていくということなんですけれども、中身の問題で、例えば一番心配されるのは、被災事業者が最初に金融機関に相談に行きます。で、金融機関は、分かったよと、新規融資もしてあげるから機構を使ってやりましょうと、こうなればいいんですけれども、金融機関の段階で、おたくはもう無理だ、支援できない、新規融資できないと、だから廃業なり整理を考えてくれというようなことを言われた場合ですよね。今回の規模からいくとその層を救わなきゃいけないということがあるわけなんですけれども、そこで例えば、これだと相談センターに、そういう場合は被災事業者が金融機関から拒否されても相談センターに行けば、金融機関と本当に駄目なのかどうかとか親身になって交渉したり調整したりしてくれるような相談センターになるんでしょうか。

○政府参考人(中小企業庁長官高原一郎君) まさにそういった相談センターにしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○大門実紀史君 私は、高原さんが言われてきていることは、二人でも議論したことがございますので、あなたの気持ちにうそがあるとは思いませんけれども、先ほど西田委員が言われたように、私は思うんですけど、いろいろ今いいことを言っても、法的に裏付けておかないと、人が替わりいろんな人がかかわってくると本当にそれが実行されるのかという点で、さっき西田さんの意見聞いてなるほどなと思ったのは、いろいろいいことを言っても、法的な裏付けがないと担保されないんじゃないかと思うんですよね。
 その点、今の政府案というのは、ただ紙に書いた部分と形はありますよね。カルチャーといいますか、今言われたような、今までとは違うんだと、いろんなことやっていくというのは、どこでどういうふうに拘束のある、まあ法律は作らないということですから、どこで担保されるんでしょう。

○政府参考人(高原一郎君) 先ほど申し上げましたとおり、現在、県といろいろな議論を進めております。地域の金融機関の方々からの御意見もいろいろ伺っているわけでございますけれども、そういった形でどういった形になるかでございますけれども、しっかりと今般の運営方針などにつきましてもいろいろな形で内外に明らかにしていきたいと思っております。
 まず一つには、先ほど申し上げましたとおり、これは有限責任の組合の契約も結びますので、その契約の中でも、例えば買取り価格の在り方とか、そういったことに関することについても詳細なものを明らかにしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○大門実紀史君 ちょっと心配な点がまだそれだけだと残ってしまうところでございますが、次の中身に行きますが、先ほどもございましたけれども、昨日も私質問いたしましたが、要するに買取りの規模が小さ過ぎるという問題ですけど、中小企業基盤整備機構が持っている一千五百億と、地域金融機関からも出資させて、要するに二千億に足りない、二千億弱の程度の買取り規模が今言われているところでございます。これではよほど買取り債権の金額を、価格をたたかないと十分買い取れないと。たたけばたたくほど時間が掛かるし、小零細企業は切り捨てられるしというようなことで、支援が遅れるという関係ございますので、最初は思い切った金額でぼんとやらなければ救済はできません。
 そもそもこの千五百億というのは一体何なのかと思うんですけれども、私、若干推測するに、簡単に言いますと、中小企業庁としてはこの問題早くからいろいろやらなきゃいけないと思っていらしたのはよく知っております。しかし、財務省に予算要求すると時間が掛かるし、うんと言うかどうかも分からない、だから自分たちが使える一千五百億でまず助けようというふうな、自分たちの管理の中のお金でまずやろうと思われた点と、もう一つ、財務省が逆に、あんたのところ持っているお金でまずやれと突き放したのかと、その程度のことで千五百億が出てきているんじゃないかと思いますが、高原さん、ちょっと言いにくいでしょうけど、いかがですか。

○政府参考人(高原一郎君) これは、先ほど申し上げましたとおり、現在はこの手持ちの資金で対応ができると思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、今後、更にこの資金で対応できないということになりましたらば財政当局と相談しつつ対応していきたいというふうに考えておりまして、ちょっとこれは申し上げ過ぎになるかもしれませんけど、委員がそうおっしゃっていただいておりますけれども、それは私どもは、そういった何か制約の下で何かを考えたわけではなくて、むしろこういう形で適切に対応ができるというふうに考えたところでございます。
 以上でございます。

○大門実紀史君 もう少し思っていらっしゃることを言ってもいいんじゃないかと思いますけどね。
 じゃ、ちょっとこだわりますけど、この千五百億そのものを、そもそも中小機構というのは事業資金を二千億円持っていたわけでございますが、例の訳の分からない事業仕分で、あの埋蔵金探しで、ここに金があるんじゃないかと、まず五百億納めろということで二十三年度予算で国庫に五百億納めるということになって、残ったのは千五百億ということで、それは震災前の話ですよね。
 私、財務省にこういう被災地を支援する気があれば、その五百億も、最低ですよ、最低、まずこの千五百億、いろいろな話のときに、最低でもその五百億、国庫に納めないで、補正でもやるから被災事業者救うために使えと、中小企業庁、二千億でやれと言うべきだったんじゃないかと、そういう判断をすべきだったと思いますけれども、櫻井副大臣に来ていただきました。そういう判断があったんでしょうか。何で納めさせるんでしょうか、五百億を。

○副大臣(財務副大臣櫻井充君) 答弁書を見ずに分かりやすく答弁させていただきますが、済みません、この点について、まず正直申し上げて通告がございませんでした、なんです。
 それで、委員御心配の点に関して申し上げておきますけれども、私も被災地選出の議員でございますから、大門委員が御心配になっているようなことが起こっては本当に大変なことになると思っています。
 二次補正、おかげさまで通していただきまして、八千億の予備費がございますから、こういったものを必要であればすぐに使って十分な資金を準備させていただきたいと、そう思っているところでございます。

○大門実紀史君 今大変重要な答弁をされたんですが、三次補正でじゃなくて予備費を活用してこの買取り規模を増やすこともあり得るということでよろしいですか。その一言、確認だけ。

○副大臣(櫻井充君) 繰り返しになりますけれども、三次補正の時期がまだ完全に決まっているわけではございません。そこまでの間に資金がなくなった際に、これは本当に復興を止めることになってしまいますので、そういうことにならないようにするために予備費をきちんと手当てしていきたいと、そう思っているところでございます。

○大門実紀史君 一応それは、具体的にどうやって進んでいくかというのは衆議院の議論もありますけれども、目の前の人を救うという意味では、その努力はやっぱりきちっとしてもらいたいということは申し上げておきます。
 せっかく櫻井副大臣に来てもらいましたので、国民の最終負担を最小限にするという問題も昨日議論して、政府案であれ自公日改案であれ、あるいは我が党が思っておる案であれ、最後に機構が損失を抱えて国民負担が生じる可能性は否めないわけでございます。そのときにその国民負担を最小限にする努力をするのも政治の役割だと思いますが、その点で、預金保険機構を自公案は最初から出資に絡ませる、私たちもそう思っておりますし、つまり、預金保険機構のお金を、最終負担のことも若干念頭に置きながら金融機関を支援するという側面もあるわけですから、このスキームにかんでもらうべきだということで、その点は昨日も御答弁をいただいたところですけれども、財務省として、やっぱりこの国民負担の最小化を考える、税金を出すのを最小限に考えた場合、私は、預金保険機構の剰余金が一兆五千億もあるわけですから、こういうものを活用していくということは財務省としても想定しておくべきだといいますか、いざというときはそういうことはあり得るということを考えるべきだと思いますが、いかがですか。

○副大臣(櫻井充君) 預金保険機構のお金を使っていくというのもこれは一つの考え方なんだろうと思っております。ただし、現在の預金保険機構の法律を見てみると、結局、破綻金融機関の際の処理だというふうにこれは全て明記されているわけでございまして、法律条項から見てみると、破綻金融機関でなければ現時点では使えないというふうに判断すべきなことなんだろうというふうに思っています。
 大門委員がおっしゃるとおり、国民負担を最小にしていくというのは、これは財務省とて思いは同じでございます。もう一点、その観点から申し上げれば、税金は確かに国民の皆さんの負担になると。それから、預金保険機構の場合には、これは銀行が拠出していることにはなっておりますが、結果的には預金者の方々がこれは負担しているお金でもあるということでございます。ですから、その点から考えてくると、現時点で我が省としてこのお金を使っていくということについては、やや、まあ否定的とまでは申し上げませんけれど、かなり法律上難しい点もあるんではないかというふうに考えているところでございます。

○大門実紀史君 現行の枠組みだと難しいのは十分承知しております。今、預金保険機構の勘定というのは、いろんな法律ができるたびに勘定を設けてきていると、破綻処理とか金融システムの安定ですよね。したがって、今回、例えば自公案が通ったとしたら、それに応じた勘定を預金保険機構で、名前はちょっと分かりませんけど、被災地支援勘定とか設けるだけのことであって、今のスキームにはないのは知っておりますが、それは法律で書けば十分そういう勘定を設けることは可能でございますし、預金者保護という話はよく出るんですよね、この話をすると。預金者のお金を使っていいのかと。これは先ほど、金融機関に対する支援の側面というのは、預金者と借り手両方が入りますので、十分理屈は通るというふうに思っております。実は、櫻井さんも本当は余り考え方は違わないんだと思っておりますけれども、そういうスキームになっているわけです。
 せっかく櫻井さんに来てもらいましたので、ちょっと最近、原発の仮払いもそうですし、今回の二重債務もそうなんですけど、財務省とは一体何なのかなというのを改めて、何のために仕事をしているのかと。どういうんですかね、本当に頭のいい方いるんでしょうけど、あらぬ方向に行っているんじゃないかなというふうに幾つも思います。財務省主導でやってきているとは、かといって、思いません。財務省というのは、財務省主導でずっといろいろやってきたならばこんな大借金はつくらなかったはずですから、やっぱり政治に翻弄されたり、いろんなことあったんだと思って、それ過剰に財務省は強いとか仕切っているという意味ではないんですけれども、今のように政治不在みたいな状況になると、どうも財務省はいろんなところに出てくるんですよね。原発の賠償の問題にもそうでした。今回のスキームの議論でもそうでした。最初、中小企業再生ファンドというとんでもない仕組みが出てきたときも、中小企業庁じゃなくて財務省がいました。
 どうも、こういうことはやっていていいのかと。やっぱり被災地がこんな状況のときに、財務省はまずできるだけお金を出したくないということで、補正、補正といったって、もうろくでもない、不十分な、間に合わない補正ですよね。国債を発行するんだったら必ず増税とセットだと。何か被災地のことよりもお金のことばっかり考えている、そういう状況が今ありありと出てきているんですよね。これはやっぱり被災地のことを考えると正さなきゃいけないなと、そろそろ財務省本丸の姿勢を正さなきゃいけないということで、余りにも目に余るといいますか、あっちこちへ顔を出しますので、櫻井さん、何とかしてもらえないかと思いますが、いかがですか。

○副大臣(櫻井充君) 半分はそのとおりかなと思っているところがございます。中に入ってみて感じることは、やはりもう少し大きく見せた方が地域の方々が安心するんではないのかなと思う点が本当にございました。
 一方で、進まないことを全てが財務省が悪者のように言われている点もございますが、必ずしもそうではないんだと。もう交渉する前から、財務省のところに行くときっとこれは断られるに違いないと、ですからもう最初から財務省を悪者にしてしまった方がいいんだと、これ、僕は両方今あるんじゃないのかなと、そう感じているところです。
 ふだんの姿勢と今回の姿勢はやはり僕は大きく変えてもらわないといけないと思っていまして、それは何かというと、医療で例えれば、慢性期の疾患の医療を行っているのか救急医療を行うのかということでは、もう全く違ってきております。そういう点で、当初、やはり従来どおりの査定の仕方などを行っておりましたので、事務次官以下、現地に全員幹部が入りました。そして、その上で被災地の状況を確認してもらって、それで今こういう状況にあるんだから、もう四の五の言わないできちんと出してくれと、今そういう方向でやらさせていただいているつもりでございます。
 それで、なるべくお金は早く出すようにということで、例えば、交付税などは四月の今まで四日だったかと思いますけど、四月の一日に六月分の七掛けですけれども、前倒しして出させていただいた、九月分は六月に前倒しで出させていただきましたし、それから、特別交付税、災害の分の、これは今回法律を変えていただいたおかげもありますが、これまでは十二月と三月にしか出しておりませんでした。これは、四月の八日と、ちょっと六月もたしか八日だったんじゃないかと思いますけれども、もうこの時点で特交が地域に支給させていただいているというように、姿勢としては私は大分変わってきたんではないのかと思っております。ただし、大門委員が御指摘されるような出来事があるんであるとすれば、こちらの方できちんと指導をさせていただきたいと、そう思っているところでございます。
 以上です。

○大門実紀史君 よろしくお願いします。
 今日は討論を行いませんので、法案に対して一言だけ申し上げます。
 今回の自公日改の皆さんの提案されたのは、大変被災地にとって希望になる、実際に救済できるいい案だと思っておりますし、修正も含めて賛成をさせていただきたいというふうに思います。是非、政府の方も、自分たちの案がそれでよしということではなくて、いろんなことを参考にしていろいろ取り入れて、被災地の皆様を救うという一点で頑張ってもらいたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
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