国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2022年4月14日 財政金融委員会 中小企業の過剰債務問題について

<議事録>

○大門実紀史君 大門です。
 中小企業の過剰債務対策について質問をしようと思っておりますが、ちょっと今、ロシアへの経済制裁ちょっとお聞きして、私もちょっとコメントしたくなったんですけど。
 ロシアのプーチン政権というのはプーチンさんを取り巻く独裁的な体制で、しかも、余りロシア国民が困っても意に介さないような、そういうプーチン体制ですので、ロシアの国民にこう何か制裁を与えるようなことよりも、やっぱりダイレクトに、プーチンあるいはオリガルヒですか、そういう、まさにこう、何というか、オリガルヒですから寡頭支配の体制ですけど、そこに直接打撃を与える制裁が大変大事で、その点で、あした私も本会議に立ちますけれど、今回の外為法の暗号資産ですね、あれを凍結してオリガルヒが資金移動できないとかプーチンができないとか、ああいうことも含めて、あしたはタックスヘイブンもちょっと取り上げさせてもらいますが、そういう、ロシア全体を経済混乱と、陥れるというよりも、プーチンとその取り巻く中枢に影響を与えるような経済制裁が必要だというふうに特に思うんですけれど、これ、ちょっと済みません、通告しておりませんから、あしたの本会議でもいいんですが、もし大臣、コメントあれば、一言お願いしたいと思います。

○国務大臣(鈴木俊一君) 様々な制裁措置をする中で、プーチンさん、プーチン氏、プーチン大統領ですね、本人とか娘さんとか、それからその先生御指摘の取り巻きの新興財閥、そういうところに、個人的にもかなりの人数の制裁措置、資産凍結、それを行っているところでございます。

○大門実紀史君 済みませんでした。
 それでは、通告している範囲で質問しますが、中小企業の過剰債務問題なんですけど、今まで何度か、このコロナ禍、あるいは今、ウクライナ危機で原材料の高騰も重なって大変な状況になっておりますけれど、まず中小企業庁に伺いますけれど、今の中小企業のですね、中小事業者の過剰債務の現状、実態についてどのように捉えておられますか。

○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘ございましたように、新型コロナの長期化でございますとか、元々、飲食店や宿泊、宿泊業などは非常に厳しい状況になっていたわけでございますが、今般ウクライナの問題などもありまして、その原料あるいはその材料、こういったようなところが仕入価格が上がって非常に厳しい状況になっているという状況は認識をしてございます。こうした観点で、中小企業の債務は増加傾向でございまして、もちろんその返済は始めた方々もたくさんいらっしゃるわけですが、今後返済が厳しくなる事業者が増加する可能性もあるというふうに考えております。
 こうした観点から、官民の金融機関に対しまして、事業者からのその条件変更の申出には柔軟な対応を行うことを要請しているところでございまして、足下の金融機関の条件変更の応諾率約九九%と、多くの事業者の申出に応じている、申出には応じている状況ではございますけれども、引き続き注視してまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 東京商工リサーチのレポートをずっと読んでいるんですけど、ちょっと変化が出てきておりまして、ゼロゼロ融資のおかげで倒産そのものは低水準で、まさに歴史的な低水準で推移してきたんですけれども、この三月ですね、事業停止あるいは法的準備含む、まあコロナ関連破綻というんですかね、が急に増えたということ、これをどう見るかなんですが、中身を見ると、飲食業が破綻が増えて、あと、資材高騰で建設業。ですから、コロナ禍に加えて燃料高騰の影響を受けている、あっ、運輸業もそうですね、この辺でコロナ破綻発生しておりますので、幅広く広がり始めていると。
 これがかねてからちょっと懸念すべき点で、ゼロゼロ融資が返済時期を迎えるとか、コロナが収束して仕事が出始めたときに資金繰りの手当てができないとかで、一気に企業倒産とか破綻が増えるんではないかという前兆なのかですね、ちょっと今までと違う数字が出ていますんで、そういう危惧があるわけであります。
 資料をお配りしていただいた、これは経産省、金融庁、財務省の中小企業活性化パッケージですけど、簡単に言いますと、今までは資金繰り融資に対応が過剰債務対応にシフトしてきたというような中身だと思うんですよね。ちょっとたくさんありますけど、簡潔に趣旨を説明してもらえますか。

○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。
 もう委員から資料を配っていただいておりますんで、詳しくはもうこちらでございますが、簡単に御説明いたします。
 三月四日に経済産業省、金融庁、財務省で発表したものでございますけれども、御指摘のとおり、増大する債務に苦しむ事業者様向けにこのパッケージに基づいた支援を行っております。この資料でいえば二ページ目でございますけれども、収益力の改善フェーズ、まだそこまで悪くなっていないけれども収益力を改善しなきゃいけないという方々、それから、もう事業再生に至ったフェーズの方々、それから、もう再チャレンジに踏み出していただく方々、この三つのフェーズに分けて主な対策を取りまとめたわけでございます。
 一番左の収益力改善フェーズでございますが、全国三万以上の認定支援機関も活用した収益力改善に向けた計画策定の支援、それから伴走支援の展開といったことが記載してございます。それから、事業再生フェーズ、真ん中でございますが、こういった事業者の方々に対しては、中小企業再生ファンド、あるいは中小企業活性化による事業再生支援、民間の自主ルールである自主、あっ、中小企業の事業再生等に関するガイドラインに基づく事業再生の促進、それから、再チャレンジフェーズの事業者に対しては、個人破産回避に向けたルールの明確化、あるいは経営ノウハウなどに関するセミナーや専門家支援の充実、あっ、拡充といった支援を総合的に講じるものでございます。
 一番下の箱に書いてございますけれども、全国四十七都道府県において収益力改善、再生、再チャレンジを一元的に支援するという体制を整備するために、これまで中小企業再生支援協議会ってございましたけれども、これを関連の機関と統合いたしまして、この四月の一日から中小企業活性化協議会という形で設置したところでございます。
 今後、こうしたパッケージに基づく支援を順次実行に移し、関係省庁とも連携しながら中小企業の収益力改善、事業再生、再チャレンジ支援に万全を期してまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 これはこれで頑張っていただきたいんですけど、ちょっと小さな規模のところが、このスキームは別に全体新しいものではなくって、若干踏み込んでというのはありますが、こういうスキームからいつもこぼれてしまう人たちがたくさんいるわけなんですが、その点でちょっと幾つか確認だけ。
 まず、一枚目の上の欄にありますけど、ゼロゼロ融資が六月末まで継続と、これ六月末の時点で、このウクライナ危機も含めてなかなかいろいろ好転するとは思えないんですが、六月末以降はどういう対応になりますか。やっぱり状況を見て考えるべきだと思うんですが、いかがですか。

○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。
 六月の末まで延長ということでやらせていただいておりますけれども、今委員御指摘のとおり、今まだその実施中でございますので、そのときの状況、コロナの状況ですとか、あるいは、コロナの状況ですね、これはコロナの対策でございますので、コロナの状況を見ながらまた考えてまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 もう一つは、二枚目の一番右側の再チャレンジフェーズで、一番上なんですけど、経営者の個人破産回避のルール明確化と、これは大変重要なことだと思うんですけれど、実効性が伴えば、これちょっと、趣旨と、今までとどこがどう踏み込んでいるのか、説明してもらえますか。

○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。
 これは、中小企業の廃業時における経営者の個人破産の回避に向けまして、経営者保証ガイドラインございますけれども、これに基づく保証債務の整理の申出を受けた場合には金融機関が誠実に対応すると、身ぐるみ剥ぐとかいうことではなく誠実に対応するという考え方を明確化したものでございます。二二年の三月の四日にその経営者保証ガイドラインの基本的考え方として公表しております。中身は、今申し上げましたように、債権者の対応の明確化、個人破産の回避に向けて保証債務の整理の申出、協議を受けた場合には、ガイドラインに基づく保証債務の整理に誠実に対応して保証人の保証履行能力の状況によっては保証人が対象債権者に対し弁済する金額がない計画、いわゆるゼロ円弁済、これも許容され得るといったことに留意すると、そのような内容になってございます。

○大門実紀史君 それは分かるんですけど、今までも、要するに、企業が破産すると小さいところは代表者が個人破産に追い込まれるというのがずっと、これなんとかしなきゃいけないというのがずっとテーマだったわけですよね。それが今回ルールは打ち出したかも分かりませんが、これ、例えばあれですかね、金融庁とかでもこれはどういう対応、これに基づいて更に今までより踏み込んで対応何かされるんでしょうか。

○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。
 この経営者保証ガイドラインというのはこれまでもございまして、それなりに使われてきたわけでございますけれども、なかなか、金融機関によっては厳しい対応をするというような例もあるようでございまして、できるだけ企業が再生ということになった場合にでも保証人が個人破産をせずに再起を期するということができますようにするということが今回の趣旨でございますので、この点については金融機関との意見交換会などでも我々から強く申し上げているところでございまして、今後、そういうことは、きちんとできているかどうかということもしっかりモニタリングをしていきたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 是非実効性伴うようにお願いします。
 一枚目に戻って、先ほど浅田先生からあった劣後ローンなんですけどね、日本公庫の資本性劣後ローンも来年度末まで継続とあります。で、劣後ローンについては、以前も質問させていただいて、まあ、なかなか劣後ローンというのは難しいところがあって、中小企業の経営者の方はなかなかその、要するに資本制ですから、出資に代わるということは銀行にお金を借りているだけではなくて、経営に口を挟まれるんじゃないかとか、そういうふうに思って嫌がるというか、という中小企業の社長さんもいたり、使い勝手が良くないというようなことが言われてきたんですね、劣後ローンというのは。しかし、それだけの過剰債務状態になりますと、借金として、ずっと借金のままだとすると新しく借入れができないんで資本性に切り替えて考えていくというのは、非常に今、こういうときは有効な考え方だと思うんですよね。
 そういう点でいきますと、これ、以前も栗田局長に御質問しましたけれど、この考え方をもうちょっと、もうちょっと小さな規模の中小企業にも使えるように、あるいは銀行も、もう少し積極的にこれを活用する方向。しかし、先ほどございましたように、当面は利息だけでいいですよとなると、後々どうなるか分からないと。そうすると、リスクが高いから貸付利息は高くなるということもあって、利息も高いからこの劣後ローンにしたくないという経営者もいるわけですね。
 そういう点でいくと、もうこの非常事態だから利息ぐらいは私は政府が支援すべきではないかとかいう提案もさせていただきましたけれども、これ、民間金融機関でもこの劣後ローンに対してもう少し柔軟に対応していくということは引き続き特に重要になっていると思うんですが、金融庁、いかがですか。

○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。
 まさに御指摘のように、この資本性劣後ローンといいますものは、事業再生を必要とする事業者の財務基盤を強化することができると。それから、一つの金融機関がこの劣後ローンを出すことで他の金融機関からの融資を呼び込むことも期待できるということでございまして、事業者支援の非常に重要なツールの一つではないかというふうに考えております。
 金利につきましては、金利がいささか高いのではないかという御意見があることは承知しておりまして、例えば日本政策金融公庫さんでは、随時この金利を見直して引下げを図っていただいておるというところでございます。
 また、民間金融機関の取組につきましては、これは民間金融機関によってかなり差があるんですけれども、熱心にやっていただいているところはかなり熱心にやっていただいておりまして、まさに公庫さんだけではなかなか数が及ばないということもありますので、我々としては、民間金融機関にも必要に応じてこの資本性劣後ローンをうまく使って事業者の再生を図っていただきたいということでございまして、この点についても、我々、金融機関に何回も要請をしているところでございます。

○大門実紀史君 この問題、前回、去年ですかね、去年の三月ですかね、御質問したとき、栗田局長、なかなかいい御答弁しておられまして、現場からは、とにかくこの劣後ローン、貸付利率を下げてほしいというのが要望あるんですけれど、栗田局長は、金融機関としてちゃんと目利きをして、その事業所、その会社の経営をきちっと見れば必ずしも高い貸付利息にする必要もないという面もあるわけですから、金融機関の努力でやれる部分もまだ大きいし、ただ、非常事態になってくればなるほど一気に、一気に頑張るところは支援しなきゃいけないというふうになるというときに、やっぱり政府の利子補給などもこれから検討していってほしいというふうに思います。検討しておくべきだと思いますね。
 もう一点提案したいのが売掛債権担保融資でございまして、これも、現場の社長さんたちの話を聞くと、かなり現場の声としても上がってきております。
 これ、以前、本会議ですかね、ちょっと申し上げましたけど、コロナが収束、まだちょっと見えませんが、収束してくると仕事が出てくると。仕事が出てくると、先に、売上げが入る前に、仕入れとか人を雇うとかで先に資金が必要になると。しかし、債務があるので借りられないと。すると、その仕事がもらえない、あるいは資金繰りで倒産するというのが起こるわけですね。ですから、倒産というのは景気の悪いときよりも景気が良くなり始めたときに多発するというのがあるわけで、それは資金繰り倒産のことであります。
 それをうまく軌道に乗せるために売掛債権担保融資、つまり仕事が出てきたと、今月の末に幾ら入ると、もうそれを前提に仕入れのお金が借りられるという、売掛債権を担保にしてお金を借りるということですね。これは大変、もう取り組んでいるところも金融機関によってはあるわけでございますし、これは非常に、仕事が出るということは、それだけの力のある企業、小さくてもですね、そういうところにとっては、もう仕事が来ているんだから、仕事をやりたいけど、その資金繰りが手当てできない、だからもう駄目になっちゃうとかじゃなくて、仕事があれば借りられて、仕入れなり人を雇って仕事をこなしてお金をもらって、それ、そこで返して利益が残るというので、大変、具体的に言うと、現場的に言うと、この売掛債権担保融資はこういう非常事態には、非常時には力を発揮するんじゃないかと思うんですよね。
 金融庁として、まずこの売掛債権担保融資についてどういうふうにお考えでしょうか。

○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。
 まさに資金繰り支援が重要だという中で、この売掛債権担保融資につきましては、例えばその企業自身の信用力が必ずしも高くなく、担保にできるような不動産もないというような場合においては、資金調達の重要な手段になり得るというふうに考えておりまして、いずれにいたしましても、金融機関はいろいろな手段の中から事業者のニーズ、それから実情に応じて最も適切な手段で支援をしていただきたいというふうに考えているところでございます。

○大門実紀史君 もう最後に鈴木金融担当大臣、お聞きしますけど、先ほど申し上げました劣後ローン、あるいはこの売掛債権担保融資、この形そのものが今民間の中であるわけですね、取引があるわけですね、実際に。しかし、ただ任せると、やれるとこだけやるみたいになってしまうんですけれど、これだけの過剰債務で、場合によっては相当の破綻が起きかねないというような数字になっているところでありますので、もう一歩進んで、公的なスキームとして、劣後ローンあるいはこの売掛債権担保融資に対する公的なスキーム、公的な支援のスキームですね、こういうものももう考えておかないと間に合わないんだと、間に合わないといいますか、重要な政策手段として検討に入るぐらいのことがもう必要になってきているんじゃないかと思いますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(鈴木俊一君) コロナの影響、長期化しております。加えまして、原油価格や物価の上昇の影響もございまして様々な事業者が大変厳しい状況に置かれている中、機動的に資金繰り支援を実施すること、これは非常に重要なことと認識をいたしております。
 また大門先生から御指摘のありました売掛債権担保融資や資本性劣後ローンなども事業者を支える資金調達の手段と、手段の一つとなり得るものと考えております。
 政府といたしましては、これまでも、官民の金融機関に対し、事業者の実情、ニーズに応じたきめ細かな資金繰り支援を徹底することや、政府系金融機関の資本性劣後ローンを積極的に実施、活用することなど、累次にわたって要請をしてきているところでございます。
 また、先月は、中小企業活性化パッケージを策定をし、官民の金融機関の代表の方々にお集まりをいただきまして、私から直接、事業者支援にしっかり取り組むようお願いを申し上げたところでございます。
 さらに、先日の総理からの指示を受けまして、総合緊急対策として、原油価格、物価高騰等に苦しむ中小企業への資金繰り支援が万全となるよう、今鋭意検討を進めているところでございます。
 金融庁として引き続き、官民の金融機関が事業者に最大限寄り添った支援に取り組むよう、対応をしっかり進めてまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。

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